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リニューアルした「コーナー『新』人事制度」

こんにちは!コーナー採用担当の松井です。

パラレルワーカーを通じてクライアント企業の採用や人事制度構築などを支援する当社。だからこそ、自社の人事制度にもこだわりを持っていることは 以前のストーリー でもお伝えしましたが、2022年4月、2年ぶりの大幅リニューアルを行いました!

「メンバー全員でアジャイルに開発し続ける」コーナーの人事制度、その最前線について、代表・門馬と取締役・小林に聞きました。



門馬 貴裕(もんま たかひろ)/株式会社コーナー 代表取締役                   新卒で株式会社インテリジェンスに入社。人材紹介部門の法人向けコンサルタントや、ファッション業界向け新規事業責任者として企業の人事戦略、採用支援に一貫して関わりトップコンサルタントとして活躍。また、その後は人材紹介部門にてマネージャーに従事、兼務にて100名超の新入社員研修等も行う。2016年に同社を退職し、株式会社コーナーを創業。
小林 幸嗣(こばやし こうじ)/株式会社コーナー 取締役COO                   新卒で株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア株式会社)に入社。転職サイトdodaの立ち上げ期より、トップコンサルタントとして活躍。その後営業、企画部門のマネージャーを歴任し、最年少統括部長として100名超の組織マネジメントを行う。doda Recruitersや地方創生プロジェクト等、多数のプロダクトや事業の立ち上げを経験。2018年に取締役として参画。

●目次
・リニューアルの具体的な内容は?
・PURPOSEとVALUESの実現に向けて
・「全員でアジャイルに開発し続ける」理由
・最後に

リニューアルの具体的な内容は?

門馬)
リニューアルの背景には、2022年5月のブランドリニューアルがあります。「人事を変え、組織を変え、世界を変える。」をPURPOSEに掲げ、そのための行動指針、私たちのありたい姿として5つのVALUESを定めました。では、PURPOSEとVALUESを実現するためにはどのような成長が求められるだろう? 目指す組織のかたちは? そのための人事制度は本当にこのままでいいのか? と皆で考えた結果、必然的に人事制度の再構築に至ったんです。

―― 具体的にはどのような点が変わったのか教えてください。

門馬)
大きな変更点として、等級制度の新設があります。実はこれまでコーナーでは「評価」という方式をとっておらず、等級も存在しませんでしたが、このたび1〜7までのグレードを設定しました。PURPOSEとVALUESの体現度・共鳴度によってグレードが決まる仕組みになっており、昇降格の基準を明確にするため、各グレードに求めるあり方を明文化したグレード表も作成しています。

評価制度の変更に伴い、報酬制度も改定しました。従来はロール(役割)を多く持っている人ほど給与が高くなる仕組みでしたが、各グレードで上限・下限を設けたサラリーレンジ(等級制)に変更しています。

小林)
従来の「評価しない」から「評価する」へ方針転換するにあたり、目標設定ステップを新たに作成したのですが、その中の「開発支援アクション」もこだわったポイントです。

メンバー1名につき評価者が2名つきます。メンバーは半期の目標設定として、自分が特に取り組みたいぱVALUESを1〜3つ選択して能力開発計画を立てます。それに対して2名の評価者は、メンバーの開発計画の実現をサポートする「開発支援アクション」を定めます。評価のタイミングでは、メンバーは開発計画の達成度を、評価者は開発支援アクションの実施度をそれぞれ振り返り、次期の目標設定につなげていきます。評価者自身が被評価者の成長にコミットするやり方は、以前から経営陣でも実現したいと話していた案の一つです。

―― なぜ評価者は1名でなく、2名なんですか?

小林)
理由は2つあります。1つはまずシンプルに、1名より2名のほうが開発支援アクションの幅が広がるから。評価者にも特性があるので、各メンバーに合った能力開発支援の方法を選択し、実行できるというメリットがあります。
そしてもう1つは、評価者が1名だと「その人」の顔色を伺ってしまう可能性がありますが、2名ならそのリスクが分散されるからです。

理想は純度100%で顧客、つまりクライアントやパラレルワーカーの方を向いてほしいのに、上司を気にして評価や売上を優先してしまっては本来やろうとしていた顧客のための行動が抑制されかねません。可能な限り、クライアントやパラレルワーカーとまっすぐに向き合ってほしい、「上司=会社」となってそちらばかり見て仕事をしてほしくない、という創業当時より変わらない思いから、評価者を2名に決めました。

PURPOSEとVALUESの実現に向けて

門馬)
コーナーはパラレルワーカーのシェアリングサービスを手がける会社として、自分たちもパラレルなスタイルに近いほうが良いのではという考えから、「上下関係がなく、意思決定権が分散されており、各メンバーが自主経営を行う」ことができる組織を目指してきました。
そしてそのような組織を実現するために、「マルチロール(複合的な役割)を担える人材、一人ひとりが独立して経営者となっても活躍できるような人材になりたいよね」といった認識が強かったことから、『評価なし・等級なし・ロールポイント制』という改定前の評価制度ができあがりました。しかし会社が大きくなるにつれ、「本当にマルチロールができる人材を育てることがベストなのか?」と疑問も生まれてきて。

小林)
創業して間もないうちは、市場やサービスの伸びに比例して自分も成長していくのはそこまで難しいことではないと思います。でも徐々に事業がスケールしてきて、クライアントに提供する価値や体験をさらに一段階レベルアップさせるにはどうしたらいいんだろう?会社をどうしていきたいんだろう?……と皆で考えた結果、PURPOSEを作成する流れになっていきました。

そうしてPURPOSEを決め、VALUESを見直したのは先にお伝えした通りですが、そのときに気付いたんです。「このPURPOSEやVALUESを実現していくには今のレベルでは足りない、もっと全員が成長しなければ」って。語弊を恐れずに言うなら、評価しないこれまでの人事制度は「やり方は自由なので自分で頑張って成長してね」というスタンスでした。けれど、私たちはPURPOSEとしてものすごく大きくて難易度も高いものを掲げたから、それを実現するためには成長プロセスを個人に任せきりにせず、等級や能力開発までセットで行っていく必要がありました。ただ基本は性善説を大事にしているので、がっつり管理下に置くとか、マイクロマネジメントするという考え方ではないです。

門馬)
そう、そして成長しないといけないのはメンバーだけでなく、僕らをはじめとする経営陣も同様だと思っています。実はPURPOSE作成の半年ほど前から、経営陣としてどうあるべきか、どんなコンピテンシーが必要かという議論も行っていました。相互成長支援の「相互」には当然、自分たちも含まれています

そもそもPURPOSEやVALUESは1年以上かけて、外部のリブランディングパートナーにもご協力いただき、全員で何度も何度も話し合いを重ねて決めたもの。そこに紐づくかたちで今回の人事制度改定があるので、PURPOSEやVALUES制定の詳しい背景についてもあわせてお伝えしたいのですが、となるとこの3倍くらいは話したいことがある……!

―― それは困るので、ぜひまた次の機会にお願いします(笑)。

「全員でアジャイルに開発し続ける」理由

―― 前回のストーリーにもありましたが、人事制度を「メンバー全員でアジャイルに開発し続ける」という点にも強いこだわりを感じます。


門馬)
制度とは運用しながらアジャイルに開発していくものである、という考えは以前から変わりません。事業や組織の成長に伴い、制度の最適解も都度変化していきますから。今回で言うと、PURPOSE・VALUES・人事制度のすべてが揃ってからメンバーの前にどんと出すのではなく、構築過程も共有しながら細かくコンセンサスをとって進めていきました。

人事制度を作るにあたって、個人名を明らかにしないかたちでアンケートも実施しました。「人事制度の変更に期待すること、不安に思うことは?」「今度どのような支援があれば自分の成長が促進されるか?」「コーナーとして今後も大切にしていきたいこと、逆に変えていきたいことは?」など20を超える質問に対してさまざまな声が集まり、そこから少しずつ目線合わせをしていった感じです。

小林)
経営陣や上司からメンバーへ、戦略・方針を「落とす」という表現を聞いたことがある方も多いでしょう。確かにトップダウンのほうがスムーズにいく組織やビジネスモデルもありますが、上から下へ一方的に「落とす」施策をメンバーは自分ごととして捉えることができません。だからこそ、全員で一緒に、納得感を持って物事を進めていくことを大事にしていこうと、門馬とは創業当時から話しています。

また、自社の運営に主体的に関わる経験を積むことで、組織や事業というものの解像度を格段に上げることができるのもポイントです。クライアント企業の人事戦略や採用戦略を考えるコーナーにとって、メンバー一人ひとりが実体験を踏まえて提案できれば、一段深い要件定義や価値提供が叶うはずです。

―― こうして全員で作った新人事制度を導入してから、ちょうど半期が経ちます。

小林)
運用してみて、すでに現場から新たな声が上がり始めています。これはある程度想定していた内容ですが、VALUESを体現するための目標設定が難しい、求められるコンピテンシーや開発支援の内容を具体的に定めてほしい、とか。一度で全員が納得する内容にすることはできないし、運用を続けるなかでさまざまな声が上がってくるのが楽しみでもあります。

門馬)
制度は社員の成長プロセスを支えるためにあります。一人ひとりが自律的に走れるチームになりたい、それが今も昔もコーナーらしさであり、そういう意味では人に求めるものはそう変わっていないのかもしれませんね。今後さらにメンバーが増えても、そのときそのときで何とか工夫しながら「皆で」人事制度を育てていくつもりです。

ちなみに2022年10月には、新人事制度を運用してから初めての評価フィードバックがあります。そのとき出てきたメンバーのリアルな声については、また別の機会にお話ししたいと思います!

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回はコーナーの「新人事制度」についてご紹介しました。コーナーの人材育成についての考え方や、全員でアジャイルに開発していく人事制度に少しでも興味をお持ちでしたら、まずはカジュアルにお話ししましょう!ご連絡をお待ちしています。


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