今回は、今年創業10周年を迎えるTalknoteのルーツに焦点を当てて、改めて軌跡を辿ってみたいと思います。ぜひ一度目を通してみてください!
#23歳、1度目の起業
Talknoteのルーツは、2000年、21年前に遡ります。
当時、松下幸之助さんの本を読んだことがきっかけで会社経営に関心を持った代表の小池は、「2040年までに1兆円企業をつくる」という目標を掲げます。
そこから3年、個人事業で開業資金を集め、23歳でTalknoteの前身となる1社目の会社を設立し、飲食店の経営を開始しました。飲食業を選んだのは、実家がラーメン店だったこともあり経営をイメージしやすく、熱意を傾けられるという理由から。
1店舗からスタートし2005年には立て続けに3店舗を出店、創業から2年3ヶ月が経つころには六本木、渋谷、お台場、高円寺に4店舗の出店を成功させます。(↓日経MJ掲載紙面)
2006年には飲食店経営の傍ら、インターネット求人事業を開始。
同年は、ライブドアが証券取引法違反で起訴された通称「ライブドア事件」や、GoogleによるYouTubeの買収など、インターネットの出来事が世間を賑わせた年でもありました。
1兆円企業を作ることを目指していた小池は、同じ売上高でも飲食企業とIT企業で時価総額が桁違いだということに衝撃を受けたこともあり、数字から改めてインターネットの勢いを思い知らされます。
そこでIT業界への参入を考えますが、そのころにはすでにさまざまなインターネットサービスが世に出ており、今から参入するのは手遅れなのでは?という迷いがありました。
しかし、ここで挑戦しなかったら後悔する、やらない後悔よりやる後悔!ということでIT分野での新規事業開始を決意します。
#求人事業の拡大と一斉離職
始めたのは成功報酬型の求人サイト。
当時はまだ求人雑誌が主流で、求人出稿に対し掲載料を支払う仕組み。
採用できてもできなくても料金がかかり、採用できなければさらに掲載料を払う必要がある。ネットの求人サイトでもこの仕組みは踏襲されていたので、その構造は小池にとって、とても違和感がありました。
飲食店を経営しているからこそ感じる採用のペインを解決すべく、ネット求人事業に踏み切ります。
飲食事業とネット求人事業、二軸の経営で従業員60人規模の組織に育っていくなかで、ネット求人事業は今まで飲食店の経営の経験しかない小池にとって苦難の連続でした。(↓MAC渋谷ビルから引っ越し)
幸いなことに、ネット求人事業ではモチベーションが高く優秀な人材が集まっていました。
しかし、メンバーが増えるにつれどんどんとコミュニケーション不足に陥ってしまいます。
その結果、価値観のすり合わせができず組織内の認識にズレが生じ、発言ハードルが高くメンバー同士の建設的なフィードバックも生まれにくい、心理的安全性の低い組織になってしまっていました。
心理的安全性の低い組織のままで思うように生産性が上がるはずもなく、結果がでない日々にメンバーは疲弊し社内の雰囲気がさらに悪化する。そんな負の循環が起こっていました。
そんな状況を打破すべく、小池は社員全員がタテヨコナナメ全方位で気軽にコミュニケーションをとることでそれぞれの関係を補強し、組織の一体感を醸成しようと考えます。しかし自身が求めるような、みんなで1か所に集まって会話しているような感覚になれ、大人数での双方向のコミュニケーションが可能な「組織マネジメント向けコミュニケーションツール」は見つかりませんでした。ピンとくるツールが見つからないまま、ブログやメーリングリスト、グループウェアでの発信を続けていましたが、うまくいかない。
そんなとき、20人いた求人サイト事業のスタッフが
3ヶ月ほどの間に1人を除いて全員辞めてしまうという、一斉離職が起きました。
「話すべきことを話せなかったし、聞くべきこと聞けなかったこと。問題意識はありました。サービスの状況や各人のコンディション、私から聞きたいことや伝えたいことは山ほどあったのに、私があまりコミュニケーションが得意じゃないということもあり、うまく状況が把握できなかったんです。」
売上が徐々に上がってきていた矢先のこと。事業アイデアは悪くなかった。
原因だと考えたのは、「コミュニケーション」「組織づくり」でした。
#2度目の起業
メンバーとのコミュニケーション不足による一斉離職という経験から、社内全体でスピーディーにコミュニケーションを重ねていくこと、全社員が共通した理念を持ち、組織・チームワークを良好な状態に保つことの重要性を痛感しました。
この原体験から誕生したのが社内SNS「Talknote」です。
組織の情報共有、コミュニケーションを円滑化し、「いい組織・いい会社」を増やしたい。
そんな思いから2010年にTalknote株式会社を創業し、2度目の起業がスタートしました。
To be continued...