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「LXデザイナー」という役割で、地域を横断しながら創る未来



FoundingBaseのLXデザイナー、宮本麻里奈です!


今回はLXデザイナー個々人にフォーカスして、自分のクリエイティブの仕事に対する役割の捉え方や、創り出したい未来について綴りたいと思います。


自分の役割を捉え直すきっかけとなった、まちなかの体験デザイン。

FoundingBaseにジョインし、私にとって大きなチャレンジの一つだったのが、新潟の三条という地で、「SANJO BLANC」というコミュニティカフェを立ち上げたプロジェクトです。


廃業する店舗がどんどん増えていくシャッター商店街の一角に、まちなかで挑戦するプレーヤーを生み出したり、まちとの関わりしろを増やしていくこと、「余白(=BLANC)を生み出す場」を生み出すことを目指しました。

地域の中での私の役割って、ロゴデザインやパンフレット、ポスターなど、ビジュアルデザインをつくることなのだと、漠然と認識していた中で、
場作りを中心とした事業づくりをするというのは、デザインという領域を飛び越える経験。

その時の役割は、空き家の大家さんとの交渉、以前使用されていた方からの引継ぎ、商店街の挨拶回りやまちの協力者探し、仕入れ先の選定、事業の企画書づくりからブランドデザインまで、コトを進めるために地域を駆けずり回りながら何でもやりました。

「どの地域にもありそうな企画。三条で本当に必要な場所なのか?……。」
当初はとにかく暗中模索しながら、苦悩します。まちなかの人が本当はなにを求めているのか、まちの深層に潜む課題はどこに在るのかをメンバーと議論しながら、まちの暮らしに新しい価値観をもたらせるようなコンテンツづくりや、世代の枠を超えてファンを増やしていく体験づくりに向き合いました。

その過程で、“まちなかの人の目線で、三条の暮らしの未来を考える”という、新たな視界が開けていったと感じます。
それと同時に、わたしたちが目指したい役割というのは、地域で生き続ける事業を創出し、対話を重ね、その地らしさを大事に汲み取りながら、地域の未来を描くこと、感動体験をデザインすることなのだと、実感しました。
商店街の皆さんを招いてSANJO BLANCのオープンセレモニーを開いた瞬間。地域住民の方から「こんな場所三条に無かった!これからまちで面白いことが起こりそう!」という言葉をいただいた瞬間。
シャッター街に囲まれて、停滞、現状維持といった雰囲気が漂う場所に、新しい風を吹かせることができた経験でした。


地域のなかに誰かの意思が感じられる、「ストーリー」を描きたい。

Local(地域)/Life(暮らし)/Like(ファンづくり)それぞれの感動体験をデザインしていく中で、大切にしていること。それは、地域のなかに「意味があふれている」状態をつくりだすことです。


意思のない慣習やシゴトの集積の中に囲まれていると、暮らしの中には「どうでもいい」というマインドが生まれ始めてしまいます。

誰かの意思が感じられる、ストーリーが込められているコトをつくり出していくことで、地域の魅力を最大化させ、まちと人の関わりしろを創り出すことが可能になると感じています。

それこそ、地域×クリエイティブの価値が光る瞬間です。

地域に、背伸びした白々しい綺麗さは要りません。その土地らしさを無視したデザイナーのエゴによる上書きも必要ありません。

なにもない、もしくは意思のない場に意味を生み出し、カルチャーを醸成していく覚悟と、時にはデザインという専門性から越境して、まちなかを駆けずり回りながら事業を推進させ、想いをカタチにしていく行動が、感動的な体験づくりへと繋がっていくと信じております。

「下請け組織」としてではなく、組織に横串を通していく地域横断チームとして。

三条という土地に根づきながら、同時にFoundingBase拠点全体におけるクリエイティブのクオリティUpdateに努めることも私たちの大切な役割です。

「インハウスデザイナー」と聞くと、どうしても下請け的な立ち位置をイメージしてしまいがちですが、
私たちは、それぞれの地域の事業に伴走する形で各拠点のメンバーの”想い”をカタチにしていくこと、LXデザイナー側から主体的にアイデアや「問い」を投げかけ対話を繰り返していくことで、常に共創していく横断チームで在りたいと思っております。

そのためには、ビジネスサイドの言葉でデザイン価値を伝えること、誰よりもその対象を理解しようと努めることから逃げてはいけないと感じます。

あらゆる地域拠点を横断しながら、その地域ならではの感動体験づくりと、デザインの架け橋になっていく役割を、LXデザイナーチームとして体現していきたいと思っております。


LXデザインを通して創り出したい未来

私たちは「対象の表層を飾り立て、体裁を整えるひと」ではありません。デザインもそれ単体では、設計技術であり「ただの力」に過ぎないと感じております。

大切なのは、それを駆使して地域で生き続ける事業を創出し、課題から最適解まで一貫性のあるデザインによって、深層にある課題に向き合うこと。

そして、地域のなかの人がその場所で生まれた「意味」や「ストーリー」を自分ごととして咀嚼し、運用できるようにする仕組みを考えていくことだと感じております。

意味をつくり出したり、表現することに課題を感じている地域と、
相手の喜ぶ顔をダイレクトに感じたいと思っているクリエイター、
両者がうまく協働していくことはこれからの未来で在りたい姿だと思っております。

地域に感動体験を創り出していくため、丁寧な対話を重ねながらまちの未来に貢献していきます。


(宮本)

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