人事・HRは、人材の採用から育成、評価や働く環境づくりなど、組織にとって大切な“人”に関わる幅広い仕事を担当します。事業の成長を支える人事の仕事に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
2022年4月22日、ビジネスメタバース空間oViceを提供するoVice社は、人事・HRの仕事とキャリアをテーマにしたイベント「未経験から人事へ。HRの魅力とキャリア戦略 #oViceキャリアトーク」を開催しました。
お話をお伺いしたのは、弊社oVice株式会社 中途採用担当の村上とウォンテッドリー株式会社 ビジネスチーム中途採用担当の五十嵐さん。
本記事ではイベントの内容をもとに、未経験から人事になるための方法やキャリアプランのヒントをお伝えします。
五十嵐 萌子|ウォンテッドリー株式会社 リクルーター
2016年 法政大学キャリアデザイン学部を卒業後、Webメディアを複数運営するITベンチャー企業へ新卒入社。編集職を経て新卒採用人事を2年経験。2019年にウォンテッドリーへ転職。現在は自社の中途採用業務を中心に担当。
Twitter: https://twitter.com/moeee_igarashi
村上 華|oVice株式会社 人事
学生時代にシングラー株式会社での業務委託期間を経て、株式会社H2へ新卒入社。事業部サイドでは新規事業担当としてBizDevを経験し、2021年10月よりoVice株式会社へジョイン。現在は日本ビジネスサイドの採用担当として従事。
森園 凌成 |oVice株式会社 広報(司会)
新卒で株式会社ウィルゲートに入社、広報、事例記事等のコンテンツ制作業務を担当。2021年11月にoViceへ入社し、Marketing・PRでコンテンツマーケティング、採用広報を担当。
Twitter: https://twitter.com/morizooo0825
未経験から人事になるまで
- どのような経緯で人事キャリアをスタートさせたのでしょうか?
村上:前職では、新規事業を2年ほど専任で担当しました。oVice社のことは知人の紹介で知り、最初はバーチャル空間というサービスに興味を持ちました。
前職のビジネスサイドの仕事もやりがいは感じていたのですが、そのままスキルを高めていくよりは、より自分の適性に合った職種でリスタートしたいと考え、人事として転職することを決めました。
五十嵐:20代のうちに軸足を置く業界や職種を見つけたいと考え、若手でも幅広いことに挑戦できるようベンチャー企業に入社しました。新卒3年目までは、Webディレクターとして働いていたのですが、退職者が多く採用に課題を感じたので、直接代表に相談して人事のポジションに異動しました。
人事の仕事は未経験でしたが、Webディレクターとして人事領域に関わる社員インタビューなどを経験していたこともあり、最初は兼任からスタートし、段階的に人事へキャリアをシフトしています。
- もともと人事職に興味を持たれていたんですか?
学生の頃からキャリアについて考えていたので、大学ではキャリアデザイン(人生設計)を学びました。さまざまな人の生き方に興味があるので、いずれはHRに関わる予感はしていましたね(笑)。
ひとつの会社の人事という単位ではなく、広域で影響を広げていきたいので、人事という職種にこだわりはなく、兼任で仕事を続けていきたいです。
- 五十嵐さんのように「事業成長にコミットしたい」という人は、ただ「人事になりたい」という人より会社への貢献度が高いと感じます。採用はゴールではないですもんね。
村上:即戦力採用のなかで、oVice社が人事職ではあえて未経験者も歓迎している理由はそこにあります。ビジネスをより良くしたいという視点を持って、事業部で活躍していた人は、成長フェーズの会社の人事として活躍する素養が備わっていると感じているためです。
五十嵐:自社プロダクトやサービスがある会社において、求職者との関係性は一過性ではないと考えています。面接や採用イベントなど1回でもタッチポイントがあった人には、今後もサービスを使ってほしい・自社のファンになってほしいという思いを持っています。なので、常に「人事はサービスの顔」という認識を持つようにしていますね。
未経験から人事になった具体的な方法
- 未経験から人事になるには具体的にどのような行動をすれば良いのでしょうか?
五十嵐:転職をせずに、現在の会社でポジションの異動を目指す場合は、自社の採用活動に積極的に関わることをおすすめします。リファラル採用に貢献してみる、業務時間外に面接に参加してみるなど、できることから始めてみてください。
転職をして人事を目指すのであれば、未経験で人事を募集している会社を探して、飛び込みましょう!
- 採用に困っていない会社はないと言っても過言ではないので、採用担当者からしても嬉しい働きかけですね。直近で人事の仕事を見ることで、自分に合うか適性も判断できそうです。
村上:転職する際は、エントリーの前にいろいろな企業のカジュアル面談に行ってみるのもおすすめです。実際にその会社の人事の方と話すことで、理想の人事像の解像度が高まるはず。
- 転職前の面接で、事前に聞いておいて良かったことはありますか?
村上:人事の仕事は社内との連携・コミュニケーションが必須なので、メンバーの雰囲気はいつも聞くようにしていました。oVice社の面接で人事からは、フラットな雰囲気で、一緒に採用を頑張ってくれる人が多いと聞いていたのですが、入社して実際その通りだと感じています。
特に未経験の場合は、いろいろなことを教えていただく必要があるので、採用に対して協力的な雰囲気かどうかを事前に確認できて良かったと感じています。
- 現場との相性確認はどのポジションでも大事ですよね。実は自分も前職では未経験から広報職に就いています。広報への憧れの気持ちはあったものの、一気に異動を進めることは難しいと思い、社員合宿の記事作成を自ら提案しました。そのことをきっかけに、前任の広報担当者が転職するタイミングで声をかけてもらえたんです。
五十嵐:確かにSNSで広く発信することもひとつの手段ではありますが、まずは一緒に働く身近な人に自己開示をしていくことが大事ですよね。
ライティングや営業、イベント登壇など、今までのいろいろな経験が人事の仕事に活かされていると感じます。特に、あまり認知度が高くない企業であれば、SNS運用やライティングなど広報スキルは重宝されます。
過去の経験やスキルを周囲に伝える、いわば社内営業のようなことも未経験からチャンスを掴むきっかけになり得ると思います。
人事の仕事と他チームとの関わり
- 人事の方の1日のスケジュールってどんな感じなんですか?
村上:書類選考やチームMTGから1日が始まります。毎日、5〜6名の面談・面接を担当するので、人と話している時間が1番長いですね。
合間に求人のブラッシュアップや、スカウトなどその他の業務を行っています。
五十嵐さん:午前は、前日の採用まわりの数値集計や担当者のアサイン、選考の振り分けを行います。午後は、面談やスカウトに時間を使うことが多いです。
- 会社や現場が求める人材像のすり合わせはどのように行っていますか?
五十嵐:求める人材の解像度を高めるために、何度も代表や役員など最終面接の担当者にフィードバックをもらいに行きました。
また、現場の人と一緒に履歴書やプロフィールを見ながら意見をヒアリングします。役員や各部署のリーダーとの会話量も増やし、マネジメント層の視点も取り入れるようにしました。
- フルリモートで働くなかで、他部署との連携はどのように図っていますか?
村上:雑談ベースで日々会話を増やすことはもちろん、他部署のチームMTGに参加したり、アポに同席することで、情報収集をしています。
人事の多様な側面
- 正直、人事に向いていないと感じるタイプの人もいますか?
五十嵐:人と仕事に関わる意味で近い職種と捉えられることも多いのですが、つい人に尽くしすぎてしまう人や、感情移入しやすい方は、人事の仕事では注意が必要かもしれないです。
ミスマッチや不採用の通知をしたり、退職者に向き合う仕事などでは、人事には時に客観的に人や組織をみることが必要だからです。人事の仕事で人のために尽くすやりがいはもちろん感じますが、楽しい面ばかりではなく難しさもあるよとお伝えしておきます。
村上:会社の顔として、キラキラしたイメージもありますが、実際は繰り返しの実務や調整作業、ミリ単位での修正に使う時間も多いです。そういった地味で地道な部分も知っておくと、異動 / 転職後のギャップが無くなって良いかもしれません。
- 人事の仕事のいろいろな側面を知ることが大切ですね。人事の仕事で大変なことはありますか?
村上:人事としての立場で、メンバーにフィードバックを伝える機会は大変ですね。
五十嵐:自分が経験したことのない職種の採用には、いつも苦戦していますね。以前上司から「自分の会社のことを全然わかっていない」お叱りを受けたこともあります...。最終面接を通過した方でも、スキルや本心を考慮し、本当に自社に合うかを考え続けてしまいます。
- さらに深掘りますが、最近仕事で落ち込んだことはありますか?
村上:もっと改善できるかもしれないと反省することは毎日のようにありますが、落ち込むことはほとんどないですね。oVice社は「考えた上の行動なら、失敗してもいい」と言ってもらえる環境なので、未経験の職種でも働きやすいです。
五十嵐:実は昨年、どん底と言っていいほど仕事がうまくいかない時期がありました。担当していたサービスを成功させたいという気持ちが先走って、愚痴も吐き出せずに塞ぎ込んでしまったんです。
そんな時に「自分の選択が合っているかわからず、成長している実感も持てない」と上司に正直に伝えたら、「正解がないんだから自由にやりなよ!五十嵐さんが諦めない限り、私も諦めないから。頑張ろう。」と言ってもらえたんです。
その言葉がブレイクスルーとなって、そのプロジェクトは大成功しました。今は仕事に向き合う気持ちもかなり前向きです!自分の業務範囲を取捨選択して、わからない部分はチームメンバーに頼れるようになったら気持ちが楽になりましたね。
これから挑戦したいこと、人事を目指す方へのメッセージ
- 今のポジションで、「次に仕掛けてみよう」と密かに計画していることはありますか?
村上:わたしは、社内から人事への異動の希望が出ることを密かに願っています。そのために、人事・採用の関わりしろを増やして、興味を持ってもらえる状態を作りたいですね。
五十嵐:企画を担当した「新・RPGジョブ診断(*)」を使って、求職者と人事のマッチングイベントをしてみたいです!社内イベントに活用しても盛り上がりそうです。ユニークだけど、理にかなっているイベントを企画したいですね。
*新・RPGジョブ診断とは
「新・RPGジョブ診断」とWantedlyがコラボし、生み出したオリジナルコンテンツで、簡単な20の質問に答えるだけで、強みや特性を診断できます。
https://rpg-shindan.wantedly.com/
▼五十嵐さんの診断結果。皆さんもぜひチェックしてみてくださいね!
- 今後どのようなキャリア戦略を描いていますか?
村上:現在は採用をメインで担当していますが、人事業務の幅をより広げていきたいです。事業を改善し前進させるために、引き続きビジネスに近い領域で人事の仕事をしたいです。
五十嵐:“シゴトでココロオドルひとをふやす”というWantedlyのミッションに共感して働いているので、そのための仲間を増やすことにコミットしています。新・RPGジョブ診断や、就活支援のようにミッション・自社の成長に結びついた事業開発×採用の仕事がしたいですね。
- 最後にこれから人事を目指す方へメッセージをお願いします。
五十嵐:今回のトークイベントでは、人事の仕事のやりがい、大変なこと、ロジカルな部分など、さまざまな側面を伝えてきました。
いろいろな部分を知った上で、自社のファンを増やす仕事をしたいと思った方はWantedlyで条件に合う求人を探して、ぜひトライしてみてください!
村上:人事は、人と関わりを持ちながら、事業の成長に貢献できる魅力的な仕事です。oVIce社では未経験の方も大歓迎ですので、ぜひ一緒に働けたら嬉しいです。
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