2021年12月、oViceはバーチャル上で行う忘年会「バーチャル忘年会」を企画しました。駅内広告を含むキャンペーンを開催し、1万件以上のお申し込みを獲得。コロナ禍で交流が途絶えてしまった企業に、新しいコミュニケーションの機会を提供することに成功しました。
現在は、忘年会のみならず、さまざまなイベントシーンに合わせた飲み会や宴会を開催できるサービス「oVice宴会」として、累計450社以上に利用いただいています。
今回は、oVice宴会の支配人・中村知嗣に、サービス内容と今後の展望、中村自身がサービスに込める想いを聞きました。
中村知嗣(なかむら としつぐ)
株式会社クリーク・アンド・リバー社に新卒入社し3年半ゲーム業界で、両面型の転職エージェントを経験。2020年12月に2社目でoVice株式会社へ入社。カスタマーサクセス兼カスタマーサポートとしてジョインし、2021年5月から「oVice宴会」の推進担当としてサービス立ち上げに従事。
oVice導入前のお試し利用と、導入後の社内定着に効果的
ーはじめに、oVice宴会とはどんなものか教えてください。
oVice宴会は「バーチャル空間」と「美味しい食事」と「盛り上がるコンテンツ」を一括で提供するサービスです。お客様が、oVice上で簡単に楽しく飲み会や宴会を開催することができます。社内懇親会や内定式など、交流が欠かせないシーンで活用されていますね。
△メニューの一部(HPより)
oVice宴会をリリースした背景には、oViceを導入したは良いものの「社員に使ってもらえない」、「使い方を浸透させるのが大変」という課題を抱える企業の担当者様の声がありました。新しいツールをいきなり使ってもらうのは難しくとも、飲み会なら自然と社員を巻き込むことができ、oViceの特徴である同時多発的な会話の体験が自然と起こります。
2020年12月に実施した300食配布キャンペーンや、翌年5月、『銀座クルーズ』さんと実施した1,000食配布キャンペーンも大好評で多くのoViceユーザーの企業様にご利用頂き、手応えを感じました。
最近はoViceの導入自体を検討する「お試し利用」として、oVice宴会を活用する企業も増えてきています。
ー加盟店との提携はどのように結んでいるのでしょうか?
加盟店の担当様からお問い合わせをいただき、提携に至るケースが多いですね。ここにもコロナ禍の影響を感じています。
加盟店の多くは、フードデリバリーサービスを提供しています。テレワークが主流になってから、「楽しい飲み会をしたんだけど、良いWeb会議ツールを知らないか」というお客様からの質問を多く受けたようです。
△加盟店の一部(HPより)
デリバリーした食事を一緒に楽しむためのWeb会議ツールを検索し、oVice宴会のサイトを見つけお問い合わせいただきました。oVice宴会は、市場からのニーズに呼応するように、加盟店の皆さんとoViceが手を組んで生み出したサービスとも言えるんです。
ー実際に利用した企業からは、どのような声が届いていますか?
「リアルに集まっている感覚」や「使い勝手の良さ」、「日本のサービスゆえの、トラブル対応への安心感」を評価してくださる声が集まっています。
既存のweb会議ツールでは「全員で参加している感覚が得られない」という課題を持たれていた企業が、全社イベントでoVice宴会を利用し、普段の業務へのoViceの導入を前向きに進めてくださる事例もあります。(詳細の内容はこちらから)
また、最近は内定式で使っていただくケースも増えました。新入社員同士の交流やオンボーディングをスムーズにする手段として認知していただき、昨年「内定式利用」をしてくださった企業は、約50社にものぼりました。
会社を成長させることで、自分の可能性も広げていく
ーoVice宴会の利用シーンは徐々に広がっているんですね。中村さんがoVice宴会に関わるようになった背景を伺いたいです。まずは、oVice入社の経緯から教えてください。
前職は転職エージェントで働いていました。3年半在籍していることで多くの経験を得ることができたと感じ、新しい挑戦のために転職を決意。学生時代から友人だったoVice管理部長・東智也に相談し、oViceを紹介してもらったんです。
2020年11月から業務委託のカスタマーサクセス兼カスタマーサポートとして関わり始め、業務に取り組むにつれてoViceの可能性を強く感じ、フルコミットをするようになりました。
ー中村さんが感じた可能性とは?
まず感じたのは、このプロダクトは「言語を超える」ということです。関わり始めた頃には、すでに海外展開もスタートしていたので、全世界で使われるようになる未来が見えていました。
また、当時カスタマーサポートとカスタマーサクセスの業務をする中で「プロダクトに感動した」というお客様の声を多く受け、oViceが社会に求められることを確信したんです。
当時、oViceは始まったばかりのサービスだったので、やるべきことが多くて大変でしたが、その余白の多さが僕はすごく好きでした。oViceが成長するにつれて、自分が考えることや取り組むことが、どんどん成長していく。自分の可能性が広がっていくのを実感できたことも、oVice社で働いている大きな理由です。
ー中村さんにとって、会社としての可能性だけではなく、「自分の可能性が広がるかどうか」は非常に重要なポイントなんですね。
そうですね。この考え方は、過去の原体験がもとになっています。
もともと僕の実家は工務店をやっていました。父親が社長で、長男の僕は後を継ぐことが決まっていて...。どんな夢を持っても未来は変わらないことに、窮屈さを感じていました。
しかし、僕が大学生になる頃、その状況は一変。父親が家業を畳むことになり、「お前は好きに生きていい」と言われました。それを機に、遅ればせながら僕は、自分の人生について、前向きに考えられるようになったんです。それから、いろんな出会いや機会に触れようと精一杯行動してきました。
その経験を通じて、僕の中に「人の可能性は無限大」という信念が生まれました。そして、なにより自分自身の可能性を信じ続けようと誓ったんです。
今はoViceを大きくしていくことが、自分の可能性を広げていくことになると信じています。いい意味で「oViceと自分を同一視」しながら働いているんです。
失敗を経験して強まった、「支配人」としての自覚
ーoVice宴会の支配人になった経緯を教えてください。
oVice宴会に初めて関わったのは、『銀座クルーズ』さんとの1,000食配布キャンペーンです。当初はプロジェクトに巻き込まれただけでしたが、やっていくうちに、カスタマーサクセスで感じていたユーザー課題を解決できる取り組みだと思い始めました。そして、このサービスをゼロから自分で作りたいと思うようになったんです。
ただ、支配人になったことに、明確なきっかけがあったわけではありません。キャンペーン後、oVice宴会に関する業務に取り組んでいるうちに、ある時期からCEOのジョンに「支配人」と呼ばれるようになっただけなんです(笑)。
ー正式な役職ではないんですね(笑)。
そうです。でも、自分の中で「支配人」としての自覚は強く持っています。
2021年の年末に行った忘年会キャンペーンでは、通常の2.5倍のお問い合わせをいただきました。それに伴って急速に、メンバーや加盟店との連携強化、オペレーションの仕組み化が必要に。
率直にいうと、それまでのサービスフローは手作業で回していたところが多く、ごく少数ですが、ミスによってお客様や加盟店の方々にご迷惑をおかけしたことがありました。
責任者としてお客様に直接謝罪をしたり、加盟店の皆さんに支えられたりする中で、サービスの質を高めなければならないと感じ、支配人としての自覚がより一層強まったんです。
oViceが成長するための加速器を目指す
ー上手くいかないことも経験しながら、支配人として成長されている中村さん。サービスを成長させていく上で、現在、注力されていることを教えてください。
oVice宴会の新しい可能性の開拓です。
oVice宴会の大きな特徴は、oVice上で実施できるゲームコンテンツがあることです。ご利用いただいた幹事様からも、「準備の手間が省けた」、「盛り上がりのきっかけを作れた」と高い評価をいただいています。
今あるゲームは、銀座クルーズさんと共同開発した「◯×ゲーム」、「格付けチェックゲーム」のみですが、今後、他の加盟店さんとも開発していきたいです。
△味の似ている食材ABCの中から、一番高級なものを当てるゲーム。背景のデザインは変更可。
毎月最終金曜日に全社員で開催する『oVice Night』の場を利用し、実際にさまざまなコンテンツを試しています。oVice Nightの二次会はoVice宴会チームが担当。メンバーの自宅にお酒と食事を配送し、当日は交流を目的としたゲームを行います。そこでメンバーからフィードバックをもらいノウハウを貯め、開発に反映させるんです。
△oVice Nightの様子
「イントロドン」や「人狼ゲーム」など、メジャーなゲームはやはり盛り上がりますね。そのエッセンスを抽出して、oVice宴会らしい形に落とし込もうと考えています。
ー自社でサービスを試せるのは強みですね!では、サービスの中長期的な展望は何かありますか?
oVice宴会を「oViceが成長するための加速器」にしたいと思っています。具体的にいうと、これまでは宴会の受注数をKPIに置いていましたが、今後はoViceのMRR(月間定期収益)への貢献度をKPIにしていく。「社内交流が活性化したから、普段の業務でもoViceを利用しよう」と、oViceの導入につながる「出口」としての役割を強化していきます。
また、同じくoVice宴会の「入口」設計にも注力します。つまり、oVice宴会自体のマーケティング——ペルソナやカスタマージャーニーの設計——にも取り組んでいるところです。将来的には、マーケターや事業開発担当者を採用し、メタバース市場を拡げることに寄与できるようにoViceに負けず劣らずのサービスを目指していきたいです。
ー将来的に採用を考えているということですが、oVice宴会ではどんな人が活躍しやすいでしょうか?
oVice宴会は始まったばかりのサービスで、まだ組織として整ってはいません。ですから、自分で課題を見つけて解決できる人が合っていると思います。
oVice社員としてのスタンスやバリューが一致していることはもちろんのこと、加盟店との連携が必須なサービスなので、遠慮せずにコミュニケーションを取る力は、特に必要な要素かと思います。
一方で、フード関連の職務経験の有無や食に精通しているかどうかは、重要ではありません。なんなら僕は、味音痴だと自負しています(笑)。料理のクオリティは加盟店に担保していただきながら、プラットフォーマーとして、お客様に届ける価値を追求できる方々と一緒に働けたらと思っています。
(取材・執筆:佐藤史紹 / 編集:野里のどか)
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