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パラリーガルが弁護士の野崎先生に聞いてみた


MNTSQにおいて、プロダクトのリーガル領域の品質を担保する職責を負うのは弁護士、パラリーガル、AIトレーナーで構成されるリーガルチームです。

「MNTSQには職種間の上下関係は一切ない。それは弁護士も例外ではない」「プロダクトの品質に対して負っている責任はリーガルチーム全員平等。弁護士がAと言ってもディスカッションの結果Bという結論になることもある」

入社時にこのように聞いた川上(パラリーガル、法律事務所勤務経験あり)はたいへん驚いた記憶があります。

少なくとも私の経験上、法律事務所において弁護士とパラリーガルには絶対的な上下関係があり、同じ土俵で議論をするということはほぼあり得なかったからです。

ところが、弊社の特徴的な文化の一つである「明文化されたルールと実態が常に一致している状態にする=建前を作らない」は実際きちんと機能しており、その結果、上述の刷り込みがある私の目には弁護士は実に雑に扱われているように見えました。ご本人としてはそこのところどうなのか、弁護士の野崎先生にインタビューを申し込みました。

弁護士の野崎先生

セールスチームで活躍しつつ、弁護士としてリーガルチーム内で頼りにされている、今MNTSQで最も忙しい人のひとり
野崎先生の入社エントリーはこちら

はじめての有休☆&働き方改革

川上:お忙しい中インタビューお受けいただいてありがとうございます!

早速ですが、MNTSQにjoinしてまもなく1年経ちますがいかがですか?法律事務所にいらした頃と比べるとだいぶ変化があったと思うのですが。

野崎:初めて有給休暇を取りました!

川上:そこですか!?

野崎:いや、法律事務所の弁護士って雇用形態ではないので有休ないじゃないですか。

顧問先の担当者に「あれ、有給休暇ってどれぐらい働いて何日取得でしたっけ?」って聞かれたとき、一瞬詰まってましたね。自分事として考えたことがなかったのですぐに出てこなかったです。

労働事件でよく扱う事項には精通していますが、普通の会社員だったらみんな知っているはずの知識が、弁護士って意外と抜けてたりします。

川上:笑 今は大丈夫ですか?

野崎:大丈夫です笑
半年で10日、1年半で11日~、覚えました。
初めての有休は引っ越しに使いました。

川上:因みに有給休暇取得は労働者の権利なので、特に取得理由を申告する必要もないんですよ。お休みはしっかり取りましょう。
後は何か変化ありました?

野崎:弁護士って定時もないし、ある意味いくらでも働ける環境でしたけど、今は一日8時間という制限があって、その枠内でタスクに優先順位を振って片付けていかなければいけないのは変化としては大きかったです。タイムマネジメントをシビアに考えるようになりました。

川上:そうですね、限られた時間で最大限のバリューを発揮する、がMNTSQでは求められていると思います。

野崎:それに加えて、MNTSQの「無理だったら無理って言う」というルールも新鮮でしたね。法律事務所時代、「無理」=「死」だったので。
今はむしろ無理だ!と声を上げる義務がある。早めに言わないと他の人がボールを受け取ることも、期限を調整することもできないから。
ここはドラスティックな思考の変化があった部分でした。

川上:弁護士の先生は個人の名前で仕事を取ってきている以上、「無理」という選択肢ってないですよね・・。会社組織だとゴールまでの道のりでボールをパスし合える相手がいるのは心強いですね、お互いに。

ITカルチャーへのギャップ

川上:では、初めての一般企業joinがITベンチャーであるという点においてはいかがですか?

野崎:まあギャップは山ほどありますよね。
ハンコとかFAXとか、挙げればキリがないです。

川上:わかります、職印を押さないと裁判所で正規の書類として受け付けてもらえないの、あれなんなんでしょうね。

野崎:ハンコ文化の極みみたいな世界ですからね。どうせ弁護士本人が押してないので本当に形式的ですが。MNTSQでは使っているツールから違う。GitHubにSlackって、最初は面食らいました。

川上:私もMNTSQに入社したときは、タイムスリップして未来に来た感ありましたね。

ちょっと組織論

野崎:あとは、法律事務所って、パートナー(経営者サイドの弁護士)の発言=決定事項なところあるじゃないですか。トップが変わらないと何も変わらない。
一方MNTSQは組織として完全にフラットで、弁護士といっても単なる肩書であってポジションではない。パラリーガルの人とああだこうだ言いながらモデル開発するの楽しいです。

川上:法律事務所でそのまま王道のTHE弁護士なキャリアを積まれていたら、事務的なことは秘書さんが全部やってくれるし、先生って呼ばれて崇められる環境だったと思うのです。

今って私は習慣でかろうじて先生呼びはしてますけど、これ明日までにレビューよろしく、とか、この時間スケジュール抑えといたからMTG参加してね、とか、パラリーガルからの扱いが結構雑じゃないですか。戸惑いはなかったですか?

野崎:笑 僕はそういうところあまり抵抗はなくて。
法律事務所にいた頃も秘書さんにはむしろ助けてもらっていて、力関係は向こうが上って感じでしたけど、まあ、スタッフ相手に上下関係から強く出る弁護士とかも中にはいるんでしょうね。

その点、うちの会社だと、パラリーガルとディスカッションをしていても、弁護士だから意見が通るわけではないですよね、議論の正しさが全てで。そこが逆に気が引き締まるというか、手が抜けないなと思います。パラリーガルのみなさんの意見に新しい視点の気づきをもらうことも多いです。

お客様の声

川上:野崎先生はモデル開発にコミットしつつ今は対外的な営業に軸足を置かれていますが、お客様はリーガルテックという新しい業界及びMNTSQという会社のどんなところに期待してくださっていると感じますか?

野崎:各社様々ですが、業務をより効率化したい、過去のプラクティスをナレッジとして組織に還元していきたい、大きく分けてこの二つですかね。

契約書のレビュー1つとっても、過去の似た案件を参考にしたいのに探せない、知っている人に聞いて回るしかないという課題がどの会社にもあるんです。このようなナレッジの属人化を排除して、組織の共有財産としていきたい。
特に大企業には定期的に異動がありますよね。メンバーが変わっても組織として変わらず強さを発揮していきたいという需要は感じます。

また、そもそも契約の審査・締結・保管の流れにおいても各フェイズでメールが使われたり、自社システムが使われたりと個別最適ばかりが進み、契約書やナレッジを集約管理する土台がない。電子契約の導入によりその傾向はますます加速することが予想されます。

MNTSQはそういった課題に対するソリューションになり得るということで期待をしていただいているのだと思います。

川上:コロナ禍のリモートワーク推進、契約の電子化など、タイミングとしても今なのでしょうね。

野崎:まさにDX待ったなし、という状況ですね。

このタイミングで契約業務のDXのために一緒に予算を取りに行く、そのためのパートナーとしての立ち位置がEnterprise SaaSであるMNTSQに求められる役割だと考えています。
MNTSQを導入することで社内における契約業務をDXする、そして、その成果が社内で評価される。結果的にMNTSQの評価も上がる。

川上:いいですね、Win-Winですね!!

MNTSQのパラリーガル

川上:カジュアル面談でよく聞かれるのは、リーガルテックと一口に言っても色々な会社がありますが、御社は他と何が違うんですか、なんですよね。この点は野崎先生から見ていかがですか?

因みに私が実際に回答しているのは、一企業として、というベクトルで言うと、やはり長島・大野・常松法律事務所との提携による信頼性の高さですかね。

野崎:そうですね、それは間違いなくMNTSQという会社の強みですね。

片やパラリーガルの採用における他社との違い、という文脈で言うと、他のリーガルテックベンダーって、開発に純粋な法律の知識をそれほど求めていないと思うんですよね。

川上:あーーー確かに、例えば契約行程の管理など業務フロー改善にフォーカスしている会社において、民法がどうこうといった需要ってないのかもしれません。

野崎:契約を法的に再検討した上でアルゴリズムに落とし込み、モデルを作成する、をやっているリーガルテックベンダーは極めて限られていると思いますよ。
MNTSQのパラリーガルはそうやって先例のないプロダクトを作り上げる、非常に知的でクリエイティブな職種だと思います。
僕ももっとモデル開発の方に関わりたいんですよね、純粋に楽しいです。
自分の作ったモデルが世に出るってちょっとすごくないですか?

川上:そうですよね、そのモデルが日本人なら誰でも知っているような会社で実際に使われるって結構ドリームですよね。あれ私が考えたやつ、って自分の仕事に誇りを持てる気がします。

野崎:そうそう。川上さんが発案した機能が例えばトヨタやコマツなどの大企業の現場で実際に使われて、フィードバックをもらえる、って非常にやりがいがあると思いますよ。

そういう意味で、チャレンジ精神の旺盛な方、ディスカッションを重ねて概念を精緻化していくような知的な作業が好きな方は弊社のパラリーガルとして適性があるかもしれませんね。

インタビュー後記

まずは、冒頭で弁護士との上下関係云々と言っていた割には、私も大概雑なインタビューを行っているな、と文字起こしの過程で気づきました。
しかしそれこそ自分自身が自社のフラットな組織文化に馴染んだ結果なのだと思うことにします。

MNTSQに存在するのは相手の職種や肩書への畏敬ではなく、同僚として一緒に働く過程で生まれたお互いの仕事へのリスペクトということですね。

今回、実際にお客様と対面して直に声を聞いている野崎先生からお話を聞けたことで、私自身のモデル開発へのモチベーションも上がりました。
この記事を読んで「面白そうだな」って思ってくださった方、諸般の都合によりここに書けなかったエピソードもありますので、ぜひカジュアル面談でお話しましょう。

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