テレビPRの切り口をロジカルにつくる方法|PRブログ|PR会社|ビルコム株式会社
テレビPRに臨む広報担当者向けに「テレビ向けの切り口をロジカルにつくる方法」を、テレビの特徴を整理してお伝えします。
https://www.bil.jp/blog/2015/12/tvpr-logicalthinking.html
1月5日、豊洲市場では2019年初競りが開かれましたが、青森県大間産の278キロのマグロが3億3,360万円(120万円/キロ)で落札され、メディア上を賑わせました。落札者はマグロが自慢の「すしざんまい」つきじ喜代村。昨年2018年の落札額が最高3,000万円のようですので、2019年は約10倍の値が付いたということになります。豊洲市場初の初競りというプレミアム価格も含んでいるのかもしれませんが、大変驚きました。結果的にこの落札額になったことで、マスコミやSNSを大きく賑わせたのでしょう。
「すしざんまい」といえば、過去の初競りでもマグロを高額で落札をすることで、メディア露出が増え、知名度もグッと伸びたと感じていますが、2019年はどうなったのだろうかと思い、PR Analyzerで露出状況を調べてみました。
2019年1月1日~1月7日を対象期間として、TV(※1)とWebニュースの露出状況を調べました。露出件数は537件、広告換算費は26億円でしたが、中でも注目すべきはTVの広告換算費でしょうか。TV露出だけで39件、約20億円分の露出となっています。(TVの広告換算費は時間帯ごとのスポット広告費と露出秒数によって算出されています。)また、合わせて取得した想定のリーチ数(延べ記事・番組接触者数)は4,886万人となっています。マグロの落札額3.36億円を投資額だと考えると、PR効果の費用対効果(ROI)は800%ほどとなります。※1 PR Analyzerで取得したテレビ露出データは首都圏キー局を対象
図1 掲載件数(紫:Webと黄:TV)
図2 広告換算費(紫:Webと黄:TV)
次に、PR Analyzerで取得したWebニュースから発生したFacebookいいね数を見てみます。この数字を見ることで実際に生活者がどのような記事に反応しているかを確認、分析することができます。
Yahoo!ニュースや新聞社Webが上位を占めており、大手メディアにおける影響力の高さを感じます。また、やはり3億円という数字のインパクトが大きく扱われてます。昨年話題になったPayPayの100億円還元やZOZO前澤氏がTwitter上で展開した1億円還元など、数字がもたらすニュース性は今後のPR活動に活かすヒントとなりそうです。
図3 WebニュースからのFacebookいいね数ランキング
画像引用元:スポニチアネックス
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2019/01/06/kiji/20190105s00042000414000c.html
通常、企業PRの現場において、TV番組に取材してもらうとなると、”画素材”の準備に苦戦することも多いのが現状です。それに対して、「すしざんまい」のマグロ落札においては、”画素材”が揃っており、各番組で時間長めの紹介がされていたことが大きな広告換算費につながっていると考えられます。例えば、初競りの臨場感、マグロ解体のエンタメ性、木村社長の存在感、漁師さんらの驚く表情など、ユニークな画素材が揃っています。加えて、正月という季節時流もあり、いわゆるTVウケするコンテンツとして成立しています。
※もう少し、詳しくテレビPRを知りたい方は下記をご覧ください
今回紹介したPR Analyzerですが、競合他社との露出シェアを簡単に比べられる「シェア・オブ・ボイス」機能を追加しました。
ビルコムでは、toCからtoBまで幅広いお客様のPR支援を行うために、デジタルの力で効果測定を簡単に・効果的に行えるPR Techの推進や、インフルエンサー活用なども含めた戦略立案など、最新動向を踏まえたPR支援を行っています。PRにお悩みで相談できるパートナーが欲しいという企業の方はもちろん、PR会社で働きながら広報やマーケティングのスキルを伸ばしたい、多様な情報に触れられる環境で企業のPR支援を行いたいという方も大歓迎です。ぜひご連絡ください。
筆者:ビルコム株式会社 田中幸司
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