こんにちは!コミューンPeople部です。
今回は、執行役員CCO 兼 SuccessHub事業責任者の岩熊さん(@YutoIwakuma)に次なる柱の事業を目指すSuccessHubについてお話を伺いました!
岩熊 勇斗
大学卒業後、新卒で株式会社ディー・エヌ・エーに入社し、PCブラウザゲームプラットフォームのアライアンスを経験。その後、クラウドサイン創業のタイミングで弁護士ドットコム株式会社へ転職し、カスタマーサクセス組織の立ち上げを経験。2020年11月にコミューンへ参画し、執行役員CCO 兼 SuccessHub事業責任を担う。
岩熊さんに入社のきっかけなどを伺った入社エントリー記事はこちら
SuccessHubとは?
SuccessHubは、コミューンの2つ目のプロダクトとして2022年にリリースされました。
SuccessHubとはどんなプロダクトなのか、事業責任者である岩熊さんに教えていただきました。
岩熊:カスタマーサクセスマネジメントツールという形で、既存顧客向けのCRM(Customer Relationship Management)という位置付けを取っています。契約情報や製品の利用データなどの顧客に関する情報を一元管理し、各顧客の状況に応じた最適なアクションの実行管理を一気通貫で支援することによって、効果的に収益最大化を実現するプロダクトです。
岩熊:まず、カスタマーサクセスとは、商品購入後や契約締結後のお客様の製品の利活用支援による本質的な課題解決や成果の創出を通じて、サービス提供者側も長く使ってもらえたりより上位商材の購入をいただけることで中長期の売上を最大化していくWin-Winな取り組みだと考えています。
カスタマーサクセスという言葉は、元々SaaS・ソフトウェア業界で使われていたのですが、実は特定の業界だけに限られたものではありません。なぜかというと、BtoB・BtoCを問わず、売って終わりではなく売ってからがスタートになるビジネスモデルが増えてきているからです。これは止められないメガトレンドだと考えています。
例えば、これまではレジでCDを売った瞬間お金を回収できていたので、「いかに高く売るか」が重要でした。しかし今はCDを買うのでなく、Spotifyなどのサブスクのサービスで音楽を聴くことが多いと思います。昔は売って終了だったのに対し、今は「このサービスにお金を払い続けたい・この人から買いたい」と思い続けてもらうことで長期間関係を維持し、その中でサービスを提供して売り上げをあげていくという形に世の中自体が変化していると感じています。
既存顧客向けCRMであるSuccessHubについて、どのような背景で開発されたのかお聞きしました。
岩熊:ビジネスモデルの変化により既存顧客の重要性が増し、カスタマーサクセス部門や役職の設置をしている企業は増えてきていますが、実は既存顧客の売上をうまく維持・拡大するためのソリューションはあまりないのです。多くの企業では、未顧客コミュニケーションを想定して作られた営業管理ツールを使って既存顧客管理をしているのですが、それでうまくいっているという話はほとんど聞いたことがありません。
既存顧客を維持・拡大するノウハウをプロダクトに落とし込み世の中にない価値を生み出すというのが、SuccessHubの根本にある考えです。それがマーケットにも受け入れられ始めていて、Communeの「あらゆる組織とひとが融け合う未来をつくる」というコーポレートビジョンにも合致していると感じています。
本当の意味でお客様のことを深く知るためのツール
既存顧客を維持・拡大するノウハウをプロダクトに落とし込んだ、という点についてさらに詳しくご説明いただきました。
岩熊:当社が創業から取りんでいるコミュニティサクセスプラットフォームであるCommuneというプロダクトも企業と顧客の関係を良くし「融け合う」ことを目標にしており、実際に多種多様な業界でご活用いただいております。ただし、Communeのお客様(コミュニティを運営している企業)とそのお客様とのタッチポイントはCommuneで構築されたコミュニティやポータルサイトだけとは限りません。
メールやチャット、対面でのタッチポイントもありますし、当然ながら自社サービスそのものも重要なタッチポイントです。企業はコミュニティから得られる情報も含めた、包括的なタッチポイントの情報を求めています。もしそれらが得られれば、本当の意味でお客様のことを深く知ることができますよね。お客様のことをよく知るための、企業にとっての包括的なインプットツールというのがSuccessHubの価値の1つです。メールやSlack、その他のツールでのやり取り、そういったものを一括で管理できるようにしたのがこのプロダクトです。
岩熊:また、SuccessHubは包括的なインプットツールであると同時に、アウトプットツールでもあります。お客様のスタイルや使用ツール、状況に合わせて個別にアクションやコミュニケーションを管理できます。インプットとアウトプットのロジックが有機的に繋がることで、本当の意味で企業とお客様が融け合うことができる、そういう世界が実現できたらいいなと考えています。
SuccessHubが生み出す価値
BtoB企業への親和性が強いと感じられるSuccessHubですが、BtoC企業で活用される未来も見据えているようです。
岩熊:ゆくゆくはより大きな組織やBtoC企業に対応していくことも見据えています。まだリリースして1年半ぐらい(2024年5月時点)の若いサービスで、できることも価値を感じていただけるお客様も限られてはいるのですが、カスタマーサクセスという言葉が浸透しているBtoBのソフトウェア業界を超えて広いマーケットにチャレンジできたらいいなと思っています。
SuccessHubが広いマーケットで受け入れられたらどんな世界になると考えているのか、語っていただきました。
岩熊:「世の中がもっと良くなる」と思っています。抽象度が高い表現かもしれませんが、「既存のお客様を大事にし、価値を感じてもらうことができる企業がその対価として儲かる」という世界、ものすごく誠実で嘘がなくて、ごまかしがきかないですよね。
私がカスタマーサクセスという言葉が好きなのはそれが理由なんですが、そのような企業や人が報われる社会にしていきたいなと思っています。
SuccessHubの今後のチャレンジ
SuccessHubをご利用いただいているお客様からは、すでにポジティブな反応をいただけているようです。
岩熊:「既存顧客の状態把握や理解が圧倒的に楽になった」ということは様々なお客様から伺っています。
例えば、「あと数ヶ月で契約が切れるSaaSプロダクトのお客様で、高単価のセグメント、直近の利用率が下がっているがフォローアップのためのイベントに参加されていないお客様」といった絞り込みが可能です。そのようなお客様を一目で見つけられることで、まずはお客様の状態がわかるようになり、結果的にCSとしてフォローのルールも作れるようになります。
カスタマーサクセスの迅速な対応が可能になり、解約阻止やアップセルができるようになった、という効果を感じられているお客様が非常に増えています。
反対に乗り越えなければいけない課題についても伺いました。
岩熊:まずプロダクトとしては、より大きな規模のCS組織での使用に耐えるものに進化させたいと考えています。顧客管理の階層構造や、CS社員側の閲覧範囲・権限の設定、レポーティングのバリエーションなどです。それらを実現し、スタートアップ企業の規模の小さいCS組織で数百社・数千社弱の顧客を管理する、という段階を超えて、何千何万人という企業規模で莫大な数の顧客がいたとしても、うまく組織の構造に応じて顧客管理ができるようにしていきたいです。
もう一つはマーケティング、ビジネスの面で課題があります。カスタマーサクセスという言葉が浸透してきたとはいえ、まだまだ知名度はBtoBのソフトウェア業界に偏っています。私は「カスタマーサクセス」という言葉自体というよりは、その本質的な考え方やビジネスのあり方が広まることが重要だと考えています。
人材営業や広告営業、さらには新聞配達や牛乳の配達まで、カスタマーサクセスの考え方は大いに応用できるはずです。「既存顧客を大事にし、そこに価値を提供することが自分達が儲かるための最大のレバーなんだ」という認識を広めて、一社一社きちんと利用実態を作っていくというのが、ビジネス上の一番チャレンジングなテーマだと思っています。
挑戦の過程、それ自体が面白い
SuccessHub事業では、そのような課題に共にチャレンジにする仲間を募集しています。このタイミングで参画する魅力について岩熊さんの考えをお聞きしました。
岩熊:まず「早く入ること」自体に大きなメリットがあると考えています。私は、24歳でクラウドサイン(弁護士ドットコム)に入社し、0→1からコロナ禍の伸びまでを経験することができました。事業の初期フェーズは何もかもがカオスで、良い意味で決まりが無いし落ちているボールも多い。その分、やはり早いフェーズで参画できるほうがチャンスに出会える可能性は高いです。そんな挑戦をしたい人は今SuccessHubのチームに飛び込んできて欲しいです。
長期的な目線で見た今参画する面白さについても伺いました。
岩熊:私たちが目指しているものが成し遂げられるプロセス、それ自体が面白いのではないかなと思います。私はクラウドサインにいた時、「日本からハンコがなくなるなんて」と思われていた世界が変わっていく瞬間を中の人として目の当たりにしました。自分が関わっている事業が世の中を良くしているという実感を得られたのは幸せなことだったと感じています。
私はCommuneでそれをもう一度経験したいし、できると考えています。「世の中を良くしていく、そこに自分が貢献している」という実感と手触り感を持って、誇りを胸に戦うという経験を今ジョインされる方にはしていただきたいです。
SuccessHubチームのミーティングの様子。
スピード感を持ちながら顔を合わせて話し合う時間を大切にしています。
最後に
最後に、SuccessHubのメンバーに伝えていることについて教えていただきました。
岩熊:「Commune事業のメンバーに恥ずかしくない働き方をしよう」ということはチームのメンバーによく伝えています。Communeというプロダクトの社会的な信頼や盤石な成長を支えてくれているメンバーがいるからこそ、大きな挑戦にトライできていると考えています。。
だからこそCommune事業のメンバーに感謝し、恥じない働き方をして成果を出す、そういう意識で働いてくれる人と一緒に働きたいです。そういう方にとっては居心地もいいし楽しいチームだと思います。
執行役員CCO 兼 SuccessHub事業責任者の岩熊さんのお話をお届けしました!
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(この記事は2024年5月31日に、弊社noteにて公開したものです)