オフィスケイワンは創業当初(2~4名まで)、Excel工程表と案件が重なる度にホワイトボードに書き出す方法で情報共有・整理を行っていました。スタッフが4名を超える頃には、ウェブツールを試しながら情報共有の効率化を図ってきました。スタッフが10名近くなった頃には、それまでのやり方では限界を感じてサイボウズOfficeとkintoneを導入しました。創業者のパワープレイ依存から脱却し、情報共有ツールを活用し、組織で自律的に生産性を高める仕組みを目指し、現在進行形でよりよい形を志向しています。
現時点でどのようなツールを使っているかご紹介します。
1.サイボウズOffice
言わずと知れた中小零細企業向けのグループウェアです。1名500円/月で使えます。各自のスケジュール予定やタイムカード機能を利用しています。出張中のスタッフに電話があった場合に、連絡で使う「伝言メモ」も地味に便利です。ユーザー数を追加するのもウェブ上のみでできるので便利です。
2.kintone
サイボウズ社いわく「業務改善プラットフォーム」です。Excel管理から脱却するにはもってこいのツールです。弊社ではバックオフィス業務(人事、通知通達、経理事務など)と通常業務(案件管理、マニュアル、販売管理など)に幅広く活用しています。リマインダー機能やコメント機能など便利な機能はたくさんありますが、最近気づいた最強機能は「関連レコード」です。Amazonで有名な「リコメンド機能」(この商品を買ったお客様はこんな商品も買っています・・・)のような機能です。弊社では業務レコードに「このお客様には過去このような不具合を出してご迷惑をおかけしています」と自動で表示するなど活用しています。どの会社でもExcelやWordで書いた過去の不具合情報、ハードディスクに埋もれたままで次に日の目を見ることほとんどないですよね。kintoneの関連レコード機能は、忘れていた(ほんとは忘れてはだめなのですが)過去情報に光を当てて担当者に気づきを与えてくれます。1名700円/月から使えます。
3.Dropbox/GoogleDrive
無料から使えるオンラインストレージです。データの受け渡しやバックアップに便利です。ストレージ容量を増やすには有料版が必要です。
4.Googleスプレッドシート
ほぼExcelです。複数人同時に編集できるので、Excelのように「Aさんが開いています。閉じるまでお待ちください」などの手待ちがありません。18時に仕事を終えて、グループごとの工程シートに各自が最新状況を反映して、帰宅できます。Googleなので無料で使えます。
5.Teams
マイクロソフトが提供するグループチャットです。リモート会議(カメラ映像、パソコン資料の共有など)もできて便利です。組織、チーム、チャネル、など階層をうまく使いこなすと他社とのチャットや会議もできます。弊社では協力会社さんとのコミュニケーションにも活用しています。こちらも無料から使えます。
6.zoom
1対1から大人数まで参加してもクリアな音声と映像がスムーズで驚きのリモート会議ツールです。なんと無料でも大抵のことはできます。最近はセキュリティーも向上しているようです。先日東北の会社と接続して弊社の橋梁CIMシステムのデモを行いました。「電話以上、訪問未満」ですが、画面共有と録画機能を使いこなしていけば訪問デモと同等以上の成果を得られる気もします。
これらのツールに共通することは、すべてウェブアプリ、デスクトップアプリ、スマホアプリが揃っている点です。もはや当たり前のことかもしれませんが、インターネット環境があれば、場所を選ばず情報共有が可能となり、いざ在宅ワークが必要となっても会社と同じ環境をすぐに作れるのです。
ツールは便利ですが、使いこなすことで新たな問題も発生します。ツールごとにしっかりと運用ルールを定めておくことが必要です。ツールは手段であって目的ではありません。目的は冗長作業を排除し、効率的に情報共有し、生産性を高め、品質のよい成果品を納めることです。スタッフには情報管理やセキュリティーポリシーの厳守など教育も重要です。
オフィスケイワンは、テレワークスタッフ(70%)とローテーション出勤スタッフ(30%)の体制になって1週間です。はじめてのことなので不安もありますが、これまでの情報共有ツールの整備を行ってきたおかげもあって、何とかなりそうな気もします。これを乗り越えたら、も少し強い会社になれるかも。いずれにせよ、これまでと異なる価値観が世の中を形成していくと思われます。会社が持続的に成長できることと、安心して働ける環境の両立を目指していきたいと思います。
※各ツールの感想は個人的なものです。実際の機能はメーカーにお問合せお願いします。