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【前編】『DELISH KITCHEN』らしさをデザインする。サービスを通して届けたい思いをメンバー全員の共通価値観に

※この記事は、株式会社エブリーのオウンドメディア「every.thing」にて2020年4月2日に更新されたものです。(https://everything.every.tv/20200402/

加藤 遼
DELISH KITCHENカンパニー ユーザグロース部 デザイングループ

事業会社数社にてライフスタイル領域のWebやアプリのデザインに携わる。2018年7月、エブリーに入社し新規サービスの立ち上げを経験。現在はデザイナーとしてレシピ動画サービス『DELISH KITCHEN』を担当。


中野 沙耶
株式会社グッドパッチ DesignDiv. UIデザイナー

2016年12月より株式会社グッドパッチに入社。UIデザイナーとして金融や美容など業界問わず様々なクライアントワークに携わる。2019年8月からエブリーにて、「DELISH KITCHEN」のデザインパートナーとして参加。

『DELISH KITCHEN』では、「食」に関連する一貫したサービスの提供を目指し、2019年8月から株式会社グッドパッチをデザインパートナーに迎え、共にデザイン制作を行っています。前編では、プロダクト制作を行う上で行ったワークショップについて弊社のデザイナー加藤と、グッドパッチからジョインしていただいている中野様(以下、敬称略)に話を聞きました。

オンライン、オフラインの垣根を超えたユーザー体験をデザインしたい

ー現在、関わっている業務を教えてください!

加藤:『DELISH KITCHEN』のアプリのUIデザインをはじめサービス全般を担当しています。デザインメンバーはグッドパッチのみなさん以外にも僕を入れて3名いますが、共通する機能などもありますし、プロジェクトごとにアプリもWebサイトもフレキシブルに対応しています。

中野:私は株式会社グッドパッチ(以下、グッドパッチ)のクライアントワークを行う部署に所属しています。UIデザイナーとして様々な企業のプロダクトデザインに関わらせていただいています。『DELISH KITCHEN』には、UXデザイナー1名とUIデザイナー2名の3名がジョインしており、デザインパートナーとして一緒にプロダクトをデザインしています。

ー今回、なぜ『DELISH KITCHEN』はグッドパッチ様とパートナーを組むことになったのでしょうか?

加藤:エブリーでは、『DELISH KITCHEN』をはじめ各事業を成長させていくために「コンテンツ、​テクノロジー、UX」の3つをコアコンピタンスとして位置付けています。『DELISH KITCHEN』が「食」に関わる全てをサポートできるサービスを目指すにあたって、UXやデザインを強化する必要がありました。

アプリを起点に、オンライン、オフラインそれぞれでどのようにユーザー体験を作っていくか一緒に考えられるパートナーさんを求め、30社くらいWeb制作、ブランディング、コンサル関連の会社を検討しました。その中でもグッドパッチさんは、様々な企業でのアプリのデザイン経験が豊富で、新しいユーザー体験を一緒に走りながら作っていけそうだなと、お願いすることにしました。

中野:ありがとうございますグッドパッチは業界・規模問わず、様々な企業様に関わらせていただいています。UIデザインのイメージが強いかもしれませんが、ブランディングやデザイン組織の改善など、プロダクトから社内組織に関わるところまでお手伝いさせていただいていますので、今回も幅広くサポートできるかなと思っています。

加藤:そうですね。グッドパッチさんは組織構築においても知識・経験が豊富です。私たちとしても、新規事業が立ち上がっているこの重要なフェーズで、デザイン組織をしっかり作っていきたいという思いもあり、一緒に進められるかなという期待もありました。

『DELISH KITCHEN』らしさを定義

ーグッドパッチさんとは様々なワークショップを行われていたと思いますが、『DELISH KITCHEN』においてはどのような課題があったのでしょうか?

加藤:『DELISH KITCHEN』では、アプリだけでなく、Webサイト、キッチンツールやメーカーとのタイアップ商品、小売向けのリテールサポートプログラムなど様々なデザイン、機能開発が増えていました。オンライン・オフラインの垣根を超えたデザインをする上でのルールや、より効率的にデザイン開発できる環境が必要でした。

中野:最初にお話を伺っていて、デザインチームはじめ組織の人数が増え、メンバーみんなが思う『DELISH KITCHEN』が少しずつ違っていました。デザイナーだけでなく、エンジニア、PdM含めDELISH KITCHENカンパニー内での共通認識というものを持つ必要があるなと感じました。

そこで、まずはチーム内で同じ目線、共通認識を持ち開発していくためのワークショップを開催することにしました。このワークショップを通して、『DELISH KITCHEN』はどういったサービスで、どんな体験を提供していくのか言語化していきました。

ー具体的にはどういったワークショップを実施されたんでしょうか?

中野:言語化とビジュアル化の両面から、『DELISH KITCHEN』らしさを定義していきます。行ったワークショップとしてはスライドの通り、大きく5つです。

中野:まず、『DELISH KITCHEN』の認識をすり合わせるために、インプットとしてエグゼクティブインタビューを実施しました。吉田さん・菅原さん・鵜飼さん・伊野さんにどういった思いで会社やサービスを立ち上げたのか伺っていきました。その後、エブリーや『DELISH KITCHEN』に対する想いをチームメンバーとも共有し、気になったところはポストイットに書いて張り出し、議論しました。

加藤:エグゼクティブインタビューをはじめ、こうしたワークショップをデザインメンバー主導で行うことがなかったのでとても新鮮でした。毎月行っている全社会議(FEM)などで経営層の考えていることや思いを知る機会はあるのですが、今回はより深く理解することができ、貴重な経験でしたね。

中野:そこから、どういったイメージを本当に届けたいのか、また、逆に届けたくないのか印象を可視化していきます。次に、この与えたい印象を元に、デザイン属性を可視化していきます。

そして、決まったデザイン属性を元に作成したイメージボードをそれぞれ作成し、メンバー全員で気になることをポストイットで貼っていきました。このイメージボードの要素を元に”『DELISH KITCHEN』らしさ”を実際にデザインの要素に落とし込むとどうなるのか議論しながら言語化していきました。

加藤:全体を通して、個人で考えたあとチームで共有し意見をまとめていきます。情報を個人に依存させ属人化するのではなくチームで共有しながら進めていくので、共通認識を持つのもスムーズでしたね。表層のデザインに至るまでのプロセスを、一つ一つ丁寧に行っていくことが大切なんだなと改めて実感しました。

みんなで共有する価値観へ

ーマーケティングチームが主導していたユーザーインタビューにも参加されていたそうですね!

中野:はい。先述のワークショップと並行して、ペルソナも作成していきました。『DELISH KITCHEN』を誰にどういった思いを届けるのかを明確にし、チーム内で認識を合わせることができるようになります。

加藤:ちょうどマーケティングチームがユーザーインタビューを実施していたので、デザインチームはじめ、他職種のメンバーも巻き込んで実際のユーザーの声を聞きました。実際にユーザーの方とお会いしてどのような価値観をもっているのか、サービスに対する要望なども直接伺うことができて、非常に発見の多い経験でした。

中野:まずはサービスとして外せないコアペルソナを設定するため、このインタビュー内容を参考にプロフィールや性格、課題、理想の状態などを抽出し、共有・グルーピングした後まとめていきました。コアペルソナがある程度定義できたら、そのペルソナが実際にどのような価値観をもっていて、どう優先度があるのかを検討していきます。

そのあとには、エクステンデッドペルソナの作成も行いました。こちらは、サービスをさらに発展させていく際にターゲットとするユーザーになります。今後、機能拡充をしていく際のデザインの指標になっていくこちらも大事なペルソナです。


中野:また、このあとフードスタイリストの方々などが所属されているメディア企画チームでも同じワークショップを実施しました。

ー『DELISH KITCHEN』に携わるメンバーみんなで認識合わせしていったんですね。

加藤:『DELISH KITCHEN』のサービスの根幹はレシピ動画そのものですし、サービス内も多くのレシピ動画で構成されています。レシピ制作の現場においても、同じ認識を持つことは非常に重要だと考えていました。また、レシピ制作現場で培われてきた知識を私たちデザイナーに落とし込むという目的もありました。

中野:ワークショップについては、基本的にデザインチームで行ったことと同じになります。”『DELISH KITCHEN』らしさ”とは何なのかの認識を合わせ、『DELISH KITCHEN』のレシピ動画のデザイントーンを言語化・視覚化していきました。例えば、ライティングや動画の色味、構図や背景などです。


加藤:『DELISH KITCHEN』では、最近プレミアムサービスの中で献立の提案なども行っています。このワークショップのあとは、ライティングやたくさん並ぶお皿の構図についてフードスタイリストのみなさんとデザイナーでお互い確認をしながらコンテンツ制作するなど、進め方も変化が出てきました。部署間の連携が深まっているなと実感しています。

グッドパッチ Blogでもエブリーとの取り組みについてインタビューしていただきました。
ぜひご一読ください▶︎▶︎ https://goodpatch.com/blog/every/

後編では、こうしたワークショップを経て『DELISH KITCHEN』として届けたいことは何なのか、引き続きお二人に伺っていきます。お楽しみに!

【後編】『DELISH KITCHEN』らしさをデザインする。そして、デザイナーがもっと活躍できる組織を目指して | every.thing(エブリシング)| エブリーのこと、ぜんぶ
『DELISH KITCHEN』では、「食」に関連する一貫したサービスの提供を目指し、2019年8月から株式会社グッドパッチをデザインパートナーに迎え、共にデザイン制作を行っています。後編では、ワークショップを経て『DELISH ...
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