エマジェネティックス・インターナショナル・ジャパン
Creating a positive and productive work culture.
https://emergenetics.jp/
こんにちは、コミュニケーションデザイン室の川原です。
当ページをご覧いただきありがとうございます。
今回は雑記です。肩肘張らずに、思ったことをつらつら書きます。
突然ですが、皆さんの会社にはミッション・ビジョン・バリューもしくは経営理念や行動指針などありますでしょうか?
そもそもあれって何で大事なんですかね?別に無くてもよくないですか?無くても仕事はできますし。
しかし、経営陣・マネジャー陣は、
「ミッション・ビジョン・バリューを大事にしましょう!」
「これがうちのアイデンティティだから、なくてはならないのです!」
「統率のためだ!」
みたいなこと言うじゃないですか、きっと恐らく。過去、僕も言っていたと思います。
ただ、ミッション・ビジョン・バリューに対する考え方というか、腹落ち度に最近変化がありました。今回はそのことについて、つらつら書きます。
結論から言うと、
人はそれぞれが違っていて、違う者同士がお互いを受け入れて、上手くやっていくために必要だから。
※今回は組織の中で働く上で、なぜ必要か?という視点での話です。ミッション・ビジョン・バリューがあると、周りから応援されるとか、顧客に選ばれるとかの話は割愛します。
さて、こう思ったきっかけは大きく3つありました。
きっかけ1
1年半前。僕がメディア事業部長をやっていたころの話です。ビジョンの変更があったので、それを各人と1対1で説明する機会を設けた際に、事件は起きました。
川原「~ということで、このような変更になりました。このビジョン達成に向けて、Aさんぜひ一緒に頑張りましょう!」
Aさん「あの~・・・そもそも何でミッションとかビジョンとかバリューって大事なんでしょうか。私は日々やるべき仕事を粛々とやるだけでいいと思ってます。足並みを揃える意味が分かりませんし、強制される感じがなんか嫌です。」
川原「ぐぬぬ。。そ、そうですね・・・ほら、ビジョンがあるとワクワクしません?!皆で一緒の方向に向かうって何か楽しいじゃないですか!なんていうか、文化祭の準備みたいで!(やべ、確かに分かってるようで分かってなかった汗)」
Aさん「はぁ・・・。まぁ、わかりました。」
川原「よろしくお願いいたします。(全然わかってないだろー!!)」
こんな会話がリアルにありました。我ながら当時の自分は何ともチープな回答をしてくれたなチキショウと思います。あ、これから話す内容が考え抜かれた末に導いた、非常に示唆に富む内容であるとか、そういうフリではないです。
その時から、確かに何でミッション・ビジョン・バリューって大事なんだっけ?というのは考えていました。
きっかけ2
エマジェネティックス研修を受けた時です。
エマジェネティックス研修とは、人を4つの思考特性と3つの感情特性に分類して、違いを認識し受け入れるためのもの。
僕の思考特性は、緑・赤。これは物事を構造的に捉えたり整理するのが得意で、物事の段取りをきちんとしたい人。かつ、人が好きで、楽しい場が好きで、コミュニケーションの取り方は上手いほう。感情特性は、自己主張性と自己表現性は低く、環境の変化にストレスを感じるタイプのようです。
例えば僕は、「何かアイデアない?」と言われるのが結構苦しいです。アイデアをポンポン出せる思考タイプではないからです。一方で、「これ分かりづらいから上手く整理して分かりやすいようにしてほしい。」と言われると燃えてきます。段取り・整理が得意という思考タイプだからです。
同じ様に、メンバーも研修を受けたのですが、面白いくらいに違う。タイプが全然違う。タイプが違うと、物事の受け取り方も違う。
この時に、同じ会社で働いているため、特性や考え方など近いタイプの人間が多いと思っていましたが、勘違いだと気づきました。
きっかけ3
自分合宿。詳細はこちらです。
このワークショップでは、沢山の問いが用意されています。その問いに答え続けた結果、最後に作文ができて、参加者全員に発表します。
このワークショップの面白い点は、自分の人生の目的や意味を見出せること。しかし、もっと面白いと感じたことは、参加者全員が全く違う作文を作ったことです。当たり前のことだと思いますが、僕は結構衝撃を受けました。
これまで同じ会社で同じ様に一緒に仕事をしてきて、合宿では、同じ時間に同じ場所に集まり、同じ問いを答えた結果、全く違う作文ができる。これすごくないですか?自分と他者がどれほど違うかということを痛感しました。
さて、ここで冒頭の問いと答えに戻ります。
会社のミッション・ビジョン・バリューって何で大事なんだろう?
その答えは、
人はそれぞれが違っていて、違う者同士が認識をすり合わせて、上手くやっていくために必要だから。
皆それぞれ大事なものがあって、その大事なものと大事にしている理由は、ひとつとして同じではない。どれも等しく尊くて、どれもその人にとっての真実。
その分、誰かと何かを語ったり、物事を進める際には、どうしても自分が正しい・自分のことは理解されて当然だという前提のもと、自分軸で物事の是非・善悪のジャッジをしてしまう傾向があります。
自分一人でやる分にはそれでもいいんです。ただ、会社には、中身は違えど、あなたが大事にしているものと同じ様に、大事にしている何かを持っている他者がいるわけです。
こうなると、どちらの意見や考えや思想が正しいとか間違っているとかの話は、空中戦に突入し、エスカレートしていきます。どちらか一方が折れて、倒れるまで、感情論でお互いの大事なものをボコボコに殴り合うなんてこともあり得ます。
そこで大事になるのが、ミッション・ビジョン・バリュー。私にとって大事なことと、あなたにとって大事なことは、それぞれ違う。では、同じ組織に所属する「私たち」にとって大事なことは何だろうか?この「私たち」にあたるものが、ミッション・ビジョン・バリュー。
EXIDEAはお互いの違いを理解し受け入れ承認することを大切にしています。相手を家族のように本当に大切にしたいから、「私たち」という目線で対話をすることが一緒に仕事をする上で、重要なんですよね。
お互いの正義をバチバチにぶつけ合うことも時には大事なことかもしれませんが、組織に所属する醍醐味というのは、「私たち」にとって大事なものを一緒に探して共創していくプロセスにあるんだろうなと感じました。
そして同時に、「私たち」にとって大事なものはこれだ!という正論を振りかざして、個人の大事なものを叩いたり、壊してしまうのもまた組織なのだろうなと思います。
正論というのは、どの確度から見ても中々否定しがたく、多くの人は既にその重要性を頭では理解しています。でも、できない時があったりもするのも、また人なんですよね。
だからこそ、正論を振りかざされた側の人は、余計に心が苦しくなってしまうのだと思います。
このバランスの取り方が組織の難しいところであり、経営者・役員・マネジャー達の腕の見せ所なのだろなと痛感します。
以上です。それではまた!