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「挑戦する人に寄り添う会社でありたい」育休取得したCHROが語る~安心してチャレンジできる組織づくりへの道とは~

第2子誕生を機に、2ヶ月間の育児休業を取得した執行役員CHROの今井威紀。初めは不安もあったそうですが、育休を取得したことで、個人的なメリットのみならず、組織にとってもポジティブな発見があったといいます。

スタディストの男性社員の育休取得率は、日本の平均を大きく上回る90%、取得期間についても平均100日です。個人を尊重し、家族を大切にするカルチャーがどこから生まれているのか、これからどんな組織づくりを目指しているのか、話を聞きました。

<プロフィール>

執行役員 CHRO 今井 威紀

筑波大学第二学群人間学類卒業。2008年新卒で(株)リクルートエージェント(現:リクルート)へ入社し、HR領域の法人営業や企画、マネジメントなどを行う。その後、(株)リクルートマネジメントソリューションズにて人事・組織のコンサルタントとして、人事制度構築・組織サーベイ・マネジメント力強化などのプロジェクトを手掛ける。2022年1月に(株)スタディストに入社。入社後は人事全般業務の責任者となり、2023年3月に執行役員 CHROに就任。

経験を生かし、組織の課題解決に貢献したいとスタディストに入社

ーーまずは、今井さんがスタディストに入社したきっかけを教えてください。

私はもともと、「一人ひとりが自分らしく、豊かに健やかに働ける社会を作りたい」と考えていました。新卒でリクルートに入社し、人事領域でさまざまな経験を積んでいくうち、組織のマネジメントに興味を持つようになったんです。成長フェーズの会社で自分のテーマを深掘りしたいと思い、転職を考えました。

そんな中、「知的活力みなぎる社会をつくる」というスタディストのビジョンに出会い、強く共感しました。スタディストの事業によって「伝えること」が簡単になれば、より多くの人が付加価値の高い業務に集中できるでしょう。私自身が実現したい世界観と、会社の目指す方向性が重なったのです。

当時のスタディストは、ちょうど社員の数が100人を突破した頃でした。スタディストにかぎらず、創業期のベンチャーでは、経営層の声をメンバーに直接届けることができます。でも、事業成長と共に組織の規模が大きくなると、ミドルマネジメント層が経営層の「分身」として、メッセージを間接的に伝える必要が出てくるんですね。そうなると、どうしても人や組織についての課題が生まれやすくなります。

組織づくりの課題に対し、私自身の経験を生かして解決へと導くことで、事業成長に貢献できるのではないかと思い、入社を決めました。

ーー入社後、どのように課題を乗り越えてきたのでしょうか。

まず、これまで言語化されていなかった、スタディストの人や組織に対する考え方を明文化するところから始めました。人事ポリシーを明確にし、新たに4つのバリューを打ち出したことで、組織づくりの基礎を固めることができたと考えています。

不安を感じつつ、役員ミーティングで妊娠を報告。CEOの第一声は?

ーー2023年6月から2ヶ月間、育休を取得されています。

2人目の子どもの妊娠がわかったとき、上の子はちょうど1歳になったころでした。まだまだ手がかかるので、育児にも夫婦で立ち向かわなければならないと思っていたんです。1人目があっという間に成長してしまったので、2人目の成長はしっかり見届けたいという思いもありました。育休をとろうとは思いつつ、初めはいろいろ考えてしまって、不安になることもあったんです。

ーー例えば、どんなことで不安になったのでしょう。

仕事が止まって部署の皆に迷惑をかけてしまうんじゃないか、自分の居場所や役割がなくなってしまうんじゃないか、などと感じていました。そんな中で役員ミーティングで妊娠を報告したら、鈴木(代表取締役CEO)の第一声が「それで、育休はいつとるの?」だったんです。悩んでいた自分にとってはある意味拍子抜けして、肩の荷が下りたことを覚えています。

ーー初の育児休暇ですが、予想外だったり大変なことはありましたか?

実は個人的に一番大変だったのは育休前で…。奥さんが里帰り出産だったので、第二子誕生の前後2ヶ月は東京でワンオペだったんですよね。上の子とこんなに長い期間二人きりなのはもちろんお互い初めて。育児と家事と仕事が合わさってバタバタしていました。

元々、奥さんと1日交代でワンオペはしていたので一通りの育児はできるものの、すべてをひとりでやるというのは大変でしたね。実は娘がその期間を経てパパっ子になり、パパがいないと寝れないという嬉しい困り事が今も続いています。(笑)

ーー育休期間やタイミングはどのように決めたんですか?

地元で1か月検診を終え、子どもと自宅に戻ってくるタイミングに合わせて休暇に入りました。評価期間や自身が関わっている社内プロジェクトのタイミングを見計らって数日は微調整を行いましたが、それを考えるときりがないので、家族のスケジュールを優先して取得しました。

ーー育休をとってよかったと思うことは?

家族で過ごす時間を持てたことは、やはり大きいです。下の子のお世話はもちろん、上の子のケアにも気をつけていました。第二子の誕生により、不安になる子もいると聞いていたので、上の子の誕生日にアンパンマンミュージアムに行くなどもできてよかったです。

2ヶ月間はあっという間でしたね。新生児の命を守らなければという緊張感は大きくて、集中して何かを学ぶことやインプットは難しかったです。寝ている子どもを連れて奥さんとカフェで読書をしたり、隙間時間で簡単に流し聞きできるAudible(オーディオブック)を聴いたりしました。

我が家では年に1回、人生について夫婦で考えるワークショップをしていて、育休中にそのワークショップを実施できたのも良かったです。各々で考えたことを持ち寄るんですが、育休中という期間だからこそ、フラットに色々と考えられた気がします。

ーー今井さんのパートナーは、育休取得についてなにか言われていましたか?

上の子のときは育休を取得しなかったので、朝から晩まで2人で子どもに向き合う貴重な時間を取れたのはよかったと言っていました。育児は孤独な面もあるため、2人でやれたことでお互いの精神的な安心感にもつながったと思います。

その一方で2ヶ月という期間は自身が主体で決めてしまったので、「期間など調整できていいよね」と言わせてしまったことも。出産をする側のパートナーは調整なんて不可能な中、相手のことを考えられていなかったなと反省しました。

男性社員の育休取得率90%なスタディスト。復帰後に感じた組織の変化や強み

ーー復帰後、大変だったことはありますか。

育休取得を早めに決めていたことから、チームの仕事に支障がないよう組織としての目指す姿や個人の目標、育休期間の期待などをすり合わせてから休みに入りました。そのおかげか、育休期間中は大きな問題は起きなかった印象です。復帰後も、事前のすり合わせ内容と合わせて状況をキャッチアップすることで、個人的にはスムーズに復帰できたかなと。

といっても、私の育休期間が2ヶ月程度だった影響が大きいかもしれません。もっと長い期間だったら、新たな問題が起きていたと思います。スタディストでは、男女問わず育休を取得する人が多いので、長期間の取得時に起こりうる問題などを考えるきっかけにもなりました。

また「スタディストの働き方」は育休の取りやすさ・戻りやすさに影響していると思いました。

ーーどういうことでしょう。

スタディストのコミュニケーションは、Slackをベースにオンラインで行っています。部内の会話や意思決定のプロセスが、基本的にはテキストや録画データとして残っているんです。さらに自社プロダクトであるTeachme Bizで、業務マニュアルをいつでも確認することができます。

もし、スタディストがオフラインのコミュニケーションを基本にしていたら、復帰したときに「ゼロからスタート」という状態になってしまうかもしれません。育休だけでなく、入社や人事異動などの際にも、プロセスや情報を遡ることができる仕組みは大きな助けになると思います。

もちろんSlackや録画だけで全ての情報をキャッチアップすることは難しいため、会社側も復帰後のサポートはより考えていきたいところです。

ーーCHROが育休を取得したことで、人事部内の働き方やコミュニケーションに影響はありましたか。

組織にとって、ポジティブな機会になったと感じています。私が不在の間はほかのメンバーが臨機応変にリーダーシップをとって、組織は問題なく動いていました。私が手放せる業務、ほかの人に任せられる役割がまだまだあると気づくきっかけにもなったと思います。ときには誰かが抜けたり、新たな視点を加えたりすることで組織の風通しがよくなり、個人も健全に成長していけるのではないでしょうか。

ーースタディストでは、男性社員の育休取得率が90%、取得期間についても平均100日(2023年11月時点)と、日本の平均である17%(※注1)を大きく上回っています。働きやすい環境づくりについては、どのように考えていますか。

スタディストは創業以来、お客様の生産性向上を支援してきた会社です。自分たちの働き方についても、長い時間働くことが善という価値観はありません。無駄なことに割く時間を極力減らし、質の高いアウトプットができているかということを、常に自分たち自身に問いながら成長してきました。

最近、とあるメンバーが「スタディストは『治安のいい会社』ですよね」と言うのを聞いて、言い得て妙だと思ったんです。例えば新しいチャレンジをしたいと思ったときに、上司が理不尽な理由でストップをかけたり、プライベートと両立しにくい環境だったら、やる気をなくしてしまいますよね。でも、スタディストには、「どうしたら挑戦できるか」を上司や周囲の人が一緒に考えてくれる文化があります。

あくまで個人が「自律」して働き、しっかり成果をだすことが前提ですが、互いを尊重し、社員の家族を大切にすることがカルチャーとして受け継がれているのだと思います。

※注1

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/jigyou_ryouritsu/topics/tp100618-1_00002.html

新たなフェーズを迎えたスタディストで、企業の生産性向上を支援する

ーー組織づくりについて、これからどんなことを実現したいと考えていますか。

私たち自身がビジョンにのっとり、「知的活力みなぎる人材・組織」の体現を目指していきます。そのためには、一人ひとりが周囲と協働しながら自律的に挑戦し、成長していくことが欠かせません。社員が安心して挑戦できる土壌を整えていくことが、人事部の役割だと考えています。

また、育休を経て感じたのは、ライフイベントが起きても頑張りたい人が頑張れる会社でありたいということ。私はたまたま子育てでしたが、他にも介護や病気など、人生には様々なイベントがあると思います。そういった状況下でも、社会課題に立ち向かいたい、お客様のお役に立ちたい、仕事を頑張りたい等の気持ちを持っている社員に対して、それを応援できる会社でありたいと考えています。

ーースタディストが求める人物像はどんな人でしょうか。

一言でいうと、バリューを体現できる方です。1人ひとりがバリューを体現することで、スタディストが目指す世界観(ミッション・ビジョン)の実現につながると考えているからです。

・With the customer(顧客に飛び込もう)

・Try first(悩むなら、やってみよう)

・Beyond team(チームの枠を越えよう)

・Be Study + ist(学び、成長し続けよう)

社員全員で定めた4つのバリューには、私たちが大切にしている価値観が凝縮されています。今すぐにすべてを体現できなくとも、「こんな働き方がしてみたい」と共感できる方なら、自分を成長させられる環境がスタディストにはあると思います。

ーースタディストは、今後どのような展望を描いているのでしょうか。

2023年度から、スタディストは「リーンオペレーション」という統合事業コンセプトを掲げ、事業展開も新たなフェーズに入っています。Teachme Bizのみならず、さまざまなプロダクトやサービスを通じて、企業がムダなく均整の取れた「筋肉質な」業務オペレーションを実現できるよう、支援したいと考えているのです。そのためには、事業や組織をさらに大きく育てていかなければなりません。私たちと一緒にチャレンジしたい!成長したい!という方と一緒に働けることを、楽しみにしています。

(取材・執筆/高橋三保子)

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