株式会社SENSEPROJECT / 執行役員
🏠 キッチンを新しくするだけがリフォームではない。LIXIL「パッとりくん」から考える住まいの設備を活かす仕事
古くなったキッチンを交換する。 一見すると、既存の設備を撤去して、新しい商品を取り付けるだけの仕事に思えるかもしれません。 しかし、リフォームの仕事には、商品を選ぶこと以上に大切な判断があります。 それは、今ある設備の何を残し、何を変えるべきかということです。 🔷 すべてを新しくすることが正解とは限らない 長年使われてきた住宅には、さまざまな状態の設備が混在しています。 流し台や収納は傷んでいても、水栓やレンジフードは問題なく動いていることがあります。 そこで考えたいのが、既存設備を活かしたリフォームです。 LIXILの取り替えキッチン「パッとりくん」は、古いブロックキッチンからの交換を検討する際の選択肢の一つです。 従来の分割型キッチンとは異なり、一体型ワークトップを採用しているため、天板の継ぎ目がなくなり、日常のお手入れもしやすくなります。 ただし、商品が取り替えに適した設計だからといって、どの住宅でも同じように交換できるわけではありません。 🔧 商品の知識だけでは判断できないこと 例えば、今使っている水栓。 正常に水が出ていても、新しいシンクとの位置関係が合わなければ、再利用が難しくなる場合があります。 レンジフードも同様です。 現在のコンロでは問題なく使用できていても、コンロの位置や設備条件が変われば、改めて確認が必要になります。 さらに、シンク下の排水管、床や壁の状態、ガスや電気の設備など、普段は見えない部分にも目を向けなければなりません。 こうした条件を確認せず、単純に「交換できます」と案内することは適切ではありません。 📏 同じサイズでも同じ工事になるとは限らない 古い流し台と新しいキッチンの横幅が同じであれば、そのまま交換できそうに思えます。 ところが、実際には奥行きや壁の出っ張り、シンクとコンロの配置、給排水管の位置によって施工条件が変わります。 場合によっては、配管の移設や床の補修などが必要になることもあります。 だからこそ、商品カタログに記載された寸法だけでなく、住宅そのものを理解する視点が求められます。 これはキッチンに限った話ではありません。 浴室、洗面台、トイレ、窓、玄関ドアなど、住まいのリフォームには、それぞれ既存建物との取り合いがあります。 同じ商品を使用しても、建物の状態が違えば施工方法も変わります。 🌱 リフォームの仕事は、選択肢を整理する仕事でもある お客様が求めているのは、必ずしも新しい設備そのものではありません。 掃除をしやすくしたい。 収納を使いやすくしたい。 古くなった設備への不安を解消したい。 できるだけ今ある設備を活かしたい。 こうした希望を整理しながら、住宅の状態に合った方法を検討していくことが大切です。 そのためには、商品の特徴を知るだけでなく、施工条件を理解し、できることと確認が必要なことを分けて説明する姿勢が欠かせません。 📷 写真や寸法から始まるリフォームの検討 リフォームの相談では、既存設備の写真や寸法が重要な手がかりになります。 キッチンの全景、シンク下の配管、水栓の位置、レンジフード、周辺の壁。 こうした情報を整理することで、現地調査の前に検討できることもあります。 一方で、床下や壁の内部など、写真だけでは判断できない部分もあります。 どこまで確認できていて、何がまだ分からないのか。 その境界を明確にすることも、専門的な仕事の一つです。 🤝 お客様の希望と建物の条件をつなぐ リフォームに関わる仕事では、商品知識、建物への理解、施工の知識、そしてお客様とのコミュニケーションが結びついています。 新しい商品を提案するだけでなく、既存設備を活かせる可能性も検討する。 できることだけでなく、難しいことや確認が必要なことも伝える。 無理に交換を勧めるのでもなく、古い設備を残すことだけにこだわるのでもない。 交換後の使いやすさや安全性まで見据えた判断が、信頼につながると考えています。 🏡 住まいのリフォームは、暮らしを理解する仕事 私たちが大切にしたいのは、設備を交換することそのものではなく、その先にある暮らしです。 建物ごとに条件が異なり、お客様ごとに希望も異なるからこそ、同じ答えが当てはまるとは限りません。 一つひとつの条件を整理し、納得できる方法を考えていく。 そこに、リフォームという仕事の奥深さがあるのではないでしょうか。 今回取り上げたLIXIL「パッとりくん」の特徴や、既存設備を再利用する際の確認事項については、こちらの記事でも紹介しています。 https://lrs.senseproject.jp/?p=3912 #LIXIL #パッとりくん #キッチンリフォーム #住宅リフォーム #リフォーム業界 #建築業界 #住まいづくり #住宅設備 #仕事の価値 #顧客満足 💬 皆さんは、仕事でお客様に提案するとき、「新しいものを提供すること」と「今あるものの価値を活かすこと」のどちらを意識する機会が多いでしょうか?