2021年6月1日に、マンガ家を集めた団地型のシェアハウス「多摩トキワソウ団地」(全29室)をコロナ禍の中でオープンしました。
その後ですが、どうなったか……。
人気が高まり29室では足らず、20%ほど増室して35室としました。現在、満室です。
オープン後に新型コロナウイルス感染の第5波がありましたが、大きな影響を受けずに早い段階での満室となりました。
NEWVERYが手がけるマンガ家育成事業「トキワ荘プロジェクト」を運営しています。ただ、その住まいは平均して5、6名程度が住む規模であり、交流の中から学びを得るという面で難しいところがありました。
▲従来型の住まいでの交流の様子
新たな旗艦店となる多摩トキワソウ団地は、35名規模で共用部男女混合の住まいのため、運営側としても予期しない活発な交流が生まれています。
多摩トキワソウ団地には、広い共有のラウンジやワークスペースがあり、日常の中で互いに刺激のある環境です。
特に評判が良いのが、マンガ制作に関する会話ができることですね。
女性作家さんが少年マンガを描くことも増えていますが、男性目線でのアドバイスを受ける機会があるのはありがたいという話も聞きました。(従来の住まいは建物ごと男女別のため特に......)
さらに、共用部を広くとっているため、食事以外の場面でも交流する機会が増えている様子です。
以前であれば自分一人で楽しんでいたアニメ鑑賞も、自然と皆での講評大会になる……なんてことも実際に起きていますね。
コロナ禍で大人数を集めたリアルイベントは開催できていませんが、オンラインコミュニティは既にスタートしており、参加人数が増えると同時に徐々に勢いが加速しています。
NEWVERYでは、参加したメンバー全員に「マインドセット研修」という導入講座を行っており、オンライン・ワークショップ形式で、これからどう成長していきたいかを、考えてもらうようにしています。
さらに、入居者全員に「偏愛マップ」という自分の好きなものをまとめたイラストを、オンラインコミュニティに共有することにしています。
日常での交流に加えて、このような仕掛けによって徐々に互いを知り、一緒に頑張っていこうとするマインドを高めています。
ただの不動産事業にはしない
NEWVERYでは2017年頃から事業を徹底的に見直しています。「トキワ荘プロジェクト」も、実のところでいうと安い住まいを提供するだけの不動産事業になっていました。
入居が決まったら、手離れして終わり。そういう不動産賃貸業の手法では、プロを育てるというゴールには近づきません。
現在、私たちは、ただの不動産事業をするのではなく、人が集まるコミュニティの仕組みを鍛えることで、人間の成長を促すことに注力しています。
多摩トキワソウ団地は、まさにその典型であり、シンボル的な存在です。
思えば、コミュニティ自体の価値を高めるということは、どの会社でも進展していることではないでしょうか?
例えば、このWantedly自体も、ただの人材紹介プラットフォームにするのではなく、来て欲しい人が集まりやすくなるようなコミュニティづくりの仕掛けを盛り込んでいます。(まさにWantedlyの「ストーリー」もそうですよね)
ということはNEWVERYでの取り組み内容は、マンガ家育成という面だけには限らない、普遍的な武器になることを意味します。
だからこそ、コミュニティ・マネジメントを通じた学びを徹底的に得ることは、今後の成長に結びつくものと確信しています。
▲多摩トキワソウ団地居住者が描くコミュニティ・イメージ
インターン生募集中
NEWVERYでは1年半ぶりに学生インターンを募集しています(2021年10月05日 現在)。
貴重な機会になります。興味のある方は、ぜひお申し込みください。