みなさん、こんにちは!人事部インターンの舘野です。今回は、鎌倉新書の事業の柱のひとつ、「いい葬儀」について紹介します。
WEBで葬儀を依頼できるサービスを提供している会社は多く、「いい葬儀」が事業展開をしている領域は実はレッドオーシャン。生き残りをかけた緊張感あるチャレンジの様子をぜひご覧ください!
「いい葬儀」は葬儀の相談・依頼ができるサイト
「いい葬儀」は日本最大級の葬儀相談・依頼サイトです。全国6,000ヵ所以上の葬祭場の情報を掲載しており、その葬儀場でお葬式ができる葬儀社はどこなのかを地域や、希望する葬儀の内容から探すことができます。
また、24時間365日電話相談を受け付けるお客様センターがあるのも強み。専門の相談員が電話に対応しており、葬儀でお悩みのお客様一人ひとりに対してご希望に合った葬儀社を提案しています。
「いい葬儀」は全国の葬儀社とお客様をつないでいます。葬儀社とお客様のそれぞれに対してどのような価値を提供しているのか、より詳しくみていきましょう。
葬儀が必要になったお客様が抱えているお悩み
大切な家族が亡くなったときや、もうそろそろ葬儀について考えておかなければならないというときに、「いい葬儀」に電話をかけて相談するお客様がたくさんいらっしゃいます。そんなとき、お客様はどういったことにお悩みなのでしょうか?例えば、以下の2つが考えられます。
葬儀場・葬儀社がどこにあるのかわからない
生まれ育った地元を離れて暮らしている方が多い今、地元のご家族に不幸があったときには、どこに葬儀場・葬儀社があるのかわからず困ってしまうことがあるかもしれません。ご家族とともに住んでいる場合であっても、葬儀場や葬儀社に行く機会は少ないため、いざという時にどこに頼ったらいいのかわからないこともあるのではないでしょうか。
何にいくらの費用がかかっているのか不透明で不安
葬儀はかなり高額なイメージがありますよね。加えて、どんな内容にどれだけお金がかかっているのかが不透明で、わかりづらく感じることも。大切な人を見送るためとはいえ、金銭面に不安を抱えるお客様もいます。
「いい葬儀」がお客様に提供できる価値
お客様のお悩みを「いい葬儀」が解決します。「いい葬儀」を活用すると、どんなことができるのかを見ていきましょう。
葬儀場・葬儀社を探すことができる
「いい葬儀」では、全国の葬祭場の中からお住いの地域や希望の葬儀のやり方に合わせて、お客様のご希望に沿った葬儀場・葬儀社を選ぶことができます。
例えば、神奈川県の横浜市の斎場を検索してみると150件以上が表示されます。検索結果画面で斎場の写真、最寄り駅や駅からのアクセス方法、葬儀の費用などが一覧で見られるのが強みです。さらに、「駅近」「口コミ評価が高い」といった条件で検索結果をさらに絞り込むこともできます。
専門の相談員が葬儀場・葬儀社を紹介できる
「いい葬儀」のお客様センターでは、専門の相談員がお客様のニーズや希望を聞き取り、最適な葬儀社を紹介しています。お客様に対して、第三者目線による公平な情報提供に加え、複数の葬儀社を紹介することもあり、お客様は葬儀の内容や価格をしっかり比較することで、納得感を持って葬儀場・葬儀社を選ぶことが可能になります。
葬儀社が抱えている課題
一方、葬儀社はどんな課題を抱えているのでしょうか?
大きな課題は、新規規顧客の獲得が難しいということです。
従来、多くの葬儀社は地域密着型の経営を行ってきました。新規顧客を獲得するための手段と言えば、チラシのポスティングや看板を出すこと。集客のチャネルが少ない上、どれもコストが高いわりに効果が低く、効率的とは言えません。さらに、葬儀の施行単価は下落傾向にあり、プロモーションをしたくてもできない、コストをかけられないという現状があります。
「いい葬儀」が葬儀社に提供する価値
「いい葬儀」では、そういった深刻な課題を抱える葬儀社に対し、インターネットを活用した集客モデルを提供しています。
葬儀社は「いい葬儀」に情報を掲載するだけ。「いい葬儀」では、リスティング広告を運用したり、SEO対策を行ったりすることで、他社にない集客力を強みとしてもっており、そこから葬儀社に送客する、という流れです。
「いい葬儀」は掲載料無料で、葬儀社が支払うのは成約した場合の手数料のみ。成果報酬型なので葬儀社にとって「いい葬儀」の利用を始める際のリスクはなく、とても効率的です。
事業部長インタビュー!「いい葬儀」の課題と今後の展望
今回は、「いい葬儀」事業部で執行役員 兼 事業部長を務める岩﨑さんにインタビューをしました。
岩﨑 考洋 プロフィール(執行役員/ライフエンディング事業2部&相続事業部 部長)
リクルートに入社して営業としてキャリアをスタート。
老人ホーム検索サイト「みんなの介護」を運営するクーリエに転職。
営業、及びデジタルマーケティングの責任者を担当。
ーー「いい葬儀」は一言でいうと、どういったサイトなのでしょうか?
「いい葬儀」は、全国に数千ある葬儀社の中から、お客様の要望に合ったところをご紹介するサイトです。サイトをご覧になったお客様からお電話をいただき、専門の相談員がご要望を丁寧にお伺いした上で葬儀社を紹介するので、お客様は思った通りの後悔のない葬儀を実現できます。
葬儀を決める要素は、大きくいうと3つあります。それが「費用・場所・内容」です。
葬儀社探しをするお客様の多くは、「費用」と「場所」だけで判断をし、結果として「内容」と「費用」が見合っていなかったと後悔をしてしまうケースが発生します。「いい葬儀」では「費用」「場所」以外にも「内容」を見極めるためのお手伝いをさせていただきます。その結果、「いい葬儀」経由でご依頼されたお客様は非常に満足度が高いことが特徴です。葬儀の専門家が、故人のご意向や、ご家族の思い、経済状況、参列人数など、様々なご要望をヒアリングしたうえで、最適な葬儀社をご紹介するので、葬儀の「内容」が充実したものになるんです。
全国で1,100社を超える葬儀社と提携しており、地域でもっとも低価格でご対応いただける葬儀社や、300名以上の参列者を収容できる式場を持つ葬儀社、また低価格でも品質にこだわり心のこもった葬儀を対応していただける葬儀社など、お客様のご要望を叶える葬儀社のご紹介が可能です。
ーー葬儀を「内容」で選べることが「いい葬儀」の強みなんですね。
そうなんです。
一方Web上で、葬儀費用を安く、定額パックで提示することでお客様の支持を得ているサイトもあります。
そういったサイトの運営会社は、自分たちが葬儀社として受注をし、葬儀自体は提携先の葬儀社が下請けとして対応するモデルです。明瞭会計で分かりやすいという魅力がある一方、下請けの葬儀社は自分たちの看板を背負わずに施行するため、決められた価格の中で少しでも利率を出そうとコスト削減に意識が高まり、結果としてサービスの品質が落ちてしまうリスクが考えられます。もちろん、良心的な対応をしていただける葬儀社も多数いらっしゃると思いますが、指名ができません。
つまり、「費用」が単純明快でわかりやすい一方、葬儀の「内容」には少し不安が残るということです。
「いい葬儀」の場合、サイトに掲載されている葬儀社がそれぞれに自社のサービスに値段を付けているため、価格にはばらつきがあります。しかし、それぞれの葬儀社が自分たちの看板を背負って施行をしますし、お客様一人ひとりのご要望に対応しやすいというメリットがあります。「内容」でしっかり選べば、後から後悔することもありません。
ーー「いい葬儀」は他社とは一線を画すサービスということですね!WEB上では、葬儀の内容など数字に表せない魅力を伝えるのは難しいのではないでしょうか?
そうですね。WEBの特性上、内容はなかなかわかりにくいので、葬儀を選ぶときにも費用と場所の比重が大きくなっています。それが「いい葬儀」が抱える最大の課題でもあるんです。
「葬儀社選びで失敗したくないな」「値段だけで選んで、あとは葬儀社の言いなりだと、後悔することになるかもしれないんだな」っていうのをWEBで伝えられるかどうかがとても重要で。
「いい葬儀」では、葬儀社ごとの違いや魅力をWEB上でしっかりと表現して、失敗しないためにも専門家に相談しようと思ってもらえるようになることを日々追求しています。それによってお客様の後悔をなくし、三方よしとなること。それが我々のミッションだと考えています。
ーー「いい葬儀」には、累計で48万件以上のご相談が集まっていますよね!かなり多いと思うのですが、それだけの数が集まる理由はなんでしょうか?
理由は2つあると考えています。1つは、「いい葬儀」が2000年に始まり、それ以来ずっと葬儀に関するご相談を受け付けてきたことです。「いい葬儀」が始まった当時は、葬儀といえば地元の葬儀社に依頼するのが当たり前で、ネットで探すなんてまったく考えられないような時代でした。
しかし、そんなときから提携してくれる葬儀社を募り、お客様を一人ひとりと向き合ってご相談を受けてきました。それをこれまで続けてきたからこそ、これだけ多くのご相談が集まるようになったのだと思います。
それからもう1つが、この3年ぐらいWEBマーケティングなどの施策が上手くいっていることです。SEO対策、UI/UXの改善や、リスティング広告の運用の結果が出てきています。
ーーサイトのUI/UXは、例えばどういったところが変わりましたか?
1年ほど前になりますが、WEBサイトに載せる葬儀の金額の表記をそろえたことで、葬儀の施行についての問い合わせ数が1.5倍になりました。
以前は、葬儀の内容と金額をそれぞれの葬儀社が任意で指定していました。葬儀社ごとに自由に決めていたんですね。葬儀の内容が葬儀社によって違ったので、お客様は葬儀社の比較検討がほとんどできないような状態でした。
そこで、まずは葬儀の内容を運営側で指定をして、その内容であればいくらで施行できるのかっていうので料金を出してもらうことにしたんです。さらに、「一番安い価格~」(例:35万円〜)という書き方に揃えました。これでお客様は、自分が希望する内容の葬儀を全国の葬儀社がいくらで施行をしているのかがわかるようになり、簡単に比較できるようになりました。
ーーサイトの使い勝手をより良くすることで、たくさんのお客様に利用してもらえるようになったのですね。リスティング広告についても教えてください。
細かい話にはなってしまうんですが、Webにおける葬儀関連のキーワードはレッドオーシャンで、リスティング広告のクリック単価が高いんですよ。例えば「杉並区 葬儀」だと、1クリック500円〜1,000円ぐらいが妥当なんです。
「いい葬儀」では、そこをただ高い金額で勝負するのではなくて、葬儀社や競合が買っていなさそうなキーワードを幅広く指定して安い金額で入札しています。具体的なキーワードについて種明かしはできないのですが、日々工夫をしています(笑)。
ーー最後に、今後の展望について教えてください。
はい、今鎌倉新書は葬儀やお墓、仏壇といった供養の段階だけではなく、相続や遺産分割、介護や医療といったより手前の段階でのサービスを提供しようという方向に進んでいて、準備をしています。
その中で「いい葬儀」も葬儀単体で考えるのではなくて、もっと手前の段階のお困りごとの解決も合わせて、トータル的にお客様をサポートしていく方向に変わっていきたいと思っています。
例えば遺言書の作成でいうと、アメリカでは約40%の人が作成しているのに対し、日本ではたったの9%。遺言書の作成は、本人にとっても、残される家族にとってもとても重要なことで、潜在的なニーズがあると考えています。
そういった生前の準備を当たり前のこととして社会に根付かせるところから、葬儀のお手伝いまでしっかりサポートしていく。それを目指していきます。
終わりに
今回は、鎌倉新書の事業のひとつ「いい葬儀」について紹介しました。
「いい葬儀」は、全国のお客様と葬儀社をつなぎ、一人ひとりのお客様に後悔の残らない質の高い葬儀を提供しています。しかし、満足度や質の高さといった葬儀の内容の魅力はWEB上ではなかなか伝わりません。葬儀を内容で選ぶことの重要性をいかにお客様に伝えるかが、「いい葬儀」が抱える大きな課題なのです。
また、鎌倉新書は高齢社会の課題解決企業として、高齢者が抱える終活のお悩みをトータルサポートできる企業を目指しており、葬儀事業部もより手前のタイミングから、つまり葬儀だけでなく、相続や医療・介護に関するご相談も受け付け、お客様のお手伝いができる状態に向かって進んでいきます。