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【CTO、VPoE】「ダイレクトにビジョンに近づくプロダクト開発」eKYC国内トップシェアプロダクトの開発組織のリアル

SF映画で描かれた世界に、現実が近づいていく——。顔認証による本人認証サービスでトップシェアを誇るLiquid eKYC。開発に携わるのは、取締役CTO大岩良行(写真・右)、VPoE清水亮介(写真・左)ら、Liquidの開発者たちです。2人が口をそろえて「それぞれが裁量を持って自走してる」と語るLiquidの開発組織には、どんなカルチャーやキャリア機会があるのでしょうか。それぞれの思いを聞きました。

SF映画の世界を現実にするプロダクトに興味

——二人のこれまでの経歴と、Liquidに入社したきっかけを教えてください。

大岩:2013年12月にLiquidを設立した当時は、創業者1人、エンジニアが3人いて、私はそのうちの1人として参画しました。

もともと大学院で画像処理の研究をしていて、それを用いて起業できないかと友人と模索していましたが、ビジネスを軌道に乗せるイメージが持てず断念。2012年に大学院を卒業後、一度は起業を経験しながらフリーランスとしていくつかのスタートアップでお手伝いをしていたところ、知り合いの紹介でLiquidに出会ったのです。

当時、Liquidでは指紋認証のサービスを作ろうとしていました。プロダクトが描く世界観がおもしろそうだとボランティア感覚で手伝ううちに、のめり込んでいきましたね。画像処理技術でスタートアップを立ち上げようとしている人がいることに惹かれましたし、財布もカードもいらない、指だけで決済ができる世界を目指す姿勢が純粋におもしろいと思ったのです。

2002年に公開された映画『マイノリティリポート』の世界では、バスに乗車する際、虹彩認証が使われていました。SF映画で描かれているような世界に近づいていく。開発者としてその一端を担えることにワクワクしました。

清水:私はもともとSIerで業務システムを作っていて、その後ソーシャルゲームの開発・提供をする会社やCtoCのフリマサービスの会社を経て、ロボアドを導入している証券会社に入社。前職の証券会社では新しくプロダクトを立ち上げたのですが、開発組織に課題があってうまくいきませんでした。この頃からプロダクトマネジメントから離れて、開発実務や開発組織に注力したいと考えるようになり、出会ったのがLiquidです。

証券会社ではロボアドで資産運用を始める前にユーザー登録をしてもらっていました。本人確認に郵送で免許証の写しを送ってもらって、転送不要郵便で郵便局の職人に対面で本人確認をしてもらう仕組みです。

それだとユーザー登録してからサービスの利用まで、リードタイムが2週間ほどかかってしまい、ユーザーの利便性が悪い。内部的にも、コストが1件あたり1,000〜2,000円かかるので、プロダクトとして厳しい状況だったのです。

当時Liquidが取り組もうとしているプロダクトはそうした課題を解決するもので、興味を持ちました。

取り組みたい課題は、トップシェアならではの高負荷への対策、業務ロジックのプログラムの再構築、新しいアーキテクチャ導入

——現在開発中のプロダクトの内容を教えてください。

清水:現在は大きく4つあります。身元確認サービスのLIQUID eKYCと、当人認証サービスのLIQUID Auth、企業横断の不正検知サービスLIQUID Shield、そして新規プロダクトです。

以前は金融機関で口座を開設する際、本人確認は銀行窓口で行員がするか、もしくは本人限定受取郵便で郵便局の人がする必要がありました。2018年に犯罪収益移転防止法が改正されて以降、一定の要求を満たせばオンラインで完結してもよいことになったのです。

LIQUID eKYCはオンラインでこの身元確認を完結させるサービスです。スマホなどで免許証やマイナンバーカードを撮影して、そのあとユーザーの顔を撮影すると、身分証明書の写真とユーザーが同じ人物か照合をします。

最近では免許証やマイナンバーカードのICチップを読み取るだけでデータを取り込むことができるような方式も出てきて、利便性が高まっています。LIQUID eKYCはそうした利便性を高めるような開発をするフェーズに入ってきています。

——こうしたプロダクトの開発を、どんな体制で進めていますか?

清水:組織はプロダクトごとチームに分かれていて、各プロダクトチームにプロダクトオーナーが1人、開発メンバー、QAメンバーなどがいます。お客様からの要望や新しいeKYCの方式など大きな潮流をプロダクトオーナーがキャッチしつつ、中長期のロードマップを描き、それを開発チームやQAメンバーと一緒に要件の検討をしながら開発につなげていきます。

Liquidのもう1つの特色として、画像処理技術を内製している点が挙げられます。通常は外部の画像処理サービスを使うことが多いのですが、Liquidでは大岩さんが率いるR&Dチームで作っています。

大岩:そうですね。R&Dチームでは機械学習を用いて実際にサービスで使えるような画像処理のモデルを作っています。

オンラインでの本人認証は、銀行などの窓口の代わりにスマホの画面で非同期のコミュニケーションを取ります。そのときに不正がないかを検知するためのプロダクトがeKYCです。

ユーザー登録をするプロセスでは、撮影した免許証と顔から本人を認証するプロセスに時間がかかる、手順が面倒くさいという理由で離脱する人が少なからずいます。また、撮影時にブレたり顔に影がかかっていたりして顔認証の精度が落ち、本人確認ができずに登録を断られるパターンもあります。

離脱と申請拒否、この2つの数値をいかに減らすか。R&Dチームでは実際に申請データを活用して既存の識別モデルを改善したり、新しく識別モデルを作ったりといったことをしています。

我々のサービスはeKYCで撮影して、あとから人の目でもチェックして…というふうに、1つの技術で完ぺきに不正をシャットダウンしているわけではなく、技術と人の目といったいくつかの合わせ技になっています。

その合わせ技のところにどんな技術を盛り込み、どんなフローを作っていくか。LIQUID eKYCだけでなく、LIQUID Authや新規プロダクトも同様に、プロダクトオーナーたちと検討しながら方向性を固めていきます。そこで出てきたアイデアが、技術的にどれくらい実現可能性があるのか、R&Dチームで検証して進めています。

これはLiquidのいいところなのですが、それぞれのプロダクトチームが自走して開発に取り組んでいます。R&DはR&Dで、ほかのチームとは独立して何をやるべきか考えて、実装して検証を進める。各プロダクトチームも、プロダクトのこれからの方向性を考え開発していく。それぞれの組織が自走していますね。

——開発を進めるうえで、課題になっていることはありますか?

大岩:コロナ禍で、コミュニケーションの課題を感じています。コロナ禍で出社できず、対面では数回しか会ったことのないメンバーもいます。今後コロナ禍が落ち着いたとき、対面でのコミュニケーションをどうするか、メンバーにとって心地よいコミュニケーションをどう作っていくか、少しずつ試していこうと思っています。

清水:特に開発チームはいまフルリモートで働いていますね。ただ、出社せずリモートで仕事したいという声も多いので、今後はオンラインでのコミュニケーションをどう作っていくかも課題になっていきそうです。

——組織運営にあたってはコミュニケーションが課題なのですね。開発の課題はいかがですか?

清水: LIQUID eKYCは技術的負債が課題となっています。開発開始から3年、リリースからは約2年経っていますが、今後は技術的負債を定期的に解消する開発をおこなっていきたいと思っています。

実際に取り組みを始めてはいますが、プロダクトの機能開発が優先となってきた部分があり、どうしても人が足りません。業務ロジックを書いているプログラムが複雑になってきているので、よりシンプルに再構築したり、新しいアーキテクチャを導入したりして、より効率よく開発できるようにしていきたいですね。

LIQUID eKYC自体、想定以上にお客様に活用いただいている状況で、膨大なデータが溜まってきています。当初考えていたよりも負荷が高くなってきているので、そこへの対応も必要です。今後はこうした開発課題の解消をしていきたいと思っています。

ビジョンの浸透度が高く、「個の力」が強いメンバーで、ビジョンを実現するプロダクトを開発する

——開発組織にはどんなカルチャーがありますか?

清水:Liquidに入社した頃から社内で言われていたのが、「個の力の強い人たちが集まって、その人たちが自走してプロダクトを開発していく」ということでした。

Liquidには「Liquid Style」という行動指針があります。

その中に、「大きい裁量と重要な決断とその実行を委ねていくに足るだけのスキルを個々人が有する必要がある(High Skill)」や「曖昧な状況で課題を深堀りし、本質を捉え、最善と思われる決断を下すことができる(Judgment)」といった指針があって、自走できる人が集まって、チームとしてさらにバリューを発揮できるところを志向しています。

大岩:以前Liquidでは、社内のキーワードの1つにSFアニメ『攻殻機動隊』の名言を掲げていました。攻殻機動隊を創設した荒巻大輔が言った「我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ」という言葉です。

当時の「個の力」を受け継いで、清水さんの言う「自走」につながっているのだと思いますね。

清水:もう1つ、「Open Mind」という行動指針があります。私が入社した当時は、メンバーみんなで集まって会社の方針を話し合う場面で、厳しい発言や質問が飛び交うことがありました。代表の長谷川が今後の計画について発表したときに、それに対して疑義を述べることも許容されています。

言いたいことがあれば直接その人に伝える。言われた人は真摯に受け止める。そうした姿勢を大事にして、フラットで各自が裁量を持って働ける組織にしたいと考えています。

大岩:Liquidはビジョンの浸透度が非常に高い会社ではないかと思います。たとえば、LIQUID eKYCは本人限定受取郵便に代わって本人認証を滑らかにしました。同じように、LIQUID AuthもLIQUID Shieldも、新規事業にしても、「認証を空気化して、社会を滑らかにする」というビジョンの実現に向かって進んでいます。

各プロダクトチームのオーナーはそれを理解していますし、メンバー1人ひとりも自分たちが作っているプロダクトはビジョンを実現できるものだという認識は持っていると思います。自分がやっていることの意義を感じられる。これはLiquidで働くことの大きなやりがいの1つではないでしょうか。

シニアなメンバーと「正しい開発」をしつつ学べる環境

——やりがいという話が出ましたが、Liquidの開発チームに参画することで得られるキャリア機会や業務の魅力を教えてください。

大岩:LIQUID eKYCを通して日本有数のデータ量が蓄積されてきているので、画像処理に取り組みたい人にとってはまたとない環境だと思います。R&Dチームではデータの確認に時間を割いています。アノテーションという意味ではなく、開発者として膨大な量のデータを見ることになるので、データとしての知識も得られますし、その中でデータをどう活用して何ができるのかを考えることが出来る環境ですね。非常にエキサイティングなフェーズではないでしょうか。

清水:LIQUID eKYCは初期開発が終わってはいますが、それをまるごと変えてみたいという熱量やスキルのある人がいたら、取り組んでいただけるくらい裁量は持つことができます。技術的にやりたいことがあれば実現できる環境がありますね。

また、在籍しているエンジニアの多くがシニアで、「正しい開発」をしていこうと志向していますね。ユニットテストをちゃんと書く、設計をちゃんとやる。業務ロジックをどうやってコードに落とし込むか設計するのが好きな人も多いので、その中で一緒になってスキルを伸ばしていくことができます。

大岩: 現在、さまざまなところでデータ漏えい事件が起きている中で、エンジニアには堅牢なシステムを作るスキルが求められています。特にLiquid Authは金融機関と一緒に仕事をする機会が多く、高いセキュリティ技術が求められます。

データを漏えいを完全に防ぎながらいかにシステムを作っていくか。キャリアステップとしてこうした経験をすることで、今後自分でサービスの立ち上げなどする際に役に立つのではないでしょうか。

——今後、Liquidの開発チームにどんな人が参画してほしいと考えていますか?

大岩:まず、ビジョンに興味を持って共感してくれることが第一ですね。行動指針であるLiquid Styleの中に「Addicted」という言葉があります。「会社のビジョンの実現に繋がる、自分の仕事に夢中になれる」と定めているのですが、プロダクトを作って、ユーザーに使っていただいて、その反応からよりよいものを作ろうと夢中になれる人。そんな人と一緒に楽しく働きたいですね。

清水:いろんな人に参画していただきたいのですが、中でも自走ができて、リーダーシップのある人。そのうえで、プロダクト開発が好きな人だと嬉しいですね。Liquidのメンバーは開発が好きな人が多いので、プロジェクトに興味を持ってプロダクト開発をしていこうという意識を持った人がフィットするのではないかと思います。

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