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READYFORでは、クラウドファンディングのプロジェクト専属担当者を「キュレーター」と呼んでいます。プロジェクトを立ち上げる方が、クラウドファンディングに成功できるようにサポートする仕事です。
この「キュレーター」をテーマに、2019年11月28日にオフィスで「READYFORの歴史と未来×資金調達を成功へと導くキュレーター対談」と題したミートアップを開催しました。
現役キュレーターの対談とCEO・米良はるかの登壇を通じて最も話題に出たのは、「READYFORらしさ」。今回はキュレーターとCEOそれぞれの視点から見たREADYFORをご紹介します。
実行者に寄り添いながら、支援者の視点を持つ
前半は3人の現役キュレーターが登場。小谷菜美がモデレーターを務め、夏川優梨、廣安ゆきみがお話しました。
(左から、小谷、夏川、廣安の3人による鼎談)
夏川は学生時代にインターンとしてREADYFORに入社。地域を主軸にしたプロジェクトをはじめ、プロジェクトを立ち上げる方のプロデュースを得意としています。廣安は、出版社からREADYFORに中途入社。PRが重視されるプロジェクトに関わるキュレーターです。
キュレーターの仕事を説明した後は、参加者からの質問に回答していきました。まず、キュレーターに求められるスキルや姿勢とは?
廣安「キュレーターに必要なスキルは、一つ挙げればコミュニケーション力。プロジェクトの実行者さんに寄り添うには、相手の気持ちを汲み取って会話に落とし込むスキルが重要です」
夏川「自分の軸だけで物事を判断せずに、多様な視点や柔軟性を持つことも大切だと思います。そのプロジェクトが実行者さんのやりたいことであっても、人によって見え方が違う。これを事実として受け止めた上で、実行者さんの夢をどう叶えていくのか考える視野の広さが重要ですね」
小谷「キュレーターの仕事には、担当するプロジェクトの分野に関する知識のインプット、実行者さんへのリスペクト、そしてプロジェクト達成まで伴走する責任感の3つが求められると思います」
次に、キュレーターとして担当するプロジェクトのジャンルについて。キュレーターの専門分野はどのように決まっていくのでしょうか。
夏川「私の場合は地域にフォーカスするプロジェクトのように、実行者さんの知り合いが支援者の割合を大きく占める性質のプロジェクトを担当する機会が多いです。
このようなプロジェクトに注力したいと思ったきっかけは、5万円を目標金額に設定したプロジェクトの実行者さんから、『クラウドファンディングのおかげで、周りの人から応援してもらえていることが目に見える形になって実感できた』と言われたこと。
この言葉が印象に残り、実行者さんが周囲に応援してもらえている手応えを持てるプロジェクトへの興味が強まったんです。その後もさまざまなプロジェクトを経験するうちに、自分に合うプロジェクトの性質を理解していきました」
廣安「私はもともと芸術の分野に関心があったので、アート部門を立ち上げて一年ほど活動しています。プロジェクトの達成が自分自身の実績になり、アート業界で少しずつ名前を知っていただけるようになるのは、ジャンルを決めたからこそのおもしろさですね。
勉強会や交流会に参加して知り合いが増えるにつれて、『こんなプロジェクトをやりたい人がいて』と紹介してもらったり、プロジェクト担当に指名していただけたりするケースもあります。そしてプロジェクトを達成できたら、また実績になる。仕事と自分がやりたいことを繋げられている手応えがありますね」
小谷「キュレーターとして経験を重ねるなかで、自分が発揮できる価値をより見出せる分野に進んでいくメンバーが多い印象です。一方で『この分野を担当したい!』とあらかじめ決まっている人もいて、そのような要望も歓迎しています」
キュレーターは専門知識のある分野だけでなく、あまり知識のないテーマのプロジェクトを担当するケースもあります。
夏川「プロジェクトのテーマについて、もともと知識を持っている場合よりもほとんど知識がない場合のほうが多いんです。だから毎回必ず知識をインプットしています」
廣安「前提として、テーマや業界に関して誰よりも詳しいのはプロジェクトの実行者さんです。キュレーターは、そのテーマに詳しくない人からプロジェクトがどう見えるのか、実行者さんと異なる視点でプロジェクトの伝え方をブラッシュアップできます。
もちろん最低限はリサーチしますが、知らないことを強みにできる。これが、キュレーターがプロジェクトに関わる意味だと思います」
キュレーターはREADYFORのビジョンを体現するシンボル
続いては、代表取締役CEOの米良はるかの登壇。前半と同様に会場からの質問を交えながら、READYFORの歴史からキュレーターの特徴、今後の展望までお話ししました。
自ら採用にも関わっている米良は、入社したばかりのメンバーに会社の印象を聞くと「メンバーが共通したビジョンを持っている」との答えが多いと言います。
米良「プロジェクトに挑戦する実行者さんに寄り添い、『挑戦してよかった』と思っていただけるサービスにしていこう、とメンバーが心から思ってくれているんです。会社のビジョンやミッションを自分ごとに落とし込んでいる点が共通していると思います」
特にキュレーターの存在は、READYFORのサービスを支えるコアの存在に当たります。
米良「私は、キュレーターこそがREADYFORのビジョンを体現していると思います。キュレーターをサービスを立ち上げた当初から重視していたのは、私の原体験が理由なんです。
READYFORを始めた2011年、国内でクラウドファンディングの知名度がなくて、受け入れられず批判されることもありました。それでもここまで続けられたのは、私を応援してくれる人たちがいたから。
だからこそREADYFORは、サービスとしてもキュレーターの仕事としても、挑戦したい人の思いを叶えることを何より大切にしています。これはキュレーターが1人だった頃から30人になった今まで変わらない、私たちの軸です」
キュレーターが会社を成長させてくれたと実感している米良は、今後はキュレーターにしかできない実行者へのフォローの質をさらに高め、ビジョンの実現に近づいていきたいと語ります。
最後に入社を検討している参加者に向けて、「自分の人生において、READYFORで働くことがどんな意味を持つのかを考えてみてください。私たちが思い描く世界を実現したいと思う方と一緒に仕事できたら嬉しいです」と話し、トークセッションを締めくくりました。
・キュレーターの仕事についてもっと詳しく知りたい方には、この記事がおすすめです。