社会人になってちょうど30年、振り返ってみて自分がどうやってキャリアを形成していったのだろうと考えてみました。
プログラマーになりたい
子供の頃からプログラマーになりたいと思っていました。そうは言っても今から40年近く前の話、 AppleIIなどのPCがようやく世に出はじめた頃で、一般家庭では今のように簡単に入手できない時代でした。コンピュータが今のように民主化されていないため、プログラムを作る環境も限られていました。早く会社に入った方がより実践に近いプログラムが学べると、大学にはいかずに18歳からキャリアをスタートしました。まだバブル末期の頃でしたから、高卒でも比較的簡単にプログラマになる事ができました。
C言語
就職した当時、BASICは独学で勉強していましたが、世の中はC言語が主流になりそうで、会社で利用する言語はC言語がメインでした。家のPCで使える言語はBASICのみ、覚えるのに少し苦労しました。しかしながら実践を繰り返す事で自然に身につく事ができ、次第にプログラミングがさらに楽しくなりました。当時はUNIXや汎用機でのプログラム開発が主流でしたが、入社した会社では比較的早くからクライアント/サーバーモデルのPC向けのソフトウェア開発やRTOSなどを使った開発など、さまざまな新しい分野について学べる環境だったおかげでたくさんの経験ができ、その後のキャリアに活かす事ができました。
28歳で独立しフリーに
かれこれ20年前になってしまいますが、周りの仲間が独立してフリーランスになり、誘われるがままに自分も独立しました。ちょうど社会人になって10年目です。その10年間は様々な事を経験させてもらいました。プログラマーだけでなく、FAEや営業をやったり、外資系のソフトウェアの会社に入って英語もほぼできない状況で、海外へ一人研修に行かされたり。フリーランスになってゲーム関連の開発やメーラーソフトを作ったりしました。時間的な自由は得られたものの、仕事の単価が安すぎて食べていくのがやっとで、3年程度で断念しました。
35歳で起業
35歳で今の会社を起業しましたが、創業時になにか大きな志があるわけでもなく、IPOしたいとかも思いませんでした。ただ単に今の自分で何ができるか?と何で食えるか?を考えてスタートしました。起業もひとつの経験かと思います。当然色々な事を学ばなくていけません。マーケティング、会計、法務、広報など今までは経験した事のないたくさんのスキルを習得する必要がありました。
エンジニア時代は多くのことを学びたいという「知識欲求」。未知の世界を覗いてみたいという「認知欲求」が大きなモチベーションの原動力になっていました。会社を経営するようになってもこの欲求は変わらず、さらに困難な事に挑戦したい「挑戦欲求」が加わりました。当社のエンジニアも同じで「知識欲求」「認知欲求」「挑戦欲求」が皆強く、吸収がとても早いです。
さいごに
人それぞれタイプはありますが、私は様々な経験をする事で、エンジニアとして大きなキャリア形成に繋がっていくと確信しています。好きでないことを仕方なしやるよりも、様々な事をしてみて好きな事を探してみましょう。
今自分がやっていることが好きであるかどうか。それさえあれば自分を磨こうとするし、常に前に進もうとする自分がいるはず。 by イチロー