こんにちは。ストアカ代表の藤本です。
弊社では、初めてお会いするミーティングを面接ではなく「カジュアル面談」と位置付けています。初対面でざっくばらんなディスカッションをすることでお互いを知るプロセスと位置付けています。
面談から選考プロセスは始まっていますかとよく聞かれるのですが、確かにお互いの「印象形成」は初対面の瞬間から始まると思っています。ただ一方的に求職者の方の力量を試す場ではなく、お互いがあくまでフラットに相手を知り合う場であるという意識を心がけています。対応するのは役員メンバーですが、フォーマルな面接と捉えられないよう、話し方も服装も「カジュアル」です。
私が出ると初回から社長面談ということで恐縮される方もいらっしゃいますが、ベンチャーにおいて採用はもっとも重要な仕事の一つですし、また様々な方のお話を聞くことは私個人の経験にもなりますので、お気遣いは不要です。一期一会の出会い、ぜひざっくばらんにお話ししましょう。
お互い悔いのない出会いにするために、我々の考え方およびこれまでよく聞かれた質問について、事前にまとめてみました。
「カジュアル面談」の定義(vs. フォーマルな面談)
たまに事前に「面接でしょうか、それとも会社訪問的なイベントでしょうか」と確認されることがあります。私はどちらでもなく「カジュアル面談です」とお伝えしています。
カジュアル面談で我々が話し合いたいと思っていることを整理しますと、
『どんなことをやりたいか/やっているか』『どんな人と働きたいか』『自分がどんな人間なのか』
の3点に尽きると思っています。
「お互い」ですので、面接者も会社側も、対等に。男女の恋愛に例えると、フォーマルな選考面接 を「お見合い」、会社訪問を「ホームパーティ」と定義するならば、カジュアル面談は間をとって「飲み会」という感じでしょうか。アルコールは出ませんけど笑。
話が弾んだり、人として興味を持ったりすると、もっと知りたくなり、思わず突っ込んだ内容を聞いてしまうこともたまにあるかもしれません。そんなことも起こりうる場がカジュアル面談だと思っています。
こんなことをお話ししたいです
ご実績や経歴についても興味ありますが、何よりも「これからどんな事をやりたいのか」について、とても興味があり、たまに冒頭からいきなり「ずばり、どんなことをやりたいですか」と聞いてしまってびっくりされる事もあります(もちろん聞き方は会話の流れに応じて工夫するようにしていますが)。
逆に会社や私個人に対する質問には、全て包み隠さずお答えするようにしています。面談に起こし頂く前に、メディア記事のリンクもお送りするようにしていますので、それらから質問をぶつけて頂いても構いません。
「どんな人と働きたいか」こちらも重要な問いかけなので、会話のどこかでお聞きするようにしています。この質問については、そんなに深く考えたことがなかったという方もいらっしゃいます。今の時代の「働く」において、我々はここもとても重要なポイントであると思っていますし、我々も人にこだわるので、ここはぜひお聞きしたいです。ご自身がどんなチーム/組織と共に今後のキャリアを過ごしたいかについて、当日ディスカッションしてみたいです。
「あなた自身はどんな人ですか」これは少々難しい質問だと思っています。ご自身を客観的に振り返る機会なんて、転職活動以外ではあまりないですよね。一方こちらは何百人もお会いして来て同じ質問をお聞きしているので、ある意味フェアでは無いですよね笑。なのでこちらはストレートにお聞きすると言うよりは、会話を通じてお互いに感じ取るようなものと捉えています。
相手の人となりが知れてくると「この人はこういう状況ではどんな考え方をするんだろうか」「逆境にはどう向き合うんだろう」など色々と知りたくなってしまうこともあります。時間配分は、お互い半々位でと思っていますので、こちらの質問で一方的に時間を取られていると感じられたら、遠慮なく仰って下さい。遠慮して質問なさらないと申し訳ないですので、どんなことでもぶつけて頂ければ、お時間の許す限りお答えしたいと思っています。
面談に必要なものはありますか(別途履歴書/職務経歴書は必要ですか)
この質問をよく受けます。特に必要なものはないです。スーツもネクタイも不要です。服装はカジュアルでお願いします。鉛筆も消しゴムも必要ありません。
履歴書や職務経歴書についてもよく聞かれますが、会社として何か提出書類の要件があるわけではないです。wantedlyのプロフィール欄にキャリアの履歴を詳細に書いて頂いている方は、別途手書きの書類をご作成頂くことは不要です。フォーマットにはこだわっていません。その代わり、面談中にwantedlyのプロフィールを見るためにPCを開きっぱなしでお話を聞くのはご容赦頂ければと思います笑。
ただwantedlyに職務の内容を省いて入力している方には、補足の情報を当日お持ち頂ければ助かります。ご自身を知ることに役立つ情報であれば、どんな些細なことでも単純に会話が盛り上がります。フォーマットはオンライン共有だと助かります。働いた会社であればホームページ、技術実績でしたらgithub、デザインでしたらポートフォリオをまとめているdropboxのリンクなど。
以上、情報さえ共有頂ければ、フォーマットは問いませんという話でした。
こちらからは事前に情報をお送りします
お会いする前に必ずメディア掲載記事を一覧でお送りするようにしています(たまに忘れることもあるので、送られなかった方はぜひ事前にリマインドください)。創業秘話、経営戦略から組織のあり方まで、オープンに語っていますので、お読み頂ければ会社の現状や向かっている方向性についてご理解頂けると思います。また弊社の一般公開しているウェブサービスやアプリも事前に触ってみてください。
面談者の方によって興味を持たれるポイントが異なりますので、通り一遍の一方的な会社説明をするよりは、お送りした情報を元にそちらが聞きたいと思ったことにお答えする方が有効な時間の使い方であると思っています。ちなみにちゃんとした会社説明資料も用意していますので、ご希望の方はその旨当日リクエスト下さい。
初回面談以降の面接プロセスについて
よく聞かれる質問なのでこちらについても事前にお伝えします。
小さなベンチャーで初回面談から創業社長として出るとたまに誤解されるのですが、弊社では「社長の鶴の一声で採用が決まる」ということは、基本ありません。カルチャーフィットを重視していますので、最終決定までには、複数メンバーとはお会い頂きたいと思っています。
ただベンチャーとしてスピード感のある意思決定は常に意識しています。他社との状況を共有頂ければ、初回面談中に次の面談の日時をその場でセットすることも多いです。
また何度もオフィスに足を運んで頂かなくとも良いように、合計2回の訪問で全ての面談が終了するように努力しています。
ただベンチャーにジョインする際は、複数メンバーと会うことが、求職者の方にとっても重要なことですよということは、お伝えさせてください。
社長の私が言うのも何ですが、小さなベンチャーの社長はいつもポジティブで夢を語りがちです。なんせ人を口説くのが仕事ですから笑。ただそちらにとって転職は大きな意思決定ですから、夢への共感だけでなく、現状や複数の視点での情報を知った上で決められた方が、後々の後悔が少ないと思います。ぜひ他のメンバーに対して、日々どのように仕事が進められているのか、会社の将来についてどう捉えているのか、お聞き頂いた上でご判断頂ければと思います。
我々もチームとして一緒に働く人にはこだわっていますので、同様にジョインする方にも、一緒に働く組織やメンバーにはこだわってほしいと願っています。我々の考え方はVALUESとして会社のHPにも書いてありますので、こちらも事前にお読みになって頂けると助かります。
最後に「『面談』と言いつつも結局は『面接』なのでは」とツッコミを受けることもあります。どの面談から選考が始まるという明確な線引きは設けていないですし、お会い頂く中で、お互いにまた会いたいと思えば次の人との面談をセットしたりオファーをお出しする、そんな形で捉えています。
ただそちらのご都合も理解しておりますので、その後何人とお会い頂きたいと思っているかについては、面談中に必ずお伝えするようにしています。面談者の方と相談しながら決めることもよくあります。
最後に、たとえ採用に至らなかったとしても、出会いは千載一遇のチャンス、一期一会の時間がお互いにとって無駄な時間になることは決して無いと思っています。
それでは、面談でお会いできるのを楽しみにしています。