ミッション「デジタルネイティブ発想で心躍る未来を創る」を目指すため、エキサイトホールディングスで取り組んでいること、経営陣の想いをお届けする連載「心躍る未来」。
第4回は、エキサイト技術管掌執行役員の藤田さんに、エンジニアとして歩んできたキャリア、エキサイトのエンジニア組織で大切にしたいことについてインタビューしました。
藤田 毅 プロフィール
大学卒業後、新卒でSIerに入社。2000年、エキサイト入社。検索エンジンの開発、インフラ、アプリケーション開発の責任者を歴任。 2008年にWeb・スマートフォン向けアプリケーション開発会社を創業。2013年にビッグデータ分析会社のCTO就任、機械学習プロジェクトを統括。
2014年、エキサイトに再入社。2017年6月、執行役員に就任し技術部門を管掌。2022年4月、iXIT株式会社の執行役員に就任。
あるものを使うだけでは満足できない。自分の性格にフィットした、コンピューターでのものづくり
ーー藤田さんがエンジニアとして歩まれてきたキャリアを教えてください。
子ども時代からものづくりが好きで、子どもながらに何か作ることを仕事にしていくんだろうなと考えていました。高校一年生のときに、友人からパソコンを譲ってもらう機会があり、初めてパソコンに触れゲームをやり始めたのですが、自分の性格上、誰かが作ったものをただ動かすだけではつまらないと感じて、すぐに飽きてしまったんですよね。パソコンとセットで譲ってもらったソフトの中に、BASICというプログラミング言語のソフトウェアを見つけて使い始めたことがきっかけで「こんな感じでプログラムを作れるんだ」というのを知り、独学でプログラミングを始めました。
大学では、当時では珍しく友人がMacでサークルのチラシを作っているのを見て、それまで見たことがなかったGUIのインターフェイスに衝撃を受けました。初めて親に「これを買って欲しい!」とお願いをして買ってもらったのがMacでした。そこからMacのプログラミングにはまっていきましたね。
ーープログラミングとの出会いは偶然だったんですね!なぜそこまでプログラミングに没頭されたのでしょうか?
そうですね。確かに出会いは偶然で、もし知らなかったらこの業界には入っていなかったかもしれませんが、一方で必然なのかなと思うこともあります。例えば、車のエンジンを自分のアイディアで作ってみたいと思った時に、実際に作ろうとすると材料を集めたり作るための機械を集めたりと、個人で作るにはとてもハードルが高いですよね。だけど、プログラミングはコンピューターとそれを作るためのソフトさえあれば自分のアイディアが実現できる。そのコンピューターの特徴が、あるものを使うだけでは満足できない、自分で作りたいという性格にフィットしたのかなと思っています。
エキサイトを退職後に起業を経験し、再びエキサイトに入社するまで
ーー大学卒業後、エンジニアとして歩まれたキャリアを教えてください。
大学卒業後、SIerに就職しました。ある企業のソフトウェア部隊で3年程働いていたのですが、より没頭できるようなことを仕事にしたいと考えるようになりました。学生時代にプログラミングに没頭して、かなりの時間を費やしていた頃を思い返すと、同じような熱量で仕事に取り組めていないなと感じたんですよね。転職を意識し始めたのですが、当時のインターネットは商用化が進み始めたばかりでコンテンツ量も少なく、自分の中ではビジネスとして成立してるイメージを持っておらず、エキサイトと聞いても何をしている会社か全くイメージがつきませんでしたが、Sler時代に当時は珍しかったネット系のプログラム開発に携わっていたことと、実際に面接で話を聞いてみて、経験したことのない全く新しいことができそうだなと直感的に感じたことから入社を決意しました。
ーーエキサイトに入社されてから色々な経験をされていますよね。
私が入社した当時のエキサイトは、外資系の企業でした。エンジニアとして検索サービスの開発に携わっていましたが、アメリカ本社にいる検索エンジニアやインフラエンジニアとコミュニケーションをとることが多く、まずは英語と検索エンジンの作り方を必死に勉強したのを覚えています。その後、親会社が伊藤忠商事に変わり、エキサイトニュースなどのWebアプリケーションの開発に携わるようになり、上場後は子会社の立ち上げに技術の責任者として関わるなど色々なことをやりましたね。
ですがエキサイトで8年程働いた頃、本当に色々なことを経験させてもらって、エキサイトでできることはやり尽くしたなと感じてきていました。当時、アドセンスという広告技術が出てきた頃で、媒体として何が良いかと考えたときに、自分の得意を活かして検索サイトを個人で作ったんですよね。それがきっかけで、会社を立ち上げることになりました。
ーーエキサイトを一度辞められて起業を経験されているんですね!
自社サイト運営や受託開発をメインに5年程会社を経営していました。いま振り返ると完全に若気の至りで、あまりに無謀だったと思っているのですが、技術以外のことは全くわからない状態での起業だったので、今まで出会ったことがない種類の課題に多くの時間をかけて取り組みましたね。生きていくことの大変さを身を以て感じ、いろんな人に助けてもらって迷惑もかけました。良い時もあれば悪い時もありましたが、起業を経験して良かったなと思うのは「自分は本当に世の中のことを知らないんだなということを知れたこと」です。同時に「知ることの純粋な楽しさを知ることができたこと」とも言えて、その後の私の原動力になっていると思います。
その後、ソーシャルメディアのデータ分析を行うスタートアップを1社挟み、エキサイトに戻ることになりました。戻ることに少し迷いはありましたが、エキサイトを辞めてから約7年間経験したことを活かして、辞めた当時はできなかったチャレンジができるのではないかと考えていたからです。
エキサイトに戻ってきてからは、婚活サービスのリニューアルや、レコメンドエンジンの立ち上げなどを担当し、2017年6月に技術部門管掌の執行役員に就任しました。
足元の技術に加え、周辺領域への興味や知識、経験を持ち合わせる
ーーいろいろな経験をされた藤田さんから見た、エキサイトでエンジニアとして働く魅力を教えてください。
2018年12月に経営体制が変わり、エキサイトは大きく変化しました。今のエキサイトは新しいことを常にやり続けようと色々な事業を仕掛けていて、そこに賛同するメンバーが集まっているように感じます。求められるレベルが高く大変なこともありますが、その分、知識や技術を吸収できるので、1年目から成長を感じられる環境だと思います。
当社のバリューを体現しているメンバーも多く、みんなと同じ方向に向かっている実感がある点も魅力ですね。
ーーエンジニア組織で大切にしていることを教えてください。
私が大切にしている考えは3つあります。1つ目は、「メンバーがそれぞれ持っている足元の技術以外の部分も合わせて磨いていくこと」です。
エキサイトのような事業会社で働くエンジニアは技術に加え、事業ドメインや社会課題に対する興味や知識、経験を持ち合わせる必要があると思っていて。それにより課題に対してあらゆる角度からアプローチでき、様々な分野のエキスパートが共通の課題に取り組むことができれば、事業の成功確率が上がると思います。
2つ目は、「現時点で知らないことは先人に習うこと」です。大半の課題は過去にどこかの誰かがぶつかっているはずですし、その中でなにかしらの共通するパターンを見出すことができるはず。そういった意味で、歴史から学ぶことは重要だと思います。
3つ目は、「アウトプットをし続け、トライアンドエラーを繰り返すこと」です。こうすれば人や組織が成長するといった法則はなく、自ら仮説を立て、トライアンドエラーを繰り返すことによって人や組織は成長します。エンジニアであればまずはコードを書いていち早くプログラムを動作させる。そうすることが成長の入り口につながると思います。
一方で過去の学びから近い未来を大胆に予測しつつ仮説を立て、もう一方で目の前で起きている現実の課題に対して自分なりに考え、コツコツと着実に自走できる。そんなメンバーを増やして自己組織化されたチームを築いていきたいですね。
課題の本質に向き合えるエンジニア組織に
また、私自身もまだまだですが、優れたエンジニアは本質を理解する力が高いんですよね。
エンジニアリングに携わっているとどうしても開発ツールやフレームワークの使い方など方法論に目がいきがちになるのですが、ルール・マニュアル化された方法でカバーされる範囲は究極的にはただの手段でしかなないですよね。そこに自分の価値の比重を置いている場合は何かにとって代わられた瞬間に一気に自身の価値も低下してしまう。
一方、ある現象が発生する仕組みの理解やそこに生まれる課題を発見したりなど、既存の枠組みにはないことを見極める力があることは、普遍的で安定した価値につながると思います。
エンジニアとして、もちろん開発ツールやフレームワークといった手段も重要ですが、それに加え事業ドメインを理解した上での汎用的で無駄のないアーキテクチャの設計やコードが書けることは、例え技術が置き換わったとしても通用するスキルであり、応用力だと思います。トレンドの移り変わりが早い業界の中でエンジニアとして働く上で、若手の育成や、エンジニアそれぞれが強みを持つこと、その先の企業文化の醸成という観点でも意識したいです。
ーーどんな方がエキサイトのカルチャーにフィットすると考えていますか?
エキサイトの5つのバリューのうち「好奇心を起点にする。好奇心の芽を大切に探究し続けることで、今を、そして、未来を変えていこう」「当事者意識でやりぬく。大きな視野で自分ごと化してやり抜くことで、生まれる機会を成果と成長につなげよう」にある通り、好奇心を起点に、深掘り、やり切る胆力がある人と一緒に働きたいです。そして何より、すぐに行動に移せるような人が、今のエキサイトのステージにはフィットすると思います。
変化とスピードが激しい環境なので、経験したことがないことや思わぬボールが自分のもとにくることがあります。そんな時に「チャレンジしたい!」と自ら率先してボールを拾い、自分の頭で考えてやり抜ける人は活躍できますし、大きく成長できる環境だと考えています。
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