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こんにちは。契約を変革するAI SaaSを提供する、MNTSQ(モンテスキュー)のFounder / CEOの板谷です。
この投稿では、MNTSQの組織文化、すなわちValueの中身についてガッツリ紹介します。「すべての合意をフェアにする」というMNTSQのVisionを実現するために、私たちがどのようなチームであるかをお話しできればと思います。
If today were the last day of my life…
Steve Jobsのおそらく最も有名な講演で「あなたが明日死ぬことがわかったとしても、今日やる予定だったことと同じことをするか?」という問いかけをするシーンがあります。「もし答えが『NO』である日が続いたとすれば、あなたは人生のなにかを変えなければならない」と続きます。
私は、なにを隠そう自分の仕事を結構気に入っており、いきなり1000億円と未来100年分の週刊少年ジャンプを渡されたとしても、おそらく同じように明日もMNTSQにいると思います。1000億円のほうは是非受け取れと家族に言われると思いますが。笑
なぜ気に入っているのだろうと考えてみると、こういう理由です。
「自分が最もワクワクするのは、考えたこともないような難しい問題を発見し、これまでの自分を超えて学習しながら、優秀なチームで解決し、そうして社会を一歩前進させることだから」
Valueはなぜ必要か
組織文化(Value)は、営業戦略やプロダクト戦略と同じように、組織についての「戦略」として位置づけることができます。一方で、組織文化という戦略の特殊性は、それが「なぜ働くのか」という価値観と関係することです。
強い組織とは、なぜ働くのかという価値観が深く共有されている組織であるためです。なぜなら、なぜここで働くのかという理由が共有されているのであれば、具体的な組織制度はいわば自然に決まっていきますし、事業環境という「表面的な」変化に対しても即座に適応することができるためです。
互いの何を信頼するか
MNTSQでは、メンバーがなによりも先ほどの価値観を共有していることを相互に信頼しています。
「 “私たち”が最もワクワクするのは、考えたこともないような難しい問題を発見し、これまでの“私たち”を超えて学習しながら、優秀なチームで解決し、そうして社会を一歩前進させることだから」
組織とは、ある意味では一人一人のそのような純粋な想いや努力を、社会的なインパクトに変換する装置だと考えられます。そうすると、その変換効率が最大化される組織が満たすべき条件がなにかというのが組織戦略において最も重要な問いであり、その答えこそがValueと呼ばれるものとなるはずです。
パッションを社会的インパクトに最大効率で変換する
全てのメンバーが、自分たちで経営課題を発見し、頭をフル回転させて成長し、領域横断的なコラボレーションで社会的インパクトを出したいと考えているとき、組織は何を提供すべきでしょうか。
MNTSQ社の現時点における仮説は、以下の3つです。
- ①すべての情報へのアクセス:メンバーの主体的な課題発見/解決を実現するには、あらゆる情報が開示されていなければならない
- ②すべての課題発見・解決プロセスへのアクセス:会社のあらゆる問題が、ディスカッションに開かれていなければならない
- ③領域横断的なコラボレーションのある優秀なチームへのアクセス:人が社会的なインパクトを出すためには、チーム内外のセクショナリズムを排さなければならない
MNTSQは、そのすべてが完全に満たされる組織でありたいと考えています。それが、自分の能力を最大限実現したいと考えている人にとって、最もワクワクできる環境だからです。
ここからは、それぞれの要素を、MNTSQがどのようなValueとして体現しているかをお話しできればと思います。
① すべての情報へのアクセス - Crystal Clear
どんな人間でも、十分な情報を与えられなけば、組織全体の視座をもって思考することはできません。与えられた指示をこなすだけの単なる「作業者」としての働き方は、あまりワクワクするものではないでしょう。
全メンバーが経営的な視座で考えることができるためには、経営情報は当然にすべて開示されている必要があるはずです。そこで、MNTSQは文字通りすべての事業情報を社内で公開しています。例えば、経営会議は完全公開でライブ中継すらしていますし、誰でも会議室に入ってきて発言できるようにしています。
また、MNTSQでは意思決定やディスカッションはできる限りドキュメントで実施され、そのうち重要なものの結論と理由付けはGitHub上で運営されているMembers Portalに記録されなければならないというかなりドラスティックな進め方をしています。
情報がただオープンなだけでは、私たちは情報の濁流に溺れてしまい、逆になにも見えなくなってしまいます。情報は、アクセス可能なだけではなく、構造的にアクセス容易であることが重要だというのが私たちの考え方です。
この一つの基準として、「新入メンバーが過去の議論をすべて迷わずに追える状態になっているか」という基準を設けています。つまり、MNTSQの求める情報のオープンネスとは、まだここにいない新メンバーに対して常に最新のドキュメントが用意されている状態を指しています。
② すべての課題発見・解決プロセスへのアクセス - Challenge Ourselves
もし、経営情報がすべて公開されているのであれば、セールスやプロダクトなどそれぞれの分野において、解決すべき課題を最もうまく発見し、解決できるのは誰でしょうか。こと専門性が深いMNTSQ社においては、それは私(CEO)ではなく、業務を進めているそれぞれのメンバーです。
MNTSQでは、全メンバーが、自社が最も解決すべき課題を自ら発見し、自律的に解決に導くことが求められています。MNTSQの価値を長期的に最大化するため、自分がなにをするべきかは自分で考えるということです。
この自律性は、非常に厳しい要求である一方で、仕事が充実したものであるために不可欠なものであると考えています。
Issue Raiseの責務
MNTSQのメンバーが経営・組織課題を発見すると、課題=IssueをGitHub上にて提起する「義務を負います」。この点について、MNTSQはかなり厳しいスタンスを取っており、以下のような記載があります。
「相手が誰であっても、既存議論を破壊するような内容であっても、見て見ぬ振りをすることはMNTSQの文化への最も重大な違反だとみなします」
そのIssueはKANBAN上ですべてのドメイン(セールス、プロダクト…etc.)のものがすべてのメンバーに開かれており、誰もがディスカッションに参加することができます。
例えば、2022年にMNTSQがValueを策定したときは、まさに全社的なディスカッションとなりました。当時のプロセスはこちらにまとめていますが、これらのディスカッションは、新しいメンバーに常に開かれています。
上記はValueのたたき台へのメンバーからのコメントですが、これで全体の1/4程度です。
③ 領域横断的なコラボレーションのある優秀なチームへのアクセス - Best Practice
私たちが最もワクワクするのは、専門性は違えど優秀な同僚のなかで、まだ誰も見たことのないプロダクトを世に送り出すことです。
そのように考えたとき、組織のセクショナリズムほど忌避すべきものはありません。私たちが、社会インフラとなるような最高のプロダクトを作り、それによってすべての合意をフェアにするためには、MNTSQ社内で個別最適ではなく全体最適のために意思決定できることが必要です。
そのためには、経営的な意思決定がオープンに行われるだけではなく、機能ごと(セールスやプロダクト開発など)でも領域横断的にオープンなコラボレーションや意思決定プロセスが存在している必要があります。
例えば、MNTSQでは、セールスやCSも「モノを売る」活動であるだけでなく、顧客現場からニーズをセンシングして「モノを作る」活動であるとも捉えています。Sales / CSチームは、各顧客に対する個別開発が必要とならないように細心の注意を払いつつも、「これは一般的なニーズなのではないか?」という学びがあったときには、Slackのフィードバックチャンネルに投稿することになっています。過去1ヶ月で投稿されたproduct feedbackの数を数えてみたところ、907件でした。
特に重要なものは、対面チームでもGitHub上にIssueを起票して、PdMやエンジニアと直接ディスカッションしています。
MNTSQは、契約×機械学習×Enterprise SaaSという、高難易度の掛け合わせの会社です。そのような市場で、まだ世の中に存在しないような最高のプロダクトを作るため、さまざまな専門家が相互にリスペクトし、しかし忖度なくコラボレーションできる会社でありたいと考えています。
おわりに
MNTSQでは、これらの組織文化を総称して「自由と責任の文化」と呼んでいます。全てのメンバーが最大限のポテンシャルを発揮できるという「自由」のある組織でありたいという意味です。他方で、自分とチームのポテンシャルを実際に実現して、Visionの実現のために最大限のインパクトを出すことこそが、それぞれのメンバーが負っている唯一の「責任」です。
私たちは、全員がProfessionalとして、責任をもって、自由を行使します。もし皆さんが、以下の思想に共感いただけるとすれば、MNTSQは非常に面白いチャレンジができる組織であることを保証します。
「私たちが最もワクワクするのは、考えたこともないような難しい問題を発見し、これまでの私たちを超えて学習しながら、優秀なチームで解決し、そうして社会を一歩前進させることだ」
いまMNTSQは、まさにT2D3以上の速度で成長し、成長とチャレンジの機会にあふれています。100人になっても同じ熱量を維持できるMNTSQを、一緒に作っていきませんか?