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Wantedly の新しいロゴ、デザイン解説。

先日2021年6月21日、私達はWantedlyのブランド・アイデンティティの要となるロゴのリニューアルを発表しました。ロゴをデザインするに当たり、社外のパートナーに協力を依頼する企業が多い中、私達は社内のデザインチームの手で基本的なデザインを完結させることを決めて取り組んできました。

ロゴに先立つ知的・大胆・洗練のデザインフィロソフィと、同じ言葉で表されるトーン&マナーに基づくブランドのデザインシステムを構築し、最もよく理解しているのは私達自身だからです。この記事では、手を動かしたクリエイターとしての視点から、デザインのディティールと意思をお伝えできればと思います。

Concept

ロゴマークからサウンドまでの、すべてのクリエイティブに通底するのが以下のコンセプトです。


私たちのプラットフォームに集う人々が、やがて次の文化を作り出す。テクノロジーやサービスのみにとどまらない「文化圏を創造する企業」としてのスタンスを表明しています。

Logo Mark

今回のロゴデザインのトーンにおいて、知的・大胆・洗練から派生して、『私達は常に新しい文化創造を続ける』というメッセージを発するためのキーワードとなったのが「文化性」「信頼性」と「瑞々しさ」「明快さ」の2つの軸です。

新しいロゴマークでは、セリフ体の強弱を参照することで文化性、信頼性をイメージさせつつも、大胆にコントラストを強調した結果としてミニマルで明快な「スラッシュ」と「円」形状に落とし込むことで、身軽な新鮮さを併せ持つ印象となりました。

2本のバックスラッシュは私たち Wantedly のプラットフォームと、また、それをお使いいただく方々が「社会に切り込む」インパクトを表現し、円形のシンボルはそれらから力を得てさらに未来へと進む「人々」を表しています。

スラッシュ形状の要素の右下部分ではほのかにニュアンス付けを行っていますが、これが無くてもセリフ体らしさという点では印象が変わることはありません。鋭角による上下位置の扱いづらさ、サイズによる印象変化を低減するために下端を丸めるとともに、全体を右上に向けて流すことでシャープさを補完しました。こうした細部に残した味が、雰囲気の「洗練」感を強めています。

Typeface

タイプフェイスは、ロゴマークの構成要素であるスラッシュと円を基準として、ITC Avant Garde フォントからエックスハイト、アセンダ、ディセンダ等のジオメトリーを踏襲しつつ描き起こしたものです。メッセージとロゴとしての強いアイデンティティはロゴマークに委ね、タイプフェイスのデザインには、ロゴマークとコーポレートフォントの2つのVI要素をつなげ、一体とすることを求めました。

Motion

コンセプト・メッセージの内容はそのままに、モーションの時間軸を使うことで情報量を上げました。無色透明の「まだ何者でもない」円が、バックスラッシュとインタラクションすることで色づき、「何者か」としての価値を得ていく様が、静止状態のロゴ以上に直接的にコンセプトを表現しています。

バックスラッシュと円の交差するポイントにはブランドカラーだけではない色どりを持たせることで、明るい瑞々しさを表現できたと思っています。白を背景にブルーを第一の色としつつも広がりを持った色使いは近年のWantedlyのUIと共通する部分です。

ロゴのモーションを考える際、WebやUIで用いることを前提とするのか、映像として用いることを前提とするのかで可能な表現が大きく変わってきます。今回私達はあえてUI上での使用をスコープから外し、明解なフラットさだけでなく空間的な広がりを持った、映像としてのダイナミックな見せ方を追求しました。

Sound

[ 音が貼れないので上の動画で聞いてね ]

サウンドデザインも基本となるコンセプトを同じくして、大きく3つの要素で構成されています。冒頭のコード(和音)、深く沈み込む重低音、それらに絡むグリッチノイズです。採用した構成要素は多いながらも複雑さを感じさせない仕上がりとなりました。

冒頭のコードは安定させすぎず(実は)ギター音源を用いて、若々しい感触を、重低音がシネマティックなステージの広がりを演出しています。デジタルなノイズは、ロゴマークのバックスラッシュ部分に対応する、私たちWantedlyのデジタル・プロダクトによる社会へのアプローチの表現です。

そこに載せるボーカルは、抑揚を抑えて知的な耳触りとしつつ、「希望を見つけた」表情を前半から後半に向けての変化として加えています。

Wantedly Design では、これまで長い間デザインフィロソフィからUIコンポーネントまでのブランドデザインシステム構築に取り組んできました。今回のロゴの更新を一区切りとして、材料を一旦揃えるところまで来れたのではないかと思っています。

しかし、会社メンバーの誰もがそれらの資産を活用してブランドを表現できるようになるまでには未だ長い道のりが残っています。そして、『新しい文化創造を続ける』企業として、私達は自分たちが1度使ったものも常に更新し続けたいと思っています。

このロゴを踏み台に、Wantedlyの新しい世界を共に描いていただける方、この記事下の募集から「話を聞きに行きたい」をクリックしていただけることををお待ちしています。

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