新部長/副部長インタビュー連載vol.2「安定より、成長を選ぶ。」—起業経験を活かして上場企業の部長になった新マーケティング統括部長が語る“非連続な成長”のリアル
2025年7月、クラダシのマーケティング統括部の新部長に就任した吉田柾長さん(通称:よっしー)。
新卒で大手飲食店広告会社に入社し営業職や企画職を経験後、BizDev(事業開発)職でスタートアップ企業に転職。社会人5年目でフリーランスとして独立し、取締役COOとして不動産再生スタートアップを創業。さらにその翌年には、自身が代表を務める会社も創業。
さまざまな経験を重ね、ひとりの事業者として自走していけるほど安定した生活を送っていた中で、自身の成長曲線に不安を感じ、非連続な成長を求めてクラダシに転職。
そんなよっしーは、部長就任までにどのような経験を培い、部長に就任した今どのような想いを持っているのか、色々とお話を伺いました。
目次
- 事業を生み出す力を武器に2社を創業、コロナ禍の逆境を越えた独立時代
- 独立で培った力の裏にあった弱み、そして挑戦とフィードバックで広がった組織での成長
- 食品もECも未経験。でも、突破力で組織を前に進める部長の決意
- 一人ひとりが自分の軸を見つけ、楽しみながら成果を出せるチームへ
- クラダシで広がる、自分発信のキャリアと成長
事業を生み出す力を武器に2社を創業、コロナ禍の逆境を越えた独立時代
―—クラダシに入社される前に2つ会社を創業した経験をお持ちなんですね。
そうなんです。社会人5年目のときにBizDev職で独立して、その後、友人と一緒に不動産再生のスタートアップを立ち上げました。再生物件は2つ、店舗事業は5つほど経営していましたね。
翌年には、これまでに培ってきた飲食とDXの知見を活かして、自分が代表として新しい会社を設立しました。飲食企業とIT企業の両方から収益を得るビジネスモデルを作ったんです。この会社は今でも自走していて、僕がいなくても回る、安定した事業にまで育っています。
―—そもそも独立して起業に至るまでにはどんな経緯があったんでしょうか?
新卒で入社した大手飲食店広告会社では、まず営業部に配属され、20カ月連続で個人目標を達成し、賞やMVPも何度もいただきました。2年後に企画部に異動になってからも、億単位のプロジェクトをゴリゴリ回して遂行していましたね。
その後、スタートアップ企業に転職をしても成果を出しつづけていた中で、ふと「もしかすると、企業に所属しなくても一人で戦えるんじゃないか」と感じる瞬間がありました。
その感覚をきっかけに、まずはフリーランスとして独立し、そこから本格的に起業する道を選びました。
―—よっしーの「ゴリゴリ推進スタイル」と「突破力」は昔から築かれているものなんですね。数多くの0→1を生み出してきた経験の中では、さまざまな壁を乗り越えられてきているかと思いますが、印象的だったことを教えてください。
「ゴリゴリ推進スタイル」(笑)
そうですね、本当に色々な壁がありました。なかでも一番の大きな壁は、2020年4月。独立した直後、コロナ禍の影響で、見込んでいた飲食コンサル事業の月50万円の利益が一気にゼロになったんです。
資金的にも余裕はなく、新しいアイデアも出ない。さらにコロナ禍で市場は激変していて、どう再起を図るべきか全くわからない——絶体絶命の状況でした。
そのときは、とにかく死に物狂いで、時代に合わせた事業モデルを探るしかありませんでした。毎日バッターボックスに立ち、徹底的に仮説検証を繰り返してましたね。貯金も底をついていたので、本当に言葉通り“崖っぷち”でしたね。
でも、とにかく取り組みつづけた結果、初年度から年商2,500万円、粗利率70%を達成できたんです。さらに、これまで関わってきた業界の経営者の方々に独自性を評価していただき、自己負担なしで商業出版にも挑戦。4名の業界トップランナーと共に1冊の本を共同出版することができました。
この経験から学んだのは、どんなに絶望的に見える状況でも、挑戦をやめずに仮説検証を重ねれば道は開けるということですね。また、自分に「突破力」を身につけることができた最初の経験だったと感じます。
独立で培った力の裏にあった弱み、そして挑戦とフィードバックで広がった組織での成長
―—なかなかない経験ですね。この経験から強みを得た一方で、どんなところに弱みを抱えていると感じていましたか?
自分の可能性を広げる機会が狭まったことが、当時の自分の弱みだったと思います。
正直、ニッチな領域で個人会社を成立させること自体は、覚悟と馬力さえあればそこまで難しくないと考えています。ただ、一度独立してしまうと、自分の可能性を広げることは意外と難しいんですよね。もちろん、会社を創業し、さまざまな壁を乗り越える中で、事業を推進する力やノウハウ、経験を多く培うことができました。
でも、独立すると会社員のように仕事をもらったり教育してもらったりできる環境はなくなります。営業コストも、指導を受ける教育コストも、自分の身銭を切らないといけない。
そのため、組織としてビジネスを進めることに考えを割く余裕はほとんどありませんでした。優秀な少数のパートナーと小さなビジネスを量産することが中心になり、組織として事業を動かす経験をほとんど得られていなかったのは、弱みだったと思います。
また、自分の得意分野の中でできる仕事だけをやっていたので、成長曲線も一定になってしまっていて、自分の人生の先が見えてしまっていました。
早い段階で安定しすぎてしまっているその状態も自分の弱みになると感じていました。
―—その弱みにはどう向き合ってきましたか?
まずは、非連続な成長を求めて、もう一度キャリアをやり直そうと思い、クラダシへの転職を決意しました。食品もECも完全に未経験の領域で、しかも組織で動く必要があったので、正直想像以上に大変でしたね。
でも、起業を通じて身につけた「突破力」には自信があったので、とにかくPDCAを回すことを意識して、自ら挑戦の機会を獲得しつづけました。
挑戦というバッターボックスに立った回数だけ、必ずフィードバックが返ってくる。
だから少しでもチャンスがあれば、自分主導でとにかく立ちつづけ、徹底的にフィードバックをもらうことを意識していました。
―—やりつづけた結果、どんな変化がありましたか?
特に多くのフィードバックをいただいたのは、上長であり執行役員でもあるFBC(フードビジネスカンパニー)CEOのとくさんです。とくさんは元CHROでありながら、さまざまなビジネスを成功させてきた方で、事業と組織の両輪をつくれる稀有な存在なんです。
週次で私の考えがコロコロ変わる中でも、根気強く壁打ちをしてくださり、その中で事業と組織を同時に創る視点を学ぶことができました。
それまでは正直、一切興味がなかった「組織」というテーマですが、とくさんやクラダシの社内の皆さんからのフィードバックやコメントを通じて理解が深まり、自分自身の成長を実感することができました。
自分自身にとって一つ大きな成長の機会になったと感じています。
食品もECも未経験。でも、突破力で組織を前に進める部長の決意
―—7月からマーケティング統括部の部長に就任されましたね。就任を命じられた時の率直な気持ちを教えてください。
食品、EC、マーケティング、管理職。どれも経験がない中で、いきなり部長に登用されたんですが、正直不安や迷いはありませんでした。組織全体を見渡した上で、「ここは自分がやるべきだ」と思いました。
今回の部長就任で自分に求められているのは、やはり自分の強みである「突破力」だと受け止めています。加えて、クラダシに入社してから学んだ、「組織としてビジネスを推進していく力」も、ここでしっかり発揮すべきだと感じています。
―—部長として意識されていることを教えてください。
市場環境が大きく変わる中で、従来のやり方をそのまま続けるわけにはいかないと思っています。慣習や文化にとらわれず、今と未来にフォーカスして、事業の再構築を進めることを意識しています。
正直に言うと、「ソーシャルグッドマーケット」や「フードロス市場」といった特殊な事業領域では、一般的なビジネスモデルではない難しさを感じています。だからこそ、その領域で突破していくためには、とにかく検証と改善のサイクルを強く回しつづけることが重要だと考えています。
また、市場環境の変化が激しい状況ではありますが、こういう時こそマーケティング統括部が全社を引っ張る姿勢で、アグレッシブに攻めつづけていきたいと思っています。
一人ひとりが自分の軸を見つけ、楽しみながら成果を出せるチームへ
―—就任直後から、これまでの施策を網羅的に見直し、最速でPDCA回しつづけていますよね。それを可能にするにはチームづくりも重要かと思いますが、どんなチームにしていきたいですか。
私は筋肉質なチームをつくりたいと思っています。
ここまでの内容を読んでいただければ分かる通り、これまでの私は新陳代謝の激しい環境に身を置いてきたので、正直これまでメンバーの成長を意識したことはほとんどありません。でも、明確なのは、昔の自分のようにただ一人でゴリゴリ事業を進めるスタイルでは、誰もついてこないということ。
クラダシに入社してから学んだ「組織を創っていく視点」を活かしながら、目指すチームの形に向かって試行錯誤をつづけています。
その中でも、メンバーのモチベーションが上がる仕事づくりにはこだわっています。誰しも、自分自身が仕事を楽しめていなければ、パフォーマンスは自然と下がりますよね。だからこそ、メンバーがモチベーション高く、仕事を楽しみながら高いパフォーマンスを発揮できる環境を意識してつくることを心がけています。
そのために、日々のコミュニケーションは欠かさず取るようにしています。
何が好きで何が嫌いか、今の仕事を楽しめているか。
メンバー一人ひとりとの日常の会話の中で確認しながら、個々に合わせた仕事づくりを進めています。
―—素敵ですね。チームへの想いや、組織づくりを進める上で目指していることを教えてください。
KPIは最重要視する前提ですが、そのうえで一人ひとりが自分の軸を見つけられる状態を目指しています。
私自身、独立前のスタートアップ時代に自分の軸を見出したことで、景色が大きく変わり、仕事が人生の中心になった経験があります。人生の多くを占める仕事の時間を心から楽しめていることは、今でも誇りに思っています。
だからこそ、仕事を心から楽しめる組織をつくり、その中で今一緒に働くメンバーと同じ景色を見ながら、成果にコミットしていきたいと思っています。
また、今も最少人数で業務を回しており粗削りな部分も多い中で、私についてきてくれるメンバーには本当に感謝しています。マーケティング領域の知識や経験が豊富なメンバーが積極的に意見を出してくれることで支えられていますし、新卒メンバーも自分の「突破力」を後継してくれる頼もしい存在になりつつあります。
どんなに厳しい局面であっても、共に乗り越えていける筋肉質なチームに育て、マーケティング統括部が全社を引っ張っていくような組織にしていきたいですね。
クラダシで広がる、自分発信のキャリアと成長
―—最後に、ご自身の経験からクラダシにはどんなキャリアを歩める環境があると思いますか?
自分の手で事業を創り、さらに組織で推進していく経験を積みたい方には、クラダシは最適な環境だと思います。
私は独立して会社を創業する中で、自分自身で事業を推進していく力を培いました。その経験を基にクラダシに入社しましたが、ここではその力をフルに活かすことができました。
クラダシには、新しいことに挑戦できる機会が豊富にあり、そのチャンスを自ら掴み、形にして提案していける環境があります。キャリアステップを考える中で、自分発信で事業を推進する力を磨きたい方には、ぜひ挑戦してほしいですね。
また、起業をして事業を育てていく中で、組織と事業の両輪を回すスキルは必ず必要になります。そのため、早くから両輪を回す経験を積みたい人にとっても、クラダシはぴったりの環境だと思います。
私自身も、クラダシに入社し、クラダシメンバーと共に働く中で、一定になってしまっていた自分の成長曲線が再び上向いていくのを実感しました。その結果、今こうして部長という役職を任せていただいています。
一緒に働く人によって、見える景色も、成長のスピードも変わります。
だからこそ、成長に貪欲で、変化を楽しめる人には、ここで大きく飛躍してほしい。そして、私自身もそんな仲間とともに、クラダシというフィールドでまだ見ぬ景色をつくっていきたいと思っています。
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私たちクラダシは、一緒にフードロス削減に挑み、社会を前に進める仲間を探しています。
ミッション「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」、ビジョン「日本で最もフードロスを削減する会社」を掲げ、社会性・環境性・経済性に優れた持続可能なビジネスを展開しています。
もしこの記事を読んで、少しでも「クラダシで働いてみたい」と思っていただけた方は、ぜひ一度採用ページをのぞいてみてください。
きっと、あなたが輝けるフィールドが見つかるはずです。