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愛をもってまちをつくる―「となりの.」のコミュニティマネージャー(インタビュー前編)

HITOTOWAが手がけるコミュニティスぺ―ス、「となりの.」。

今回は「となりの.」の守人としてまちづくりを行う弊社社員、田中宏明に「となりの.」や守人業務についてお話してもらいました。

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HITOTOWAメンバー紹介


田中 宏明

東日本大震災のボランティアを経験した際、支援団体が地域の中に入って活動し続ける難しさや人同士のつながりが持つ可能性を感じ、まちづくりへの想いを深める。2014年からインターンとしてHITOTOWA INC.のプロジェクトに参加。2017年よりHITOTOWA INC.にてネイバーフッドデザイン事業に従事し、郊外におけるエリアマネジメントやコミュニティスペースの企画・運営・コミュニティマネージャー職、ならびにマンション内コミュニティの醸成などを担当。「となりの.」には立ち上げ当初から主体として携わる。

「となりの.」はどんな場所?

リニューアルを経て、成長期を迎えるコミュニティスペース

Q:改めて、「となりの.」という場所について教えてください

神奈川県住宅供給公社様の賃貸集合住宅「フロール元住吉」1階共用部分にあるコミュニティスペースです。

カフェ、レンタルスペース、レンタルボックスという3つのサービスを通して、新しい時代の共助の仕組みづくりに取り組んでいます。

Q:フロール元住吉には何世帯くらいが住んでらっしゃるのでしょうか。

153世帯が住んでいます。(※2023年5月時点)ファミリー世帯が多いですが、一人暮らしの方もいらっしゃいますし、住民の年代やライフスタイルはさまざまです。

Q:田中さんは2020年3月のオープン当時から「となりの.」に携わっているそうですが、「となりの.」が誕生したいきさつを教えてください。[1]

HITOTOWAは「ネイバーフッドデザイン」という、ゆるやかなつながりによる「人々の助け合い(共助)」を実現する都市型コミュニティの開発に取り組んでいます。

そんな折クライアントである神奈川県住宅供給公社様から、フロール元住吉の建て替えに伴い、ネイバーフッドデザインを取り入れたコミュニティスペースをつくりたいというお話をいただきました。

150世帯を超える賃貸マンションにおけるネイバーフッドデザインの導入や、地域に求められるコミュニティスペースの開発は、HITOTOWAにとっても新しいスキームでした。

2020年のオープンから3年経ち、「となりの.」はコミュニティのハブとしての役割を担っていますが、まだまだ進化の途中です。

Q:2023年2月には、「となりの.」のリニューアルも行われたそうですね。

はい。そういった意味で「となりの,」は、まさにいま成長期を迎えているプロジェクトだと感じています。

「となりの.」が持つ魅力とは

Q:すばり田中さんは「となりの.」の魅力はどんなところだと思いますか。

「となりの.」は、人と人とのコミュニケーションが丁寧な場所だと感じます。

また駅から少し離れていたり、公園に隣接していたりという立地もあって、ホッと休めるような、ゆったりした時間を過ごせる点も魅力ですね。

カフェ、レンタルスペースでのイベントや習い事、レンタルボックスでの雑貨販売と、「となりの.」の楽しみ方はひとつではありません。

お客さんによってさまざまなコミュニケーションの接点がカフェやスペースに散りばめられている点も、魅力じゃないでしょうか。

Q:「人と人とのコミュニケーションが丁寧」とは、どういうことでしょうか。

「となりの.」という場所の根底には、HITOTOWAの「人々が助け合い、笑顔で、安心して過ごせるまちや社会の実現」というミッションがあります。

そのためあまり商業チックにならず、コミュニティのハブになることに重きを置いているんです。売上や回転率よりも、住民の方やお客さんとのコミュニケーションや、人と人のつながりを中心とした「まちづくり」を大切にしています。

とはいえ「となりの.」はHITOTOWAの自主運営なので、まったく売上がないと続けることができません。そこの塩梅が難しいところでもあるのですが…。

Q:なるほど。ほかに田中さんが運営で難しいと感じる部分はありますか。

マネジメントする立場としては、アルバイトスタッフの個性や良さをどう生かすか、という点も常に考えています。また、現在いるスタッフは飲食業が未経験の方も多いので、コーヒーの淹れ方から接客コミュニケーションにいたるまで、一緒に学ぶことは多いです。

今後はそうした教育・トレーニング面も仕組み化できたらと思っているので、今回募集している人材像としては、そういった点もご一緒していただきたいですね。

人の和が広がっていく―「となりの.」のエピソード

Q:田中さんがこれまで体験した、「となりの.」での印象的なエピソードはありますか。

ある日お客様が、スタッフに靴を持ってきてくださったことがありました。

何足かお持ちになって「あなたに似合うと思って持ってきたのよ」とその場で試着会が始まって。僕たちのことを思い浮かべて持ってきてくださったんだなぁと、とても嬉しかったです。

靴をお持ちになったのは、常連の方が連れてきてくださった方で、「となりの.」には初めていらっしゃったとのことでした。

お客様経由でまた新しい方と知り合える、人の和がつながり広がっていく感じは「となりの.」ならではだと思いましたね。



Q:素敵ですね。お客様とスタッフさんの距離の近さを感じるエピソードです。

距離の近さといえば、フロール元住吉の住民の方が飛ばしてしまった洗濯物を一緒に探したり、マンション内で落ちていた買い物袋の持ち主を探したり…「田中くんちょっと手伝ってくれない?」と住民の方から声をかけてもらえることも多いです。

ちょっとしたことでも、何かあったときに頼ってもらえる関係性を築くというのは、守人業務の中でも特に大事にしている点です。

後編では、「守人」についてさらに深くお話を聞いていきます。

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