2011年創業のwevnalは15期目を迎え、ユーザーのブランド体験を向上させるBXプラットフォーム BOTCHANの事業成長に向けて新たな一歩を踏み出しました。
14期の1年を振り返れば、生成AIの活用をはじめとしたプロダクト開発の勢いは増し、エンジニア採用も加速を続けています。
一方で世の中に目を向けると、コロナ禍の落ち着きから「オンラインからオフラインへ」の動きが活発に。BOTCHANは引き続きトレンドに注目しつつも、より多くのお客様にプロダクトを届けるためのアプローチを開始しました。
組織としても拡大を続ける中、マネジメントの新たな課題にも直面してきたと話すのは代表取締役の磯山博文さん。wevnalの14期を振り返ると共に、15期の展望を語ってもらいました。
目次
- エンジニア組織の急拡大、強いプロダクトが誕生
- 変化がめまぐるしい時代に、成長し続ける企業へ
- wevnalを支えた「人・組織」の力を、再び開花
- 実現を目指すのは「BOTCHAN」の社会インフラ化
エンジニア組織の急拡大、強いプロダクトが誕生
── 2024年9月にwevnalの15期がスタートしました。まずは14期を振り返ってみて、どのような1年だったと感じていますか?
創業時からの主力事業だったSNS広告事業の譲渡が決まり、シリーズBラウンドの資金調達を終え、お金や人の動きがある程度落ち着いたところで14期がスタートしました。言い換えれば、BXプラットフォーム「BOTCHAN」事業に注力し、これから一致団結していこうというフェーズだったわけです。
期初には事業拡大に向けたメッセージを全社に発信。さらなる拡販に向けたビジネス展開・プロダクト強化を掲げました。その時に大切にしたのが、数字成長にフォーカスするのではなく、お客様やエンドユーザーの課題解決を目的としてサービスの質を高めよう、ということ。
実際にこの1年を通じて、wevnalのサービスはかなり強化されたと感じています。
── エンジニア組織も大きくなり、プロダクトもより強くなりましたよね。
CTOの鈴木さんを中心に、優秀なエンジニアが集まりグローバル化が進んでいます。オフィスでも日本語以外の言語が飛び交っていて、数年前では考えられなかった光景が目の前に広がっています。
世の中的にエンジニア採用が年々難しくなっていると言われる中、BOTCHANというプロダクトに可能性・価値を感じて入社するメンバーが増え、SaaS企業としても大きくアップデートできた1年になったと感じています。
── 生成AIを搭載した、BOTCHAN AIの開発も進んでいます。
生成AIの登場後、世界中の企業が活用方法を模索していると思いますが、多くの企業はPoCや社内での実証実験にとどまっていると聞きます。その点でBOTCHAN AIは、導入企業やその先のエンドユーザーにまで活用が進んでいるため、ソフトウェア業界でも一定の評価が得られているのではと考えています。
変化がめまぐるしい時代に、成長し続ける企業へ
── エンジニア組織の強化が図れた一方、ビジネスサイドではどのような変化がありましたか?
外的要因による影響を大きく受けた1年でした。コロナ禍でデジタルシフトが躍進して、SaaSビジネス全体が右肩上がりに成長していたと思いますが、この1、2年で将来性が危ぶまれるような雰囲気を感じるようになりました。
また、BOTCHANの主戦場であるD2C / EC領域では、景表法・薬機法などの規制が厳しくなったことから、業界の見え方や成長の鈍化を懸念する見方が広がったと感じています。もちろんwevnalとしては、薬機法チェック事業を手がける株式会社REGAL COREとの協業を開始するなど、対策を講じてきました。
トレンドによる影響を的確に捉えながら、セールスやマーケティングのチームメンバーには、さまざまな試行錯誤を繰り返してもらいました。
そのおかげで14期の第4四半期には、新たな勝ち筋を描ける段階まで仕込むことができています。
── 変化が大きいタイミングでは、経営者のリソースをどう使うかについても、かなり頭を悩ませたのではないでしょうか。
14期はBOTCHANをより広く認知させ、地位向上を図ることに注力していました。社内を見渡しても私が適任だろうという判断のもと、起業家向けのイベントやピッチイベント、ウェビナー登壇などを含め、広告塔のような動きを積極的に進めました。
そこには営業という視点だけでなく、協業できるパートナーや投資家の方々など、多様なステークホルダーとの接点を持つことが含まれています。短期で成果が見込めるわけではないものの、長い目で見た時に会社のトップラインを上げるための種まきができたのではと考えています。
wevnalを支えた「人・組織」の力を、再び開花
── 14期は、組織としてどのような変化があった1年でしたか?
採用面は好調で、14期の終了時点で社員も157名になりました。優秀な中途メンバーや新卒メンバーが入社してくれることで、組織的にも良い流れが生まれています。
例えば、新卒5年目、6年目でマネージャーになるなど、wevnalのカルチャーやMVVに共感しているメンバーが着実に育っているんですね。また、中途メンバーはこれまでの経験で培ったスキルなどを活かし、事業成長に貢献してくれています。
オンボーディングにも力を入れていて、執行役員 経営企画担当の加藤さんの主導で研修を充実させているんです。創業期のストーリーを伝えたりしながら、入社後のメンバーがいち早く組織に馴染んでもらえるように会社として働きかけています。私自身も、一緒にランチをする機会を増やすなど、新しいメンバーとの接点を増やせるよう心掛けるようになりました。
── 組織が大きくなる中で、課題に直面する場面はありましたか?
1人増えるごとにマネジメントコストが増えるため、ミドルマネージャーの負担が出始めたように感じています。加えて、wevnalはマルチプロダクト戦略を展開しているため、事業フェーズの異なるプロジェクトが現在は6本走っている状態です。
積極的にサービスの導入推進をしている「1→10」「10→100」の事業部もあれば、BOTCHAN AIなど開発投資に大きなリソースを割いている事業部もあります。どれか1つであればマネジメントの難易度も下がると思いますが、同時進行ゆえに、相応の難しさを強く実感する1年となりました。
── 課題解決に向けて、どのようなことに注力してきましたか?
戦略や仕組みで解決することも1つですが、wevnalはこれまで「人」の力に助けられた場面が本当に多かったなと感じています。人が事業に対して可能性を感じて、やりがいや熱量を持ち、顧客のために貢献をしていく。
そんな循環を再び生み出すためにも、15期は「選択と集中」をより意識し、全部で80点を取るのではなく、どれか1つで120点、150点を取れるようなチーム体制を築くことが、この課題を本質的に解決するのではないかと考えています。
好きなこと・得意なことでメンバーがお互いに連携し、事業だけでなく、人や組織の成長にも一層ワクワクできるようになることで、次のステージに向けて一歩を踏み出せる気がしています。
実現を目指すのは「BOTCHAN」の社会インフラ化
── wevnalの15期を迎えた今、改めて1年後の目標を教えてください。
「BOTCHAN」事業を1年や2年というスパンではなく、5年、10年という時間軸の中でどのようなビジネスにしていくのか。経営者として中長期の方向性を示し、組織を動かすことにリソースを使っていきたいと思っています。一朝一夕で実現できることではないので、時間をかけながら継続的にアップデートを図っていきたいですね。
少なくとも14期の最終クォーターでは、今後の事業展開に向けた種まきが良い形でできたと思っているので、それらの芽が出るようまずは動いていきます。
── 新たな展開が期待できる中、wevnalでは今後どのような人材が必要になると考えていますか?
拡大フェーズにあることは間違いなく、その先の「世の中になくてはならない、インフラ的な存在になれるかどうか」への挑戦が始まっているタイミングだと考えています。15期に限っていえば、各メンバーの生産性や価値を高めていく段階ではあります。しかし、そこに終始してしまうと丸く収まってしまい、現状維持になりかねません。
最適化された組織からもう1段階ジャンプをして、wevnalに新たな景色を見せてくれる。そんな枠を超えた挑戦・進化を促すためのアイデア・実行力がある人に来てもらえたら嬉しいですね。
現状のサービス・プロダクトのままでは、wevnalが掲げるミッション「人とテクノロジーで情報を紡ぎ、日常にワクワクを」を実現するには足りない部分があると理解しています。だからこそ、これまで以上にお客様と向き合い、お客様のビジネスに寄り添いながら、共に成長していけるメンバーの存在が不可欠なんです。
ワクワクを感じながら、BOTCHANが社会インフラとなる未来を一緒に想像し、共創をしていけるような仲間を募集しています。
wevnalでは現在、事業の拡大に伴って、あらゆるポジションの方を募集しています。 会社にご興味を持っていただいた方は、まずはお気軽にご連絡ください!