(この記事は GA.MAGからの転載です)
GAテクノロジーズグループは、「借りる・買う・売る・貸す・リノベする・投資する」という住まいに関わるすべての領域を網羅するサービスを提供し、また自分たちの開発したプロダクトを不動産会社に提供しています。
それを支えるのは、GAグループの約3割を占めるエンジニア。
今回は、CTOでありエンジニア組織を統括する遠藤に、エンジニア組織が大切にしていることなどを聞きました。
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執行役員 CTO
遠藤 晃
学習院大学卒。2007年、大手証券会社向けシステム開発会社に入社し、エンジニアのキャリアをスタート。その後、同窓会代行業をメインとしたベンチャー企業の最高技術責任者を経験。2013年、ガンホー・オンライン・エンターテイメントに入社し、オンラインゲーム・サーバサイド開発に従事。2018年、当社に入社し、新卒エンジニア育成チームの責任者を務める。2020年、執行役員CDOに就任。2021年、執行役員CTOに就任。
- まず、現在のエンジニア組織の体制を教えてください。
GAテクノロジーズが展開するプロダクトは、私が責任者を務めるProduct Development Division(以下PDD)ですべて開発を行っています。
PDDには、現在7つのチームがあります。
- Media:「RENOSY」サイトの開発・運用や品質改善を担当
- App:「OWNR by RENOSY」の開発・運用や品質改善を担当
- Booster:「SUPPLIER by RENOSY」など、GAテクノロジーズ社内で使用するプロダクトの開発・運用や品質改善を担当
- SRE:GAテクノロジーズが提供するすべてのプロダクトのインフラやサーバーサイド全般を担当
- QA:GAテクノロジーズが提供するすべてのプロダクトの品質保証を担当
- BootCamp:新卒エンジニア入社予定者の育成を担当
- PMO:GAテクノロジーズが提供するすべてのプロダクトの横断的な支援を担当
また、RENOSY Xの展開するサービス「MORTGAGE GATEWAY」などは、RENOSY X内の開発組織で行っていますが、そちらも私が見ています。
これらのチームがそれぞれ完全に独立して業務を進めているわけではなく、他のチームや、マーケティングやセールスなどの部署と連携して業務を進めています。
- 遠藤さんがCTOに就任されて1年が経ちますが、エンジニア組織の運営において大切にしていることなどに変化はありましたか?
いえ、大切にしていることは常にシンプルで、「GA GROUP SPIRITS(以下、GAGS)を体現している組織であること」で変わりません。
「GAGSを体現している」というのは、コミュニケーションをきちんと取る、感謝を忘れない、約束を守る、自分の仕事をやり切る、という非常にわかりやすいことなんです。ここは新卒も中途も関係なく、最も重視していますね。
さらに踏み込んでお話すると、私は「GAGSが体現できているかどうか」は、そのまま「エンジニアとしての力量」に結びつくと考えています。
- 「エンジニアとしての力量」という意味では、「最新の技術を使える」などスキル面が重視されがちな印象を受けますが、そうではないということでしょうか。
その通りです。
もちろんプロのエンジニアとして、最新の情報を積極的に取り入れ、自らのスキルを高めることは非常に重要です。しかし、「最先端の技術を使う」というのは目的ではなく、あくまで手段ですよね。「その技術を使ってどんな課題を解決するのか」「それがもたらす効果は、経営や社会にどれほどインパクトのあるものなのか」という視点がまずは必要なはずなのに、それを無視して「最新の技術そのものが価値である。いいことである」と画一的にとらえてしまうのは、やや短絡的なように思えます。
例えば、Aさんは最新の技術を駆使して、ある機能のパフォーマンスを0.5秒から0.25秒にしたとします。
これは「2倍のパフォーマンス改善」という見方もできますが、人間が必ずしも体感できるものではありません。
一方、Bさんは既存の技術を採用し、ある機能の保守工数を2分の1にする改善をしたとします。
こちらも体感できる改善ではありませんが、サービスの将来性を考えると大きな意味を持ちます。
ユーザにとっては気づくことのできないパフォーマンス改善より、新しい機能がスピーディーに追加されるための改善の方が嬉しいですよね。
その結果、その良さが多くの人に伝わり、やがてはそのサービスが社会を変えていくかもしれない。
これは極端な例ですが、このように「最新の技術」という手段にとらわれてしまうことは、エンジニア自身はもちろん、会社や社会全般にとってもあまり意味がないことだと考えています。それよりもエンジニアとして重要なのは、「自分の手がけたサービスが、ユーザーや会社、社会全体にどんな影響を与えるか」ということではないでしょうか。
- 「どんな技術を使うか」という手段にとらわれることなく、「目的を達成するために必要なことを見極め、それを実行できるか」という点で、エンジニアの力量が問われるんですね。
私はそう考えています。
さらに言えば、理想の姿と現状を考えると、自ずとやるべきことがわかります。その際に、それがどんなに難しくて手間のかかることであっても、粛々と実行できるのが本当に優秀なエンジニアだと思います。
GAテクノロジーズはこれまで、顧客体験の向上を目指し、スピーディにさまざまなサービスをリリースしてきました。その結果、必要な情報が整理されていなかったり、過去の技術的な負債が残っている部分があることは否めません。
負債を解消するには高い技術力が求められます。なぜその問題が発生しているのか、どうアプローチすればそれを解決できるのかを、当時の開発状況や、開発した人の思考回路を想像して考えないといけません。
これは非常に大変な仕事ですが、だからこそエンジニアとしてレベルを上げるチャンスでもあるのです。会社の目指す姿を実現するためにスピード感を緩めず、それぞれの事業部における業務や不動産業界の動向をしっかり理解し、それでいて開発の質を落とさない。言葉では簡単ですが、これが苦しさを伴う仕事であることは私も理解しています。でも、だからこそやりがいがあるんです。厳しい道のりを乗り越えた先に、パズルを解くような面白さを感じられたり、サービスやプロダクトを通じて不動産業界の課題を解決していることを実感できるのは、何物にも代えがたい経験だと思います。
- GAテクノロジーズでは未経験からエンジニアになり活躍している若手社員も多いですが、新卒採用においてもスキルよりGAGSを大切にされているのでしょうか。
新卒でも中途でも、GAGSを非常に重視しています。
特に、本当に価値あるサービスを提供するという目的を達成するために、「これまでのやり方や思い込みに固執せず、素直に人のアドバイスに耳を傾けられるか」という点は大切ですね。エンジニアとして成長し続けられるかどうかはこの点にかかっている、と言っても過言ではないと思います。
- 最後に、遠藤さんが目指すことを教えてください。
これからも、今以上にGAGSを体現しているエンジニア組織を目指したいですね。一人ひとりのレベルを上げることで、GAテクノロジーズが提供するサービスやプロダクトを使ってくださっているお客様や、不動産業界の課題をひとつでも多く解決していきたいと考えています。
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撮影:今井淳史
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
※この記事は GA.MAGからの転載です
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