「有馬さんの語るビジョンに魅せられてストックマークに入社した」
ストックマークに在籍する多くのメンバーが、入社の動機についてこのように語ります。
会社の求心力ともいうべき存在の有馬 幸介は、ストックマークのCTO兼トップエンジニア。幼い頃から「人の役に立つモノをつくり、幸せな世の中をつくりたい」というビジョンを描いていました。
ビジョンを現実のものとすべくストックマークを立ち上げた今、想いを同じくして集った個性豊かな仲間たちと、どのような未来を創りあげようとしているのでしょうか。
会社設立に至った経緯から、ストックマークの掲げるビジョン、今後成し遂げたいことなどを聞きました。
プロフィール
有馬 幸介(ありま こうすけ):東京大学大学院情報理工学系研究科修了後、新日鉄住金ソリューションズに入社。学生時代の研究領域であるAIを用いた情報処理技術を活かしたアプリケーションを開発。2015年・CEO林 達とともにストックマークを立ち上げ、同社CTOに就任。チームを率いてビジネスを加速させながら、自身でも幅広く開発に携わっている。
AIがつくる予想外の出会いが意思決定に力を与える
ーーまず、会社立ち上げの経緯を教えてもらえますか?
はい。2015年にCEOの林 達とストックマークを立ち上げました。
ストックマークは、テキストマイニングとAI技術を活用し、ビジネスの意思決定をサポートする会社です。現在のメインプロダクトはAI情報収集ツールの『Anews』、テキストデータ解析の『Astrategy』、営業支援ツールの『Asales』の3つ。
私が大学時代に研究していた、ビッグデータ解析の技術を活かしてつくったビジネスパーソン向けのアプリがもとになっています。
新卒で入社した新日鉄住金ソリューションズでも日々忙しく働いていたのですが、そんな中でもアプリをつくりはじめたのは、「AIの技術を使って世の中を良くしたい」という思いがあったからです。
そのまま大企業でキャリアを積む選択肢もあったのですが、自身のエンジニアとしてのスキルを磨きながら大きなチャレンジがしたいと思い、起業の準備を始めました。
事業内容や会社のビジョンは、ストックマークのCEOである林 達(以下、林)と一緒に決めていきました。「マーケットが大きいか」「競合企業が少ないか」そして、「自分たちがモチベーションを保てるか」という3つの軸でスコアリングしていくうちに、ビジネス領域でAIを使えば、人びとの働き方や生き方をより良い方向に変えていけるのではないかと思い至ったのです。
ーーストックマークはどのようなビジョンを掲げているのでしょうか?
すべてのビジネスパーソンに最高のインテンリジェンスを届け、意思決定の質を向上させ、企業の競争力を高めることがストックマークの描くビジョンです。
AIの情報処理技術では、あらゆる情報から最適な選択肢を、個人にカスタマイズして届けることができます。人力ではリーチできなかった情報を取得し、それが新たな出会いや創造性を高める糸口になり、ビジネスを進める意思決定の質を向上させることに繋がります。
ーーストックマークの製品はビジネスに特化したものなのですね。
はい。このビジョンを具現化するためのプロダクトが、『Anews』や『Astrategy』です。これまでは、新規事業の立ち上げ準備時や誰かを説得する資料をつくりたい時、手探りで情報を集め、目の前にある情報だけを組み立て直していましたよね。
しかしAIならば、世界中にある無数の情報から、いま本当に必要な情報を探し出して、レコメンドしてくれます。それにより思ってもみなかったマッチングが起きて、新たなビジネスや付加価値を生み出すのに役立つと考えています。
技術をビジネスにどう繋げるか“を考えるのがCTOの責任
ーー出会いの幅が広がり、ビジネスの幅も広がるということですね
もしかしたら、日本の技術が遠く離れたアフリカのどこかで役立つこともあるかもしれないし、逆もまた然りです。実際に、日本の大手飲食チェーンのお客さまが『Anews』を導入したことで、海外のスタートアップとの商談に繋がったというケースもあります。
同時に、今は情報収集に時間をかけている人が多いと思うのですが、その工程がAIでかなり省力化できるはずです。そうなれば生産性も上がるし、クリエイティブな部分や、本当はやりたかったけど時間がなくてできなかった仕事に集中できるようになるので、仕事自体が楽しいものになるのではないかと思っています。
ーーCTOとしてどのようなことを意識して働いていますか?
最新技術を誰に、どういう目的で活かすか。その結果として、世の中にどう価値を還元するか。この2点は常に意識していますね。このアイディアの質の高さ=CTOの価値だと考えています。
例えば、少ない事前学習で汎用的な処理ができる最新のAIモデルがどのようにビジネスに応用できるかを考える時。
従来は事前学習をさせるために大量データが必要だったため、大企業しかAIを使えないという課題がありました。しかし汎用性の高いAIモデルであれば、中小企業をはじめとしたデータの蓄積が少ない企業でも使えるだろうから、次は中小、ベンチャー企業向けにプロダクト設計をしよう、といった戦略立てをします。
こういった思考は、実際にプロダクトを欲しているお客さま側の声と、技術側の声の両方を知っているCTOだからこそできることであり、すべきことだと思っています。
世界中のビジネスパーソンに使われるAIツールで、日本が抱える課題を解決したい
ーー今後どういったエンジニアと働きたいですか?
最新の技術が好きというだけではなく、なぜその技術が誕生したかというところまで興味を持っているエンジニアですね。背景まで深堀りできないと、その技術の強みがわからず使いこなすことができないからです。
あとは、アウトプットにこだわれる人。ストックマークは会社であり、研究機関ではないのでしっかりと市場に評価されるモノをつくる必要があります。
性格的な面でいえば、自己肯定感の高さも大事です。最新技術をビジネスに応用するのは、すでに誰かがやったことがあるものではないので、毎回が挑戦の連続。成果が出ないことも多々あります。
真剣に取り組んだ仕事の結果が出ないとやはり辛く感じることもあるでしょうが、それでも「いつかはやれる、次はうまくいく」という未来志向をもってほしいですね。
ーー最後に、CTOとしてストックマークをどのように成長させていきたいか教えてください
最終的には、“世界中のビジネスパーソンに使われるビジネスツール”をつくる会社にしたいです。Microsoftの『Excel』や『PowerPoint』と同じレベルで広く使われるツールを目指しています。AIは技術トレンドの最先端です。だからこそAIの分野を深く理解している私たちが技術とビジネスをしっかりと繋げ、発信していきたいですね。
日本は生産年齢人口の減少が進み、これまでのレガシーなシステムも刷新していかなければならない状況に直面しています。ある意味今後20〜30年後に世界中のどの国もが直面するような課題に対して、真っ先に立ち向かっているともいえる。だからこそ「ビジネスにおいて早くAIを活用したい」という熱量の大きさを日々感じています。
そして日本には優秀なビジネスパーソンがたくさんいます。彼らの多くが、この課題に対して何らかの策を講じようとしている。だからこそ、大企業が1000社近く、ストックマークのビジョンに共感し、サービスを使ってくださっているのでしょう。
その思いに応えられるよう、日本のビジネスプロセスの刷新を先導する会社にしていきたいと思っています。世の中を便利にすることで、人が幸せを感じる時間が増えたらいいですね。
ーーありがとうございました!
ストックマークで一緒に働くメンバーを探しています!