Plott(プロット)は、IPコンテンツの企画から制作、ビジネス展開までを一気通貫で手掛けるスタートアップです。
『混血のカレコレ』『全力回避フラグちゃん!』はチャンネル登録者数200万人を突破。『テイコウペンギン』は2022年にテレビアニメ化され、『私立パラの丸高校』はKADOKAWAグループ運営の「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門にてU-NEXT賞を受賞しました。
YouTubeの累計チャンネル登録者数は1,000万人、月間再生回数5億回を突破しました。また、webtoon(※)事業にも参入し、新作webtoon『小さな皇子を拾ったら溺愛されました』LINEマンガ新着カテゴリ(総合)第1位を獲得。様々なジャンルで次世代ヒットIPの創出に取り組んでいます。
※webtoonは、NAVER WEBTOON Ltd.の登録商標です。
そんなPlottでは、事業成長にあわせて組織も拡大しており、新しい仲間を積極採用中です。
今回は、webtoon事業部で編集者として複数の作品を担当しているがっくんにインタビュー。異業界から未経験のエンタメ業界へ転身した理由や、大手企業からベンチャーへ転職したことで得た気付きなど語っていただきました。
webtoon事業部ディレクター
社内ニックネーム:がっくん
1999年生まれ。慶應義塾大学卒業。
金融関係の仕事を2年経験したのち、2024年5月に第二新卒として入社。
現在はwebtoon事業部で複数の作品を担当。
営業職からの転身。エンタメ業界への未練と挑戦
── 前職での経験を教えてください。
前職は金融関係の法人営業として働いていました。
もともと就職活動の際には出版業界を目指していたんですが、うまくいかず……。別の業界での経験を積もうと考えました。
当時は、社会に出て違う分野に挑戦してみることで、新しい道が見えるかもしれないという気持ちもありました。それで営業職として就職したんです。
── 異業種での経験から学んだことはありますか?
「仕事は一人では成り立たない」ということは、当たり前のことでもあるのですが改めて前職での経験から学びましたね。
営業職は、我々が扱う商材をお客様に提案して売っていく仕事ですが、お客様も我々の商材を求めて契約してくださっている。言わば持ちつ持たれつの関係性だと思うんです。
今の編集者の仕事も同じだと感じています。編集者だけではクリエイティブを生み出すことができないですし、クリエイターさんも個人で制作・出版すると時間もお金もかかりますよね。
お互いにリスペクトの気持ちを持ち、「共に良い作品を作っていく関係性を大切にする」という価値観は、前職で培ってきたマインドと同じだなと気付きました。
── 良い気付きですね。話が少し戻るのですが、1社目からどうして転職しようと思われたんですか?
営業は自分にとって良い経験になりましたが、やっぱりエンタメ業界に関わりたいという気持ちがずっと消えなかったんです。
それと、趣味で書いていた小説が新人賞でいいところまで行ったことも大きかったです。
学生時代に西尾維新先生の〈物語〉シリーズを読んでから、「自分もこんな作品を作りたい」と思って、小説を書き始めました。
でも、小説一本では食べていけないとどこかで悟っていて、自然と社会人として働くことを選択して。社会人になっても趣味として書くことは続けていたので、そこで結果が出て楽しさを再認識したんです。
「やっぱり自分の好きなことに挑戦したい」と強く思うようになり、それで転職を決意しました。
── それでwebtoonに興味を持たれたんですね。どこに惹かれたんでしょうか?
成長の可能性を秘めている市場に魅力を感じました。未開拓な部分が多く、そこに関わることができるのは自分にとっても成長につながると感じました。
日本ではまだパイオニアが生まれていない分野だったので、自分がその一員になれるかもしれないという期待もありましたね。
── webtoon編集者として働いてみて、楽しいところや難しいところはどんなことですか?
楽しいのは、脚本や線画、背景、着彩まで、webtoonなら漫画制作の全ての工程に関わることができることですかね。
ほかのIPではなかなか経験できないことですし、全てに関わることで、自分の作品に対する責任感や達成感がより大きくなっていると感じています。
難しいのは正解がないことですね。正解がないからこそ、面白いものをどう作るか、どう読者に響かせるかは常に考え続けなければならない。
でも、僕自身はそれを考えるのが大好きなので、その悩み自体が楽しくもあります。
── アイデアや考えに行き詰まったらどう対処していますか?
自分一人で考え込まずに、周りの意見を聞いたり、クリエイターさんと一緒に話し合って改善点を見つけるようにしています。
やっぱり自分一人で考えるとアイデアが凝り固まったものになってしまいがちなので、第三者の視点を取り入れることを常に意識しています。
いろんな意見を取り入れながらより良いアイデアを生み出していけるのは、チーム制作であるwebtoonの醍醐味かなと思います。
ショートアニメ×webtoonのプロジェクトにも挑戦。異なるメディアで広がる可能性
── 最近ではショートアニメ×webtoonのメディアミックスプロジェクトもスタートしました。がっくんもプロジェクトに参加していますよね。
メディアミックスプロジェクトへの抜擢は本当にありがたいですね。
ショートアニメになることでキャラクターや世界観の幅が広がり、作品がより多くの人に伝わることはとてもワクワクします。
僕自身が漫画動画やショートアニメに関してはまだまだ経験が少なく勉強中なので、大変なことも多いですが楽しみながら日々取り組んでいます。
最近はショートアニメチームとwebtoonチームで連携しながら、キャラクターをそれぞれのコンテンツでどう描くか、どのように登場させるかを、脚本家さんと一緒に話し合っています。
── SNSとwebtoonでキャラクターの受け入れ方が異なることもあると思いますが、その点について何か気づきはありましたか?
SNSで流行るキャラクター像とwebtoonで映えるキャラクター像には違いがあることですかね。
例えば、SNSではスクリーンショットされるような、ミーム的な意味で画面映えしてウケそうなキャラクターでも、コマがスクロールで流れていくwebtoonでは見え方はどうなるか?といったことを考えています。
両方の市場を理解し、どこでどのキャラクターが受けるかを見極めることが大切だと気づきました。webtoonの編集だけをやっていたら理解できていなかった気付きですね。
転職を通じて見つけた、好きなことを仕事にして働く楽しさと仲間の存在
── 転職活動の中で、印象に残っていることはありますか?
webtoonを事業として扱う会社は複数社受けたんですが、Plottの面接が一番印象的でした。
「どうして転職するの?」「どんなエンタメが好きなの?」「どんな編集者になっていきたい?」など、自分の価値観やこれまでの人生のことについて深堀りするような質問が多く、自分自身を知ろうとしてくれているような雰囲気の面接でした。同じ目線で面接してくれているのが分かって嬉しかったです。
最終面接後に事業部メンバーとの食事会に招待してもらったのですが、好きなエンタメの話や熱い話ですごく盛り上がって。
これまでエンタメとは無縁の業界にいたので、久々に同じアンテナの人たちと話ができて単純に楽しかったですし、仕事中もこういう話をしながら働いているんだろうなと感じて、「この人たちと一緒に働きたい」と思いました。
── 実際にPlottへ入社してみてどうですか?
良い意味で、前職とはまったく違う社風だなと感じています。
Plottでは「こういうことにチャレンジしてみたい」「より良くするためにこうしてみたらどうか」と提案したらスピード感をもって動くことができます。
それぞれが自分でしっかり考えて成果に向かって動いていて、それが自由な空気感につながっているのが良いですね。
チャレンジしてみて、失敗しても「どうして失敗したんだろう?」を一緒に振り返ってくれるし、成功したらその成功を大きく承認してもらえる。すごくやりがいがあります。
最初は真逆の業界で心配していたのですが、エンタメが好きな人たちが集まっていてみんな良い人ばかりなので、一瞬で馴染めましたし、居心地が良いです。
── 素晴らしいですね。Plottのwebtoon事業部について、何か感じていることはありますか?
個々の担当者が自分の作品を持ちながらも、チームで一緒に作品を作り上げようという姿勢が強いところです。
自分の担当以外の作品にもみんな積極的にコメントをしてくれたり、悩んだことがあったら気軽に相談できる空気感があります。
編集者の仕事は孤独なイメージがありましたが、この会社ではチームとして作品を作り上げる楽しさを感じていますね。
読者への想いが原動力。”好き”に打ち込んだ経験を武器に新たな挑戦へ
── がっくんのモチベーションの源泉はどこにありますか?
やはり自分の担当作品をより多くの人に読んでもらいたいという気持ちが一番の原動力です。
今自分が取り組んでいる全ての仕事が直接的に、または間接的に「自分の担当している作品をより多くの人に読んでもらうこと」に繋がっていると感じているので、常にその思いで仕事をやり遂げています。
── すごく大切な考え方ですね!では、がっくんは今後、どんな人に来てほしいと思いますか?
やはり、なにか好きなことに打ち込んできた人がいいと思います。
Plottのメンバーはみんな何かに熱中してきた経験があったり、好きなものを持った人が多いです。
そういう好きなことがひとつあるだけでも、クリエイターさんとの会話の中で「こういうものが面白いと思う」と一緒に盛り上がることができると思うんです。
そういう人は、きっとチームにも良い影響を与えてくれるのではないでしょうか。
── これからこの業界を目指す方に向けて、何かアドバイスはありますか?
自分が何に打ち込んできたのか、そしてなぜそれが好きなのかをしっかり言語化しておくことが大切だと思います。
この業界の人は、編集者もクリエイターさんも、エンタメへの情熱を持っている人ばかりです。その気持ちをうまく伝えられるかどうかが、選考の時にも重要だと思いますね。
── 最後に、このインタビューを読んでいる方に何か伝えたいことはありますか?
僕も最初はこの仕事が自分に合うのかどうか不安でしたが、1歩目を踏み出すことが大事だとPlottへ来て強く感じました。
やってみないと分からないことも多いので、もし迷っている人がいれば、一度飛び込んでチャレンジしてみることをお勧めしたいです!