【Concur】経費精算の方法例
経費精算システムConcur Expenseを利用した立替経費精算の方法です。 各社カスタマイズされていると思いますので表示画面や提出方法は異なります。 ご参考まで。 ※2022年3月に実施したConcurのUIリニューアルを受けて作成したものです ※正確な最新情報は公式のヘルプページをご確認いただくか、提供会社へお問い合わせください
https://teachme.jp/90980/manuals/15501302/
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こんにちは。株式会社スタディストでTeachme BizというSaaSのPMM(プロダクトマーケティングマネジャー)をしている木本と申します。
本記事は #SaaSLovers 企画のリレーブログでの記事投稿です。
#SaaSLovers とは、有志で "SaaSに関する"ブログを日替わりで書く企画です。今回で5回目となり、今までで累計90記事を超えたそうです(すごい!)。筆者は初回に一度参加(前回書いたSaaS Lovers記事)し、このたび2年ぶり2回目のSaaS Lovers参加です。
この記事は、SaaS企業への転職を考えている人や、社員を受け入れる役割の方に役立つことを目指して書きました。
筆者が勝手に企画に参加したにも関わらず、人事メンバーや新入社員など多くの社員に協力してもらったので、今回は個人のnoteではなく弊社のWantedlyを使っています。
▲#SaaSLovers 5回目の投稿カレンダー▲
なお、昨日に投稿された大坪直哉さんによる「外資系企業従事者に向けた国内SaaS企業転職指南(ただしグローバル環境に限るよ!)」も、図らずもキャリアに関する記事でしたので是非ご覧ください。
実は筆者自身、外資系企業→国内SaaS企業にキャリアチェンジした身なので、共感するポイントばかりの記事でした。
さて、本題に入る前に、初めて弊社に接する方も多いかと思いますので、まず弊社と本記事の背景を紹介をさせてください。
弊社スタディストは「伝えることを、もっと簡単に。」というミッションのもと、クラウドでマニュアル作成・共有するサービスのTeachme BizをはじめとするITプロダクトやサービスを提供しています。
Teachme Bizは、わかりやすいマニュアルを簡単に作成・閲覧できるだけでなく、作ったマニュアルをベースにトレーニングコースを作る等の活用・管理機能も備えるSaaSプロダクトです。
弊社は、このTeachme Bizを自社でも使い倒しており、最も活躍しているシーンの1つが新入社員への教育・オンボーディングの場面です。今回は、Teachme Bizが活躍する新入社員の受け入れについての記事を書きたいと思います。
なお、弊社は2020年2月から完全リモートワークを開始しており、リモートワーク開始から2022年2月末までの2年間に71名の正社員が新しく入社し、全員がリモートでのオンボーディングプログラムを受けて現場に配属されています。
※具体的な受け入れプログラムについてはこちらのnoteやLogmeの記事をご覧ください
この5月に残念ながら初めて卒業する方もいたのですが、前期までの2年間、リモート入社した社員の離職はゼロでした。
これを聞いて、驚くとともに「SaaS企業に入社した人の意見を集めてみれば、他の人にも役立つのでは?」と思い、人事や新入社員の皆さんに協力してもらって、この記事の執筆に至りました。
前置きが長くなりましたが、本記事ではこの2年で入社した新入社員に回答いただいたアンケートをもとに、SaaS企業への入社体験について紹介します。
なお、回答数は45名で、4割以上がIT事業が未経験、7割がSaaS未経験で入社された方です。先述した「初の今月卒業のメンバー」の回答も含まれています。
属性的にも、これからSaaS企業への転職を考えている方、SaaS事業者で新人受け入れをしている方の参考になりそうです。
▲入社前の就労経験▲
ちなみに所属部門は、営業部(フィールドセールス、インサイドセールス)が多いですが、幅広い職種の社員に回答いただきました。
▲現在の所属部門▲
本記事は、アンケートの通り、以下の順番で紹介します。
【本記事の目次】
1.SaaSの常識で驚いたことは?
2.入社前の自分に教えてあげたいことは?
3.入社後に役立ったマニュアル・コース
4.入社して身についたと思うことは?
5.これからSaaS経験する人へのメッセージ
6.まとめ
できるだけ多くの生のコメントや具体的な例を紹介しようとして、15,000字を超える(汗)長大な記事になってしまいましたので、興味の合う見出しから読んでいただきたいです。
上の目次から各見出しに飛べますので、SaaS企業の転職を考えている方は1,2,5、新人受け入れに関わる方は1,3、SaaS従事者は1,5から、時間がない方は最後(6.まとめ) に本記事を40分の1に圧縮してまとめたので最後だけでもご覧ください。
それでは、ここから本題に入ります。
筆者はSaaS企業2社目で計6年いるのですが、SaaS企業にいると、新入社員の自己紹介で「SaaSは未経験なので...」というフレーズを良く聞きませんか?
これだけSaaSに浸かっているといると、未経験の方が戸惑うポイントが想像できなくなので、最初に「入社後に初めて知って驚いた"SaaSスタートアップの常識"があれば教えてください」と聞きました。
「驚いたSaaSの常識」として圧倒的に多かったのは、SaaS用語やKPIについて。
カウントしてみると44%(20名)と、半数近くが独特のSaaS用語に戸惑ったようです。
・用語が分からず、何を話しているか会話についていけないことなどは正直ありました。(IT未経験)
・MRRなどのSaaS用語、THE MODELなどの理論、組織構造(MKT・IS・FS・CS・CSP・開発…などの繋がり)(非SaaSのIT経験者)
この結果を見た時、反射的に「SaaS経験していないからかも?」と思い、過去のSaaS/IT経験をかけ合わせて集計してみたところ、経験による差が小さくてさらに驚きました。
もしかすると、特に弊社はSaaS用語やKPIが頻繁に使われる環境なのかもしれません。
・離脱率でなくチャーンレートなどカタカナ・アルファベットの略語は色々調べた記憶があります。(SaaS経験者)
・MQL、ISQLなどあたり前のように語られるKPI指標がたくさんあった(SaaS経験者)
▲SaaS/IT企業の経験があっても驚いた人は多かった▲
そのほか、SaaSではないIT事業で営業をしていた方は、商談リードタイムの短さにも驚いたそうです。
・MRRなどのSaaS用語。営業はMRR(年間の売上ではない金額)での目標管理。初回商談から申し込みまでの期間が短い(非SaaSのIT経験者)
IT経験がない方が、”Churn”が経営の重要指標として置かれているのが面白かったというのは、新鮮な意見でした。
・CSのミッション(顧客の成功)とKPI。また、入社前の推奨書籍を読み、PLにchurnが組み込まれていることは初めて知り、面白いと思いました。(会計系の入門書には出てきたことがないため。)(IT未経験)
一方で、SaaSやIT企業の経験があると「特に驚きはなかった」という回答は多かったので、SaaS企業の間では共通点も多いのでしょう。
▲SaaSやIT経験があるほうが、SaaSの常識に驚かない人が多い▲
驚きがなかったSaaS/IT経験者から出た「”SaaSが特別だということ”に対しての違和感」のコメントも興味深いです。
・SaaSが特別だと思っていること。(非SaaSのIT経験者)
・スタディストに入社後という意味では特にありません。初めてSaaSベンダーに入社したときももともとLTVが重要でSaaSと多少特性や分業スタイルが似ていた別業界で働いていたので特に驚くことはありませんでした。強いて言うなら、SaaSスタートアップ全般的にムラ社会の性質が思ったよりも強い(意外と閉じた世界)ということでしょうか。常識というよりも、業界に飛び込んで感じたことにはなりますが、驚きに近い感情を抱きました。(SaaS経験者)
さて、驚かれたSaaSの常識は他にもいくつかあります。
社内での積極的なIT活用については、複数の驚きの声が上がっています。
・紙は使わない。オンラインコミュニケーションが基本である(非SaaSのIT経験者)
・社内でのSaaS活用が前職と比較して進んでいました。(非SaaSのIT経験者)
・各種ITツールを使いこなしているところ。前職と同じツールを使っているとは思えなかった。(Salesforceなど)(IT未経験)
また、いわゆる”The model”を前提とした分業・部門間連携についてのコメントも多かったのは、SaaS特有の部分ではないでしょうか。
・SaaS用語の多様性、社内利用システムの多さ(concur、Smart HR等)、社内間連携の多さ(IT未経験)
・The Modelの営業組織を体現化している点(SaaS経験者)
・SaaS用語やモデル型での組織運営も初めての内容で新鮮で驚きましたが、社内に開発チームがあることにより、社内外からの要望を吸い上げて機能改善に反映するプロセスやスピード感に驚きました(IT未経験)
・SaaS用語やモデル型での組織運営も初めての内容で新鮮で驚きましたが、社内に開発チームがあることにより、社内外からの要望を吸い上げて機能改善に反映するプロセスやスピード感に驚きました(IT未経験)
そのほか、スタートアップ企業、サブスクリプション、クラウドなどの特徴に対して驚いた人がいるようです。
・毎年、二桁以上の成長率を目指していて、それが当たり前になっていること。スタートアップとしての成長スピードの速さに驚きました。(IT未経験)
・売り切り型ではない販売体型からくる顧客と近い関係性(非SaaSのIT経験者)
・お客様へのサービス説明の大変さ(クラウドサービスとはそもそも何ぞや)(IT未経験)
・用語は覚えるまでに時間がかかりました。また先が見通しやすいモデルだからなのか、スタートアップであっても落ち着いている雰囲気を感じました。(スタディストだからかもしれないです。)(IT未経験)
・MRRなどのSaaS用語、全社会議をランニングマシンに乗りながら聞いている人がいる 笑(IT未経験)
最後の方は弊社特有でしょうが、ランニングマシンに乗っているのはおそらくあの役員ですね(笑)。
SaaSの常識への様々な驚きはありつつも、それらを入社前に学んでおいたほうがよいのかは別の問題かもしれません。
そこで次に、「もしスタディスト入社前の自分に、何か教えておけるなら何を教えておきたいですか?」という質問をしてみました。
まず最も驚かれた「SaaS用語を学んでおいたほうが良い」というコメントは8件と、半数以下になっていますがやはり最多となりました。
・SaaS全般の知識や、競合他社についても調べておくと入社後すぐに役立つ。(SaaS経験者)
・特になし(The Modelを読んでいたので、それは良かったなと思っています!)(非SaaSのIT経験者)
・入社前にもう少しSaaS用語覚えておくとキャッチアップ早いということを教えたい(IT未経験)
ただ、意外と「入社後でも大丈夫」という声も複数あったので、筆者としては入社前から「SaaSエキスパート」を目指さずとも、基本的なSaaS考えだけをさらっておく程度で十分ではと考えています。
・自分の責務範囲の基礎知識をもっと深く理解すべき。入社前にはSaaS, アジャイル開発などのキーワードに引っ張られ、それらに関することを学ぶのに時間を使いすぎてしまった。(これらは入社後に学ぶでも問題なかった)(非SaaSのIT経験者)
・意外と入ってから身につくことのほうが多い(IT未経験)
特に、アンケートを通じて”THE MODEL”という書籍や考え方に対するコメントが多いので、SaaSへの転職や入社準備をする方は、一度この書籍に目を通しておくとよいかもしれません。
※なお、弊社では上記書籍を含めて3冊の推奨図書を購入いただいてます(会社が費用負担)
「教えてあげたいこと」として、SaaS用語/KPIを除いて最多だったのは「プロダクトについて」でした。
営業するにしても、開発するにしても、「入社前からもっとプロダクトに詳しくなっておくべきだった」と感じるようです。
・Teachme Biz導入後にユーザーに定着しなかった事例と理由。Teachme Bizが抱える課題について知っておくことで、入社後にやるべきことの解像度が上がると思っています。(非SaaSのIT経験者)
・SaaS用語の理解、Zoomの操作、Teachme Bizの事例を事前にインプット(非SaaSのIT経験者)
次に多かったのが、いわゆる「ドメイン知識」で、プロダクトが使われる領域について学んでおけばよかったというコメントが目立ちました。
・引継ぎや教育での課題感を、担当者~経営層まで目線を変えて整理してみること(非SaaSのIT経験者)
・お客様の現場での業務内容やマニュアル運用の課題を知る(非SaaSのIT経験者)
たしかに、受け入れる側としても、ドメイン知識がある方は頼もしいと感じますね。
また、同数で「リモートワークの環境を整えておく」という意見があったのが面白い部分です。
弊社は週1回程度の出社日を設定している部署もありますが、ほぼリモートで業務を進めているので、自宅での作業環境は整えておくと業務の生産性は高くなりそうです。
・モニター、入力し易いキーパッド、デスク用の座り心地の良い椅子の準備は事前にしておいた方が良い。Teachme Bizをちゃんと使ってみておく(SaaS経験者)
・リモートで仕事がしやすいように準備しておいた方がいい。(IT未経験)
なお、弊社ではリモート環境を整備するためのリモート手当を支給しているのですが、その手当を使って筆者もリモートワーク環境を整えています(noteにもまとめています)。
そのほか、複数の声が上がったのは、Salesforceなど業務で利用するシステムについて知っておけばよかったというコメントもありました。
・社内インフラのシステムへの理解(即戦力の文脈で記載)例:Salesforce (非SaaSのIT経験者)
・Salesforceの活用方法(IT未経験)
過去のSaaS Lovers記事でも、SFAを始めとしたシステム活用の記事は多いので、他のSaaS企業でも業務システムに詳しいと良いスタートダッシュが切れるのかもしれません。
SaaS経験者からの「同じSaaSでも、領域が違うと慣れるのに時間が必要だった」というコメントも説得力がありました。
・ホリゾンタルSaasとバーティカルSaasでお客様の課題感が顕在化しているか、潜在化しているかの違い。お客様へのアプローチの方法が結構異なって、慣れるのに時間がかかりました。スタディストはどちらかというとコンサル要素が強めだと感じております。バーティカルSaasは、お客様のやりたいことも明確、課題も明確な場合が多いような印象です(SaaS経験者)
最後に、弊社特有のコメントも含めて、様々な入社当事者としての生のコメントをまとめて紹介します。
・チームのメンバーと物理的に会わなくても仕事が成り立つよ(SaaS経験者)
・SOPが合意や手順の伝達として機能しており、リモートワークかつ多様な人材が増えていく中で、1つ1つの判断がしやすい。
・自分で仕事を探す・創る当事者意識を育てておくといいよ(IT未経験)
・入社してまったく後悔がないので安心して入れば良い!(IT未経験)
・文脈は違うかもしれませんが、ほぼほぼフルリモートで仕事覚えられるのか?等の心配があると思いますが、全然問題無く、快適に仕事が出来るという事を伝えたいです。(IT未経験)
・思ってる以上に他部署との連携は難しいよ、ということ。声を上げる、手を上げるということをしないと、その場においていかれてしまう。逆に、声・手を上げれば誰かが手を差し伸べてくれる。だから遠慮なく声を上げろ。(IT未経験)
・SaaSという観点では無い。別軸で、Teachme bizのトレーニング機能を活用した新人研修は非常に画期的なので前職でも取り入れてたら良かった(初日から部署に配属されるので受け入れが大変だった)(SaaS経験者)
・「マニュアル見ておいてね」と言われることが多い会社であることは、言っておきたいですね。(SaaS経験者)
・入社前に思っているイメージと組織のカラーが異なる&見えない部分があるのは避けられないので、それを心に留めながら入社に臨んだ方が良い(面接や外部リサーチだけではどうしてもすべてが見えるわけではないので)。そのほうが、どう組織に働きかけて事業成長につなげていく心構えや、事前にできる仕込みもかなり異なっていたはず(SaaS経験者)
まとめると、SaaSの基礎知識のほか、プロダクトが活用される領域や、リモートで仕事を進める環境・知識を準備しておくと、早期活躍に繋がるのかもしれません。
新入社員を受け入れる立場の方も、この領域を入社前・入社後に学べる環境を用意できれば、喜ばれたり定着しやすくなりそうです。
弊社は、マニュアルに関するサービスを提供しているというのもあり、社内で5,000以上のマニュアルを運用しています。
Teachme Bizにはマニュアルをまとめて「コース」を作る機能もあるのですが、今回は新入社員にとって役立ったマニュアル・コースとその理由も聞いてみました。
実は、最も数が多かったのは、バックオフィス系のマニュアル。特にPCのセットアップのコースです。職種問わず多くの社員が役立ったとコメントしています。
・入社し最初に知りたいサービス・契約に関する基礎知識がまとまっているマニュアルで、最初にまとめて確認できる点はもちろん、その後も知りたい際にすぐに確認でき大変役に立っています。経費精算方法等、事務周りの手続きも、入社後迷うこと無くスムーズに行うことができ便利でした。(SaaS経験者)
・初期設定系のものはほんとに大変なので、助かりました。(非SaaSのIT経験者)
・IT業界ほぼ未経験且つ使用しているツールが違うので、あると助かる手順書でした。(非SaaSのIT経験者)
・セットアップ系のマニュアルが充実していたおかげでリモートでも安心して入社できました。初出社時も安心して出社できました(IT未経験)
▲ツール・PCセットアップのコース▲
▲勤怠システムの設定・導入コース▲
購買申請や経費精算システムの使い方マニュアルも喜ばれているようです。
・1つ目は経費精算のマニュアルで、毎月の定常業務を初めてでも誰にも聞かずに終えられた経験でした。また、PCセットアップ周りのSOPは、再度設定したいときなどに見返して役立っています。(IT未経験)
・入社直後サービスの更新等でめちゃめちゃ購買申請を出すことになったから(SaaS経験者)
▲購買申請のマニュアル▲
上記はキャプチャですが、Teachme Bizで作った経費申請システムの使い方の一部は公開しているので、参考になれば幸いです。
▲Teachme Bizのマニュアルサンプル▲
また、前述の「SaaS用語」「社内用語」についてのマニュアルも役立ったそうです。
・用語を聞いたことがあっても意味を忘れてしまったときに見返していました。(IT未経験)
・入社直後は分からないことが多いのに加えリモートでパッと聞けない状況なので、自分で調べて分かるのは助かりました。(IT未経験)
▲SaaS用語のマニュアル▲
▲社内の用語集。"SOP"=標準作業手順書のことです▲
ニッチですが、以下のような部門特有の作業や新卒向けコンテンツなど、特定の属性の方向けのマニュアルも役立つとのこと。
・入社してすぐ、スタディストの方の人となりもわからない中、何度も聞いてしまうと怒られるのでは?なんて思っていたため、自分自身で何度見ても何一つ嫌な顔をしないマニュアルは非常に心強かったです。(IT未経験)
▲新卒向けに手厚めに作られたBasicコース▲
▲マーケティングのセミナー開催後の作業マニュアル▲
実際の利用状況を把握するため、マニュアルへのアクセス数も集計してみました。
▲閲覧ランキングと、閲覧時期の比較▲
いままで紹介したものが、上位のリストにあるのがわかります。
ただ、閲覧データを見てみると、入社直後だけでなく配属後によく見られているものや、練習系のコンテンツなど何度も見られるものがあって面白いです。
新人向けマニュアルを揃える際は、利用期間や頻度も考慮して揃えていくのも良いかもしれません。
次に、「スタディスト入社以降に「できるようになったこと」「身についたこと」は何ですか?」と聞いてみたところ、いくつかパターンが見られました。
SaaSらしいものから紹介すると、“The Model”の体制だからこそ、連携スキルが身についたという声は、複数の部門から届きました。
・The Model型の営業組織内で他部門との連携すること(SaaS経験者)
・また、体感ですがプロダクトー営業ーマーケとそれぞれ見えているものや考えている事が違うという事自体気づきでした。また、それを合わせにいくための行動の取り方なども。(非SaaSのIT経験者)
・他部署との連携:部署柄(マーケ)、お客様の声を直接聞く機会はなかなかない。他部署の人の時間を頂いてでも実際の生の声(IS架電)をヒアリングするなど、自部署にとどまらない行動(IT未経験)
また、企業のミッションやプロダクトの思想に沿う行動が身についた声が多く、これは「SaaS企業あるある」だと思うのですが、いかがでしょうか。
たとえば、弊社だとマニュアル化・業務の記録など、「マニュアルを作成する」側の意識が強まった人や、
・これまで以上に「ちょっとした会話もテキストに残して共有する」ことや「検討の経緯や行った作業を記録する」ことを意識的に行うようになりました。(フルリモートということに加え、弊社のミッションが「伝えることを、 もっと簡単に。」であることも影響していると思います。)(SaaS経験者)
・マニュアル作成の意識(SaaS経験者)
・手順をまとめておく習慣(SaaS経験者)
・単純作業をのちのちTeachme Bizでマニュアル化することを想定して、ステップごと重要なポイントとかを意識するようになりました。(これまで単純作業はとくに何も考えず、無心で行っていたので・・) (IT未経験)
逆に、「情報を探す」側としての意識が変化した人も多かったのが特徴的です。
・「まずは自分で調べる」癖が身についた。過去は「調べたところで答えが出ない」環境であることが多かったので、すぐ人に聞いていたが今は「とりあえず、Teachme Bizで検索するか」となっている。(IT未経験)
・人に聞く前にSOP(手順書)をみるという癖がつきました。どうしてもわからないときはもちろん助けてシリーズを活用させていただきますが、無駄に人の時間を奪うことが少なくなったと思います。前職までの働き方と大きく変わった部分です。(SaaS経験者)
・ZoomやSlackの操作。不明点が発生した際のSOPを確認する習慣(IT未経験)
そのほか、カスタマーサクセス部、コンサルティング部、サポート部門などの支援部門では、顧客コミュニケーションについての学びも目立ちました。
・プロダクトの知識。活用範囲の広さ×自身でコンテンツを作る という難しいプロダクトにおける顧客サポートの姿勢(IT未経験)
・課題を深ぼる。相手から会話を引き出す言葉遣い、言い回し。先を見据えた提案(SaaS経験者)
・お客様の言葉や考えを要約し完結に纏める力。お客様の目的に合わせて計画に落とし込むこと・目的に適した機能活用の提案(SaaS経験者)
・部署柄お客様と接する機会が多いので、アジェンダの準備から打ち合わせのファシリテート等は入社してから回数をこなすことで慣れてきたかなと思います(IT未経験)
・お客様のおっしゃっている表面上の課題ではなく、本当の課題の深掘りが以前と比べるとだいぶできるようになりました。 (IT未経験)
1人目のコメントの通り、活用範囲が広いプロダクトの特性からくる弊社特有の学びなのかもしれません。
また、リモートでの仕事の進め方を身に着けた人も複数いたようです。
・非同期の合意形成(簡単な意思決定はslackだけで完結するような仕事の進め方)(非SaaSのIT経験者)
・オンライン商談でもお客様と関係性を築けるようになったこと。(IT未経験)
・オンラインオンリーの商談でもお客様を動機付けることは出来るという事を理解&微力ながら実践できるようになってきたかと思います。 (IT未経験)
関連して、ITを活用して業務を進めるスキルも身についたようです。
・Salesforceの活用(前職でもSalesforceは使っていましたが、そもそも営業などで活用できるようになっておらず、一応あるけど、、、何に使うのか全く知りませんでした)(SaaS経験者)
・Teachme Biz、Slack、Salesforceといろいろなツールの活用が出来るようになりました。(非SaaSのIT経験者)
・各種ITツールの使い方(Salesforce、Tableauなど)(IT未経験)
・様々なクラウドツールを使いこなすこと (IT未経験)
そのほか、開発部門をはじめ、専門スキルが身についたという声も。
・エンジニアとしての技術力は向上しました。 (SaaS経験者)
・SaaSにおけるプロダクトの品質基準理解。各部署で連携することの大切さ (非SaaSのIT経験者)
・アジャイル開発プロセスにおけるQAエンジニアの立ち回り。SaaS × to be 向けプロダクトの不具合優先度の判断 (非SaaSのIT経験者)
・細かい業務ベースでのスキルとしては、いろんな企画に挑戦できるのでマーケター・クリエイティブディレクターとしての幅が広がった感触はあります。(非SaaSのIT経験者)
・ISでのスキル全般:ヒアリング力、SPIN、自社サービスを訴求する力、サービスのデモするスキル(非SaaSのIT経験者)
・オンボーディング支援の能力 (非SaaSのIT経験者)
逆に、意欲や厳しさを感じる意見も紹介しておきます。
・新しくできるようになったこと、身に付いたことは特にありません。まだどちらかといえば、自分がこれまで培ってきた知見やスキルなどをフル活用&スタディストに合わせてカスタマイズ&ブラッシュアップした範囲に留まっています。これからそこに留まらないストレッチをしていきます。 (SaaS経験者)
・一通りのデモはできるようになったが、まだまだ独り立ち前なので身についたと実感できていることは無い(SaaS経験者)
なお、SaaS用語には慣れてくるようですので、ご安心ください(笑)。
・SaaS独特の用語は完全に理解しました(SaaS経験者)
・業界用語理解(SaaS経験者)
・SaaS用語の理解(横文字に強くなった)(IT未経験)
弊社固有の学びもありそうですが、特に前半は他のSaaSでも共通点は多そうだと感じました。
他のSaaS企業に入った方が共感するポイントがあればぜひ教えてください。
最後に、今回のアンケートに答えてもらった皆さんに、「これからSaaS事業に関わろうとしている人にメッセージがあれば自由に書いてください」とお願いしてみたので、紹介します。
まず、SaaSや業界を勧めるメッセージがたくさん集まりました。SaaSに入ればスカウトメールも増えるらしいです(笑)
・個人的にはSaaS(特にサブスクの仕組み)は”お客様ファーストに健全になれる”ような合理的な仕組みだと思っていて、日頃も先輩社員/マネージャーとの会話でもそれを感じます。また、市場価値という意味でもSaaS経験は価値あると思います。転職サイトの登録にしても、前職の経歴だとSaaSからのお声がけがなかったですが、現職の経歴を入れていると有名なSaaS企業からスカウトメールが来ます!!笑 もしご興味お持ちならば一度飛び込んでみてほしいです! (非SaaSのIT経験者)
・SaaS事業は今後も成長が期待されますし、日々環境が変わる中での業務は刺激的で楽しいと思いです! (非SaaSのIT経験者)
・「売って終わり」ではないお客さんに向き合える合理的なビジネスモデルでありながらも、まだまだ人の力で改善できる余地のある面白い業種だと思っています。 (非SaaSのIT経験者)
・SaaS事業は良いです!プロダクトの機能が日々アップデートされるので、お客様に褒められることが圧倒的に増えます!(IT未経験)
・SaaS事業以外でもそうだと思いますが、自社のプロダクトに非常に愛着を持つことができれば、とてもやりがいある仕事だと思います。また、プロダクトの開発スピードも早いのでお客様によりよいプロダクトを提供できるところも魅力です。 (IT未経験)
・SaaS人材として自身の市場価値を高める成長の場は、自身の取り組み方次第でいくらでもあります!過去の経験に囚われずチャレンジ頂き、この非常に魅力的な事業を一緒に盛り上げていければと思います!(IT未経験)
この記事でも頻出している分業体制や”The Model”に関するメッセージには熱さを感じました。
・The Model型の分業制における営業は現代社会においては当社、顧客双方でwin-winとなる部分が多いと改めて実感しました。また、多くの顧客と深い接点を持ちたい場合には非常に魅力的だと思います。(IT未経験)
・SaaSはビジネス自体とても面白いですし、顧客に価値を提供するためにいかにサービスを改善し続けていくかに向き合えることも醍醐味です。世の中で起きている問題の解消に貢献することができていることを実感できることも多くあるかと思います。それを効果的に行うための仕組みや分業体制なども確立されてきました。
ただ一方で、確立されてきた仕組みや分業体制にもまだまだ課題があり、改善すべきこと、壊して作り直すべきことなどが多くあるのも事実です。伸びしろだらけです。伸びしろを伸びしろで終わらせずに確実に伸ばしていくためには、SaaS業界以外のビジネスをされてきた方々の知見や気づき、そして抱いた違和感などが重要になってきます。
世の中にある問題をひとつでも解決してより良い世界に近づいていくために、ぜひご一緒にチャレンジしてください!そのような熱い想いをもった方々のジョインを心からお待ちしています。(SaaS経験者)
SaaS企業選びや、SaaS企業との接し方について教えてくれた方も。
・SaaSは気軽に試せるものが多いので、どんどん使って色々なSaaSがあることを知ろう!(SaaS経験者)
・SaaSっていっぱいあって、何が良いのかわからない時代に入ってるんじゃないかなと思ってます(想像ですが)。そんな中で、自社のツールが「いいな」「導入したいな」と思ってもらえるお客様を獲得できた時の喜びはすごい嬉しく、テレワーク中の家で一人にやにやしています。新卒の分際で偉そうですが「自分が売りたい・使いたい」と思える企業に携わると、どうやったら魅力を感じてもらえるだろうと考えることも苦じゃないし、上記のような嬉しさも得られるし、いいのかなぁと。(SaaSに限った話ではないですが)(IT未経験)
・自社が提供しているSaasをどれだけフル活用しているか?というのは大事かなと思います。スタディストは利用しているユーザーの中でも成功事例を持っているので、お客様への説得が増します。どのSaaS事業に関わろうかと考えている方はぜひひとつの考え方として取り入れていただくとよいかもしれません。(SaaS経験者)
・SaaS事業だから難しいということはないと感じています。会社の考え方やサービスに共感できるか、一緒にやりたいと思えるかという気持ちが一番大事なのではないかと思います。(IT未経験)
「違いを感じない」など、SaaSへの敷居はあまり感じないように、という意見もありました。
・SaaSだから特殊ということはないかなと思います。 (IT未経験)
・SaaS事業であってもそうでなくても、salesにおける根本のスキルは変わらないと思っています。IT業界経験の有無も同様に、製品や業界の知識はいくらでもキャッチアップできるので、仕事が好きになれそうなのであれば、経験にこだわらずチャレンジできると良いと思います。(非SaaSのIT経験者)
・SaaSと聞くと、「何か難しそう」、「ITツールに詳しくないとダメそう」といったイメージを持ってしまうかも知れませんが、まったくそんなことないと思います(専門用語やITツールの使い方などは入社して数ヶ月すれば嫌でも覚えられます。)。流動的な環境のSaaS業界で一番大事なことは、今ある知識よりも「常に新しいコト・モノへの興味を持ち続けられること」だと思います。(IT未経験)
・IT業界やSaaS事業でも、(職種によりますが)人と関わって仕事することが多いですし、業界のイメージに囚われすぎなくても良いかなと個人的には思います!(IT未経験)
SaaSというより、成長産業の魅力について言及する方もいました。
・勢いのある市場で自ら仕事を作って改善していける経験は確実に将来の選択肢を広げることに繋がると感じています!一緒に盛り上げていきましょう! (IT未経験)
・成長産業に身を置くことはとても刺激的で、新しいことを世の中に広める喜びを得ることができます。チャレンジしたい、今を何か変えたいと思う人には最高の環境と思います。(IT未経験)
ちなみに、SaaSのKPIは、大きい指標から覚えていくと良いそうです(笑)
・横文字が多いですが、ROI、LTV、CACなど大きな重要指標の関係性から覚えていくとMRRやChurnの重要性も理解しやすいと思います。 (SaaS経験者)
すごく長い記事になってしまったので、多かった意見をあらためてまとめます。
1.SaaSの常識で驚いたことは?
・SaaS用語/KPI
・積極的なIT活用
・"The Model"体制での協業
・そのほか、スタートアップ、サブスク、クラウドの特徴
2.入社前の自分に教えてあげたいことは?
・SaaS用語
・プロダクトの知見
・ドメイン知識
・リモートワーク環境
・ITツールの使い方
3.入社後に役立ったマニュアル・コース
・IT系の初期セットアップ
・勤怠・経理・購買申請の方法
・SaaS用語、社内用語
・部門/属性特化のノウハウ
4.入社して身についたと思うことは?
・部門間での連携
・企業/プロダクトに沿った行動
・オンラインでのコミュニケーション方法
・IT活用スキル
・そのほか専門スキル
・SaaS用語リテラシー
5.これからSaaS経験する人へのメッセージ
・SaaS業界面白いですよ
一口に“SaaS企業”とまとめて色々紹介しましたが、当然フェーズや企業によって違いがあります。
他のSaaS企業にお務めの方が思う「ここは共感!」「ここは違うかな」という意見も、ぜひ教えてください。
また、こんな社員たちが働くスタディストに興味がある方は、応募もお待ちしております(宣伝)。
さて、SaaS Lovers、明日の記事は、多くのSaaS企業の営業支援をしている向井さんの記事です。
向井さんは、過去のSaaS Loversの記事で、The Modelにおける社内連携・競争の意義と具体的なアプローチも紹介されていたので、こちらも合わせて是非ご覧ください。
明日も楽しみです。
それでは、本記事はSaaSに関わる皆さんの活躍を祈りつつ、このあたりで失礼します。