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役員からデザイナーへ。新たなフェーズで挑戦する「人々の心に火をつける」デザイン

主力事業であるスタッフDXアプリケーションサービス「STAFF START」を軸に着実な成長を歩んでいるバニッシュ・スタンダード(以下、VS)。創業以来、店舗で働く皆様のためを一心に考え抜いて事業を展開しています。

今回インタビューする大貫 隆之こと「BOBさん」は、STAFF STARTの共同創業者としてVSを支えてきた一人。本記事では、2024年4月から取締役を退任し、デザイナーとしてVSのデザイン領域に携わる決断をした背景を中心に話を聞きました。

大貫 BOB 隆之(おおぬき ボブ たかゆき)
2012年グリー株式会社にてソーシャルゲームの開発やディレクションに従事。その後、株式会社VASILY(現株式会社ZOZOテクノロジーズ)にてクローラーやアフィリエイトシステム等を開発。アパレルブランドのEC開発、フリーランスを経て2016年VSに参画。開発責任者としてUI/UX設計から開発までを行い、2018年取締役CPOに就任。2022年より取締役CXO(Chief Experience Officer)として従事後、2024年4月より取締役を退任し、デザイナーとして「VSのデザイン」にコミットすることを決意。

(聞き手:Corporate Design・大山 都子)
※本記事の内容は2024年5月公開時点のものです

描かれたビジョンに共感し、役員としてプロダクトづくりを牽引

ーー本日はよろしくお願いします!BOBさんは2016年からSTAFF STARTの共同創業者としてVSを支えてきましたよね。VS入社以前はどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?

学生時代は情報系の学部でプログラミングを学びながら、サークル活動で服をつくる日々を送っていました。将来の仕事として考えるほどにはアパレル業界への興味はあったのですが、実家が貧乏なこともあり給与面などを考えると正直不安がありました。

最終的に、ファーストキャリアは大学での学びを活かしてエンジニアとしてスタートすることになりました。新卒入社したグリー株式会社でソーシャルゲームのサーバサイド開発やディレクションを経験した後、当時ファッションアプリを運営していた株式会社VASILYに入社。ECサイトのクローラーをつくったり、アフィリエイトシステム等を開発したりしていました。

そして、メンズアパレルブランドのEC開発やフリーランスの活動を経て、知人の紹介で出会ったのが代表の小野里です。当時は「STAFF START」のベータ版を出している段階。これから本格的にやっていくというフェーズでした。私自身、アパレル業界に興味はありつつ給与面でその道を諦めた身。小野里の話すビジョンがめちゃくちゃ刺さって、VSに参画することを決めました。

ーー参画後はどのような役割を担ってきたのでしょうか?

当時は小野里と二人きりの組織。営業や企画周りを小野里が行い、私がエンジニアリングやデザインといったものづくり全般をするという役割分担で始まりました。徐々に他の社員が入社してきたタイミングで取締役CPOに就任。プロダクト開発組織を牽引することになりました。

とはいえ、当時のVSはまだまだ小規模なスタートアップ企業です。役員就任後の約3年間はひたすらコードも書くし、デザインもするしという感じで特別役員感はなかったかもしれません(笑)。

現在のオフィスに移転し人が増えてきてから徐々に役員としての業務が増えていき、予算策定や目標の設定をしたり、プロダクトロードマップをつくったり。経営層としての意思決定に参加しました。人手不足が著しい時代には、会社として足りないところを埋めようという感じでPRUnitのマネージャーを兼任していたこともありましたね。

会社のフェーズが変わり「自分が一番貢献できるところ」を模索した

ーー役員として活躍してきたBOBさんが「なぜ今役員を退任して、デザイナーとして働くこと」に決めたのか教えてください。

いくつか理由はあるのですが、一番は「自分が一番貢献できることをするべきだ」と思ったからです。先ほどお話しした通りで、プロダクトづくりの現場に携わりつつ役員業務を行っていました。とくに、専任のデザイナーが不在の中でデザイン業務は私を中心に回しており、リソースの4〜5割をデザイン業務に割いていたんです。

役員として「やらないといけないこと、考えないといけないこと」は多くある中で、組織の拡大とともに現場業務と経営業務を並行して進めることがままならなくなっていったんです。自分が役員としてはあまりバリューが出し切れていないこと、自分がVSのために一番貢献できることは何かを考えた時にデザイナーとしてコミットするのが最善だという結論に至りました。

そんな話を小野里としているタイミングで、この4月から取締役1名と執行役員1名の計2名が参画してくれて……。役員経験が豊富で役員としてバリューを発揮できる人たちが入ってくれるのなら「デザイン」というところに自分の頭と時間を100%使って貢献しようという決断でしたね。

ーー取締役として経営側にいたことがデザイナーとしてプラスになった感覚はあるのでしょうか?

それはめちゃくちゃありますね。一度役員を経験したことはすごく良かったと思っています。事業成長を見据えたプロダクト戦略や売り上げ、組織の方向性など、現場経験だけでは見えづらかった観点をデザインを考える際の判断材料として活かせるようになりました。

目先の話だけを考えたデザインではなく「あと数ヶ月でこういう状況になりそうだ。今のうちにこういうふうに作っておこう」と将来のイメージがしやすくなったというか……。デザイン以外のことに触れてからあらためてデザインと向き合ったことで、一つのデザインをつくる際にも「さまざまな視点を含んだより良いデザイン」を生み出せるようになったと思います。

ーーデザインを考える際の引き出しが増えたんですね。BOBさんがこれまで携わってきた中で学びが多かったVSでの仕事はありますか?

みんな言うかもしれませんけど「STAFF OF THE YEAR」という弊社のイベントは、毎回新しい発見がありますよね。とくに第一回の会はかなり混沌としていて……(笑)。デザインも開発も普通にやっていたら間に合わないくらいのスケジュールで進めなければならず、絶対にこだわり抜くところとこだわり過ぎないところを見極めることができるようになったのは大きかったなと思います。

STAFF OF THE YEARは、参加するスタッフさんたちの「モチベーションを上げるためにどうするか」が一番大事なところ。それ以外はある種決めの問題でスピード感を持って進めていくことを優先する。そういうバランスも役員をやっていたからこそついたものかもしれません。

あとは、どの仕事で学んだということではないんですけど「やり切る」ことの大切さはVSで再確認しましたね。私は比較的「なんでもやってみます」というタイプ。PRUnitのマネージャーもそもそもデザインもやったことはないけど、とにかくやってみました。ベンチャーのスピードで実現していくには、会社として必要なところはどんどん進めていかないといけないですし、実際にやってみることがまず大事だと思います。表現が難しいですけど、そこの馬力が鍛えられた気がします。

ーー「STAFF OF THE YEAR」は今年で4回目ですよね。BOBさんの目から見てイベントのデザインも進化しているのでしょうか?

そうですね。4回目にしてようやくデザインの型を整えられてきているなとは思っています。「こだわるところとこだわり過ぎないところがある」と話しましたが、徐々に「こだわる」ところを増やせているイメージですね。

たとえば、テーマカラーの選定や会場のデザイン、インビテーションやムービーのクオリティなどのUI以外にも力を入れるようにしたり。少しずつブラッシュアップしている感じです。また、デザイン以外の改善ポイントもいろいろあるのが面白いんですよ。審査内容や出場する企業の幅などに変化が出れば、デザインも見直さないといけないかもしれません。これからも進化し続けますし、ますます面白くなってくるだろうなと思います。

これからのデザインチームを支える「Design Principle」

ーー4月からデザイナー業務に専念するようになってからの活動について教えてください。

まずは、これまで「行き当たりばったり」になっていた部分を整備するところから始めています。

これからデザインチームをつくっていくことを意識して、感覚的になっていた部分をルール化するような「デザインガイドライン」をつくったり、デザインチームとして大事にしたい「Design Principle」をつくったり。今までの目先のためのデザインではなく「今後」デザインをしやすくするための準備に時間を費やしています。

ーー「Design Principle」の話が出ましたが、BOBさんがデザインをする上で大切にしていることはなんでしょうか?

一つはUIUXの話に寄ってしまうんですけど「使うのは自分ではない」ということをめちゃくちゃ意識しています。当たり前ですが、自分が良いと思っていても「STAFF START」を使ってくれている人にとっても良いものであるかどうかはまた別の話。いわゆる「ユーザー目線」には気をつけていますね。

それと同時に、Design Principleのメインに入れた「Spark People(デザインを通して、人々の心に火をつける)」は自分の中ですごく大切にしているんですよ。

UIUXデザインにおいては「シンプル」「便利」「使いやすい」というものが増えてきました。そもそも使いづらかったら意味がないと思うので、そこに否はないんですけど「それは当たり前」という感覚もあって……。

それだけではなくて、サービスを使ってくれる人たちが心のそこから燃え上がるもの、テンションが上がるものをデザインの力でつくりたいという想いを持っています。便利で使いやすいのは当たり前。そこからどれだけ抜きん出ていけるのかを意識している感じですね。

これからデザイナーを増やしていくにあたっても「Design Principle」への共感を大切にしたいと思っています。もちろんデザイナーとしての経験が豊富な方はありがたいんですけど、個人的にはセンスとかはどうでもいいなと(笑)。そもそもセンスという言葉も好きではなくて「センス=知識」だと思うんですよね。それは勉強すればついてくると考えているので「デザインを通じて、どんなことをしたいのか」の考え方が近い方と働けたら嬉しいですよね。

何不自由なく使えて、自然と使いたくなる「STAFF START」を目指す

ーーVSではデザイナーとしてどのような経験が得られるでしょうか?

デザインガイドラインもつくり始めたばかりなので、UX/UXもクリエイティブもそれぞれの観点でまだまだ整えなければならないところが多くあります。なので、ゼロからつくっていける面白さは感じてもらえると思いますね。

デザイナーのキャリアパスはデザイン会社で広くいろんな経験をする人、自社サービスを持つ事業会社の中で突き詰めていく人など、いくつかの道があります。VSはその両方ができるところも強みだと考えています。

現状はプロダクトこそ「STAFF START」一つですが、経験できるデザインの幅はすごく広いと思います。本社の人から現場の人も使うSaaSなので、toBとtoCどちらの視点も必要なプロダクトのUI/UXデザイン、「STAFF OF THE YEAR」のイベントサイト作成や会場デザイン、プロモーション用の動画に関わるデザイン、街頭広告のディスプレイデザインなど、それこそ経験を広めることも深めることもできる機会が多くあることが、弊社でデザイナーとして働く魅力ですね。

ーー最後に、今後の目標を教えてください!

個人的にデザイナーとしてこれを成し遂げたいというのはないです。ですが、「STAFF START」のUI/UXデザインに関しては強くこだわりを持って進めていきたいところがあります。伝え方が難しいんですけど、スタッフさんたちのモチベーションが上がって、なおかつ日常に溶け込んでいるデザインをつくりたいと思っています。

溶け込むというのは、意識しないデザインということ。極論ですけど、UI/UXデザインに関しては「このデザインすごく良いよね!」と言われたくもないんですよ(笑)。良いとか悪いではなく使っているのが当たり前な「ひたすら溶け込んだ状態」を目指したいです。

「STAFF START」を使ってくれている人たちが何不自由なく使えて、自然と使いたくなるデザインを創り上げることが一番成し遂げたいことですかね。

一方で、ブランディング的な観点であれば「クリエイティブがいけている会社だね」と言われたいという想いはあります。動画やポスターなどもそうですが、サービス内を超えたクリエイティブ制作によってVSやサービスの印象が大きく左右されると思うので、クリエイティブの力でそのイメージをより一層引き上げたいです。

要はブランディング観点では「いけている」と思われること、UIUXに関してはいけているとかではなくて溶け込むこと。そんなデザインができるチームを目指していきたいですね。






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