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給与査定はほんの一要素に過ぎない!?改めて人事考課を正しく知ろう!

20年度の人事考課が完了しようとしています。この7月中に、全ての社員に対して人事考課フィードバックが行われる予定です。

そんな人事考課について、ここで一つ問題です。
人事考課で一番大切なことは何でしょうか?

人事考課で一番大切なことは「被評価者の納得感」です。
「正しく評価を行うこと」と考えた方もいるかもしれませんが、評価に「正しい」は存在せず、いかに被評価者が納得できるかが重要です。

評価者となるFLのみなさん、そして被評価者のみなさん、お互いに人事考課を正しく理解して実施できていますか?今回は全員が納得して評価を行うことができるよう、評価者、被評価者ともに改めて人事考課について学び、認識を合わせましょう!

人事考課の目的

人事考課の目的は、大きく分けて二点あります。

①情報提供
人事考課によって明らかとなる各従業員の強みや弱みを、他の人事システム(人員配置や能力開発、給与査定)に役立てる

②従業員とのコミュニケーション
会社がこれから進もうとしている未来と、その未来に対して被評価者に求める「なって欲しい姿」を伝える場として活用する

評価と聞くと「報酬(給与査定)」に注目しがちですが、図を見てみると、報酬は人事考課の結果を活用する人事システムの一つに過ぎないことが見て分かります。あくまでも人事考課の大きな目的は①他の人事システム(人員配置、能力開発、報酬)に活用するための情報を提供すること、②「会社がこうなっていきたい、だからあなたにはこうなって欲しい」という思いを被評価者へ伝える機会であることを認識すると、人事考課の実施やフィードバックに対する見方や行動も変わってくるのではないでしょうか。

評価における課題とあるべき姿

ここまで、人事考課における二つの目的を紹介しました。この目的に沿って人事考課を進めていくことが理想ですが、評価者、被評価者ともに課題を抱えているのが現状です。

【評価者の課題】被評価者を正しく評価できない

評価者が被評価者を評価するためには、被評価者の普段の行動を観察し、事実集めを行うことが必要不可欠です。しかし、事実に基づいた評価ではなく、評価者が持つ被評価者に対するイメージによって評価が行われてしまうことがあります。例えば、「入社二年目だったら、きっとできているだろう」というように、根拠無しに点数を付けてしまいます。

ここで不足しているのは、被評価者の事実です。その事実集めを行うために必要なことは二点あります。まず一つ目は、評価者がどんな評価項目に対して評価すべきか知ること。アイエスエイプランではコンピテンシー評価を行っているため、まず組織の中でどんな行動をしている人が活躍しているのかといった、評価のポイント(アイエスエイプランにおけるコンピテンシー)を押さえておくことが重要です。

二つ目は、評価のポイントを把握した上で、二週間に一度の1on1にて事実集めをすることです。1on1の中で業務や組織貢献に関する話をきちんと聞くこと、そして必要であれば被評価者に関わる人からヒアリングを行うことで事実を集めましょう。

コラム「キャリブレーションって何?」
アイエスエイプランの評価のプロセスは、①個人評価②FL評価③キャリブレーション④役員評価 です。この③にあたるキャリブレーションとは何でしょうか?

キャリブレーションとは、その項目の評価に対して各評価者が意見を交わし、評価者によっての甘い評価や厳しい評価をならすことを指します。どうしても評価者によって、評価基準に対する認識にバラつきが生じてしまうため、複数人で評価項目の理解、評価対象者の情報収集の判断について意見を交わすことで、認識や評価のズレを無くします。

アイエスエイプランにおけるキャリブレーションは、FL分科会内にて行っています。このキャリブレーションは、FL達が評価方法を学ぶ機会としても活用されており、評価者の能力向上も期待されています。

【被評価者】評価者に対して情報を提供していない

評価者の課題では、評価はイメージではなく事実をもとにして行うことが大切であるとお話しました。しかし、評価は決して評価者からの一方向で行われるものではなく、評価者、被評価者がお互いに協力しながら進めていかなければなりません。そんな時に必要なのが、被評価者が評価者に対して事実を情報提供することです。アイエスエイプランでは、まず人事考課FBをもとに自身が「会社から求められている姿」を把握した上で、二週間に一回の1on1を活用しながら行動、振り返りをすることをFLとともに繰り返していきましょう。

評価の注意点

その他評価で陥りがちな注意点としては、以下の3点が挙げられます。

①ハロー効果(評価者)

評価の高い項目に引っ張られて、本来高くない項目まで高く評価してしまうということを指します。

例えば、

  • 一流大学を出ているから優秀に違いない
  • 表彰されたから優秀に違いない

のように、一つ秀でた要素があるとそれ以外のこともできているように思ってしまうことはありませんか?逆も然り、一つのことができていないと、それ以外のこともできていないように思ってしまうことがあります。評価においては、一つの側面で判断するのではなく、多くの事実をもとに最終的な判断をしましょう。

②中心化傾向(被評価者)

最高や最低などの両極端な評価を避け、平均的な評価をつけてしまうことです。みなさんもアンケートに答える際、「良かった」「まあまあ」「悪かった」のうち、無難に「まあまあ」と付けることはありませんか?これが評価の場面でも起きてしまいがちで、結果として評価が中心に寄ってしまうことがあります。きちんと自身の事実をもとに根拠を持ち、評価を行うことが大切です。

③ダニング・クルーガー効果(被評価者)

実際の評価と自己評価にズレが生じ、自己評価を過大評価して付けてしまうことです。能力の低い人は過大評価、逆に能力の高い人は過小評価してしまうと言われています。この現象は、「正しく自分を客観視できないこと」が原因です。年に一回の人事考課フィードバックの際に、FLからのフィードバック内容に耳を傾けて客観的な評価を受け入れ、その評価をもとにして次年度の目標を立て行動に移すことが大切です。

最後に

今回は改めて人事考課というものを学びました。あるべき姿や注意点を踏まえた上で、評価者、被評価者ともに21年度の行動に繋げていきましょう。

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