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【社員インタビュー】「起業をサポートする会社、起業した」-鵜飼真(29歳)の社内起業ストーリー

鵜飼 真(UKAI SHIN)

プロフィール

♦︎2015年 新卒で創業70年の自動車部品メーカーに入社し、経理部で連結決算・管理会計・監査対応などを担当

♦︎2018年 ブロックチェーンのスタートアップに転職し、バックオフィス全般と事業推進を担当。正式入社4か月後に資金ショートし従業員全員整理解雇となる。

♦︎2019年 人材・教育系ベンチャーであるJELLYFISHに入社。

スタートアップなどの関連会社を含むバックオフィス全般(経理財務を中心に、法務・人事・総務など)と経営企画(KPI分析・資金調達・M&A)を担当。

♦︎2020年 財務コンサル事業を開始しGuidy株式会社代表取締役就任。100社以上の財務支援に関わる。


 唐突ですが、人生は何が起こるかわからないものです。今から3年前、誰しもがまさかこのような世界になるなんて想像もしていなかったことでしょう。私もその一人でした。2020年春、コロナウィルスはあっという間に全世界を包囲し、各国間の行き来は制限されました。JELLYFISHはクロスボーダーの事業が中心で、入国が規制されるコロナで大きな打撃が予想されました。業績が悪化すれば管理部も人員削減の可能性もあり、仕事を続けられなくなることも有り得るなと思いました。

コロナによって自分に訪れた"危機"を"機会"ととらえ、私はもう一度自分と向き合いはじめました。

そもそもなんで転職したんだっけ?

 私は新卒で従業員1万人ほどの大企業に就職、経理部に配属されました。わりとなんでも楽しめる性格なので、1年目の間は意欲的に業務にも取り組み、周囲にもそれなりに将来を期待してもらっていたと思います。一方、経理をやりながら感じていたのは自分が事業に本質的に関わり、自分が会社に貢献をしている感覚が薄いということでした。BtoBの製造業でしたので、売上や従業員数などの規模は大きいものの、世間的に知られているわけでもなく、作っている製品もコモディティ化が進んでおり、自動車の電動化で苦しくなる未来が見えていました。その上現場は経理から遠く離れていて、直接的な接点もそこまでありません。経理で目にする億単位の数字からは現実味を感じることができませんでした。自分の給料も待遇も、会社の業績で決まるわけで、自分の努力いかんで決まる要素が薄く、シンプルにいうとやりがいが少ないと感じるようになりました。売り上げに直接的に貢献できるのは事業部であり、自分はあくまでコストセンターの立場。

2020年、コロナのタイミング。管理部として何ができるか。ピンチもチャンス。このタイミングで、自立した管理部にしていこう!と社内起業することを決めました。

とはいえ、どのようにして自ら事業を進めていけばいいのか…。コロナ禍で何ができるのか…。

悩みました。

そんな時、私が初めて転職したスタートアップでの経験を思い出しました。

その会社はファイナンスに失敗し、その後倒産。当時の私はというと経理経験は前職で数年あったものの資金繰りの部分は全くの未経験で、会社全体が苦しい中、全員が自分のできることをやろうとしていたけれども、私ができることは何もありませんでした。今考えると、あの時適切なタイミングで適切な人からのサポートさえあればその事業は現在も成長を続けていたかもしれません。事業は経営者が優秀だからといってうまくいくとは限らない。身に沁みて感じた瞬間でした。経営者も完璧なわけではありません。得意不得意があるのは人間ならば当然のこと。それならばその不得意な分野、特に財務面をサポートできればと考え、事業化を決めました。


Guidy のミッション

 今は、10年前であれば大企業でくすぶっていたような優秀な人たちが、起業し、新たな価値を世の中に提供するためにチャレンジする時代になりました。しかしながら起業するにあたって多くの経営者が必要なサポートを受けられていないのが現状です。

例えば、

・税理士はどうやって選べばいいのか。

・一人目の採用はどんな人がいいのか。

・CFOをどのタイミングで入れるべきなのか。

このようにスタートアップ経営者の悩みの種は尽きません。その中でも財務の問題は会社の生死に直結するため、最重要であることは間違いないです。だからといってスタートアップ経営者がファイナンスばかりやっていては肝心の事業が疎かになってしまいます。スタートアップ経営者は組織が出来上がるまで、営業からプロダクト開発、採用など全てを一人で担うため、常に多忙で後回しにできる仕事には手を付ける時間がありません。

しかし、スタートアップにとってキャッシュは生命線。だからこそ、それを補う補助金の獲得はマストですが、補助金の細かな公募要領を読み込んだりする時間がなく、十分な活用には至っていません。経営者が本来やるべき仕事に集中できるように支援し、間接的にイノベーションを促進していくのがGuidyの役割です。

経営者の才能を最大化することが、社会貢献につながる、私はそう考えています。

具体的な事業内容は、主にスタートアップに対して財務を切り口にしてコンサルティングを行なうというものです。銀行融資の代行から始めて、ピボットを繰り返しながら、現在は補助金サポートを中心としたスタートアップ支援に特化しています。

ー現在のクライアント先は以下の通りー

・アートクリエイター支援を軸とするブロックチェーン開発

・VRを活用した不動産Tech

・経営管理クラウドSaaS

・ヘルステックデバイス開発

上記のような企業のサポーターとなり、業務を行なっています。

日本を、世界を変えていく人材をサポートする甲斐を感じる。

Guidyでは当初はコロナでの資金繰り支援を中心に行なってきました。

やる中で私がまず驚いたのは、世の中の社長は資金繰りや銀行融資などについての知識があって当然と思ってきましたが、そんなことはないということです。でもよくよく考えてみたらそれはごく当たり前のこと。創業者の得意なことを軸に起業する中で彼らが資金繰りもできたらその人がとても優秀なだけです。適材適所という言葉がある通り、自分の強みを発揮できるところで勝負し、弱みはそれが得意な人に補ってもらうのが成功への近道ではないでしょうか。彼らの多くが悩んでいる資金繰りの部分を強みとする僕らがその部分をサポートできればと思って活動しています。そしてやりながらわかってきたのは、とにかくいろんな情報を出し惜しみせずにGiveして打ち解けてくるうちに、経営者から様々な相談をされるということでした。経営者はとても孤独です。経営者が従業員に相談できないことも多々あります。一度相談先のポジションを確立すると資金調達面以外にも多くの相談を受けるようになります。

大きな会社で自分の存在意義を見出しづらかった時のことを思えば、目の前の人を助けることができる今は理想の仕事ができているなと実感します。そして、経営者のリアルな声に耳を傾けることでGuidyとしての意義をいっそう発揮できるよう進化、発展し続けていきたいと願って止みません。

もちろん、大変なことがないわけではありません。でもそういう瞬間こそ後で振り返って楽しかったと記憶に刻まれるものではないでしょうか。そう考えると大抵のことはいつも楽しいと思いながらやっています。営業もマーケティングも私にとっては新たな領域ですが、未開発地帯に足を踏み入れてる感じでそれも楽しいです。基本何でも楽しいスタンスでやっていますが、その中でもクライアントがスタートアップの経営者だからこそ出会う人が面白いというのがあります。一つのビジョンが実際に一つのビジネスとして形作られていく過程をサポーターとして支援できるのは純粋に嬉しいんですよね。さらに企業が成長して将来日本を変えていくならばこんなに嬉しいことはありません。そのような可能性を十分に秘めている企業群にスタートアップの段階から多く携われるのは、ビジネス好きからしたらおいしいとこ取りだと思います。


私が作りたいのは世の中を作っていく「人」だ。

まずはこの会社を組織化し、ゆくゆくは「スタートアップはじめたらまずはGuidyに相談する」と言われるようなポジションに成長させていきたいと思っています。そして財務という側面からではなく、セールスや採用など全面的に支援できるような企業にしていきたいです。

最終的には支援先のスタートアップと共に世の中を変え、世の中を変えていける人材を輩出していく。

これが今の私のビジョンです。

野村克也の名言でこんな言葉があります。「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すは上」。私は「人」を残したい。

まだまだスタート段階。私たちのビジョンに共感し、一緒に会社を作っていく仲間を探しています。ご興味のある方、是非一度お話しましょう!

Guidy's Culture

内発的動機を最重要視

ー人にやらされる仕事は面白くなく、長続きしません。

コア業務に集中

ー付加価値のない仕事は極力やらないorアウトソースし、本質的価値のある業務に専念します。

VUCAに適応する

ーVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)が当たり前の世の中で、あらゆる情報を活用し、しぶとく生き抜く人材・組織を目指します。

与えよ、さらば与えられん

ー見返りを求めず、まずはGiveしよう。まわりまわって何か返ってくるかもしれない。

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