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トラストバンクが2023年から本格開始した新規事業「休眠預金活用事業」。本事業部のメンバーは、休眠預金を主な財源として、事業者さんが考える「地域の課題解決」と「持続可能な収益性」を同時に叶えられるソーシャルビジネスを、実行に至るまで併走しています。
休眠預金活用事業に関する最新のプレスリリースはこちら
https://www.trustbank.co.jp/newsroom/newsrelease/press623/
この、TBbaseの期間限定特別連載「有希子のPO(ピーオー)日記」では、そんな「休眠預金活用事業」に携わる「プログラムオフィサー(PO)」の普段のお仕事内容や、採択された事業者さんのプロジェクト進捗などを現場からお届けします。
それではここから、休眠預金活用事業/ソーシャルイノベーションデザイン室のプログラムオフィサー、高橋有希子さんご本人からお伝えいただきます!
第1回活動紹介 |「『 プログラムオフィサー』の役割とは?」
こんにちは!休眠預金活用事業/ソーシャルイノベーションデザイン室の有希子です。
これから毎月、休眠預金活用事業で私たちがどんなことを行っているのか、その活動や各事業者さんのプロジェクトの進捗などを、ご紹介していきたいと思っています!
どうぞよろしくお願いいたします。
私は2023年5月に、休眠預金活用/ソーシャルイノベーションデザイン室に異動し、現在は休眠預金活用事業のプログラムオフィサーとして活動しています。
私がこの休眠預金活用事業に関わるようになった経緯については、ぜひ以下の記事もご確認いただければ嬉しいです。
・民間企業初!「休眠預金活用プロジェクト」――事業者と一緒に作っていく”持続可能な地域”
この事業に関わるまで、私は「プログラムオフィサー」という単語自体を知らず、どのような役割を担い、活動をするのかも全く理解をしておりませんでした。
もちろんご存知の方もたくさんいらっしゃると思いますが、以前の私のようにご存知でない方に向けて、「プログラムオフィサーの役割」について簡単にご紹介したいと思います。
<PO(プログラムオフィサー)とは?>
助成を行う機関に配属され、助成プログラムの立案や助成案件のリストアップ、審査プロセスのマネジメント、助成プログラムの評価等を行う専門職のことです。
「プログラムオフィサー」では長いので、「PO(ピーオー)」と呼んだりすることが多いです。
POになるために特に資格があるわけではないですが、休眠預金活用事業では、指定活用団体であるJANPIA(一般財団法人日本民間公益活動連携機構)がとてもわかりやすい研修プログラムを実施しており、その研修参加は必須でした。(この研修がなければ、活動するうえで何を理解しなければいけないのか、どのように活動すればいいのか、など、全く理解できずにおりました。。)
<休眠預金活用事業におけるPOの役割>
私はPOとして活動して4か月ほどの新米ですが、この休眠預金活用事業のPOの大きな役割として、以下の4つであると理解しています。
1.プログラム設計(社会課題解決のために最適な助成プログラムを立案する)
2.選考・審査(助成先事業者を決定するため、公平公正でスムーズな審査フローを策定・実施する)
3.伴走支援(助成先団体が円滑に事業推進できるように計画立案からサポートを行う)
4.評価(事業の成果を可視化し、社会的インパクト評価を実施する)
プログラム設計から選考・審査については、主に自社で実施する活動になりますが、伴走支援から評価については、審査により決定した事業者さんと一緒に進めていくことになります。そして、役割における「伴走支援」の比重が非常に大きいと感じています。
トラストバンクの休眠預金活用事業で一緒に事業を進めている事業者の皆さん。いつも本当にありがとうございます!
事業者さんから見ると、トラストバンクは「(休眠預金という)資金を助成してくれる相手」でもあります。コミュニケーションの取り方によっては、「全てトラストバンクの言っている通りにした方が良いのではないか」と思ってしまう可能性もあります。
でも、実際に地域で事業を推進していく主体は各事業者さんであり、事業を推進していくうえで中心に考えるべきは、事業を届けるべき受益者の方々(一番に課題を解決するべき対象者)です。トラストバンクからの提案が絶対正しい、ということはあり得ません。事業において、「絶対にこうしてください」とは言えない、と思っています。
毎日「伴走する、ということはどういうことなんだろう..」と考えて模索しながら、事業者さんとやり取りをしていますが、事業者さんの考えや計画を第三者の立場で一緒に整理して言語化し、それに基づいて、いろんな視点から議論することが大切だなと思っています。
たまに、チームで三者三様の意見を投げかけすぎて、事業者さんに「結局、、どうすればいいのでしょう、、」と言われることもありますが笑、その時の「最適解」を一緒に見つけていくことを意識しています。
<9月はどんなことしていたの? – 活動報告>
5月に採択事業者さんが決定し、そこから資金計画や事業計画の見直しをしながら、トラストバンクとの契約締結、ガバナンス・コンプライアンス体制の調整などを進めてきました。現在は採択事業者さん6社と、取り組む社会や地域の課題等の整理、事業推進のための「地図」である事業設計図の作成を続けています。何度も何度も、事業者さんとやり取りさせていただいて、議論を重ねています!
この休眠預金活用事業では、トラストバンクとの契約締結後6か月以内の「事前」・事業を開始してから約1年後の「中間」・トラストバンクの事業支援が終了する、2026年2月末までの「事後」という3つのタイミングで、新しく生み出されたこの事業が、「地域や社会にどのような変化・便益を与えているか」を定量的・定性的に評価していきます。
基本的に自己評価ではありますが、対外的にもその事業のインパクトを示していくには、第三者でも事業の内容やその妥当性が伝わるように、成果を可視化していく必要があります。そのため、課題や事業設計が誰から見てもわかるように整理しなければならないのですが、事業者さんの中では内容が理解できていても、第三者には伝わらない書き方になっている場合があります。
また、事業の中心が受益者でなく事業者さんになってしまったり、解決しようとする社会課題から受益者がずれてしまったり、ということもあります。
そういう事業者さんの中だけではなかなか気づきづらい点について、事業者さんからたくさん学ばせていただきながら、一緒に整理し、いろんな視点から議論をし、事業設計図という形にしています。
こちらの理解が足りない部分もたくさんあるので、実際に事業者さんの活動拠点である地域にお伺いして、ヒアリングやお打ち合わせをさせていただいたりもしています。
事業者さん訪問時の写真。詳しくは次回以降ご報告します!
ということで、次回は事業者さんのご紹介を含め、実際に現地にお伺いした際のレポートを記載できたらと思っています。
ではでは、来月もよろしくお願いいたします!