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コミュニティという選択:パラメータ化の時代に、「人」であり続けるために

最も怖いAIは、感情を持つAIではありません。私たちを「変数」として扱うAIです。私は十数年、プロダクトマネージャーとして仕事をしてきました。その中で、ある事実を学びました。もしあなたがそのサービスにお金を払っていないなら、あなた自身がそのサービスの一部になっている可能性が高い。プラットフォームは無料ではありません。支払っているのはお金ではなく、時間。注意。行動履歴。データ。管理画面の中で、あなたは名前では存在しません。アクティブ率。クリック率。滞在時間。解約確率。そこに悪意はありません。ただ、構造がそうなっている。人は複雑すぎる。だから、計算可能な形に変換される。AIは、その変換を極限...

働いて、働いて、また働く。でも、立つ場所を間違えれば、その努力に意味はない。

正直に言えば、私は特別な才能のある人間ではありません。圧倒的な能力があるわけでもない。華やかな経歴があるわけでもない。「成功が約束された条件」など、どこにもない。もし強みがあるとすれば、ただ一つ。早い段階で、ある事実に気づいたことです。個人の能力の上限は、時代のトレンドの力に勝てない。努力は大事。でも、方向のほうがもっと大事。努力は尊い。しかし、組織は「どれだけ頑張ったか」では動きません。見るのは前進かどうか。構造が動いたかどうか。努力はアクセルです。方向が間違っていれば、アクセルを踏むほど消耗する。下降トレンドの中で全力疾走すれば、ただ早く疲れるだけ。上昇トレンドの中で動き続ければ、普...

イベントを、コミュニティの入口に。Wantedlyで出会い、LINEで“続ける”|LINEミニアプリ「SOCIALMORE」

こんにちは、SocialMoreです。Wantedlyには、もともとミートアップを活用してイベントを開催している方がたくさんいます。集客もできるし、興味関心が近い人と出会える。ここまでは本当に強い。でも、イベント運営を続けていると、だんだん同じ壁に当たります。イベント当日までは盛り上がるのに、終わった瞬間に接点が途切れる次回案内をしたいのに、連絡手段が散らばる(メール/フォーム/個別連絡…)「また来てほしい人」に自然に届かない友だちを連れてきてもらう導線が弱いつまり、イベントはできても、コミュニティが育たない。私たちが作った LINEミニアプリ「MORE」 は、ここを解決するためのプロダ...

AI時代、人はますます重要になる。正しい人とやる事業は、空気さえ変わる。

AIは、どんどん強くなっています。必要なのは何か。半導体。電力。データ。計算資源が増えれば、より賢くなる。データが増えれば、より精度が上がる。インフラが安定すれば、さらに拡張できる。AIの「需要」は物理的で、計算可能で、拡張可能です。しかし、市場は違う。市場は、計算されて生まれるものではありません。市場は、人がつくるものです。本当の需要は、データベースの中には存在しません。それは、値上げをためらう主催者の迷いの中にある。新しいツールを導入できない店舗の不安の中にある。「いいですね」と言いながら行動しないユーザーの躊躇の中にある。これはデータの問題ではありません。判断の問題です。そして、責...

境界線AIが強くなるほど、人はどこに立つのか

この「境界線」をはっきりと意識した瞬間を、私は今でもよく覚えています。それは新しいモデルの発表でも、技術論文を読んだときでもありませんでした。もっと微妙な、不快感に近い感覚です。自分はどんどん効率的になっているのに、だんだん「考えている人間」ではなくなっている。1. 最初は、驚きと依存から始まったAIに初めて本格的に触れたとき、私も多くの人と同じように、純粋な驚きを感じました。反応は速く、論理は破綻せず、疲れない。複数の思考を同時に展開し、私が見落としていた視点を補い、時には、私がまだ問題として意識していない段階で「それらしく整った答え」を提示してくる。当時の私は、こうした能力をより高度...

小さな AI Agent ひとつ作るだけでも、想像以上に難しい。それでも、私たちは本気で向き合っている。

「AI を入れれば、すべてが自動化される」そんな期待を、私たちも最初は少しだけ持っていました。でも実際に作り始めて、すぐに分かったことがあります。小さな場面の AI Agent ひとつ作るだけでも、まったく簡単ではない。私たちが取り組んでいるのは、イベントやコミュニティ運営を支援する AI Event Assistant です。やっていること自体は、決して派手ではありません。ユーザーの曖昧な文章から情報を集める足りない点を判断する複数案を比較する「この内容なら公開して大丈夫」と判断する一見すると「LLM に聞けばできそう」に見える作業ばかりです。でも実際には、一つの AI に全部を任せる...

【正式リリース】LINEミニアプリ「MORE」公開しました|イベント運営を、もっと続けやすく。

こんにちは、SocialMoreです。このたび、LINEミニアプリ 「MORE」 を正式リリースしました。イベントやコミュニティ運営は、「告知 → 申込 → 参加者管理 → 連絡 → 当日運営」とやることが多く、少人数で回すほど 抜け漏れ・属人化・疲弊 が起きがちです。私たちは、分断が当たり前になった時代だからこそ、“気合い”ではなく 続けられる協働の構造 が必要だと考えています。MORE は、イベント運営の流れを LINE上で完結 させ、「また次もやろう」と思える運営を支えるためのツールです。MOREでできること(例)イベント告知・案内申込/参加者管理参加者への連絡・リマインド当日の運...

それでも、私たちはなぜ起業を続けるのか

この時代に起業を語るとき、成長、規模、効率だけを語ることに、私たちはどこか違和感を覚えます。私たちにとって起業とは、「世界を解決する」ことではありません。それは、分断がすでに現実となった時代において、どの位置に立ち、どう行動し続けるかを選ぶことです。大きな物語は、静かに力を失っています。壮大なビジョンやスローガンは、しばしば本当の問題を覆い隠します。今も意味を持つのは、小さく、持続可能な協働の構造です。コミュニティ長期的な関係繰り返し協働できるプロジェクトそして、違いを許し、理解のために立ち止まれる空間AI においても同じです。本当の分断線は、人と機械の間にはありません。それは、判断力を...

バベルの塔は、なぜ崩れたのか

『聖書』に登場するバベルの塔は、しばしば「言語の分裂が、人類の協働を壊した物語」として語られます。しかし、その本質をよく見ると、協働を崩壊させた原因は言語の違いではありません。人類が崩れた理由は、差異や複雑さ、限界を受け入れることをやめ、単一の目的と、確定的な方向性で世界を統合しようとしたことでした。言語の分裂は、結果にすぎません。原因は、「違いを前提にすること」を放棄したことでした。私たちは今、よく似た状況に立っています。唯一の正解唯一の成長曲線唯一の成功モデルそれらは分かりやすい。けれど同時に、多くの現実を切り捨ててしまう。だから私たちは、「すべてを一つにまとめる」ことを目指しません...

私たちは、なぜこの時代に挑戦するのか

私たちは、かつてないほど分断された世界に生きています。経済はこれまでになく発展しました。けれど、それによって世界が平等になったわけではありません。情報は誰でも手に入るようになりました。しかし人々は、むしろそれぞれの「情報の繭」に閉じこもっています。短い動画が読書に取って代わり、断片的な表現が、相手を理解しようとする忍耐を奪いました。感情が事実に先行し、立場が思考に先行する。衝突は消えたのではなく、ただ形を変えただけです。それは国家間だけでなく、物語、アイデンティティ、価値観、そしてシステムの内部にまで入り込んでいます。技術は進化した。人との距離はどうだろうかこうした状況の中で、AI は急...