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【代表インタビューVol.2】パーパス経営への違和感/ビジョン・ミッションが実現したその先に、何があるのか。代表大澤が描く新しい企業の形に迫る。


こんにちは!キャリーミー広報の三森です。

今回は弊社代表の大澤へインタビューを実施しました。

「ビジネス界にもプロ契約を」をコンセプトに掲げ、急速に事業を推し進める大澤。

今回は大澤が思い描く、未来に迫ります!


1億円プレーヤーの発生。新規事業の続出。ビジョン・ミッションが実現した先に何があるのか?

ービジョンやミッションが実現した未来を想像していただくと、どんなことが実現されていそうでしょうか?

そうですね…ビジネスの世界でも1億円プレーヤーは生まれていると思います。経営者でも1億円稼いでいる人は少ないですし、もはや経営者だからこそ給与をたくさん貰える、と言う感覚もおかしいでしょう。

実力がある人であれば、プレーヤーでも1億円貰う人がいても良い。今後はさらに個人へパワーがシフトしていくでしょう。プロジェクトごとに優秀な方が参画し、事業成長に貢献する。プロジェクトが終了したら解散し、また新たな別プロジェクトで成果を上げる。このような働き方がベーシックになり、成果を出せる人であれば、多くの報酬を受け取ることができるわけです。

そのため今後はより各企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)が大切になっていくと考えています。どのような価値を社会に提供し、どんな世界を実現していくのか、積極的に伝えていかなければいけません。

プロ人材は引く手数多です。企業として求心力を持つために、MVVを明確にし、発信していくことは必須となってくるのではないでしょうか。もちろんMVVだけしっかりしていても、ある程度の報酬も支払う必要はあります。そういった意味では会社の売り上げも重要になってきますね。

ちなみに、ビジョン、ミッションに関連して、ここ数年くらいでしょうか、パーパス経営、SDGsなどの言葉が一人歩きしていているようで違和感を覚えます。

キャリーミーの母体は、2009年に「個人個人の小さい力を繋げていくことで大きな力として、社会をより善くしていく」という想いで、設立した株式会社Piece to Peaceという法人で運営しています。

そもそも企業とは、単なる「経済的な存在」ではなく「社会的な存在」だと考えているので、事業を創る、ということは、

「社会をより善くし、人々がより善く生きられるよう、正しいリスクをとって挑戦していく」ものだと考えています。

そのために、必要に応じて資金を調達し、目的を達成するために、その資金を正しく分配し、リスクをマネジメントしつつも、アップサイド(利益だけでなく大きな目的の実現)を目指していく、ということが経営だと思っています。

こうした考えから、パーパス経営とは、本来の企業経営の意味合いの言葉尻を調整しているだけ、というようにしか感じ取れず、違和感しかありません。

※もちろん、パーパス経営やSDGsというコンセプトや世の中の流れは大賛成です。が、実態としては、そこに便乗してどこもかしこも(見栄えが良いから等の理由で)パーパスを表面上だけで掲げているケースが多いように感じます。重要なことは、経営者の想いが込められ、本当にその想いを実現しようとしているか、であり、そこにわざわざパーパス経営を掲げる必要はない、という意味です。




ーとても面白い世界ですね!その世界が実現した先に、他に日本社会にどのような影響がありそうでしょうか?

プロ人材が色んな企業で新しい事業を創っていくのだと思います。しかし、たとえ優秀なプロが生み出した新規事業であっても、失敗する恐れはあります。そうすると、失敗を許容する文化が出来てくると思います。

残念ながら今の日本はまだまだ失敗を許容しないカルチャーが根強いですが、チャレンジしやすい環境になれば、ゼロベースで価値を生み出せる人が評価されていく世の中になっていくでしょう。既存の100を110、120にしていくのも重要ですが、それ以上に0から何かを生み出す人に価値がシフトしていくわけです。

そうすると、教育も変わっていくと思います。今の親御さんの中には、お子さんを良い高校や大学に入れて、良い企業に勤めさせようという意識が強い方も多いです。その意識がどんどん変わっていくと思います。高校生のころから事業を作ってみようとか、商売を始めてみようとか、そういったチャレンジをさせる教育方法に変わっていくのではないかと考えています。

ー今の日本の教育では、0から1を創る力を養う機会は少ないと思います。このスキルを磨いていくことが大事、というイメージでしょうか。

その通りです。特に今の若手は「答えを求めてしまう」傾向が強いと感じています。答えを求めるのではなくて「自分で考えて提案して欲しい」と思ってしまいますね。しかも正解は一つとも限りません。既存の枠に留まらず、自分の頭で考えることのできる人材は今後も重宝されていくと思います。


業務委託からマネージャー昇格も。MVVの浸透が難しいテーマ

ーその未来を実現する上で、現時点でネックになっていることや課題に感じていることはありますか?

MVVに込められた想いの部分までしっかりと伝えきれていない、ということに課題感を持っています。一言で言うと“MVVの浸透”ですが、背景にある私の考え・価値観まで発信をしていきたいですね。

ーMVVや背景ある大澤さんの想いは、社員とプロ人材双方にお伝えをしていく形でしょうか?

そこは少し分けて考えるようにしています。特に若い社員は会社の中核を担う存在に成長して欲しいと考えているので、丁寧に伝えていきたいと考えています。しかしプロ人材は“プロ”であるため、成果で判断します。そのため、社員ほど懇切丁寧にMVVについて発信をしていないのが現状ですね。

ですがそれはプロ人材の方を社内の中核メンバーに据えないということではありません。業務委託で週2日~3日の稼働ペースでも、マネージャーをお任せする事例もあります。広報マネージャーの小室という人間がいますが、彼女はまさにそのパターンですね。

―“業務委託のマネージャー”は全く新しいあり方だと思います。業務委託の方をマネージャー登用する基準などはお持ちなのでしょうか?

判断基準としては3つ考えています。

1つ目は「自分のチームを率いて成果を出していくこと」、2つ目が「隣のチームと上手く連携を図り全体での最適化を実現できること」、3つ目が「経営戦略や方針の理解」です。

1つ目は言うまでもありませんよね。マネージャーであれば、チームとして成果を出すことは必要条件です。2つ目は、マネージャーである以上、自部門だけの成果に終始するべきではない、という考えを反映させています。会社全体のことを考えつつ、自部門ではなく、全社の最適を考え行動し、成果を創出していくことを期待したいです。3つ目の経営戦略や方針の理解は、会社としての経営と部門のマネジメントに一貫性を持たせるために、必要な項目だと考えています。以上の3つを基準としていますが、もちろん満点である必要はありません。この3つの観点をどれくらい満たしているかで、適宜決定している形になります。

―この基準を業務委託でクリアできる方は、相当優秀な方ですよね…!

本当にそう思います。そういった優秀な方にどんどんジョインしていただけると嬉しいのですが、結局他社との工数の奪い合いになってしまう。だからこそ、優秀な人には週1からでもジョインしていただきながら、徐々に責任のある役割を与えるようにしています。ここで自社のMVVの発信と浸透がしっかりできていれば、自社に使っていただける時間も徐々に増えていくのです。

実際に、弊社の取締役CMOである毛利はその典型例でした。最初はスポットでのジョインでしたが、弊社の目指す未来や世界観への共感が強く、最終的には取締役を引き受けてくれました。今後は業務委託から正社員になるなどの採用形態も増えていくと思います。



業務委託で会社は回る。にもかかわらず、なぜ正社員を採用し続けるのか?

ー先ほどの”日本の新しい成長モデル“を自社で実践されているのですね。先ほどはMVVの浸透が課題と仰っていましたが、解決に向けて現在取り組んでいることはありますか?

“フィロソフィー”を言語化しようとしています。ビジョンやミッションといった、目指している世界だけでなく、私の経営や仕事に対する価値観も伝えていくべきだと考えているからです。

例えば、経営において、私は“人”がとても大事な要素になると考えています。もちろん会社である以上「売上・成果・KPI」はとても重要です。しかし私にとって「売上・成果・KPI」は原因と結果をどう捉えるか、ということだと解釈しています。「ビジネスを良くしていくこと」が重要なのであって、「売上・成果・KPI」はその結果でしかないわけです。

では「ビジネスを良くするのは誰か?」と言うと、結局は“人”に行きつきます。人が原点なのです。しかしこういった私の経営に対する価値観はほとんど言語化出来ていません。これから力を入れて取り組んでいきたい重要テーマです。

―“人”という観点だと、既に大澤さんの中に「こういう人が良い」というイメージがあるのでしょうか?

利他性を持った人に来て欲しいと考えています。成長意欲などの利己性も健全な感情だと思っていますが、それだけではダメなわけです。当社では「謙虚に分かち合う」という価値観を大事にしているので、利己的な方は合わないでしょう。他者がいてこそ、自分や自チームが成り立っているわけで、全てが自分の手柄ではありません。自分の成長は大事にしつつも、利他性も持ち合わせていて、社会や他者のことも考えられる人と共に働きたいですね。

―ここまでのお話を通して、描く未来の実現・課題解決のためにどんなメンバーにジョインして欲しいですか?

熱量があり、自分の考えをしっかりと持っている人にジョインして欲しいと考えています。

実業家として活躍した稲盛和夫氏は、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という人生の方程式を作られました。

私は、この中でも特に“考え方”と“熱意”の2つが重要であると考えています。考え方が悪ければ、どんなに能力が高くても、自社で活躍することは出来ませんし、熱意が無ければ、アウトプットの質は高まっていきません。特に熱意については、周りの社員への影響もとても大きいので、特に大事にしていきたい要素ですね。


ー大澤さんのお話しをお伺いしていると、必ずしも正社員を採用する必要はないのではないか?と考えてしまいます。業務委託メンバーだけで、会社の運営は実際可能だと思いました。そのような状況下で、なぜ大澤さんは正社員の採用を急速に進めているのでしょうか?

中長期的な観点で、会社を支えてくれる中核人財を作っていきたいからです。業務委託の方を中心に据えると、どうしても会社としての文化やカルチャーは希薄になってしまいます。しかし私は、成果創出はもちろん継続しつつも「助け合い」というカルチャーを社内に作っていったり「人を育てる」という文化の醸成をしていきたいと考えています。こういった中長期的な会社づくりをお任せしていきたいのです。そしてその役割は、正社員の方にしか任せられません。だからこそ、正社員の採用を推し進めています。


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