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なぜ日本企業から「無駄」が減らないのか。Business Applicationsのリードが語る海外との違い

アクセンチュアとマイクロソフトの戦略的合弁会社として2000年に米国で生まれたアバナード。「戦略×テクノロジー」の支援により、これまで多くのクライアントのイノベーション創出を支えてきました。

世の中には多くのコンサルティングファームやシステムインテグレーターが存在し、コンサルティングとシステム開発を一手に引き受けている企業も少なくありません。そんな中、なぜアバナードが選ばれクライアントから評価されるのか。

今回はBusiness Applicationsチームのリードを務める大鐘にインタビューを実施。これまでコンサルティングファーム、事業会社を渡り歩いてきた大鐘に、アバナードの魅力と競合優位性やアバナードに向いている人の特徴について聞きました。

日本企業に数多く眠る「無駄な作業」をなくすBusiness Applications

―大鐘さんの経歴をお聞かせください。

私は1989年に社会人になりまして、最初はコンサルティングファームでキャリアをスタートしました。海外赴任も含めて10年以上働いた後に、事業会社に移って10年ほどIT部長職を務めました。その後はFinTechやソフトウェア会社、そしてRPAのベンチャーの立ち上げを経験し、5年ほど前にアバナードにたどり着きました。

キャリアのキーワードとなるのが基幹システムです。会社にとって必要不可欠なシステムであり、現在もアバナードで基幹システムを扱うBusiness Applicationsの統括を務めています。

―Business Applicationsとは、どのようなチームなのでしょうか。

語弊を恐れずに言えば、日本文化における基幹システムの無駄を省いていくのが私たちの使命だと思っています。日本では取引先の要望に応えるため、各社に合わせて請求書のフォーマットを変えるのが当たり前になっていました。しかし、請求書のフォーマットを変えても売上には繋がりませんし、無駄な作業が発生するだけです。

よく言えば「おもてなし」の精神とも言えますが、そのような無駄を省いて本当に大事な業務に集中できる環境を整えるのがBusiness Applicationsの仕事と言えます。日本の企業には、同じような理由で発生している無駄な作業が山程あります。そのような作業を省くことで仕事にメリハリをつけるのが理想です。

―そのような無駄が発生しているのは日本だけなのでしょうか。

そうですね。過去に私が海外で石油業界の仕事をしていた時は、業界で販売管理を統一して無駄を省いていました。それが、日本に帰ってくると取引先ごとにフォーマットを変えていて、大きなカルチャーショックを感じたのを覚えています。

その後、外資系事業会社の日本法人で働いていましたが、外資系はトップダウンで「無駄を省くためにこのシステムを使え。日本の商習慣に譲れないものだけ最低限作ってもいい」というスタンス。トップがそのように言ってくれるので、比較的職場の無駄を省きやすかったです。

しかし、当時から20年ほど経っても、日本では未だに多くの無駄を抱えている企業が数多くあります。それらの業務効率化を図るのがBusiness Applicationsの役割と言えるでしょう。

ここ数年で「マイクロソフトのERPパッケージ」の市場ニーズが高まる理由

―大手のシステムインテグレーターやコンサルティングファームとの違いを聞かせてください。

システムインテグレーターはクライアントの意向に従ってシステムを作る傾向があると思います。しかし、今はシステムに投資すればするほど業績が伸びる時代ではありません。そうなると、パッケージを利用して業務を標準化し、コストを抑える必要があります。私たちはクライアントの課題を業務レベルで理解し、パッケージ ソリューションを提案するので低コストでも高い価値を発揮できるのです。

コンサルティングファームは「べき論」で考え、顧客の課題を解決していきます。もしも在庫を減らしたいというクライアントがいるなら「品目を減らしなさい」というのが彼らです。

一方で私たちはシステムも扱っているので、制約のある中でクライアントがどこまで許容できるか伺いながら議論していけます。システムを理解している人間が議論するからこそ、現実的で効果の高い提案ができるのです。

―ERPやCRMなどのパッケージはたくさんありますが、その中でマイクロソフトのパッケージはどのような特徴があるのでしょうか。

実はマイクロソフトのERPは歴史が浅く、2005年に小さなERP会社を買収したのがマイクロソフトのERPの始まりです。当時は中小企業向けのパッケージというのが通説でした。

しかし、近年は機能が充実してきており、先行の大手ERPパッケージと比較して価格面で優位なこともあり、私たちのパッケージを選択肢に入れる企業が増えてきました。ここ数年で業界での存在感が一気に高まってきたのを感じます。

―今後、マイクロソフトのERPが普及していくには何が必要なのでしょうか。

技術者の数です。これまで大手のERPパッケージが浸透していたのは、それを扱う技術者が多かったからです。技術者たちは市場のニーズに合わせて技術を学んでいきます。今後マイクロソフトのニーズが高くなれば技術者も増えていくでしょう。

最近では大企業の案件も増えており、今後マイクロソフトのプロダクトを扱える技術者が増えれば、一気に市場に浸透していくと考えています。

世界トップのビジネススキルが身につくアバナード

―アバナードで働く魅力について教えて下さい。

一つはアクセンチュアと一緒に仕事をするので、グローバルトップの上流コンサルを学べることです。私たちはアクセンチュアと対等な関係を築けているので、他社にはない成長を感じられると思います。

もう一つはグローバルで活躍できること。職種によってコミュニケーションをとる相手も変わりますが、基本的に海外の方とディスカッションする機会が多いです。

テクノロジー面の話をすると、既にマイクロソフトへの造詣が深い方にとってアバナードは即戦力として自身の強みを活かせる場となります。一方で、まだ自分の専門領域を見つけていなくて、これから手に職をつけたい方にとってマイクロソフトはハードルが低いと思います。世の中はマイクロソフトのテクノロジーであふれています。WindowsのPCを使っている方も多いですし、OutlookやMicrosoft Teamsでコミュニケーションをしている方も多いでしょう。それと定番の製品に加え、最近はAI開発にも力を入れているため、新しい技術にもチャレンジできます。

アバナードなら自分の理想とするキャリアを描きやすいはずです。

―アバナードで働くことで期待できる成長があれば聞かせてください。

グローバルトップのアクセンチュアの考えを学べるのは貴重な経験だと思います。たとえば提案書一つとっても、グローバルでのレビューを挟むので、英語で書かなければなりません。その際に曖昧な箇所があると「これはどっちに責任があるんだ」と指摘されることになります。

そのような経験を経てトップクラスのコンサルの考えを学べますし、実務を通してグローバルで通用する英語も学べるでしょう。マネージャーともなると、否が応でもビジネスレベルの英語が身についてきます。

―社風については、どんな印象を持っていますか?

コンサルティングファームというと、ロジカルな人が多いイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。たしかに私が若い頃のコンサルタントといえば「論破タイプ」が多かったですが、時代も変わり、人の話を聞ける人が増えてきたように思います。

加えて、アバナードにはテクノロジー出身の方が多いかつ物腰柔らかい方が多いです。そういう意味では、テクノロジー出身の人にとっても溶け込み易く、無理なくコンサルティング力を身につけられる環境だと思います。

―そんなアバナードに、どんな人が向いているか教えてください。

クライアントのことを思って、しっかり意見できる人です。たとえばクライアントに「帳票を100本作って」と言われて、そのまま作るのではなく「本当に100本も必要なの」と立ち止まって考えられる人です。もちろん、技術的には作れるとしても「本当に100本必要ですか」と聞いて、クライアントに提案できる方が向いていると思います。

業務システムのコンサルティングをするには一定の経験が必要です。どんなにERPのトレーニングを受けたからと言って、明日からクライアントに提案ができるわけではありません。これまでクライアントの要望のままに開発してきた方にとっては、クライアントの事情を理解しながら実務経験を積む良い機会となります。

―最後にBusiness Applicationsに興味を持った方にメッセージをお願いします。

Business Applicationsは他のチームと比べても、人との繋がりが多いチームです。私たちが扱う基幹システムは、そのすぐ後ろに人がいます。システムを使う営業の方や、倉庫を仕切っている方がいるので、そのような方たちと直接的もしくは間接的に付き合っていかなければなりません。

そのため、単に技術を極めるだけでなく、ビジネスドリブン的な考えも求められます。そのような仕事に興味を持っている方は、ぜひ話を聞きに来てください。





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