日本一の長期インターンを目指して。50人の大学生が戦力になっていく仕組み

社員と肩を並べてデスクに腰掛け、ある時はPCと向き合いながら、ある時はホワイトボード片手に議論を交わす。そのような大学生が昨今増加しています。彼らは「長期インターン生」と呼ばれ、「ワンデーインターン」をはじめとする短期インターンとは一線を画す存在。新卒で入社してもらいたいわけでもなく、会社の認知拡大を目的としたものでもなく、ビジネスの一戦力として迎えられるのが長期インターン生です。

さて、この「長期インターン生」として働く大学生がいる会社は現在日本に1,000社以上存在する（弊社調べ）ようですが、我々トモノカイもその内の一社です。2000年に大学のサークルから株式会社化した背景を持つ会社なので、創業当時から常に大学生がインターン生として存在し、会社の発展を支え続けてくれました。そして現在、その数は50名になっています。

★☆ぷちっと情報☆★
トモノカイでは長期インターン生を「学生スタッフ」と呼ぶのですが、実はこれ「インターン」という言葉が市民権を得る前の2000年当時から大学生が普通に働いていたからなんです。当時、単純に学生と社会人を分けて呼称するために「学生スタッフ」という言葉が生まれたとのこと。時代を感じますね。
※以降、トモノカイの長期インターン生＝「学生スタッフ」と表現します

そして私は今、歴史あるトモノカイ学生スタッフの統括を担当しています（私は社員です）。「うちの会社は50人長期インターン生がいますよ」と他社の方に伝えると、「それは大変ですね！」と驚かれたりするのですが、トモノカイには既に大学生が戦力となっていくための仕組みがあります。

そこで今回は、その中身を一部ご紹介していきます。

1. 長期インターン生専用の人事チームがある

大学生は基本的に4年間で学校を卒業するので、トモノカイ学生スタッフの平均在籍期間は1~2年といったところでしょうか。つまり、非常に出入りが激しい世界です。
そこで我々は学生スタッフ専用の人事チームを立ち上げ、継続的に良い人材を採用し、社内の適したポジションに配置することで成長を加速させる仕組みを持っています。

人事チームの学生は、社内で学生スタッフを採用している10チームの採用要件をヒアリングし、その人材を採用するためのマーケティング活動を継続して行います。また、必ず人事チームの学生が応募者との一次面接を担当し、本人の希望とチームの採用要件を加味して適したチームの判断をします。社内で横断的な活動をせざるを得ない仕事なので、人事チームの学生自身もまた大きく成長していくのが面白いですね。

2. 全社をマネジメントして組織を成長させるリーダーをつくる

全社で50名の学生スタッフの中には、「マネジメントスタッフ（通称：マネスタ）」と呼ばれる学生が現在3名います。彼らは社内で規定された20項目の能力評価で高得点を獲得した上で、さらに上長社員の推薦などを経て昇格した、学生の中のリーダーです。

企業が長期インターンの導入を懸念する主な理由の一つが「育成に社員の工数が取られる」こと。学生に向き合って成長していく姿には何にも代えがたい幸せを感じる一方、大きな時間を費やさざるを得ないこともまた事実。そこでトモノカイではマネスタに次世代リーダー養成企画をはじめ、全社学生スタッフの育成を一部任せることで、社員が関与せずに組織全体のレベルが向上していく仕組みを用意しています。

マネスタメンバー3名へのインタビュー記事はこちら。

3. 長期インターン生の部下を持つ社員で月一回の分科会を実施する

現在、学生スタッフが在籍するチームは4部門10チーム存在するので、学生の部下を持つ社員は20名近くいます。ほとんどの学生はトモノカイが初めてホワイトワーカーとして働く職場なので、上司となる社員が与える影響は非常に大きいです。

そこで長期インターン生の部下を持つ社員を対象に、月に一度「学生スタッフマネジメント分科会」なるものを行っています。『採用学』や『ワークルールズ』などを参考図書として採用・育成のスタンダードを学び、そのノウハウを学生スタッフの人事に役立てていく。このルーティーンを持っています。

年度初めに計画を立て、17年度は2月までこちらの内容を社員みんなで学んできました。この手の活動はなぁなぁになったりすることが多いと思いますが、トモノカイはちゃんとやっています。