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【イベント開催報告】開発スキルだけのエンジニアは要らない?!今後求められるスキルとは?

こんにちは!
ワークスアイディ株式会社採用担当です。

弊社は先日、「これからのIT業界で活躍する人材を育てていこう」という趣旨のもと、エンジニア向けのオンラインセミナーを開催しました!

セミナーのテーマは、「IT業界の流れと今エンジニアに求められているスキル」。

弊社の執行役員でありIT事業本部長も務める松本が、20年のIT業界での経験をもとに業界の流れを振り返りながら、今後不要になってしまうエンジニアの仕事や、需要が伸びるスキルについてお話ししました。

今回は、そのセミナーの内容をご紹介します!

#登壇者プロフィール



ワークスアイディ株式会社 上席執行役員 DX事業統括本部副本部長 兼 IT事業本部長 兼 採用戦略グループ長を務める。経歴としては、文系大学からエンジニアとしてIT企業へ入社。複数のプロジェクトへの参画や支社立ち上げを行い、その後起業へ。設立1年目から黒字を出し20名規模まで拡大させる。2010年ワークスアイディ株式会社にM&Aを実施。M&A後は会社が部の形なり、仕切り直し9人でのスタート。順調に成長し2021年4月時点(新卒含む)で200名以上の規模の部署へ。

#IT業界の今までとこれから

まず、ここ20年の日本のIT業界の特徴として挙げられるのがこの4つです。


日本の開発の進め方は素晴らしくて、品質重視ですし、開発チームやインフラチームのようにきれいに分業されています。しかし、最近はそれも少し変わってきていて、例えば、障害が起きたときに「それはアプリが悪い」「いやインフラが悪い」と他責の文化がつくられてしまうことが疑問視されるようになってきました。

それから、皆さんもご存知かと思いますが、大手至上主義です。日本のIT業界はよくゼネコンと言われていて、大手企業が元請けでその下に二次、三次の下請けがいるという構造になっています。これは、何か問題が起きたときに、損害賠償を払える体力や保証力、信用力があるかというところで「実績・保証重視」になると、やはり大手企業が一番になってしまうからです。

では、今どのように業界が変わってきているかと言うと、これまでウォーターフォール型だった開発が、アジャイル型やスクラム型に変わり、まずは最低限のドキュメントだけにしてリリースを早め、品質は徐々にバージョンアップさせていこうという流れになってきています。海外もそうですが、作った製品をどんどんリリースしてリードタイムを短くしていこうという動きが強いです。

ただし、これは開発(アルゴリズム)が不要になるということではなく、JavaやPHPのように昔ながらの「コードをガリガリ書く時代」が終わりを迎えつつあるということです。ここ2年で、バックヤードの事務は「Excel VBA」や「Access VBA」のような動きをするRPAツールで処理するというのが当たり前になりました。

また、「GeneXus」という、DBのER設計や基本設計をオートジェネレートコードで作成できるプログラムも出てきましたし、サイボウズ社が提供している「kintone」も、RPAやGeneXusよりも手軽に、ノーコードでシステムを作ることができるツールとして市場に出てきました。

これまでは、コネクティビティという形で、時間をかけてゼロからフルスクラッチで開発という時代もありましたが、最近はAmazon Web Service(AWS)を使えば一瞬でできますし、GCPを持っているサービスを使うことで開発の仕組みも簡単につくることができます。開発の進め方も変わりスピードも早くなっているのが現状です。

#今後なくなるエンジニアの仕事とは

2018年6月22日に発売された週刊誌の中で「10年後になくなる仕事ランキング」が発表されたのですが、その中でプログラマーはなくなる確率が94%ということで、なんと26位に挙げられています。


この26という順位は結構意外だと思うのですが、これは正確に言うとプログラマーが必要なくなるというわけではありません。今後は、小学校などでプログラミングが義務教育化されたり、ノーコードで開発できるサービスが増えてきたりするので、プログラミングができることが当たり前になります。プログラム自体は無くなりませんが、プログラマーの価値がどんどん低下していくという意味です。

これと同じようなことが起こったのがバブル時代です。当時は、AdobeのIllustratorやPhotoshopを使ったデザイン制作やDTPの仕事がものすごく儲かっていました。これは、Adobeソフトを動かせるパソコンが超高額のMacintoshのみで、かつソフト自体も高額だったため、その両方を所有できる資金力のある企業しか作れないという制約があったからです。

しかし、その後Windows7でもソフトを使えるようになり、アカデミック版なども出てきて学生や一般の方でも遥かに安く購入できるようになりました。デザイン制作や写真編集が趣味でできるようになった今、デザインやDTPの仕事は、それだけで食べていけるほど希少価値の高い仕事ではなくなってしまいました。

これが今プログラミングでも起こっています。考えてみればJavaもPHPもフリーですよね。費用をかけずに趣味でアプリをリリースすることも可能な時代になってきているので、今後はプログラマーの価値が下がっていくと考えられます。

#今エンジニアが身に付けるべきスキルとは

では、今後エンジニアはどのようなスキルを身に付けていくべきなのでしょうか。これはあくまで、私がここ20年の業界・市場の動きを見てきた上での予想なので、絶対にこうなる!という保証はありません。ただ、私も色々な国々を回っていますし、実際にシリコンバレーで働いている友人とも定期的に情報交換をしているので、最先端の情報に基づいてある程度確率の高い情報をお伝えできると思います。

今後、エンジニアが身に付けるべきスキルは大きく3つあります。



①データを活用する技術

一つ目が「データを活用する技術」です。昨今ビッグデータ時代と言われていますが、ためられるデータもギガバイトからテラバイト、ペタバイトになりどんどん増えてきていますよね。これからはその集めたデータを活用するスキルが必要になります。カテゴリーに分けると、「データをためる」技術、「データを加工・抽出する」技術(Python・SQL)、「データを分析するためのビジネスインテリジェンス」、「データを解析する」技術(統計解析・AI)の4つです。

この4つができる人は正直少ないです。この中で一番難しいと言われているのが「データを解析する」技術で、職種で言うとデータサイエンティストやデータアナリストですが、これがまさにオックスフォードが提唱している5年後、10年後に必要になる仕事です。

このデータ解析技術を積極的に取り入れているのがコンビニ業界や通販業界です。誰が、いつ、どこで、どの商品を購入したのかなどのデータを大量に集めて消費者の行動パターンや購買欲を分析し、新商品の開発やロイヤルティを高めるキャンペーンの企画などに活用しています。データの蓄積が進むほど、AIによるディープラーニングで分析の精度も上がっていくので、日々変化する市場のニーズを把握していくためにデータ活用の需要が高まっています。

②基本設計技術

2つ目が「基本設計技術」です。クラウドの活用やノーコードの技術が当たり前になる時代にはプログラマーの価値が下がるため、プログラミングよりも「どのサービスの組み合わせを使ったらシステムができるのか」「データ活用に必要なDBにするにはどのような構成にしたらよいか」を考えて、システムやアーキテクチャー、DB自体の設計ができる技術者が必要になります。

③クラウド技術

3つ目は「クラウド技術」です。最近私が試してみて面白いなと思ったのが、「Speech-to-Text」という人の会話をテキスト化してくれるサービスです。思っていたよりも言語認知能力が高くて、ここまで技術が進んだのかと驚きました。昔は文字コードを起こすとか、今も音声データを渡して文字起こしをしてくれるサービスもありますが、議事録を書いたり書き起こしをしたりする時代は終わりつつあります。

では、これからどんな技術が必要になるかと言うと、やはりCI/CD(継続的インテグレーション)です。これまで2〜3週間かかっていたサーバーの構築や増加が、今後はボタン一つで自動化(オートディプロイ)できるようになります。有名な技術だと「Ansible」や「Vagrant」ですね。

あとは、既に海外ではスタンダートとなっていて最近日本でも流行り始めた「Kubernetes」ですが、今後めちゃくちゃこれが流行ります。少し前に、コンテナ型の仮想化環境を提供する「Docker」という技術が出てきましたが、そのDockerに開発や運用自動化のためのプラットフォーム技術を加えたのが「Kubernetes」です。

例えば、サーバーのパフォーマンスを改善するためにメモリを増強する場合や、ハードディスクを大きくする場合、極端な話、これまではサービスを止めて中を開けてやらなければならなかったのが、「Kubernetes」を使えば、ある程度拡張性のあるプラットフォームで組めるので、オートスケールができるようになります。手間のかかる運用がある程度Kubernetesと一体化されて楽になるという技術で、今後どんどん伸びていくので、ぜひ覚えていただきたいと思います。

#今後活躍するエンジニアの3つの役割

ここまで技術やスキル面の話をしてきましたが、ここからはそのスキルを活かせる職種についてお話しします。


①ビジネスインテグレーター

まず一つ目、「データを活用する技術」を活かせる職種として「ビジネスインテグレーター」があります。これはどちらかというと、プリセールスエンジニアや営業が目指していかなければならない領域です。今は訪問営業のような昔ながらの歩き回る営業ってかなり減りましたよね。最近はオンラインで営業をかけていくインサイドセールス・アウトサイドセールスという形に変わってきています。

足で稼ぐ!というような従来の営業スタイルがなくなっている今、今後は「どのような顧客をターゲットにどのようなサービスを展開していけばいいか」「どのような会社とアライアンスを組んでいくべきか」などの課題に、データの裏付けを持って解決策を出すことが必要になってきます。そのデータを集めて分析するのがビジネスインテグレーターです。

②データアナリスト/データサイエンティスト

2つ目は、既に話に挙がっていますが「データアナリスト/データサイエンティスト」です。この職種は5年後、10年後に大フィーバーします。これはビッグデータを活用したデータ分析の領域ですが、先程お話ししたビジネスインテグレーターの仕事をするにもまずこの知識を身に付ける必要があります。

最近は、自社の従業員にデータ分析の勉強をさせたいという企業からの要望も多く、実は弊社でも某大手銀行や電力会社から依頼を請けて、対象の従業員に対してデータ分析を学ぶ長期研修を実施しています。

③DevOpsとSRE

3つ目は、「DevOps(開発・運用保守)」と「SRE(サイト信頼性エンジニア)」です。これまではプログラマー、システムエンジニアという職種でしたが、これが「DevOpsエンジニア」や「SREエンジニア」という名前になります。サービスの開発スピードを上げて市場への投入時期を早めようという動きが強まっているため、Development Operationsという形で、開発と運用保守を一緒に進めるDevOpsエンジニアという職種に変わってきています。

それから「SRE(サイト信頼性エンジニア)」ですが、シリコンバレーにいる私の友人がまさにこの職種で活躍しております。これも運用の領域なのですが、最近のBCP対策(災害やシステム障害などの危機的状況下でも事業を継続させるための方策)といえばマルチクラウドです。何かあったらAWSとAzureで動かせばいいよねという風になってきていて、そこを突き詰めていくと運用の部分に行き着くので「Kubernetes」ですね。

サイト自体の信頼性は先ほど申し上げたDevOpsで開発していきますが、やはり運用していく中で「Kubernetesでやっていこう」とか「BCP対策はマルチクラウドでやっていこう」となるので、専門部署ではSREが流行っていく分野になると思います。

#WID社ではこんな仲間を募集しています!

エンジニアとしてキャリアの幅を広げていきたい方やスキルアップしていきたい方。多様な働き方をしていきたいと考えている方などと是非お話ししたいです。色々なことに挑戦できるのがWIDの魅力でもあるので、一見不可能に思えることにも果敢に挑戦し、ビジネスを作っていこうと前向きに捉えられる方と一緒に働きたいと思っています!

現在WIDでは、複数の職種や地域で仲間を募集中です。

この記事を読んで少しでも興味を持っていただいた方は、是非お気軽にご連絡ください!
みなさんと一緒に働ける日を楽しみにしています!

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