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失敗から学び、営業アレルギーを克服。アカウントマネージャーのリベンジ秘話

※この記事は、2019年4月15日にナイル株式会社の採用オウンドメディア「ナイルのかだん」に掲載したものです。Wantedlyから弊社を知ってくれた方にもぜひ読んでもらいたい記事であるため、転載しました。

SEOやデータ解析などを中心とするWebコンサルティングを手掛けるデジタルマーケティング事業部(以下、DGM事業部)で、アカウントグループのマネージャーを務める岸 穂太佳。2018年にはトップセールスを獲得するなど、実務においてもチームをけん引する存在です。けれども本人によれば「昔は営業が大嫌いだった」とのこと。今に至るまでの道のりは、挑戦と失敗の連続でした。

ナイル株式会社
デジタルマーケティング事業部 アカウントグループ マネージャー
岸 穂太佳(きし ほだか)
2014年新卒入社。大学在学中よりナイル株式会社(当時、ヴォラーレ株式会社)にてアルバイトとして勤務した後、新卒入社。WebコンサルタントとしてクライアントのWebサイトの施策立案・実行支援を経て、営業に転向。現在は新規営業を担うアカウントグループのマネージャーを務める。趣味はカメラと激辛グルメ店めぐり。

営業なんてありえない! と思っていた

――今のお仕事について教えてください。

Webマーケティングでお悩みを抱えているお客様のもとに出向き、今の状況やどう改善を図りたいのかなどをヒアリングします。その後、社内のコンサルタントと調整しながら解決策を企画し、提案するのが私の役目です。アウトバウンドの営業はしておらず、お客様の8割はサービスサイトからの問い合わせで、残りは代理店・制作会社様やお客様経由での紹介となっております。

――お客様の窓口となる立場ですね。

私たちの提供するサービスには決まった形や目に見えるプロダクトが無い分、契約前のナイル・私個人に対する信頼は非常に重要です。そのため商談の前にはお客様の業界や事業を徹底研究し、ナイルの価値観や他社との違いもオープンにお話するようにしています。

――ナイルの価値観とは?

ヒアリング段階では、お客様がサイトの検索順位やPV数を上げることをゴールと考えているケースも少なくありません。でも私たちがめざすところはそこじゃない。Webマーケティングを通じて、お客様の「利益」に貢献することです。例えば、SEOの相談を受けたけど、お客様に本当に必要なのは広告施策だというケースも珍しくありません。自社の売上になるからといって本来取り組むべきところとは異なるものを売っても本質的にお客様の成果には繋がりませんよね。なので、私たちの考えを説明し、ご納得いただいてから契約を結んでいます。ここを最初に整えておくと、その後のコンサルタントへの橋渡しもスムーズなんです。

――ナイルでは、最初から営業担当だったんですか。

いえ。マーケティングの現場で働きたいと思って学生アルバイトで入り、卒業後に正社員になってからは契約後の施策を担当するコンサルタントをしていました。というか……、最初は営業職アレルギーだったんですよ。正社員になる時も、「営業への配属だけは絶対やめてください」って頼み込んだくらいですから(笑)。

――そこまで営業が嫌だったんですね(笑)。なんでですか。

今となっては完全な偏見なのですが、営業って一方的に押し売りしている印象があって。例えばアパレル店とかに買い物に行くと、ずっとお客さんに貼りついて「これ今流行りなんで買うべきです」って説明して、勝手にコーディネートする店員さんっているじゃないですか。あれがすごく嫌で。自分自身も昔アパレル店でアルバイトをしていましたが、自分から押すことはあまりなかったですね。お客様が悩んでいる時に、初めて話しかけるような接客をしていました。なんとなく、営業って押し売りするアパレル店員のイメージが強かったんですよね(笑)。

――コンサルティングでも、お客様とやりとりしますよね。

お客様の課題を発見するのは、楽しかったんです。ニーズを探ったり、困りごとの根本原因を突き止めたり。「そうそう!」って共感してもらえると、とても嬉しくて。でも最初のうちは打ち合わせ嫌だなぁ、緊張するなぁって毎回思っていました。

――打ち合わせはドキドキものだったと。

そりゃあもう! 当時は話すことも得意ではありませんでした。昔から人見知りで、“誰かに何かを伝える”となると無駄な力が入るし、余裕を失って超早口になる。なので「営業なんてありえない!」って思っていました。

“相手に合わせる”極意を得た講師経験


――そこまで言われると、営業職に就いたきっかけが気になります。

新人の頃に、社内で営業ロープレ大会があったんです。営業アレルギーかつ順位もつけると聞いて、なおさらブルーになりました。ところが蓋を開けてみると、全体で2位の結果に。「説明になっていない」「圧がすごい」って評価は散々でしたが、なぜか“売れそう”という評価をしてもらえて。顧客に寄り添う姿勢が感じられ、共感できたというのがみんなの意見でした。

――おお!やるじゃないですか!

それで上司から、「岸、営業やってみようか」と打診されたんです。2位だったのは確かに嬉しかったけど、ロープレ程度では営業に対する印象は変わりません。けれどもせっかくの機会です。もし失敗したならやっぱり向かなかったと思えばいい。会社が期待してくれているのだから、コンサルティングと兼務する形で提案を受け入れることにしました。

――実際やってみていかがでしたか。

それがうんともすんとも言わないくらいまったくのダメダメで。お客様への説明も、契約後のと同じやり方では通用しなくて。成約前の段階で具体的な細かな施策の話をしても、相手も「??」となってしまう。お客様のリテラシーには幅があるから、相手に伝わる言葉に変換しないといけません。それにヒアリングをしていても、自分の得意分野に話を寄せがちでした。フラットな状態で、お客様の悩みを受け止められなかった。そんな感じだから失注が相次いで。それで営業をやめて、いったんコンサルに専念したいと申し出ました。

――それはしんどい……。

けれども「営業はもう無理」と逃げたわけではありません。お客様と接する中で、自分の引き出しが少ないことに気づいたんです。Webマーケティングについて、もっと幅広い知識が必要だと。そしてタイミングのいいことに、当時のDGM事業部では発信力強化を図っていました。コンサルタントはSEO HACKSでコラムを書くか、外部の方向けにセミナーの講師をするかを選ぶ必要があったんです。それで教えるほうを引き受けました。話す練習にもなるかと思って。

――講師とは、また新しいチャレンジ!

初心者向けのSEOセミナーを担当したのですが、最初はひどかったです。「質問は?」と尋ねても、みんなキョトンとしていましたから(笑)。

後で撮影しておいたビデオを見て、愕然としましたね。練習の段階で「相手は初心者だから、専門用語は使うな」と散々言われていたのに、横文字のオンパレードだった。受講者のリアクションが薄いことにも気づいていない。完全に空回りしていました。

――反省点だらけ、という感じでしたか。

セミナーの度にテコ入れして、終わった後は家でビデオチェックというのを繰り返しました。20回ほどやって、説明の仕方もスライドも、前回と一緒というのが一度もない(笑)。
でも、ここでものすごく鍛えられました。Webマーケティング業界の当たり前が、相手の当たり前ではないことにようやく気づけたんです。

――相手に合わせることを学んだわけですね。

そうなんですよ。セミナーに手ごたえを感じられるようになった頃、その後の無料相談会で受講者から「サイトの悩みを聞いてほしい」と指名を受けるようになりました。その流れで課題感をヒアリングして課題に合わせた企画提案をしたら、すんなりと契約が取れたんです。この時に思いましたね、「あ、これがナイルの営業スタイルなんだ」って。

――これまで描いていた営業像とは違っていた?

押しの強さや力業は、全然必要なかったんです。むしろ相手に対し、どれだけ親身になれるかが重要で。根幹はアパレルのアルバイトをしていた時と、それほど変わらなかった。これがひとつの転機となり、その後セールスに戻りました。今となっては、セールスというよりお客様の立場に立ってプランニングするプランナーだと解釈していて。今では天職だと感じています。

自立自走のチームづくりで一目置かれる存在にしたい


――2018年からは、マネージャーもされていますよね。

最初の半年間は、プレイヤーからの転換がまったくできずに猛省しました。個人のセールス成績はよくても、チームとして結果を残せていなかったんです。

――“人に任せる”って難しいですよね…。

当時の体制や仕事の進め方を振り返ると、“自分事化”しづらい部分がありました。また組織サーベイでは、みんな目先のことで必死なのが明らかに。私自身、結果しか見ていなかったのだと思います。手前には結果に至るプロセスがあるはずで。そこのフォローできていなかった現実を、突きつけられましたね。また、ベンチャーなのに挑戦や失敗することが少なく、「このやり方では、仕事がつまらなくなる」って思いました。

――どうやって突破を図ったのでしょう。

まずは自分に決裁権が集中していたので、それを手放してメンバーの裁量を広げることにしました。ミーティングで進捗確認はするけど、遅れていても追及はしません。次のアクションプランを確認し、自分たちで考えることのフォローに徹しています。それとグループ全体の課題などテーマ別にプロジェクトを立てて、メンバー主導で進めています。

――変化は見られましたか。

新しい体制で3カ月ほど経ちましたが、みんな責任感を持って取り組んでくれています。視野も広くなり、この前もメンバーから「これが課題だから、新プロジェクトを立ち上げよう」と声が上がって嬉しかったですね。理想は自立自走の組織です。評価面談の時には、一人ひとりが「これをやりました!」と自慢してほしい。それにナイルは、「事業家集団」をビジョンに掲げていますから。社内でも一目置かれる存在が、メンバーから出てきたら嬉しいですね。

――そうなると、求める人材像も“自走”がキーワードになりますか。

そうですね。ナイルという会社自体、能動的な人が活躍できる環境です。逆に自分の考えを持てなかったり、何かと人に委ねたりする人は難しい。特にキャリア採用では、ご自身の経験を活かしてリードできる人を期待したいですね。

――周りを巻き込みながら、成長できるような人ですね。

そうそう。アカウントグループの存在感を高め、周りが憧れる組織にしたいんです。あ、あと失敗経験の有無も、結構大事かも。いったん転んだ後、どのように這い上がったのかに興味があります。ほら、私自身も失敗とリベンジの積み重ねで、今に至るので(笑)。

※この記事は、2019年4月15日にナイル株式会社の採用オウンドメディア「ナイルのかだん」に掲載したものです。Wantedlyから弊社を知ってくれた方にもぜひ読んでもらいたい記事であるため、転載しました。
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