三瓶 杏沙美(Sanpei Asami)
Contents Director / 東洋町team
1997年4月30日生まれ。埼玉県さいたま市出身。
中央大学文学部を卒業後、株式会社ネオキャリアに入社。
BPO事業に従事し、約2年間福岡県にてHRシステムのインサイドセールスを行う。大学在学中に国際NGO団体に所属し、途上国支援や国内の被災地支援、学生向けのスタディツアーを企画運営。この経験をもとに地域に入りこみ仕事をしたいと考え、2023年1月より株式会社FoundingBaseに入社。高知県東洋町にて海の駅東洋町の運営スタッフとして一次産業、観光事業に取り組む。
自分がなかった幼少期
現在やりたいこと、実現させたいことを見つけ、取り組んでいる私ですが、幼少期から振り返ると自分を見つけるまでに時間がかかり、発信したり実行に移せたの大学生。自分の考えや想いの変遷、FoundingBaseとの出会いについてもお話していきたいと思います。
私は2人兄弟の妹として埼玉県で生まれました。
と言っても、父の仕事の関係で中東のヨルダンに家族で住んでおり、母は当時6歳だった兄を連れて出産のために帰国し私を産みました。
その後ヨルダンへ戻り、約2年半ほど過ごして、日本へ帰国。
私にはほとんど現地での記憶は残っていないですが、ホームビデオなどを通して、現地の幼稚園での誕生日会での記憶や、アラビア語の歌は少し覚えています。
生まれてから幼稚園、小学校までは、ほとんど喋らない子供でした。極度の人見知りで、エレクトーンの発表会では緊張で体調を崩すこともしばしば。
空気を読むことで周りに溶け込もうとしていて、人に合わせて生活をしていたことを覚えています。
東日本大震災 伝えていくことの大切さ
中学1年から2年になる冬。東日本大震災を経験。
私自身は埼玉におり、震度5強。掃除の時間に防火扉が迫ってきて急いで校庭に避難をしました。
衝撃だったのが当時の津波映像。家に帰り、テレビをつけると目の前で黒い濁流に車や人が飲み込まれていく映像が流れていました。この映像は今でも頭に焼き付いて離れません。
そんな時、関西の友人と連絡を取る機会があり、今回の災害の捉え方が全く違ったことに驚きました。
「知らないことの恐ろしさ」と「伝えることの大切さ」を身をもって感じた、自分でも何かしなければいけないと強く感じるきっかけとなりました。
また、祖父が福島県で米農家をしていて、風評被害でしばらく米の出荷ができなかったこともあり、津波・地震の被害だけでない情報や人についてもとても考えさせられました。
この出来事は教訓として伝え続けなければいけないし、私達の若い世代の力が必要だと強く感じました。
考えるよりまず"行動"
幼少期は周りを見てまず考えて、何か行動をすることをほとんど諦めていた私ですが、高校、大学と成長していくにつれて自分の意思で行動をするようになっていきます。
大学時代は、ボランティアサークルに入り、災害ボランティアに従事します。入学早々熊本地震が起こり、災害後のニーズ調査からボランティアセンターの運営に携わりました。
ここで大学生という若者の力の可能性や、知ること伝えることの重要さを肌で感じることとなります。
「必要としている人がいるなら、行くしかない」
謎の使命感を感じて行動をしていました。
2016年熊本地震、2017年九州北部豪雨、2018年西日本豪雨と大学時代は災害が多く、派遣チームを作って行くことや自分の身一つで連絡を取って災害支援に向かうこともありました。
場所によって、その地の思い出がそれぞれあり、支援の形も様々。
沢山の人と関わりそれぞれの物語を知り、学生ながらに伝え続けました。
こういった経験から、地方の暖かさや若者の力に気づき、私は地方で働きたい、活気のある街を増やしたいと思うようになりました。
社会人 今の生活への疑問
Iターン就職やNGOでの就職を考えましたが、自分自身まだ社会の知らないため、まずビジネスについて学ばなければいけないと考え、1年目に多くの経験をして、ビジネスについて学ぶことができる人材系の営業会社に新卒入社しました。
メガベンチャーと呼ばれる人材会社で、自分の市場価値を高めること、全国に支社があることで地方の雇用を増やす仕事に携わりたいという想いもあり、入社を決めました。2020卒の新卒はコロナ真っ只中の赤字からのスタート。社会の右も左もわからない中、やることは明確だったので必死で働きました。
社会人3年目に入り業務に慣れ、人を管理する立場にも就かせていただき、数値に追われながら過ごしていくうちに、ある疑問が頭に浮かぶようになりました。
「自分のしたい暮らし、やりたいことができているのか、このままでいいのか?」
私には学生時代から考えている自分の実現させたい世界があります。
「誰もが住みたい場所でやりたいことができる世界」
暮らしたい場所でやりたいことができているのか考えた時に、素直にイエスと言えない自分がいました。担当している事業の区切りもあり、そこで転職を決意。
新天地へ
FoundingBaseは学生時代に社会人交流会を通して活動を知っていて、就活の際に働きたいと思っていた会社の一つでした。
転職活動の中で改めて活動内容や考え方を聞く中で、私が感じていた地域やボランティアの課題である「経済」の観点や支援のあり方に関して共感できることが多く、入社を決めました。
「実際に暮らし、地域を巻き込み、その地で経済を作り活性化させていく」
難しいことではありますが、実現させることでの変化はとても大きいと信じています。
今の世の中、都心に情報が集まり、仕事をするために都内に暮らす人も少なくありません。
もっと地方の魅力や人の暖かさなどを知り感じることで、実は移住してみたかった、自然が好きだったけれど、踏み出せなかったという人が行動に移す手助けやそのきっかけ作りをしたいと考えています。
実際に今私は高知県東洋町に住み、海の駅東洋町を拠点として活動しています。
移住して1ヶ月ですが、地域に住む事でしかわからなかった文化や、人と人との関わりがあります。
町の人が家族のような存在になっており、一緒に地域を作っていく、より良くしていくという形を徐々に実感してきています。
海を見ながら出勤をして、夜は誰かの家で食卓を囲む。
今までの生活ではなかった経験ばかりで、毎日ワクワクしながら過ごしています。
FoundingBaseへの参加は私にとって挑戦であり、実践の場でもあります。
色々なバックグラウンドをもったメンバーが集まっているからこそ、できることがたくさんあると思うので、魅力的な関わりたいまちをみんなで作っていきたいと思います。