Google re:Work
「働く」をもっと良いものに。グーグルをはじめとするさまざまな組織の働き方の先進事例、研究、アイデアを集めました。ダイバーシティ・女性活躍・働き方改革施策に役立つヒントをご紹介します。
https://rework.withgoogle.com/jp/
学校や会社では「お前のためを思って言ってる/やってるんだぞ」という言葉を聞くことが多々ありますが、そういう言葉は基本的に嘘だと思っています。
でもこの前うちの犬が自分のウンコを食べていたのを止めようとしたら噛み付かれた時には、心から「お前のためを思ってやってるんだぞ!」と口にできました。
このエピソードからも分かるように、「お前のためを思って」という行動はそのままでは当人には伝わらないことも多いのですが、果たして社会において「お前のためを思って」力は必要なのでしょうか?
GoogleがGoogle re:Workの中で紹介している「Googleマネージャーの行動規範」の中では、
という点が挙げられています。これは要するに、
ということで、つまりは「お前のためを思って」力が高い人は良いマネージャーである可能性が高いと言って良いでしょう。
なお、Google re:Workは他にも色々な情報がありまして、組織の働き方を考える上で非常に参考になりますので、もしまだ見てなくてそっち方面に興味ある方は是非!
「お前のためを思って」力が社会に必要だということは前項で証明されましたので、ここからはどうすればそれが適切に伝わるのかを考えていきたいと思います。
初めに述べたうちの犬の例で考えてみましょう。彼がウンコを食べているのを止められた時に反発した理由は、以下のようなものが考えられます。
ここで必要になってくるのが、アクノレッジメントとSMARTな指示・指摘・フィードバックです。
飼い主と犬の関係は要するにメンタリングにおけるメンターとメンティみたいなものなのですが、メンティがメンターの言う事を素直に受け入れるためには、両者間が「心理的安全性が高い」状態である必要があります。
これはすなわち「どんなダメなところを見せても、関係性が破綻することはないという確信」を抱いてもらうという事です。
このためにメンターは「メンティ自身の存在を認めている」というメッセージを発し続ける必要があり、これを「アクノレッジメント」と呼びます。
アクノレッジメントの基本は相手に対して興味関心を持ち、変化にいち早く気がつき、時間を費やして言葉や行動を通じて伝える事であり、以下の3つの段階があります。
アクノレッジメントの1つ1つの行動は小学校で習うような事ばかりなのですが、意識して行い続けるのは意外と難しいです。
今回の例で言うと、
みたいな感じですね。
犬が行動を改めるためには飼い主との間に心理的安全性が築かれていることも必要なのですが、
を正しく伝えることも重要です。言葉を正しく伝えるフレームワークの1つとして「SMART」というものがあります。SMARTは以下の要素の頭文字からなるものです。
このフレームワークに従って正確に言葉を伝えることで、「伝えたつもりが伝わっていなかった」というミスを減らすことができ、犬も行動に移しやすくなります。
今回説明したアクノレッジメント、SMART、心理的安全性に関しては「エンジニアリング組織論への招待」の第2章に詳しく書いてありますので、興味ある方はそちらもご参照ください!
良いマネージャーになるため、良い組織を作るためには「お前のためを思って」力が必要であることが分かりました。そのために今後アクノレッジメントとSMARTな指示・指摘・フィードバックを徹底していきたいと考えています。
なお、弊社では現在エンジニア/デザイナーの方を募集中です。この記事を読んでもし興味がおありでしたら是非オフィスに遊びに来て下さい!よろしくお願いします。