当社に興味をもっていただきありがとうございます!
今回は「当社が他の人材紹介会社と何が異なるのか?」というポイントでお話したいと思います。
本題に入る前に、まず人材紹介業(有料職業紹介業)の歴史について紹介します。
日本の人材紹介業の歴史をみていくと、労働市場の需要と政策の変化に大きく影響されています。特に、労働市場の柔軟性を高める目的で行われた法的規制の緩和が、この業界に大きな変化をもたらしました。
人材紹介業(有料職業紹介業)の歴史
- 初期(戦後〜1970年代)
- 第二次世界大戦後の復興期に、職業安定法が制定され、有料職業紹介業は厳しい規制の下で行われました。この時期、有料での職業紹介は特別な許可を得た業者のみが行うことができ、新規参入は難しくその数は非常に限られていました。
- 規制の緩和と市場の拡大(1980年代〜1990年代)
- 1985年の労働者派遣法の制定と共に、人材紹介業界にも変化が見られ始めました。しかし、有料職業紹介業への影響は限定的で、大きな転換点となったのは1999年の職業紹介事業法(現在の職業安定法)の改正です。
- 1999年の法改正により、人材紹介業の許可要件が緩和され、多くの新規事業者が市場に参入しやすくなりました。また、紹介料の上限撤廃など、業界の自由競争を促進する内容が盛り込まれました。
- 現代の発展(2000年代以降)
- 2000年代に入ると、IT化により、オンラインでの職業紹介プラットフォームが登場し、より多くの企業と求職者が直接的にマッチングする新たなサービスが普及しました。
- この時期から、特に専門職や高度技能者の紹介に特化したサービスが増え、有料職業紹介業はさらに専門化・多様化していきました。
有料職業紹介の事業者数
こうした背景で、1999年(平成11年)の職業紹介事業法の改正以降、有料職業紹介事業者数は増加の一途を辿ることとなります。2022年(令和4年)には28,740社の事業者が営業許可されています。また市場規模も2022年度に3,510億円(前年同月比18.6%増)と報告される規模にまで成長しています。(※矢野経済研究所調べ)
では、当社は、他の人材紹介会社と一体何が違うのか?〜
ここからが本題ですが、28,740社もある人材紹介会社。何が違うのかについて説明したいと思います。
人材紹介のビジネスモデルは、基本的にマッチングが成立した際に採用企業に対してフィーが発生する成果報酬型です。求職者の年収に連動した報酬(一般的には年収×35%程度)、もしくはあらかじめ固定した報酬額(1名採用で@50〜150万円)が雇用契約成立時に発生します。
人材紹介会社としても、マッチングが成立しない場合は報酬が発生しないので、なんでもかんでも相談を受け付けるわけではなく、マッチング成立が一定見込めるクライアント(採用企業)とカスタマー(求職者)を選定してマッチングしています。
人材紹介業界には【総合系】といわれる広い業界や職種の人材マッチングを行う会社と、特定の業界や職業に特化して人材マッチングを行う【業界・職種特化型】があります。当社はこの【業界・職種特化型】の人材紹介会社になります。
どのような業界・職種に特化しているのか
当社は、市場全体においては弱者のポジションで、大手紹介会社と比較すると経営資源が限られるので、基本的には競争地位戦略でいうニッチャー戦略(市場の狭い特定セグメントで、特化したサービスを提供する集中化戦略)をとっています。
それでは当社の人材紹介モデルの特徴を簡単に説明します。
クライアント(採用企業)の特徴
・専門技術領域に取り組む企業
ITエンジニアリング、機械設計、電気・電子技術、組み込み制御、ロボティクスなど、技術分野に取り組む企業及びその関連企業に特化して取引しています。
・外国人人材採用を積極的に推進する企業
外国人採用は年々成長している市場ではあるものの、2022年時点でも外国人の全就労者数は182.3万人と全労働者に占める割合はわずか2.7%です。日本社会全体でみるとまだほんの一部ですが、将来の日本の人口減や海外進出を見据えて外国籍の人材採用に積極的に取り組む企業が顧客です。
(参考)過去10年で2.5倍に…急増する「外国人労働者」受け入れ再考の時 日本人の賃金との関係性
カスタマー(求職者)の特徴
・外国籍
中国、韓国、台湾、ベトナムなどアジア圏を中心に世界中の優秀なエンジニアに対して、複数言語、国内外の採用媒体を活用してリーチしています。多くの求職者は日本の求人データベースには登録していないことから、他の人材紹介会社と異なった独自の求職者人材の提案が可能です。
・日本語能力
日本企業では多くのケースで一定の日本語能力を求められるので、当社では一定以上の日本語能力のある候補者を中心にマッチングしています。バイリンガルはもちろん、マルチリンガルを使いこなす人材に多数登録していただいています。
・理工系バックグラウンド人材
日本での採用が難しいSTEM(科学、技術、工学、数学)教育を受けた、専門的な知識や技術的なスキルを持つ求職者が中心となります。
以上のように、クライアント(採用企業)、カスタマー(求職者)共に高付加価値な特定セグメントに絞りこんでマッチングを行っています。
その他の特徴は??
私達が対象にしている専門技術分野の人材採用市場では、有効求人倍率(有効求職者数に対する有効求人数の割合)が10倍近いとも言われており、クライアント(採用企業)の獲得よりも、カスタマー(求職者)の獲得の難易度が非常に高いです。
ではその求職者獲得をどう実現しているのか?について説明します。
・SNSダイレクトリクルーティングによる集客方法
現在日本にあるほとんどの人材紹介会社は、リクルートやビズリーチ、エン・ジャパンなど大手人材会社の求職者データベースを活用して、そこでスカウトすることで求職者を集めています。ただ当社のターゲットとする候補者は、こうしたデータベースにはほぼ存在しません。
当社がどのように集めているかというと、メインは各国SNSを活用したダイレクトリクルーティングです。具体的には、LinkedIn、Facebook、RED、Wechat、Weibo、KakaoのようなSNSプラットフォームで転職対象になりそうな候補者を検索して直接アプローチしています。
複数の国籍や言語の人材が、複数国の法人に在籍しており、日々世界中の優秀な人材をスカウトしています。この集客体制が最大の強みとなっています。
・海外の教育機関や現地人材会社との提携
海外でSTEM教育に関連する教育や日本語教育などを実施する教育機関や、海外就職を支援する各国現地人材会社との提携を行っています。現在は特にアジア圏の企業を中心に提携を強化しています。
最後に…
今回は当社の人材紹介ビジネスの特徴について説明しました。少しでもこの事業の将来性について感じていただけたら嬉しいです!
よいことばかり書きましたが、現状は外国人採用について本当の意味で積極的な会社はまだほんの一部で、ターゲットとしている市場規模も、当事業の規模感もまだまだ小さいです。ただ中長期的な視点で考えると少子化は加速する一歩で、国内ではSTEM教育を受けている学生も少ないことから、特に専門技術領域の外国人人材活用に取り組む企業は増え続けて、市場規模も当面は拡大し続けると考えています。
関心をもっていただければ一度是非話しを聞きに来てください!