今回は「JOB Talk!」の第七回目として、デコボコベース株式会社にご協力いただき「児童指導員・就労移行支援スタッフ」のシゴトについてご紹介します。
【ご協力いただいた企業】
■デコボコベース株式会社
「発達に凸凹があっても、社会の一員として自然に受け入れられ、活躍できる」ように、人生のステップに合わせた支援を展開。児童の成長や自立をサポートする児童発達支援事業・放課後等デイサービス事業のほか、成人の自立や就労、就労後の定着をサポートする自立訓練(生活訓練)事業・就労移行支援事業を展開している。これらの事業を全国にフランチャイズ展開する本部としての役割も担う。
【ご協力いただいたスタッフさま】
■北居 梓奈乃さん
デコボコベースに新卒入社。ハッピーテラス柏・柏Ⅱ教室にて、児童指導員として2023年12月末まで勤務。その後、人事部へ異動し、新卒・中途採用インナーブランディング・社内レクリエーション企画などを行う。(今回は児童指導員のお仕事について聞いています)
■齋藤 俊輔さん
大学を卒業後、金融機関にて契約・返済の担当を2年間経験。その後、第二新卒としてデコボコベースに転職。1年目はディーキャリア芝浦オフィス、2年目の現在はディーキャリアITエキスパート田町オフィスで生活支援員として勤務。
ーー「児童指導員・生活支援員」のお仕事内容をそれぞれ教えてください。
北居さん:児童指導員は発達上の課題を抱える子ども達に、キッズファーストの小集団療育を通して成長をサポートする仕事です。主に発達障害で悩む子どもたちに、特性に応じた療育トレーニングの考案と実施をするなど、幅広い業務を通じてサポートします。小学生に対しては、生活や学習などのテーマと本人のニーズを掛け合わせた教材を作り、プログラムを実践していました。中高生には電話応対やプログラミングの練習、ロボット操作やゲームの実践などを通して、コミュニケーション能力の育成を図るプログラムを提供していました。
齋藤さん:生活支援員は就労移行支援事業所「ディーキャリア」の現場で、就労を目指して通所される18歳〜64歳の利用者の方に対して、コミュニケーションスキルや思考スキルを中心とした「ライフスキルコース」の訓練を提供しています。訓練以外にも、利用者の方のお困りごとについて面談を実施したり、利用者の方のキャリアプランニングについてフィードバックを実施したりすることもあります。また、就労する上で必要になるセルフケアに関するコンテンツの開発や、全国のディーキャリアスタッフに向けた研修の講師なども担当しています。
ーー「児童指導員・就労移行支援スタッフ」のお仕事を選ばれた理由は何ですか。
北居さん:「凸凹が活きる社会」というビジョンに共感したことが一番大きな理由になります。元々学生時代に障害スポーツを専攻していて、チェコに留学した際に、障害のある子どもにスキーを教えるという経験をしたことをきっかけに「凸凹が噛み合わさった時に、いい社会ができるのかもしれない」と思うようになりました。それから、デコボコベースは「児童指導員の仕事だけに留まらず様々なキャリアが選べる、その変化をスピード感持って行える環境である」ことを採用説明会の時にお聞きして、魅力を感じました。
齋藤さん:前職でお客様のお金の返済についてお話をする中で「人生を作っていくにはお金や、お金を稼ぐための仕事、仕事を続けていくための安定した生活が大事」だと気づき、仕事や生活のサポートがしたいと考えるようになりました。「自分」を軸にして人生を選択できる人を増やすことにつながる仕事がないかと探していた時、ちょうど就労移行支援の求人を見つけ、障害特性による困りごとに向き合っている発達障害の方の就労や生活を支援するというお仕事内容に興味を持ちました。
ーー「児童指導員・就労移行支援スタッフ」のお仕事で、どんな時にやりがいを感じますか?
北居さん:私が作成したトレーニングを実践した子どもが「先生これもう1回やりたい!」と笑顔で伝えてくれる時や、今まで困難だった行為を子どもが徐々にできるようになったときです。一緒に働くメンバーの凸凹を活かしながら、イベントの企画などを実施し、売り上げを拠点で達成したときにもやりがいを感じていました。
齋藤さん:利用者の方への訓練や面談を通じて、自身の特性についての理解が深まったり、自身に最適なストレス対処の方法やセルフケアが見つかったりと、その方が就労後の働きやすさや人生における生きやすさにつながるステップを少しずつでも進めるお手伝いができたときにやりがいを感じます。
ーー「児童指導員・就労移行支援スタッフ」のお仕事で、どのような点が楽しいですか?
北居さん:やりがいを感じる場面とも似ていますが、一緒に働くメンバーと一つの目的に対して、協力して取り組んでいるときやさまざまな部署や拠点の人と関わりながら全社のプロジェクトをするときに楽しいと感じていました。
齋藤さん:新しいアイデアに触れたときに楽しい気持ちになります。普段の訓練で自らが使ったり、全国のスタッフに使ってもらったりするためのコンテンツ開発をする際に新しい概念をうまく定義することができた時や、勉強会を通じて日々の支援に活かせるアイデアが出てきた時に、仕事がとても刺激的なものに感じられます。
ーー「児童指導員・就労移行支援スタッフ」のお仕事で、大変なことを教えてください。
北居さん:もともと学生時代までに福祉を学んでいたわけでなかったので、障害特性の理解やその場での支援の切り替えなどが難しかったです。保護者の方と面談をする際には、私たちに出来る支援が限られる中で、どのような支援方法がより良いのかを考えることもあり、難しいと感じていました。
齋藤さん:就労移行支援は障害福祉サービスではありますが、利用者の方は企業で就労することを目指して通所されています。利用者の方がご自身のペースで取り組めるよう「支援スタッフ」として一緒に考える必要がある一方で、私自身が「ビジネスパーソン」の立場として利用者の方に必要なことを伝えることも求められます。福祉的なマインドとビジネスの視点のバランスを取ることは、難しいながらも常に意識しています。
ーー今回の記事は、学生さんのキャリアづくりをサポートする「CAREER VISION SUPPORT PROGRAM」の一環としてお届けするのですが、キャリアビジョンの発見に役立ったな、と思うことは何かありますか?
北居さん:就活生向けオンラインセミナーや『苦しかった時の話をしようか』という本が役に立ちました。企業が実施するストレングスファインダーの講座や自分の思いを言語化をするためのコーチング、他業界/他業種の社会人との交流も有効でしたね。
齋藤さん:自己分析をしたり、本を読んだり、実際に働いている方のお話を伺ったりすることが役に立ちました。印象に残っている本は、岡田美智男『〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション』(講談社現代新書)です。それから、デコボコベースには先輩社員と1対1でなんでもお話ができる「スナック面談」という制度があります。この制度を利用して、先輩社員の実際のキャリア形成についてお話を伺うことで、自身がキャリアについて考える視点を得ることができました。
ーー最後に、キャリアビジョンの発見に向けて奮闘されている学生さんに向けて、メッセージをお願いします!
北居さん:「キャリアビジョン」と聞くと、なんだか難しく感じるかもしれません。実のところ、私も日々悩んでいますし、描く必要性を問うこともあります。でも、「考える」ことで、自分の底の想いに気づけたり、前に進むきっかけを得たりすることもあります。はじめは「あの人になりたい」そんな気持ちで良いと思っています。その中で、いつかあなたのキャリアビジョンが見つかることを応援しています!
齋藤さん:遠い未来までビジョンを描くことには、見通しのきかない難しさが伴うことも多いでしょう。キャリアビジョンは、一度決めたらずっとそのままにしなければならないものではなく、キャリアを重ねるなかで徐々に変化していくものだと思います。今の時点でご自身が感じていること、考えていることをまずはひとつひとつ紙に書き出すなどして整理することを大事にしてみてください。
いかがでしたか?
他にどんなシゴトがあるか気になった方は、ぜひWantedlyのトップページから検索してみてくださいね。
次回の更新もどうぞお楽しみに!
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