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会社のボトルネックはどこだ?全社でTOC研修に参加しました

システムや業務フローの妨げとなる根本要因「制約条件」にフォーカスし、利益最大化を目指す手法「TOC」。特に工場をもつような製造業では導入されることが多く、世界中で広く知られる理論です。

日常を見渡すと、ついつい目の前の作業に追われてしまうことが多くなりがちです。そうした中でも、TOCの考え方を通して社員が自分ごととして会社の経営やプロジェクトについて考える場を設けることで、組織全体を強くすることを目指しています。個人パフォーマンスというより、チームや会社全体でみたときのパフォーマンスや最大値を大きくしていこうという考え方です。

実際に、思考プロセスやプロジェクト管理などにTOCを発展させて活用する企業は多いようです。

今回は、全社でTOC研修をおこなった様子を一部ご紹介します!

TOC研修とは?

TOC=theory of constraints、システムや業務フローの妨げとなる根本要因「制約条件」にフォーカスし、利益最大化を達成させる手法。イスラエルの物理学者であるエリヤフ・ゴールドラットが提唱した理論で、書籍はベストセラー、漫画にもなるほど世界中で広く知られています。

工場経営者の知人の生産スケジュールの相談を受けた実体験から、物理学の知識や発想を応用して導き出した解決法です。今では業種問わず応用でき、思考プロセス、プロジェクト管理、教育にまで発展させて活用されています。アメリカの産業にも多大な影響を与えたようです。

TOCの考え方

TOCの原則として「弱点補強」、「集中管理」、「余裕制御」の3つがあります。

弱点とは、業務におけるボトルネックとなる部分。ボトルネックは必ず存在するもので、目的達成を阻害する要因です。まずは、この根本を見つけることが第一。そこを補強することが全体最適化への最短距離となります。

2つ目の「集中管理」は、3つの制約に対して選択と集中をおこないます。在庫不足、人員不足といった「物理的制約」。業界の常識、昔からの習わしなどの「方針制約」。そして需要と供給のバランスの「市場制約」の3つ。これらの制約に対して、やるのか・やらないのか、何を変えるのか・どのように変えるのか、選択と集中をおこなって管理していきます。複雑化せずシンプルに絞り込んでいくことで、プロジェクトや業務全体をコントロールします。

3つ目は、余裕をもたせるバッファの最適な配置とその量で、全体を制御する「余裕制御」です。すべてのプロセスは連携して相互依存の関係です。例えば、1つの生産ラインを終えても、次の生産ラインで詰まっていては、全体でみたときに完了したとは言えません。最適なバッファを確保しておくことで、全体を制御する考え方です。

これらの考え方に則りボトルネックを見つけていくことで、業務改善や利益最大化に導きます。一気に変えるのではなく、一部門から、一製品から、繁忙期ではない時期にあわせてなど、リスクを最小限に小さくスタートすることで、しいては全体を変革していくことに繋がります。

この日の研修は、朝から夜まで1日通しでした。座学から始まり、後半はサイコロを使ったゲームを通じてTOCの理解を深め、最後に実際の業務フローからボトルネックとなる部分を考えるワークショップの流れで進みました。その中で経理部が作成するような資金繰り表や損益計算書も作りました。初心者の私から見ると、頭がパンクしそうなほどの数字の山と計算でしたが、ひとつひとつ順番に解いていくことで、会社のお金の流れを学ぶことができました。

業務フロー改善では、現在提供するサービスについて考えるチーム、新規サービスを考えるチームなど、4つのチームに分かれて、開発、マーケティング、営業、総務、カスタマーサクセスなどの担当者をバランスよく組み合わせ進めていきました。

まずは専用シートにポストイットで業務フローを書き出すところから。ある程度出したら、それらを整理し業務フローに落とし込んでいきます。

できあがったら、シート全体をみてボトルネックを考えます。業務が集中し過ぎている部分はないか、無駄に繰り返されている部分はないか、見落としはないかなど。それぞれが自分ごととして業務を捉え、全体のボトルネックを考えます。

自分の考えに整理がついたら、「せーの!」でボトルネックを指します。ある人は開発工程にボトルネックがあると考え、またある人はサポート体制にボトルネックを感じるなど、それぞれの考えが出ました。

最終的にチームの意見をあわせて、それぞれ発表します!


研修をおえて...

研修を終えて、 座学だけでなくゲームやワークショップなどを通じてTOCを体感できたことで、考え方のベースはインプットできたのかなと感じます。普段考えないような事象に対してそれぞれの意見や質問を出し合えたことも、よかったのではと思います。あとは、実際に学んだことを生かして、これからの業務に活かして行けたらと思いました!

実は、このような研修が12月にも控えています。次はチーム戦ではなく個人戦とのことで、今からドキドキです……!

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