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Flutter/Dartで取り組むフロントエンド開発。グローバルトップシェアのシステムのUIを開発するというシゴト

クルマの開発にはいま、より人間中心の設計が求められています。そんな中、トヨタコネクティッドのエンジニアチームではUX/UIチームと連携し、コックピットなど次世代の車載コネクテッドシステムのHMI開発(※)に取り組んでいます。未来のクルマ作りに携わるエンジニアチームの働き方やカルチャー、フロントエンド開発の技術選定における思考背景などを、先行企画部で開発に携わるエンジニア木村俊範に聞きました。

※HMIとは

HMI(Human Machine Interface)とは、人間と機械が情報をやり取りするための手段や、そのための装置やソフトウェアなどの総称です。

目的に応じて技術スキルを磨いてきた

——木村さんのエンジニアとしてのこれまでのキャリアを教えてください。

エンジニアとしてのキャリアのはじまりは、大学卒業後に知人と一緒に立ち上げた広告エージェントにいたときでした。当時2000年台初頭で、受託でWebサイトやネット広告の制作などを手がけていましたが、あるとき、受託ではなく自社サービスを立ち上げることになったのです。

私はプロジェクトリーダーとして開発の外注を取りまとめていましたが、思うようなものができあがってこないことがありました。そこで、技術を学びながら自分で開発するようになっていったんです。

受託開発の過程で複数の開発環境、技術に触れていましたので、知見はありました。これがエンジニアとしてのスタートです。

——その後、トヨタコネクティッドに参画するまではどのような経緯があったのでしょうか。

その後継続して名古屋でシステム開発などをしていましたが、UI設計、実装に関する技術を磨きたいと考え、修行するつもりで東京のデザイン会社に入社しました。そこで7年ほどエンジニアとして開発に携わっていたのですが、名古屋勤務に切り替えたタイミングでトヨタコネクティッドにてUX/UIチームを立ち上げたメンバーと知り合いました。

こうした縁がきっかけでトヨタコネクティッドに参画することとなり、現在はシステムアーキテクチャ全体を見たり、エンジニアのマネジメントをしたりといった業務に携わっています。

世界中の人が使うシステムをつくるという稀有な経験

——トヨタコネクティッドの先行企画部では、フロントエンジニアがどんな働き方をしているのでしょうか。

現在トヨタコネクティッドの先行企画部では、クルマのコックピットなど次世代の車載機やシステムに関わるUXの設計・開発をしています。

トヨタ自動車、トヨタコネクティッドそれぞれのフロントエンジニアが協業体制で複数チームに分かれ、機能やモジュールごとに開発内容を分担しています。

次世代HMI開発にあたっては、エンジニアチームはUXデザイナーと連携し、スクラム形式で開発を進めています。

これまでナビゲーションシステムなどの車載機は外部と連携して開発してきましたが、今後はトヨタグループ内での内製化を目指しています。現在は本開発に先立って、開発手順やコミュニケーションフローを構築している段階ですので、これから参画される方には開発体制から一緒に構築していただくことになりますね。

——トヨタコネクティッドでフロントエンジニアとして働くことで、どんなキャリア機会が得られますか?

トヨタ自動車は世界的にも大きなシェアを占めています。これだけ多くの方が、長期間利用するプロダクトの一部を開発する経験は、なかなかできることはないと思います。

これは主にウェブ系の開発をしてきたエンジニアについていえることですが、プロダクトの組み込みシステムの開発に携われること、さらに、世界中で利用される可能性のある自動車内のシステムの開発に携われることは、そうした経験がない人と比べたら何かしらのアドバンテージになるかもしれませんね。

——どんなことにやりがいを感じていますか?

トヨタコネクティッドでは、たとえば街を1つ作ったり、別の大企業と組んでインフラの企画を考えたりといった大きなプロジェクトを経験することができます。社会に大きなインパクトを与えるプロジェクトに企画段階から携わることができる点でやりがいを感じています。

親会社が大きいだけに、求められる成果も大きく大変さはありますが、それだけにやりがいがありますね。

技術力の高いメンバーと切磋琢磨し合える環境がある

——エンジニアチームにはどんなカルチャーがありますか?どんな雰囲気で仕事をしているのでしょうか。

現在はさまざまな契約形態のメンバーが参画しています。ひとりひとりが高いモチベーションを持って、それぞれが自発的に提案をして開発を進める環境が整いつつあります。

おそらく大企業だからかと思いますが、トヨタグループというと一般的に保守的な現場なのではないかと想像される方も多いかと思います。実際の現場はそんなことはなく、新しいコトにどんどんチャレンジする活気ある雰囲気です。

若いチームですので、これから入社するメンバーと一緒にカルチャーを醸成していきたいと思っています。

——エンジニアチームにはどんなメンバーがいますか?

フリーランスでウェブシステムの開発に携わっていた人や、アプリ開発、IoTの開発を経験した人もいます。ほかに、別の会社で車載機の開発をしていたメンバーなど多様です。また、協働する北米チームにも優秀な人材がそろっており、技術の取り込み方の違い、スピード感に常に刺激を与えられています。

我々エンジニアチームの強みは、UI開発のスキルに特化した技術力の高いメンバーが集まっているところですね。チーム内で切磋琢磨できる雰囲気があります。技術面で上級スキルを持ったメンバーが集まっていますので、チームへの期待値の高さを感じています。

——トヨタコネクティッドでは開発環境にFlutter/Dartを採用していますが、技術選定の背景を教えていただけますか?

デザインドリブンでの開発のしやすさや学習コストなどを軸に複数のフレームワークを比較検討し、Flutter/Dartを採用しています。

Flutter/DartはJavaScriptに似た言語体系なので、ウェブ開発者にはなじみやすいというメリットがあります。

これまで、ウェブシステムなど組み込み系以外で活躍されてきた開発者の方にも取り組みやすい開発環境になっています。

ユーザーに寄りそうUXデザインを実現するために
技術と知識を持ったエンジニアチームを目指す

——トヨタコネクティッドのエンジニアチームにはどんな人がフィットすると思いますか?

車が好き、もしくは好きになれそうな方はフィットする可能性が高そうです

そのうえで、スキル面でも業務面でも上流工程での立ち振る舞いができるビジネススキルを備えた人が望ましいですね。プロダクトを俯瞰して、自ら意欲的に動いていただけるような方であれば、チームになじんでいただけると思います。

そうした上流の観点を持ちながら、基本的には全員開発者としてガリガリとコーディングはするので、マネージャーではなくあくまでプレイヤーです。

一方で、黙々と手を動かすだけでなく、ご自身の意見を必要な場面でしっかりと発言いただく必要があります。UXデザイナーと連携して開発を行う過程で、デザイナーが作ったものをそのまま実装するのではなく、アイデアからインスピレーションを受けて意見交換をする。そんなふうに、デザイナーと刺激しあえるような現場が理想ですね。

——最後に、エンジニアチームとしての今後の目標を聞かせてください。

トヨタグループ内でも、トヨタコネクティッドの強みはUXチームです。

仮にデザイナーが素晴らしいUXデザインをしても、技術的に実現できなければ絵に描いた餅に終わってしまいます。よいUXデザインを実現するための下支えができる技術と知識を持ったエンジニアチームを目指していきたいと思います。

次世代HMI開発チームはクルマの体験すべてをデザインしようとしています。「クルマってこういう使われ方をするよね」を起点として、可能な限り徹底したユーザー視点のプロダクト開発をしているので、そういった視点から必要なインタラクションを考えて開発できる人と一緒に働きたいですね。

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