山形ホップの贅を尽くしたビール造り! | 株式会社一楽荘
湯坊いちらくは、旅館の館内に、TENDO BREWERYという直営ビール工場を持つ、全国でも稀有な温泉宿です。きっかけは1996年のこと。当時の旦那衆が『湯上がりといえば、ビールだべした~』とい...
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『山形未知体験』とは。湯坊いちらくが、提唱する、旅を通して山形のディープな食の背景を巡る体験型ツアーのことです。記念すべき第一回が、8月3日~4日にかけて「朝摘み生ホップ収穫&ビールづくり IN白鷹町」が開催されました。
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◆山形県とホップの歴史
ホップとは。麻科の多年草のハーブであり、ビール造りにおける重要な要素(香り、苦みなどのアロマ成分、抗酸化作用、泡持ち等)を占める”ビールの魂”とも呼ぶべき作物です。
冷涼で豊かな自然を誇る山形県は、ホップ栽培の好適地であり、戦後から1968年のピーク時にかけて、日本一の耕作面積と収穫量を誇りました。中でも、この度タイアップさせていただいた白鷹町は、県下最大の生産量を誇っていた一大産地でした。
しかしながら、1970年代以降、右肩下がりのその収穫量は減少していきます。
その背景には、まず第一に安い輸入物のホップの台頭が挙げられますが、平野部ではブドウやさくらんぼなどの農地に転用されたり、農山村地域では若者の流出による後継者不足等が背景にあり、ピーク時は3,000人程いたホップ栽培従事者も、現在では1%ほどの30名まで、減少しております。このまま放っておくと、時の経過とともに確実に失われゆく、貴重な財産です。
◆山形県ビール史の生き証人・槌谷氏の涙
白鷹町のホップ農家・槌谷氏と私たちの出会いは、2022年のこと。
白鷹町出身の共通の知人を通じて、槌谷氏が大手メーカー用の契約栽培とは別に、趣味でアメリカン・ホップの一種”カスケード”を栽培しているという情報を聞き、是非そのホップでビールを作らせてもらえないか?とTENDO BREWERYのブルワーが懇願したところから、物語がスタートします。
その道60余年の職人が作るホップは、それはもう見事且つ上質なホップであり、朝摘みした白鷹ホップで造るフレッシュホップビールの、鼻腔を駆け抜ける芳醇な香りを体験した周囲の観光事業事業者様の支えにより、この度、一連の体験を旅行ツアーに昇華させることとなりました。また何より、60余年のホップ栽培人生の中で、自らが栽培するホップ100%でできたビールを始めて飲んだという槌谷氏の”涙”が、我々いちらくスタッフの情熱に火をつけました!!
◆ホップ収穫体験の様子
大変厚い中でしたが、収穫体験は大成功!参加者の皆さまも大喜びで、色んな意味でアツい一日でした。
また、この日仕込んだビールの完成に合わせ、秋には『天童温泉オクトーバーフェスト』を開催、9月30日と10月1日の2日間で行われる”キックオフパーティー”の中で、乾杯式を執り行います。
◆この先の目標
山形県のホップ農家は、3,000名から30名まで減少しておりますが、実は、県内のクラフトビール醸造施設は、2022年まで5軒だったところが、この先数年のうちに約10軒まで、2倍の規模に拡大する見込みがございます。
この度の取り組みをきっかけに、減少するホップ農家と、県内中のブルワリーをマッチングし、お互いにとっての課題解決や商品力拡大のために協力し「クラフトビールといえば、山形だよね!」と言われる日を夢見て、これからもビールづくりに励んでいきます!
最後に、(株)一楽荘では、フードキュレーターを募集しております。
山形県には、LOCAL FINE FOOD呼ばれる、一般的な大きな市場には出回らない、ある特定の地域で生産され、特定の人たちの間で消費されていく、未だに陽の目を浴びていない珍しい作物がまだまだたくさん眠っております。
放っておくと、時の経過とともに確実に失われゆく、これらの貴重な食材にフォーカスを当て、生産者さまとのコミュニケーション→商品開発→PRまで、一連の流れをコーディネートするのがフードキュレーターです。
山形の豊かな食を、100年先へ受け継ぐために。
湯坊いちらくでは、ともに取り組む仲間をお待ちしております。
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【山形未知体験~白鷹朝摘み生ホップで造る究極のビール造り体験ツアー IN白鷹1st~】
主催:株式会社一楽荘
協力:(株)JR東日本びゅうツーリズム&セールス
(株)DMC天童温泉 (株)アイサイト (株)エクライズ 槌谷農園 山形中央観光(株)
山形市 天童市 観光庁