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こんにちは。株式会社ペンシルの橋口あやです。
実は先月、オーストラリアのシドニーに行ってきました!コロナ禍がようやく落ち着いて3年ぶりの海外!
入国や出国の手続きの仕方も、長時間のフライトも、機内食も、忘れたり変わったりしていて、慌てることもありましたが、それも新鮮でワクワクの要素のひとつになりました。
そして今回のシドニーには、とある大きな目的が。
それは・・・・・
世界のダイバーシティを体感すること
今日はそのアフターレポートを綴らせていただきますので、ぜひ読んでみてください。
世界最大級のLGBTQ+イベント「Mardi Gras」「World Pride 2023」に参加してきました!
「Mardi Gras」とは
正式名称は、「シドニー・ゲイ&レズビアン・マルディグラ」で、世界から50万人が集まる世界最大級のLGBTQ+の祭典。今年で開催45周年を迎えました。2020年から新型コロナウイルス感染症の影響により、イベント規模が縮小していましたが、3年ぶりの大規模なイベントに!
このイベントのはじまりは、1978年6月24日。ニューヨークのゲイバーで1969年6月27日に起きた『ストーンウォールの反乱』の記念日に合わせ、同性愛者たちがシドニーでデモ行進したことに由来します。
当時のデモ行進は警察による逮捕・新聞による逮捕者の実名公表などもあり、大きな騒ぎに。しかしこの事件をきっかけに、当事者たちの思いは一層強くなり、翌年の1979年には、最大3,000人規模のデモ行進に発展。1981年に「シドニー・ゲイ・マルディグラ」という名称で2月開催へと変更して毎年開催されるようになり、1988年には「シドニー・ゲイ&レズビアン・マルディ・グラ」という名称に変わり、現在に至ります。(公式サイト参照)
Mardi Gras 公式サイト
https://www.mardigras.org.au/
「World Pride 2023」とは
世界最大規模のLGBTQ+イベントです。世界レベルでLGBTQ+についての理解を深め、問題提起の機会とすべく、「InterPride」という団体が主体となっています。2000年にローマで大規模なLGBTQ+イベントを開催したことが発端となり、その後、数年毎に世界各地の都市で開催されており、2023年は、南半球初・アジア太平洋地域初の開催都市にシドニーが選ばれました!(公式サイト参照)
World Pride 公式サイト
https://sydneyworldpride.com/
Mardi Gras との共同開催となり、2月17日(金)から3月5日(日)までの17日間にわたってシドニーの街では、一大イベントのパレードをはじめ、様々なイベントが行われています。
ペンシルからシドニーに渡ったのは、
・代表取締役社長CEO 倉橋美佳
・執行役員CPO 平川寿江
・D&I推進室 大神日登美
・イノベーションディベロップメント局 橋口文
の4名。
ペンシルの経営企画に携わるメンバーが、今後の企業方針へのD&Iの落とし込みを考えるべく、世界のダイバーシティを体感してきました。
今回参加のきっかけとなったは、九州レインボープライドの代表であり、2015年からペンシルのダイバーシティモチベーターである「あなたの のぶゑ」氏からのお声がけ。Mardi Grasパレードの日本代表グループにも参加させていただきました。
見渡す限りレインボー!カラフル!街全体がダイバーシティを体現
海外生まれ、または両親のどちらかが海外生まれの人が人口の半数を超えると言われるオーストラリア。移民の多さや、先住民族との共生、そしてLGBTQ+フレンドリーなカルチャーと、多文化で多様性を尊重する風土は、街の様子やそこに生きる人々からダイレクトに感じることができました。
スーパーや薬局などのショップからビジネス街のビル、虹色の横断歩道や街灯のフラッグ、ポストやバス・路面電車など、街は見渡す限りレインボー。
私たちが非常に驚いたのは、ボランティア団体などの活動団体だけでなく、警察や学校などの公共団体や企業がLGBTQ+の取り組みと深く結びついていること。名前を聞けば誰もがそのプロダクトを知っているような大手企業の多くが、LGBTQ+フレンドリー・ALLYであることを全面に押し出したプロモーションを行っているのです。
世界中から1万人以上が参加するパレードに日本代表の一員として
合言葉は「Happy Mardi Gras!」
今回の1番の目的でもあった、Mardi Gras のパレードへの参加。パレードは、世界中から集まった1万人以上が、みんな思い思いに個性あふれる衣装を身にまとい、街中を約2km歩きます。
パレードは約200グループに分かれており、ペンシルメンバーはあなたののぶゑ氏率いる COLORFUL CHANGE LAB. の「Japanese Cherry Blossoms 〜Blooming into our true selves〜」というフロート(グループ)に参加しました。
桜がテーマになったフロートでしたが、その由来は四字熟語「桜梅桃李」から。桜梅桃李とは、桜、梅、桃、李のこと。それぞれが独自の美しい花を咲かせるように、他人と自分を比べることなく、個性を磨こうという意味です。
日本チームは、浴衣に身を包み、それぞれがアレンジした着方で、自分らしさを表現しました。
参加メンバーが考えたこと・感じたこと
社会課題の解決に、経済活動は不可欠!
正直なところ、これまではLGBTQ+の取り組みを商売と繋げることに疑問を感じる気持ちがあった。しかし、ボランティアだけではなくて、企業も自治体も市民も一緒になってジェネラルな活動にしていくことが必要だと思った。
当事者やALLYだけではなくて、もっとたくさんの人を巻き込んで、消費活動を起こして、大きなお祭りのような形にしていくことがサステナブルな社会を作るのでは?
そしてマーケティングに携わるペンシルが、クライアントやパートナーとタッグを組んで、私たちだからこそできる社会課題へのアプローチをしていくべきだと感じた!
自分の言動の中のバイアスに気づいた!
いつも以上に色んな人が集まった空間で、ひとこと発するのにも、ひとつアクションを起こすのにも、この言動が誰かを傷つけてしまわないか…と考える毎日だった。
と同時に、気を遣いすぎることで生まれる壁というか、深入りできないむず痒さみたいなものも感じた。人 対 人 としてのコミュニケーションについても考えたい。
色んなラベルでカテゴライズされた自分に慣れてしまっていたり、気づかぬうちに人をカテゴライズしたり、普段は気づかなかった自分の中のアンコンシャス・バイアスに気付かされた。
自分なりの解釈が大切。
リアルなダイバーシティを感じるとともに思ったこと「多様性とは何なのか、自分なりの解釈が大切になる」。多様性とひと口に言っても、その解釈すらも多種多様だったりするのが現実。現状のままでいいのか?本当の「多様性」とは何なのか?インクルージョンとは?
そんなクエスチョンを自らに問いかけながら、自分なりの解釈をする必要があるし、それを周りの人ともっとオープンにディスカッションする必要もあるのではないかなと思った。
たくさんのインプットとアウトプットが必要。
今回の経験を通して感じたのは、圧倒的な自分の知識不足。まだまだ知らないことがたくさんある!歴史もそう、レインボーフラッグなどを始めとしたサインの意味もそう、そして世界と日本の実情の違いも。
自分から知識をインプットしにいかないといけない、そして自分なりの言葉で言語化しないといけない。その理解を、企業としての取り組みや、自分の毎日に落とし込む必要があるんだと改めて実感した。
社会課題も、ハッピーに楽しく解決したい
パレードを見て、参加して感じたのは、ハッピーで楽しくあることの重要性。元はデモから始まって、逮捕や社会的抑圧と闘う活動だったマルディグラ。でも今は、ハッピーで楽しくて、キラキラしたパーティのよう。
社会に対して問題提起をする、課題と闘う必要がある時はもちろんあるけど、そこに向かう気持ちが怒りや悲しみだけではなくて、みんなが幸せであるためのハッピーで楽しいエネルギーの塊になったときのパワーはすごいなと思った!
シドニー視察は、ペンシルにとって新しいスタート
世界のダイバーシティは体感して終わりではなく、ここからが私たちペンシルの新しいスタートです。これまでも、ダイバーシティ経営を推進し、様々な取り組みを行ってきた結果、多様性を認め、組織の力に変える社内文化や風土は整っています。
しかし、今回シドニーに行って、本当の意味でのダイバーシティ&インクルージョンのあり方を考えたことで、まだまだペンシルのD&Iにはアップデートできるところがたくさんあることに気づきました。
このアフターレポートを始め、今回の経験から得た気付きをスピード感を持ってアクションに変え、クライアントやパートナー、ペンシルスタッフやその家族など、周囲の人への発信を行いながら、共感してくださる皆さまとともによりジェネラルで、ビジネスが社会課題の解決に直結するような取り組みを行ってまいります。そして、福岡や九州、そして日本のD&I推進を牽引していく所存です。
ダイバーシティ経営推進方針はこちら
https://www.pencil.co.jp/about/diversity/
長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を書いている私自身も、今回のシドニーで過ごした日々を通して、今だに色んなことをぐるぐると考えている最中ですが
たくさんの刺激と感動と考えたことを、しっかりと言語化しながら、
私自身が私らしくハッピーに生きること、ペンシルを誰もが自分らしくキラキラと活躍できる組織にすること、そしてこうした発信や取り組みを通してよりよい社会を作っていくことを進めていきます!