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【CEOインタビュー】知れば仕事が面白くなる!?創業秘話とサービスの話

今回ストーリーでお伝えするのは
「入社して2カ月に突入したある日、代表の細井に創業エピソードを聞いてみた」というお話です。

今転職活動をされている皆さん、ぜひ面接の際に“代表の想い”を聞いてみてください。共感するポイントが増えると思います。

そして現職の創業エピソードを知らない皆さん、知ってみてください。きっと何かプラスの刺激があるはずです(なかったとしたら転職する時なのかも…)

それではここからは会話形式で進めていきたいと思います。

創業のきっかけは何だったんですか?

【細井】
起業自体は学生時代からしようと思っていたけど、その頃は学生だしイメージも湧かないし“何で起業するか”は決まっていなかったんだ。新卒でどこかに入ってから色々学んで方向性を決めていこうと考えた。軸としてあったのが、個人的に好きな“ものづくりと車”それで“自動車業界で生産技術が強力な大手で世界にも進出しているアイシン精機”を選んだんだよね(笑)

【八神】
入社の動機が不純です!笑
でもアイシン精機に入社したから、ものレボの創業に至ったんですよね?

【細井】
そう。ちょっとここからは製造業の背景から語ろうかな・・・。

昔の製造業の生産方式は“プッシュ式”と言われるもので、簡単に説明すると注文ありきではなくて、企画部門の人が「きっとこれくらい注文が入るだろう」ってどんぶり勘定をして、在庫も含めて結構大量に同じものを製造していたんだ。上流工程から順番に下流工程に下りてくるイメージだから“プッシュ式”。

【八神】
そんな製造方法だとかなり在庫が残りませんか?

【細井】
戦後は“みんなが同じものを買う”世の中だったから“同じものを大量に作る”ことでコストを抑えて“安く同じものを提供する”のが良かった。“大量生産・低価格供給”という生産方式だったんだよね。

【八神】
なるほど。今でもそんな生産方式って結構残ってるんですか?

【細井】
残念ながら未だに残っているのが現実。
ただ、戦後にトヨタが打ち出した“トヨタ生産方式”は、革新的な生産方式として世界中に広まったんだ。プッシュ式の逆で“下流工程(=お客様)が必要な分だけを必要なタイミングで上流工程から引き取る(製造する)”という“プル式”が“トヨタ生産方式”で、上手く運用できれば過剰在庫を防ぐことができるだけでなく、過剰に割いていたリソースも上手く活用できるようになる。結果的に生産効率が格段に上がるというのが一番のメリットの生産方式だった。

【八神】
そんなに素晴らしい生産方式なのに未だ大量生産している工場が残っているということは、運用が難しいってことですか?
トヨタ生産方式が運用できていれば、すごく日本の製造業って最先端な気がします。

【細井】
今まで“大量生産・低価格供給”と全く逆の考え方だから、古くからのやり方で回ってきているとなかなか浸透しなかった。しっかり導入できた製造業は“その頃の”最先端を行っていたと思うけど、今の日本はめっちゃ遅れてる。

アイシン精機時代にアメリカで生産ラインの立ち上げに携わった時、アメリカの技術者たちってラインで不具合が起きてもなぜか事務所に籠りっきりで現場に下りてこなかったんだ。

「事件は“事務所”でおきているんじゃない!“現場”でおきているんだ!」って、ある日しびれを切らして乗り込んでみたら、その技術者たちはいつの間にか生産ラインをデジタルで繋いでいて、事務所でチェックしてた。現場に行かずともちゃんと不具合を把握してたんだ。

「生産技術力は日本の製造業が圧倒的だけど、IT活用できてない日本の製造業の未来はやばいかも」とこの時危機感を感じたのが、ものレボ創業の一番大きなキッカケになったかな。

【八神】
なるほど、私も今聞いて衝撃です。
ものレボの提供しているサービスは中小製造業向けの工程管理システムですが、なぜそのプロダクトになったんですか?

【細井】
製造業と言われて一般的に思い出されるのは大手製造業だと思うんだけど、その大手製造業が家電1つ作るにも、中小製造業が作っている部品が必要。

人々の生活はグローバル化かつ多様化していて、ライフサイクルもめまぐるしく変化している。これらを支えてる製造業では“同じものを大量生産する時代”から“多品種なものを少量生産する時代”へ、さらにライフスタイルの変化スピードが速まるのに合わせて“多品種少量品の短納期供給”という対応が求めらるようになった。この変化に対応していくには、“汎用的な工程を有した少量品の生産”にフレキシブルに対応できる中小製造業がこれからの製造業の主役になると考えたんだ。

【八神】
それで中小製造業向けのサービスになったんですね。
工程管理に目を付けた理由もあるんですか?

【細井】
大手製造業なら自分たちでIT化もできる。でも、今後主役となるはずの中小製造業は“人手が足りない” ”IT投資とITノウハウが足りていない”という課題を抱えているところが多いので、自分が力になれることがあるのではないかと思った。

実際、地元関西の中小製造業の工場現場をたくさん訪問させていただくと、そこに“標準”と呼ばれるものがなく、担当者の創意工夫によって属人的に運営されているのが現状だった。

そんな中小製造業が急に「少量多品種・短納期でよろしく!!」なんて依頼がくると、担当者が色々調整するけどさすがに限界もある。実際中小製造業の現場を見てみると生産工程の管理は紙やホワイトボードという超アナログ。属人的に管理されているから、誰かが休むと回らない。

「これじゃ多品種化に対応できないし、納期管理も正確にできない。まずは社内での管理手法を統一した方が良いのでは?」と考えた。

そこで、製造現場の“標準”として最強のマインドセットであるトヨタ生産方式を、汎用的に少量多品種生産を行う中小製造“現場”向けにアレンジしようと思い“工程管理”の標準化に取り組んだ。

あとは、需要と供給の問題。
中小製造業は、量や種類が作れないから必然的に“決まった取引先へ供給する”という流れになる。

それでどの工場も上手く回ればいいのだけど、例えばある中小製造業は供給先の景気が悪くなって受注が減り、供給元の中小製造業まで存続が危うくなる。別の中小製造業は受注が多すぎて生産が回らなくてやむを得ず案件を断っていたりする。これってもったいなくないと思わない?

【八神】
確かにホワイトボードでいくつもの製造工程を正確に管理するのは難しいですね・・・。
しかも、中小製造業同士案件が分散すればwin-win-win!

【細井】
1つ1つの中小製造業の生産能力が高くなくても、同じ金属加工同士だとすると同じような設備や技術を持っているはずで、案件が横に流れても生産できるはずなんだ。でもそんな情報を中小製造業同士で共有もしていないし仕組みもない。だから“ものと情報の流れを標準化して、どの企業とでも同じ情報を共有できる”システムを作ろうと思った。さらに工程管理はブラウザで動くWebアプリにして、将来的に簡単に繋がれるように設計した。

“自社工場内の生産工程を誰でも分かるようにちゃんと管理して、中小製造業同士の生産情報が繋がって生産能力をお互いに融通できる”ようになれば、中小製造業全体の生産能力向上に貢献できると信じている。

【八神】
“同じ情報をみんなが分かるように管理する”というのがポイントですね!

【細井】
“同じ情報”であることが重要だから、ものレボのサービスは基本的には“カスタマイズしない”んだよね。カスタマイズしちゃうと、いざ「となりの中小製造業と情報共有しよう!」となってもシステムの仕様が違って必要な情報が正しく共有できなくなってしまうから。

「ここの仕様を変えることで、どの中小製造業にとってもメリットだな」と思えるものはもちろん改善していくけどね。

【八神】
“標準化”に拘っている理由が分かりました。
今目先の課題改善だったらその度にカスタマイズすればいいけど、もっと先の未来を考えるからこそですね!

【細井】
世間一般のイメージでは“大手製造業が日本を支えている”イメージだけど、将来的には“中小製造業が日本の製造業を支えている”という構図になると思ってる。

だかこそ今、しっかり中小製造業をITで支えていかなければいけないと考えてる。

【八神】
面接でこういう話、聞くべきでした(笑)
想いにすごく共感できるし、ものレボのサービスがなぜこれだったのか、がスッと腑に落ちました!
これからは私が面接で布教活動を行います。

【細井】
よろしくぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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