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“コードを書く”より“問題を定義する”力がエンジニアを成長させる

エンジニアの価値は、書けるコードの量だけで決まるわけではありません。むしろ、キャリアが進めば進むほど問われるのは 「技術そのもの」よりも前段階にある能力──それが “問題を定義する力” 多くの開発現場で、こんな光景があります。仕様は一応ある。タスクも割り振られている。にもかかわらず、なぜか実装フェーズに入ると手戻りが続く。方向性がブレる。認識のズレが起きる。レビューで「これじゃない」「想定と違う」が頻発する。原因は、技術力の不足ではないと思うんです。“問題そのものを正しく定義できていない” 「目的」から考える優れたエンジニアは、目的から考えています。まず 「この機能は何のために存在するの...

“動くもの”ではなく“仕組み”を描ける人が必要なんですー「システム構造」を考えられるエンジニアを求めている理由

私たちのチームに、ただコードを書くだけではなく、“プロダクト全体の構造”を見渡し、どの部分がどうつながり、どんな未来の拡張に備えるべきかを描ける人を必要としています✨なぜ「システム構造」を考えられるエンジニアを求めているのか。現場で起きている多くの問題は、実は“構造の歪み”から生まれています。レスポンスが遅い、バグが連発する、機能追加のたびに影響範囲が広すぎる──これらは表面的な現象であり、本当の原因は“設計思想”や“アーキテクチャの選択”にあります。良いアーキテクチャは、後から効きます。悪いアーキテクチャも、後から効きます。違いは、未来に払うコストが天と地ほど変わるということ――。仕様...

部分ではなく全体を見る力──「システム思考とは?」

仕事をしていると「この作業にどんな意味があるのか」「なぜ自分の担当が詰まると全体に影響するのか」そんな疑問やモヤモヤを感じたことが、誰にでもあるはずです。その感覚こそ、実は“システムとして物事を見る”ための入口です。システム思考とはものごとを“点”ではなく“つながり”として捉える考え方です。作業単体を見るのではなく「どこから始まり、どこに流れ、何に影響し、最終的にどんな結果を生むか」という“全体の流れ”に視点を広げることを意味します。多くの現場で起きる課題は、実は“部分最適”によるものです。例えば、ある担当者が自分のタスクだけを早く終わらせても、前後の工程が詰まっていれば全体のスピードは...

「伝えたつもり」と「伝わった」は、まったく別の現象─ 認知科学でひもとく“理解のズレ”の正体

「何回説明しても伝わらないんです。」そう感じたこと、誰にでもあるはずです。でもそれは、説明する側の伝え方が悪いとも、聞く側の理解力が低いとも限りません。実はそこには、“人間の認知の仕組み”による、避けがたいギャップが存在します。認知科学では、人が何かを理解する際、頭の中で「既に持っている知識の枠組み(スキーマ)」に新しい情報をあてはめながら理解すると言われます。つまり、人は「聞いたこと」ではなく「自分の知っている範囲で理解できたこと」しか実際には頭に残らないことが多いとのことです。たとえば、あるエンジニアが「APIのレスポンスが遅い」と報告を受けたとします。しかし“遅い”という言葉ひとつ...

“動く”だけでは終わらない──エンジニアの真価が現れる

WEBシステムの開発において「ちゃんと動くものをつくる」ことは大前提です✨しかし、そこから先にあるのが、レスポンスの速さや拡張性といった“質”の部分。ここにこそ、エンジニアの知識と技術が顕著に発揮される瞬間があります💡システムが完成した当初は、利用者が少ない場合があったり、問題も見えにくい。けれど、ユーザー数が増えるにつれて、処理の遅延やメモリ負荷、DBアクセスの集中など「動くけれど遅い」「スケールできない」という問題が必ず顔を出します。ここで問われるのは、どのように設計すれば、成長するサービスの可用性を担保できるかという視点。たとえば、ユーザー体験をいっさい損なわず、負荷を最小限に抑え...

「つくりたいシステム」を言語化するのは、とても難しい

クライアントと話していると「こういうシステムをつくりたい」と言葉にしてくれる瞬間があります。しかし、その言葉の中には、漠然とした期待や、日々の課題、組織の事情など、多くの“曖昧さ”が潜んでいます。「使いやすくしたい」「もっと早く処理したい」その一言の裏には、現場の業務フロー、システムの制約、そして「こうありたい」という想いが、複雑に絡み合っているのです。この“想い”を丁寧に解きほぐし「本当に実現すべきこと」を明確にしていくのが、要件定義の仕事✨どんなに技術力があっても、言葉の意図を正しく読み解けなければ、クライアントが求める価値は形になりません。非エンジニアとしてクライアントと向き合って...

要件定義って、こんなにすごいことなんだ!

現行システムを使っているクライアントに「どんなことでお困りですか?」とヒヤリングする。採用業務をやりながら、クライアント営業も行っています💦これ、やってみると本当に難しい。クライアント自身も「なにが課題なのか」を明確に言葉にできていないことが多い。業務の流れ、システムの使われ方、部門間の関係性──すべてを理解していないと、本質的な課題にはたどり着けない。ましてや、相手が使っているのは「パッケージシステム」自社開発ではなく、既存機能に業務を合わせて使っているケースも多い。「カスタマイズすればいいのか」「運用を変えた方がいいのか」その判断すら、簡単ではない。そんな中で、クライアントの話を丁寧...

知識より大事な、意思決定を支える判断力

現場で働くエンジニアの多くは「知識があれば大丈夫」と考えがちです。たしかに、専門知識や技術の蓄積は重要です。しかし、プロジェクトを前に進めるうえで本当に必要なのは、知識そのものよりも判断力です。判断力とは、限られた情報の中で最適な選択をする力。設計や仕様が完璧でなくても、チームやプロジェクトの状況を見極め、次の行動を決められることが求められます。たとえば、ある機能の仕様が不明確なとき、単に「わからない」と止まるのではなく、「こういう仮定で進める」と意思決定し、その理由を明確にチームに共有できるかどうか。ここに知識以上の価値があります✨知識だけに頼ると、状況が少し変わっただけで判断ができず...

“わかってる”と“説明できる”は別のスキル―説明できる人が、チームを強くする

「いや、それは理解してます」そう言う人は多い。でも、いざ他の人に説明しようとすると、言葉に詰まってしまう。それは、“わかっているつもり”と“説明できる”の間に、大きな溝があるからです💡“わかる”は、頭の中で整理された状態。でも“説明できる”は、相手の理解度や背景を踏まえて、筋道立てて伝える力。つまり、アウトプットで初めて確認できる「理解の精度」なんです🐈たとえば、設計レビューで「なぜこの構成なのか?」と聞かれて、「こういう要件だからです」と返すのは説明ではありません。要件の背景、選択の理由、他案との比較──それを相手が納得できるように伝えて、はじめて“理解している”と言える。一方で、“説...

“自分の担当外”をどう扱うかで、信頼は決まる― チームの境界を越えて動ける人が、成長する

プロジェクトが大きくなるほど、担当領域は細分化されていきます。設計、実装、テスト、運用──それぞれの役割が明確に分かれ「自分の担当はここまで」と線を引きたくなる瞬間があります。けれど、成長する人ほど、その線を越えようとします。たとえば、テスト担当であっても、仕様の意図を読み取り、設計の整合性やユーザー動線の違和感に気づける人。実装担当であっても、UIやUXの視点で「この動き、ユーザーは迷わないか?」と考えられる人。それは「越権行為」ではなく、チーム全体を見渡す“視座の高さ”であり、信頼の土台です。一方で「それは自分の担当じゃないので」と言ってしまえば、その瞬間、成長のチャンスを自ら閉ざし...

何度説明しても伝わらない理由──脳の仕組みから考えるチームのコミュニケーション

何回説明しても伝わらないのはなぜ?「同じことを何度も説明しているのに、相手に伝わっていない」「何度聞いても、理解できないと言われる」チームでのやりとりの中で、こうした場面は珍しくありません🐈誰かが悪いわけでも、理解力が足りないからでもなく、人間の「脳の仕組み」に理由があります。1. 人は自分のフィルターを通して理解している脳は、入ってきた情報をそのまま受け取るわけではありません。過去の経験や、今持っている知識、思い込みをフィルターとして通したうえで理解します。だから、同じ説明を聞いても、人によって「受け取る意味」が違ってしまうのです。たとえば、ある人には「便利になる」と聞こえても、別の人...

「人」を責めるのではなく「事」に向き合うー矢印を向ける先を変えるだけで、あなたの未来は変わる✨

ある会議で、議論が白熱していきました。仕様の解釈が食い違い、予定通りに進められないリスクが浮き彫りになったのです。そこで出てきたのは「あなたが確認不足だったからだ」という言葉。その瞬間、空気はピリつき、場の目的──問題をどう解決するか──は見えなくなってしまいました。感情的になると、つい「人」に矢印を向けてしまう。でも本来、矢印を向けるべきは「事実」や「課題」です。リーダーシップとは、問題が起きたときに冷静に「何が起きているのか」「どこに修正ポイントがあるのか」を切り分けること。「誰が悪いか」ではなく「何を改善するか」に集中できる人が、信頼を得ていきます。チームに必要なのは、感情的に相手...

報告はできても、理由が語れない─目的を理解し、理由を語れる人がキャリアを切り拓く

定例ミーティングでの一幕。あるエンジニアに「なぜそのように対応したのですか?」と質問したとき、返ってきた答えは──沈黙、もしくは全く関係のない説明。その瞬間、私はこう感じてしまいます・・・作業そのものが目的化してしまい「何のために」行っているのかが見失われている、と。実はこの構図、開発現場でよく起こります。タスクが与えられ、その消化に意識が集中するうちに、本来の背景や理由が抜け落ちる。結果として「やったこと」は説明できても「なぜそうしたのか」が語れなくなる。しかし、この“なぜ”こそが一番大切です。背景を理解していれば、仮に想定外の事態が起きても軌道修正ができます。逆に「作業」だけを追って...

「設計書の先にある“全体像”を描け」視座の広さが、リーダーへの最短距離になる

あるエンジニアがいました。十分な経験を積み、そろそろプロジェクトリーダーを任されたい──そう思っていました。面談の場で、彼はこう言いました。「設計書は全部渡されているわけじゃないんです。だから、自分が渡された部分しか把握できないんです」その言葉を聞いて、私は思わず考え込みました🤔本当にリーダーを目指す人が「渡されたものしか見ない」という姿勢でいいのだろうか、と。プロジェクトリーダーとは、自分の担当領域を超えて全体を把握しようと動く存在です。設計書が部分的にしか手元になくても、周囲に聞けばよい。関連ドキュメントを探しに行ってもよい。プロダクトを実際に触り、仕様の背景を推測することもできる。...

「言われた通りやりました」は評価されない。 “考えた痕跡”こそがエンジニアの価値

ミーティングの一幕。あるエンジニアが提出した実装に対して「ここは、なぜこの方法を選んだの?」と尋ねると、返ってきた答えはこうでした。「仕様書にそう書いてあったので、その通りに実装しました」確かに、仕様通りに動くコードは完成している。動作も問題はない。でも、その答えを聞いた瞬間、私は不安を覚えました。なぜなら「言われた通りにやりました」では、仕様の意図を考えていない証拠だからです。その場で仕様が少し変わったら?ユーザーの利用シーンが想定と違っていたら?問題に気づけず、柔軟な対応ができなくなってしまうのです。一方で、とあるエンジニアは、同じ仕様を読んで実装する際に、「この処理はパフォーマンス...

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