美祢市(山口県)|株式会社FoundingBase
美祢市とは? 日本最大級のカルスト台地「秋吉台」を有し、山口県の中山間地に位置する美祢市には現在約23,000人の人々が暮らしています。市全域がMine秋吉台ジオパークとして日本ジオパークに認定されており、名水百選に選ばれている別府弁天池や、日本最大級の大きさを誇る秋芳洞など、自然資源が豊かなことが特徴です。 ...
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公設塾minetoでは、毎週土曜日に「まち探求」を実施しています。7月末に「イベントプロジェクト」が終了し、9月より「農家プロデュースプロジェクト」がスタートしました。
今回の記事では、農家プロデュースプロジェクトの目的と、プロジェクト前半の様子をお伝えします!
FoundingBase美祢拠点については、こちら
農家プロデュースプロジェクトは、minetoのクロス探求プログラムのうち、「まち探求」の一環として行うものです。
minetoのまち探求は、次のような3つの特徴があります。
・ミッション達成を目指し、3ヶ月程度のプロジェクトを行うこと
・美祢市を舞台に活動すること
・チームで活動すること
ジビエプロジェクト、映像制作プロジェクト、イベントプロジェクトなどを実施してきました。
ジビエプロジェクトについては、こちら
映像制作プロジェクトについては、こちら
イベントプロジェクトについては、こちら
これらの特徴は、私たちFoundingBaseの教育事業が掲げる事業ミッション「ひととまちとの関わりを通じて、挑戦機会を最大化する」に紐づくものです。
まち探求は、「行動から学ぶ」という切り口で、事業ミッションにコミットしています。
農家プロデュースプロジェクトは、美祢市内の農家さんと協働し、塾生たちが農家さんのオンライン販売をプロデュースするプロジェクトです。
今回のプロジェクトで使用したのは、産地直送アプリ「ポケットマルシェ」。
美祢市では、今年度からポケットマルシェの導入を推進しており、今回のプロジェクトは導入促進の取り組みの一つとして立ち上がりました。
このような背景もあり、様々なセクターが垣根を超えて協働するプロジェクトとなりました。
塾生たちがプロデュースするのは、
・商品ページに掲載する写真や文章
・農家さんプロフィールページの文章や写真
の2点。
これらのプロデュースを通じて塾生たちが目指すのは、「ごちそうさま投稿※を獲得せよ!」というMISSIONの達成です。
※ポケットマルシェでは、商品の購入者が商品の感想を農家さんのページに投稿できます。
その投稿を通称「ごちそうさま投稿」と呼びます。
まち探求で目指すのは、「行動を通じて学び、自分の殻を破る機会をつくる」こと。
その仕掛けとして、農家プロデュースプロジェクトには、下記2つのような特徴があります。
特徴①
企画→販売の流れを2回以上実践する
1度だけの実践では、結果を学びに変える機会がありません。そこで、全13回の授業の中で、企画→販売の流れを2回以上実践しました。
特徴②
プロジェクトを進める上で重要なポイントを「合言葉」としてレクチャー
これまでminetoで様々なプロジェクトを実施する中で、生徒がつまずきやすいポイントが分かってきました。そこで、プロジェクト全体を「プロジェクトの基本サイクル」として整理。それぞれのフェーズで重要なポイントを「合言葉」にして、授業内でレクチャーしました。
9月9日より、プロジェクトが始動。
中学1〜3年生の14名が、3つのチームに分かれて、それぞれ1人の農家さんを担当します。
第一回授業では、ポケットマルシェを運営する株式会社雨風太陽の岸本さんにお越しいただき、ポケットマルシェの特徴や、商品をより魅力的に見せるためのヒント「お客さん目線」について教えていただきました。
さらに、農家さんへのインタビューを実施。
塾生たちは、「なぜ農業をしようと思ったのか」「どういう想いで農業をしているか」など、農家さんの価値観に迫る質問をして、より広く深く話を展開していました。
農家さんにインタビューする塾生
第二回授業からは、商品説明文のアイデア出しに着手!
スタッフからは、アイデアを出すときに大切なこととして“他人の目と自分の心”という合言葉を伝授しました。
「90才のおじいちゃんと一緒につくっているところをぜひ伝えたい!」
「水がきれいなのは、お客さんからしたら魅力だと思う」
「ナスが嫌いな自分でも食べることができたことを紹介したい」
など、塾生たちは、“自分が伝えたいこと”と“お客さんが知ったら購入につながりそうなこと”の両方を大切に、商品紹介文を作成しました。
「他人の目」「自分の心」の2つの観点で必要だと思う情報を選んでいる塾生
また、「細かく決めればいますぐできる」という2つ目の合言葉もレクチャー。することを細かく分解し、3ヶ月という期間で、2回販売を行うためのスケジュールを決めました。
さらに、農園を訪問し、商品や畑の様子を撮影もしました!
そしてついに、10月13日からポケットマルシェでの販売を開始!
塾生がプロデュースした実際の商品ページはこちら↓
※収穫時期が過ぎたため、現在販売を行っていないものもあります。
▽ あんの農園チームプロデュース
「90歳のおじいちゃんと2人で作った旬の野菜BOX」
「ふわとろナス」
▽ 植柳ファームチームプロデュース
「大自然の山の中で猪や鹿と戦いながら育った”白く輝く”白米!」
販売開始から2週間後には、なんと累計36件の注文がありました。
一方で、「ごちそうさま投稿」は0件という結果に。
そこで、授業では「ごちそうさま投稿が0件だったのはなぜか」という原因を探っていきました。
スタッフからは、「変えられることと変えられないこと」という合言葉をレクチャー。
塾生たちは、洗い出した原因の中から自分たちの力で「変えられること」を選び、次の行動を決めていきました。
フィッシュボーン図を使って、原因分析をしている塾生
その結果、塾生からは、
「商品の同封物は自分達でも作れるし、お客さんの満足度にもつながる。レシピ入りのおたよりを商品に同封するのはどうか。」
「SNSなら自分たちでも手軽に今の様子を発信できる。野菜が育つ様子をお客さんに見てもらって、商品に愛着を持ってもらうのはどうか」
などの案が挙がっていました。
いかがだったでしょうか。
次回は、プロジェクト後半の様子をお届けします。
1回目の販売結果を通じて、何を学び、どう行動したのか、ご期待ください!